人外娘との生活   作:ハヤテ_s.t

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始まりは彼女の一言からだった。

それがまさかあんなことになってしまうなんて・・・・!!!


染まるは紅

「・・・ん~、もう朝ですか。」

 

寝たままで腕を上げてとりあえず伸びてみる。それで意識は少し覚めては来るもののやはり、体を動かす気にはなれない。

 

ここはやはり彼の力を借りなくてはならないようだ。

 

「んふふ~♪リオ君もそろそろ起きてくる時間ですね。」

 

ラミアであるラーニャは朝に弱い。夜の睡眠で体温が下がってしまっているためだ。故に彼の手助け・・・もとい体温が必要なのである。

 

しかし何もひと肌で温める必要なんてない。極端な話朝にお風呂に入ってしまえば一発なのだから。

 

それでも彼女が彼を待つ理由なんてただ一つ。単純に彼に抱きついて体温を感じることができるあの時間が愛おしいから。

 

人間とは大きく違い、うろこに覆われた大きな尻尾で巻きつくことを嫌わず、笑顔で応じてくれる彼の顔を間近で見れるあの時間こそラーニャにとって一日を万全に過ごすための補給活動ともいえる。

 

「うんうん。やはりリオ君成分は大事ですよね。」

 

一体誰に向かって言っているのか・・・ラーニャは納得したように満足げに頷いて見せた。

 

そんな妄想をしていると、待ち人来る。

 

いつも通りの優しいノックに続いて待ち望んだ声が聞こえてきた。

 

「ラーニャ。起きてる?」

 

「は~い。起きてますよ~。」

 

ホントはそんなことしなくてもそのまま入ってくれていいのだが、それはどうも彼の男としてのプライド?理性?が邪魔をするらしい。

 

別に何を見られようと困ることなんてないわけなのに・・・

 

{・・・いえ、ひとつだけありましたね・・・・}

 

どうやら例外が一つあるらしいが、それはまた別のお話で・・・

 

今はとりあえず待ち望んだ彼のひと肌を堪能しよう。とラーニャは満面の笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

「リオ君。プールに行きたいです。」

 

「・・・・急にどうしたのさ。」

 

朝の恒例行事ラーニャの体温上げをするために彼女と横になっていると、ふとそんなことを言ってきた。

 

今の季節は夏というには少しだけ涼しく、秋というには少し暑い。そんな微妙な季節。

 

プールもまだ営業しているかもしれないが、屋外プールでは少し寒すぎるかもしれない。

 

「っていうかあんなに外出嫌がってたのになぜ急に?」

 

「ふっふっふ~。誰が外に出るなんて言いましたか。私ように改装されたお家の浴槽を使えばいいんですよ!」

 

 

「あ、このラミア。ダメなラミアだ。」

 

「酷くないですか!?」

 

リオの暴言に涙目になってしまうラーニャ、若干リオの体を締め付ける力が強くなったと感じるのは気のせいだろう。そう信じたい。

 

「いやまぁ別に良いんだけどさ。なんでまた急にプールなんて・・・」

 

「久々に体を動かしたくなりまして。」

 

「なら散歩にでも行きなさい。」

 

「あぁん!リオ君冷たいです~!」

 

「人の体温使っておきながら何を言うか。」

 

そんなこと言いながらもラーニャは体温があがってきたのだろう。リアクションが大きくなったり動きが出てきた。体温があがってきた証拠だ。

 

しかしそれもプールに入ったらまた体温が下がってしまう。それでは二度手間ではないか。リオはそれを考えていた。

 

「良いじゃないですか~。最近リオ君とのスキンシップも少ないし・・・」

 

「こうして体温上げてあげてるし、昨日だって一緒にお昼寝したよね?」

 

「私最近おなか出てきちゃいましたし~。」

 

「それなら食事から変えていかないとね。」

 

「日ごろの感謝をこめてリオ君にサービスしてあげようかな~。」

 

「気持ちは嬉しいけど、プールでサービスって変じゃない?」

 

「・・・・・リオ君の水着が見たいな~。」

 

「男に言うセリフじゃないよね。っていうかそれ説得してるの?」

 

どんどんと私欲が湧水のように溢れでてくるラーニャ。心なしか最後の一言なんて若干涙をこらえているようにも見えなくもない。

 

というか現在進行形で涙目だ。

 

「プール入ってくれなきゃこのままリオ君を絞めます。」

 

「ついに脅迫!?」

 

 

 

 

 

そんなこんなで、リオは自分の命と天秤にかけ・・・るまでもなくプール決行。さすがにラーニャへの説得材料が自分のアバラ骨なんてハイリスクすぎる。

 

なんとかリオを説得したラーニャはというと朝食を食べてからすぐに水着を準備し風呂場に直行。

 

ちなみにラーニャの水着は青いビキニタイプ。下半身はスカートのようなパレオを巻いていた。もちろんその下にも履いて・・・というより付けているので水の中でも安心。

 

