人外娘との生活   作:ハヤテ_s.t

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今回は新キャラ登場です。

人外娘さんではないですが、このラーニャ編以外でも出演することが多くなるかも?
準レギュラーさんです(・ω・の)

そして今回ラーニャさん出番ないです(←え
次回からのステップアップのためのお話になればな・・・と考えております


幼馴染って良いことばかりじゃないよね

「えぇ!?一緒に寝てるのに何もしてないの!!?」

 

「ちょ、声が大きいよサヤ!!」

 

真昼間のカフェ。通り沿いに作られたその店は特製ブレンドコーヒーが売りの人気店、お昼ともなれば昼食終わりのサラリーマンやOL、更にはご近所の主婦の方々も来店するそのお店で何とも不似合いな会話を繰り広げる男女がいた。

 

1人は普段手を加えない薄水色の髪を後ろでまとめて短いポニーのような髪型にしているリオ。

男にしてみれば珍しい髪型だが、これはラーニャプロデュースの髪型。彼の意思はあまりない・・・

 

それに対面して座っているのは先ほどリオに注意されていたサヤという人物。茶色かかった髪は左右でまとめられたツインテールになっており、耳ほどまでの長さ、かわいらしいという印象を受けるが先ほどの会話内容から少しデリカシーに欠けるところがある様子。

 

傍から見ればカップルではないかと思われる二人だが、実はこの二人いわゆる幼馴染という奴で、普段からこうして良く二人で遊びに出掛ける中なのだ。

 

もちろんサヤの事はラーニャに紹介してあるし、出かける時もちゃんと了承を得て出かけているので浮気にはならない。と追記しておくことを忘れない。

 

 

そんな二人もこうして遊ぶのは久々の出来事、リオの家の事情、特に亜人種との同棲生活は聞いていたので、今はそのことを話している様子。

 

「あぁ、ごめんごめん。ちょっと驚いちゃって・・・」

 

「そんな変なことでもないと思うけど・・・」

 

その内容はというと、先日から寝室を一緒にし始めたリオとラーニャ。しかし、それに対してリオが何のアクションも起こしていないということだった。

 

「いやぁ、それにしたってねぇ・・・リオってラーニャさんと暮らし始めてどれくらいだっけ?」

 

「え?う~ん・・・8ヶ月位かな・・・?」

 

「でしょ?同棲生活8カ月目でようやく寝室一緒にしたのに何もしてないなんて。男として信じられないわ。」

 

「うん、女の子に男を説かれるとは思わなかった。」

 

顎に手を当ててこちらを半目で睨むサヤ。リオ自身彼女との付き合いが長いから慣れたものだが、彼女は昔からこういう性格なのだ。

 

「まぁ、確かに私が行っても説得力無いけどさぁ・・・ラーニャさんは待ってると思うけどなぁ。」

 

「そ、そんなことないともうけど・・・」

 

「はぁ、当のリオがこの体たらくだもんね・・・」

 

「ものすごい言われようだね。」

 

付き合いが長いからこその直球に苦笑いしか受けべられないリオ。

 

そこでサヤはふと何かに気づいたように口を開いた。

 

「そういえばさ、寝室同じにしたって聞いてびっくりしちゃったけど、正直なところリオとラーニャさんってどこまでいってるの?」

 

「な、何だよ急に・・・」

 

「いやだって、リオってばラーニャさんの事は良く話してくれるけど、そう言うこと話してくれないじゃん。」

 

「わざわざ言うようなことでもないでしょう。」

 

「ひどいなー。こちとら何年幼馴染してあげたと思ってるの。小さい頃は一緒にお風呂入って体洗いっことか――――――「わー!何言ってんの!」・・・・」

 

あまりの唐突な爆弾発言に顔を真っ赤にしながらサヤの言葉をさえぎるリオ。次いでここがお店だと思いだして、申し訳なさそうに周りに頭を下げながら席に腰を下ろした。

 

「いや、正直気になるじゃない。で、どうなのよ。言っちゃいなさい。」

 

「だ、だからってこんなお店で・・・」

 

「どこだって同じでしょう。ね?」

 

「うぅ~~」

 

顔を紅くしながら顔を伏せるリオ。それを見て『やっぱりこいつ可愛いなぁ』なんて思うサヤだったり・・・完全にこの二人の性別が逆転している。

 

「っても、もう寝室一緒なら、キスぐらいしてるんでしょ?後はもう本番くらいなもんじゃないの?」

 

「サ、サヤ!少しは羞恥心ってものを・・!!」

 

「良いじゃない、減るもんじゃないし。で、実際どんなところよ。」

 

興味心身に身を半分ほど乗り出したサヤにリオは逃げることをあきらめて意を決した。

 

「・・・・は・・・ハグ・・・。」

 

「What?」

 

念のため言っておくがサヤは生粋の日本人である。

 

「朝とか・・・お昼寝の時に・・ハグしながら寝たりとか・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

お前は小学生か、という突っ込みが喉から出かけた。それを飲み込めたのはリオが顔を真っ赤にして羞恥に耐えていたからであろう。

 

本当は言いたくなかったことを押しに流されたとはいえサヤに教えたのだ。それを冗談交じりの突っ込みで汚したくはない。

 

「・・・・キスもまだ?」

 

「・・・・・・・」

 

顔を紅くしたまま首を縦に振るリオ。それを見てサヤは複雑な心境に駆られた。同棲8ヶ月。それほどの期間があれば大抵のカップルは大体の事を経験しているはず。むしろそこまで来たら結婚まで考えていても不思議ではない・・・

 

それを、目の前に座る初心な幼馴染カップルはハグしてお昼寝?

