この作品が処女作なわけですが、読んでいていたらぬところが多々あるかと思います。
アドバイスや、一言でも感想をお待ちしておりますので、よろしければそちらも書いていただけると作者は多分泣いて喜びます。
それでは新章、はじまります
奉げるは生贄
「・・・お主には本当に申し訳ないのじゃが・・・」
「わかっていますよ。僕は体も弱いし家族もいない。みなさんの選択はきっと正しいんだと思います。」
ここは人口が60人ほどしかいない小さな村。周りは山に囲まれ大自然と共生する小さくも豊かな村。
電気もなく明りは蝋燭。水道の代わりに井戸水で生活し、食料は森で狩る動物や、村で育てた野菜の自給自足の生活。
そんな村のはずれに近い場所に建った家の中で、髭を蓄えた老人と、少女ともとれるような少年が向かい合って座っていた。
「こんな形でしか、この村を救う方法はない・・・わかっとくれ・・・」
「・・・・はい。」
まっすぐに少年の目を見て話す老人に、その少年、リオは静かに頷くのみだった。
「リオー!!ごはん持ってきてあげたわよー!!」
翌朝、昨夜老人が訪れたリオの家に元気な声が響く。声の主はツインテールにまとめられた茶髪を元気に揺らしながらノックもせずに玄関を開ける。彼女の名前はサヤ。ここに住まうリオの幼馴染で、昔に両親を亡くしたリオの面倒をよく見てくれている少女だ。
その手に鍋のようなものを持ってズカズカと家の中に入っていき、迷うことなくキッチンへと足を運ぶと持ってきたものをテーブルに置いた。
「この時間まで寝てるのなんて珍しいわね・・・全く、夜更かしは体に悪いでしょうに・・・」
そう言いながらため息をこぼすと、廊下に出て突きあたりの部屋へと足を運ぶ。
「おーいリオー!起きなさーい!ごはん持ってきてあげたか・・・ら?」
玄関の時と同じようにノックもせずに部屋に足を踏み入れる。しかし、そこに目的の人物はいなかった。キチンと整えられたベットはあるが、普段そこにいるリオの姿はない。
「まさか・・・っあぁもう!!」
言うが早いかサヤはリオの家を飛び出しいた道を戻る。自分の家に着くとただいまのあいさつもせずにリビングへと飛び込んだ。
「お父さん!!」
「おぉ、どうしたサヤそんなに慌てて。」
「朝ご飯はリオ君と一緒に食べてくるんじゃなかったの?」
そこにはコーヒーを飲む父と朝食を更に盛り付ける母がいた。二人とも慌てた様子のサヤに驚いていたが、当の本人はそんなことも気にせず口を開く。
「そのリオがいないのよ!きっとまた懲りもせず散歩にでも出かけたんだわ!」
「なに!?」
別に散歩に出かけようが個人の勝手ではないかと思うが、リオに限ってはその考えは当てはまらない。
なぜなら彼は生まれながらにして体が弱く。少しでも無理をしたりすれば動けなくなってしまうほど体が弱いのだ。
調子が良ければ外、森や山を少し歩く程度何ともないのだが、以前にそれをして途中で倒れてしまい村人総出で捜索活動が行われたこともある。
それ以来、出かけるときは声をかけろとサヤも言っていたのだが、それも結局はこのザマだった。
「よし、すぐに近くの森を探してみよう。お前とサヤはここに残って、30分しても戻らなければ村の皆に声をかけてみてくれ。まったく、リオ君は良い子なんだが。たまに目を離すとこれだ。」
「ふふ、元気があっていいじゃないですか、男の子はこれくらい元気がなくちゃ。」
ため息をつきながら出かける準備を整える父とは違いは母というと微笑みを崩すことなくそんなことを言っている。
「それで心配するのはこっちなんだからたまったもんじゃないわよ。」
「でもそんなところも好きなんでしょ?」
「ちょ!何言ってるのよお母さん!別にそんなんじゃ――――――?」
サヤの言葉をさえぎるように、鐘の音が響く。時間を知らせるような物ではなく、小刻みに叩かれ続ける鐘の音は村人たちが知る合図だった。
「・・・・集合の鐘?こんな朝早くに?」
「こんなのは初めてね。」
「あぁ・・・。しかたない、先に集会場に行こう。リオ君にも鐘は聞こえているだろうし、もし戻ってこなければ集会場で村のみんなに報告して一緒に探してもらおう。」
そういって、三人は家を出た。
集会場と呼ばれる広場に着くと、そこにはもう村人が集まっていた。円を描くように作られた広場の中心には端からも見えるようにステージのようなものが有り。その上には杖をつきながら静かにたたずむ村長の姿。
「いったいこんな朝早くからどうしたって言うんだ。」