低体温防止のため少しぬるく水を張ると自分はせっせと水着を着こんで入水。もちろん準備体操にもぬかりはない。

 

そのまま食器の片付けを済ませてくると言ったリオを待つ。

 

ちなみにこのプールラミアであるラーニャ専用に改装されたもので、大きさも深さも通常の浴槽の何倍もある代物だ。ラーニャが尻尾を伸ばしてくつろげるようにと、作られている。

 

 

『ラーニャ?』

 

風呂場と脱衣所を隔てる曇りガラスに人影が映り、ガラス越しで少しくぐもった声が聞こえてきた。

 

「おぉ!来ましたねリオ君!!良い気持ちですよ~!」

 

「そう、良かったね。ラーニャ。」

 

いつもの人懐っこい笑顔を浮かべながら扉を開けて入ってくるリオ。

 

フード付きの水着ジャケットは前のジッパーが降ろされており男とは到底思えないきめ細かな肌と健康的なおへそが丸見え。

 

下は良くあるボクサーパンツのような大きめの水着だが、大きめの丈から覗く細い脚とのギャップがたまらない。

 

つまり何を言いたいのかというと。

 

「それは反則でしょう!!」

 

「わぁ!!急にどうしたのさ」

 

水につかった体を浴槽から乗り出させて来るラーニャに若干の恐怖を覚えつつ、リオは恥ずかしそうに笑って見せた。

 

「ラーニャも、その水着にあってるよ。」

 

「えぇ、ありがとうございます。それはそうと・・・ちょっと・・」

 

「ん?なに?」

 

リオに褒められたことに喜びながら、リオに手招きをする。とくに疑いもしないリオがラーニャの前まで近づいたとたん。

 

彼女の眼が光った。

 

「そぉれ~!!」

 

「えっ!?うわ、ちょっとー!!」

 

目の前にまで来たリオの体に抱きついてそのまま浴槽の中へと引きずりこむ。

 

といってもリオをおなかの上で抱きしめたままぷかぷかと浮かんでいるだけ。ラッコのような状況といえば想像しやすいだろうか。

 

「びっくりするでしょ!」

 

「ごめんなさいね~。我慢できなくなっちゃって~。」

 

とくに悪びれもせずにリオの顔に頬ずりしてくるラーニャ、水の上ということもあって少しバランスが悪いかと思ったが、そこはラミア特有の長いしっぽを使って上手くバランスを取って転覆を免れていた。

 

 

しかし上に乗せられているリオはあまり暴れるとバランスを崩す可能性もある。リオは完全に詰んでいた。

 

といっても彼自身逃げ出そうなんて思ってはいない。

 

「気持ちいいですね~。」

 

「そうだね。これは正解だったかも。」

 

「でしょ~?やっぱり私の考えは正しかったんですよ~。」

 

自慢するかのように笑うラーニャ。それにつられるようにリオの顔にも笑顔がこぼれた。

 

「しかしリオ君。この水着少し大胆すぎませんか~?」

 

「男の水着で大胆って何さ。」

 

「ダメですよ~リオ君可愛いんですから、こんなの他の子に見られたら絶対襲われちゃいます。」

 

「どういう状況か理解できないんだけど・・・でも、それならきっと大丈夫だよ。」

 

「ん~?」

 

「きっとこの格好、ラーニャにしか見せないと思うから。」

 

 

これはリオなりのジョークであったはずだった。

『リオの水着を他の人が見るためにはリオが外のプールあるいは海に行く必要だある』

『しかし、リオ1人でそんなところに行くことなんてありえない』

『行くとすればラーニャと一緒。』

『でもラーニャは引き篭もり。外はおろかそんな場所には絶対に行かないだろう。』

『必然的に水着を着るのは今回のような家の浴槽プールでだけ。』

『そうなると当然この水着を見れるのはラーニャだけ。』

 

 

つまり

 

『そんな心配は君が外に出れるようになってから言いなさい』

 

というリオなりのジョーク。

 

しかし言われた本人がその言葉に気づくことなどなく・・・

 

「わ、たしだけ・・・私だけに・・私のための・・・・リオ君の・・・おへs―――ぶっふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅうぅう!!!!」

 

「ら、ラーニャァァァァァァァァ!?」

 

リオを目の前にして大胆にも紅い情熱を鼻からほとばしらせるのであった。




悪ふざけをし過ぎてしまった感があります。本当に申し訳ありません・・・・

今回はプールということで。ラミア、というより蛇ってなんか水が好きなイメージがあるんですよね。海蛇に限った話ではなく。
問うわけでラーニャちゃんのわがまま炸裂ですww

作中で本作のメインであるはずのラミアの水着文章よりも、人間であるはずのリオ君の水着について暑くなってしまう一面がありましたが・・・

完全に作者の悪戯心です。私にショタっ気はありません・・・・いけないわけではありませんが   (・Д・´)

カトレアさんの話と比べて暗い雰囲気にはなりませんね。ラーニャちゃんの持つ特性か何かでしょうかね・・・^^;

では、ここまで読んでくださりありがとうございました^^
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