 

かわいらしいと言えばそれまでかもしれないが、それではあまりにも展開が遅すぎるのではないか・・・

 

サヤ自身恋人など作ったことはないが、それくらいは分かっているつもりだ。

 

「そう言うことしてみたいって思わないの?」

 

「そ、そう言うわけじゃないけど・・・ラーニャにもタイミングとかあるだろうし・・・あんまりがっついて、ラーニャが傷ついたら嫌だし。」

 

優しさもここまで来るとむしろドS通り越して鬼畜ではないかと錯覚した。

 

好きでもない人と8ヶ月も同じ屋根の下暮らすなんてありえないし、好きな人に迫られて拒否する?確かにタイミングをわきまえていなければその場では拒絶されるかもしれないが嫌だとは感じないだろう。

 

聞けば今回寝室を一緒にしようというのもラーニャからの提案だったらしい。

 

要するにこのリオという男・・・

 

「それはヘタレすぎだよリオ。」

 

「ヘタレって・・・だって・・・」

 

「はぁ・・・リオはラーニャさんの事好きなんでしょ?」

 

「う、うん。」

 

「・・・・なら、ラーニャさんはリオのことどう思ってると思う?」

 

「そ、そんなの僕には分からないよ。」

 

リオの答えにサヤは再び頭を押さえた。昔から億手で女々しかったリオだが、まさかここまで成長していないとは・・・

 

それを考えてリオが昔のままだという少しの安心感と、これからリオの将来が不安になってきた。

 

「はぁ、好きでもない人に毎朝抱きついたりするはずないでしょ。」

 

「でも、家には僕しかいないから・・・」

 

「・・・しまいにゃ押し倒すわよ?」

 

「えぇ!!?」

 

いい加減イライラしてきたサヤは額を押さえながら目の前の幼馴染を見た。

 

「リオ。アンタ、そんな見た目でも一応男の子でしょ?」

 

「一応は余計だと思う。」

 

「なら、そう言うところくらいしっかりリードしてあげなさいよ。男ならバシッと決めなさい。」

 

「で、でも・・・・」

 

「否定されたらその時は一緒に考えてあげるわよ。今リオがするべきことはアンタ自身がラーニャさんに素直になること。」

 

「素直に・・・?」

 

「アンタがしたいと思うことを伝えるの。告白する時みたいにちゃんと相手の事を思って伝えればそれはちゃんと届くはずよ・・・・きっと、ラーニャさんも待ってる。」

 

「告白・・・」

 

「ま、そこはリオ次第よ・・・・どんな結果になってもちゃんと報告しなさいよね♪」

 

そこまで話すとサヤは真剣な顔から一気に笑顔へと変わった。それでもリオは考え込むように顔を下に向けたままだったが・・・

 

「さ、リオも夕飯の準備とかあるでしょ?今日はこの辺で解散しておきましょ。」

 

「うん。」

 

 

 

 

カフェを出てしばらく、並んで歩いていく二人だがその間に会話はない。リオはずっと悩みっぱなしだし、サヤはそんなリオを眺めているだけ・・・

 

そうこうしているうちにサヤの家の前まで来た。

 

「じゃ、今日は楽しかったわ。また遊びましょうね。」

 

そう言ってリオに背を向け家に入ろうとしたサヤだったが。

 

「サヤ!」

 

「ん~?」

 

リオに呼びとめられて彼の方に振り返る。彼女自身、きっとこのまま終わりはしないな~なんて思っていたため、特に驚いた様子はない。

 

「僕、もっと素直になれるように頑張ってみるよ。」

 

アレだけ考えておいて出した答えがそれか・・・

 

と、一瞬コケそうになってしまったサヤだが、当の本人が吹っ切れたような笑顔を浮かべていたのだ。

 

なら、今彼女のすべきは・・・

 

「えぇ、頑張ってね。リオならできるわよ。」

 

彼の背中を押すことだった。

 

リオはそれに元気良くうなずくと、相変わらずの笑顔のまま口を開く。

 

「ありがと。やっぱりサヤは凄いよね。僕よりも男らしいよ。」

 

「リオが女々しいからこうなったのよ。責任取りなさい。」

 

「責任って・・・何すればいいの?」

 

「・・・まぁ、考えておくわ。」

 

「うん、わかった!じゃあね!」

 

そう言うと元気よく手を振って走って行ってしまうリオ。

 

と思ったら数メートル進んでこちらを振り向くと。

 

「サヤ!何かあったら僕に相談してね!!力になるから!!恋愛相談でもいいよ!!」

 

「アンタに恋愛相談するようになったら私もおしまいね。」

 

冗談混じりの言葉に満足したのか、リオはもう一度手を振りながら走って行ってしまう。

 

リオが遠く離れていくのを見ながら、サヤは少しだけ目を伏せた。

 

「・・・・そう・・アンタにだけは、相談できないのよ・・・ばか。」




というわけでサヤさん初登場でした。
人外娘たちとの生活を考えた時、リオ以外にも人間がいてくれた方が話が広がりやすいような気がしたので、ここにて登場というわけです。

タイトル「人外娘との生活」なのに・・・ホントにすいません。ラーニャちゃんは次回まで待ってください(;w;の)

サヤちゃん、最後にとんでもないものぶち込んでくれました・・・人間同士幼馴染、ライバルが人外娘とは前途多難な幼馴染さん・・・・

しかしタイトルがタイトルなのでそれが実るかといわれると・・・(゜Д゜;;)

ここまで読んでくださりありがとうございました。
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