「本当よ。こっちは早くリオを探しに行かないといけないのに・・・」
少し苛立ちながら不機嫌そうに愚痴をこぼすサヤ。そんな彼女の心情を知ってか知らずか、台に上がった村長が杖で三度床を突く。木製の杖と机がぶつかり乾いた音が響くと、周りが静けさに包まれる。それを確認してから村長は皆に聞こえるように口を開いた。
「皆、朝も早くから呼び出してしまってすまんの。今日は皆に大事な知らせがあるのじゃ。」
彼の真剣な声色に村人たちが全員静かに耳を傾けている。妙な緊張感が張り詰めたまま言葉は続いていく。
「皆も知っている通り、この村は今危機に襲われておる。皆は覚えて居るかの、最後に雨が降ったのはいつの事じゃったか・・・」
「「「「・・・・・・・・」」」」
村長の言葉に村人の多くが顔を伏せた。彼の言うとおり、この村は現在干ばつの危機にさらされていた。
各家には井戸水が存在するが、それも時間の問題。実際いくつかの家ではすでに井戸が干上がってしまったという報告も受けている。
このまま雨が振らずにいればどうなるか、それは明白だった。
「そこで、古くから伝わる言い伝えにのっとり、山に住まうといわれる神に雨を願うことにした。」
「山に住まう神?」
村長の言葉に首をかしげるサヤ。隣では両親が、それどころかここに集まったほとんどに人間が首をかしげている。
「まぁ、皆が知らんのも無理はない。それらが書かれた書物はわしが厳重に保管してあった故な。」
この言葉には村人全員が言葉を失った。この村は現在文字通り神にもすがりたい状態だったにもかかわらず、彼はその書物を今まで隠し通していたのだ。
もちろん、神に願うという行為はただの行為でしかなく。雨が必ず降ると言う確証はない。しかしそれでもわざわざそんな言い伝えをあくす必要なんてないはず。むしろそれを公表し少しでも心の拠り所を作っても良かったのではないか・・・そう考えていた。
「隠しておったことは謝ろう。しかし、これはそう簡単に話して良いことではないのじゃ。なぜなら――――――」
その次に出てくる言葉で、サヤは自分の体から嫌な汗が噴き出るのを感じた。
「山に住む神は人を喰らうことで願を聞き入れる・・・つまりは、生贄をささげねばならん。」
「生贄・・・?」
サヤの口から漏れた声が震える。隣にいる母が震える手でサヤの肩に手を置いた。
広場は騒然とし、村人たちの困惑した声が聞こえる。そこで再び木のぶつかる音がしたかと思うと、広場に静寂が帰ってきた。
「これを公に出せばいらぬ混乱を招きかねん。そう考えてわしはこれを隠した。しかし、もうそうも言ってられなくなったのじゃ。わしらは――――神に縋ろうと思う!」
「まって・・・」
「わしの独断ではあるが、この言い伝えを伝えたところ、彼はその役目を受けてくれた!」
「待ちなさいってば・・・」
「この村のため・・その命をささげることを覚悟してくれたその勇気。皆の眼にしかと焼きつけてほしい!」
そう言って手を広げると、広場の外から男4人に担がれた神輿のような物が入ってきた。その上には雪のように白い装束を着た小さな影が見える。
それが近づいてくるにつれ、サヤは自分の心臓が締め付けられていくような錯覚を覚えた。
それが村長がたつ台以上に降り立った時、サヤはついに自分の足で立っていられなくなった。
隣にいる両親がとっさに彼女の体を支えるが、その手はあり得ないほど震えていた。
そんな幼馴染の家族には目もくれず、いや、目を向けることができず。壇上に上がったその生贄は静かに口を開いた。
「というわけで、今回神に奉げる供物に選ばれました。リオです。この村のために神様に会って来ようと思います。」
あれ・・・・モン娘さんがいない・・・・(((゜Д゜;;)))
申し訳ありません、話を考えると、ここで切った方が良いのではないかと思い今回は一話目にしてメインヒロイン登場しません!
次回までお待ちください。
・・・しかし、本当にサヤちゃん報われないというか、不幸の星のもとというか・・・
書いていて少し不憫に思ってしまいました。ここまで来たらもういけるところまで行きますけど・・・
ここまで来たらホントにサヤとのifストーリー書かないとサヤに呪い殺されそうな気がしてきた作者であります。
メインヒロインのモン娘に関してはまだ、影も形も見えませんね、ここではまだバレテいない・・・はず。
次回その正体が明らかに・・・なるはず!(←おい
それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。