小説情報をふと開いてみると、多くの方に読んで頂いているみたいで、本当にうれしい限りです。
人外スキーが少しは増えたのかな?
なんて淡い希望を抱きながらネタを妄想する毎日でございます(^w^の)
こんな小説ですが、これからもよろしくお願いします。
サフィールとリオとの共同生活が始まって早くも2週間がたとうとしていた。
怪我で寝たきりだったリオもだいぶ元気を取りもどし、今では普通に生活できるほどにまで回復している。
しかし、サフィールはいまだにリオを洞窟の外へ連れ出そうとはしなかった。以前に「動けるようになったら生活を手伝う」という約束をした手前、リオは早々に行動に移そうとしたのだが、サフィール曰く『完治するまでは絶対安静』らしく、連れだしてはもらえなかった。
ならば自分で行動に移せばいいではないかとも考え、サフィールが出かけたときにこっそりと洞窟から出ようとしてみたが、どうやらここは崖の中腹辺りに入り口が出来ているらしく、人間の手では下りることも登ることもできなかった。
翼をもつドラゴンならではの住処である。
そんなわけで、現在も出かけてしまったサフィールにおいて行かれこうして一人でお留守番しているわけだが・・・
「・・・・・暇だなぁ・・・」
ここは人の生活とはかけ離れた山の中の洞窟。当然のごとく何もない。あるものといえば葉っぱを敷き詰めた寝床・・・・・のみである。
そんなところで一人でいれば当然何もすることがなく暇を持て余すことになるのは目に見えていた。
というよりここのところ毎日こうして暇な時間を過ごしている。サフィールがいれば話し相手になってもらえるのだが、残念ながら現在は狩りに出てしまっているのでここにはリオ1人。
暇つぶしにと始めた洞窟の壁模様連想ゲームもすでに自分の引き出しから出せるだけ出し切った。
自分の体の細さを気にして筋トレでもしてみようかとも思ったがけが人がそんなことしているのをサフィールに見られたら何を言われるかわかったものではないのでじっと我慢。
もういっそ寝てしまおうかと思い始めたころ、リオの耳にサフィールの帰りを告げる羽の音が届いた。
日差しが一瞬陰ったかと思うと、洞窟入り口から足音が聞こえてくる。
「ただいまー。今帰ったぞ。」
「おかえりサフィール。」
待ちに待った同居人が獲物を携えて帰ってきた。
そのままサフィールはもはや定位置になったリオの隣に腰を下ろすと、今日の成果を自慢げにリオへと見せつけてきた。
「今日のメシは猪だ。」
「うわ、大きいね。二人で食べきれるかな・・・」
差し出されたのはリオの体ほどもあるのではないかと思われるほどの巨大な猪、口から飛び出した牙はこの猪の強さの象徴とも思えるほどに大きく、立派なものだった。
「食べきれなきゃ明日にでも食えばいいんだよ。それより・・・」
サフィールはそう言うと猪をどけてこちらへと向き直った。
「ちゃんと大人しくしてただろうな?」
「うん。というよりここじゃ何もすることが無くて暇すぎるよ。もうサフィールの手伝いに外に出ても平気だと思うんだけどな。」
「仕方ないだろ、ただでさえお前ヒョロヒョロだし、怪我もしてるんだ。そんなんじゃまだ手伝うことなんかねぇよ。」
「でも暇なんだよー。」
「大人しく寝てな。」
「サフィールが冷たい・・・」
「何とでも言え。」
不満を駄々漏れにさせながらふてくされて横になるリオ。そんな彼を前にサフィールはため息をついた。
そんなサフィールの様子に頬を膨らませるリオだったが、目の前で動くサフィールの尻尾にふと視線を奪われた。
フリフリと左右に動く綺麗な青い尻尾。鱗で覆われたそれは光に反射して美しく輝いている。興味を引かれたリオは暇を持て余していたのもあって、欲望のままにその尻尾に手を伸ばした。
「・・・ぅん?」
サフィールが尻尾を触られているのに気づいてリオに顔を向けるがとくに注意も飛んでこないのでそのまま触り続ける。
左右に揺れる尻尾を追って手を伸ばし、うろこを撫でたり指でつついたり、さながら玩具にじゃれる猫のようなその様子にサフィールは頬を緩めた。
「うーあー。」
ちょっと意地悪をしてサフィールが尻尾をリオの顔に乗せたりすれば、気のない悲鳴のような声が漏れる。
完全にリオがサフィールに構ってもらっている図だ。
それから何分がたっただろう。まるで飽きる様子を見せないリオについにサフィールも口を開いた。
「そんなん触ってても面白くないだろ。」
しかし、リオは静かにサフィールを見上げると崩した笑顔を浮かべた。
「そんなことないよ。サフィールの鱗きれいだし、ひんやりして気持ちいいし。それにこうしてサフィールの方からも構ってくれるし。」
それを聞いていてサフィールは少し照れくさくなってしまった。人間からしてみたら自分は珍しい存在だろうし。人によっては恐怖する人間もいることだろう。別にそれを想像して気を落としていたり、不安になっていたなんてことはないわけだが、実際に目を見て口に出されると素直に言葉にすることができなかった。
「そーかよ・・・」
こうしてそっけない言葉で返してしまってしまう自分にサフィールは少し後悔したが、それを聞いたリオの方はというと、相変わらずの笑顔でサフィールを見上げていた。
「ふふ、照れてる?サフィールもしかして照れてるのかな?」
訂正・・・ニヤニヤとサフィールを見上げていた。
「このやろ。」
「あー」
少し強めに尻尾をリオの顔に乗せる。しかし決して痛みを感じるような強さではない。単なる照れ隠しだと理解していたリオは、それを受けても退かすことはせず、ただ尻尾の感触を楽しんでいた。
リオとサフィールが暮らす洞窟から遠く離れた場所。同じ山ではあるのにまるで周りの景色が違うその場所を、1人の人間が歩いていた。
大きな荷物を背負いながら一歩ずつ山を登る。しばらく進んでは地図を開き、ペンで何かを書きくわえてからまた歩き出す。それを繰り返しながら歩くその人間はふと、ポケットに手を突っ込み、一枚の写真を取り出した。
そこに映るのは二人の子供。二人で並んで腕を肩に回しながらピースサインをカメラに向けて笑っている。
その写真を見ながら、その人間。少女は口を開いた。
「絶対・・・絶対生きてる・・。絶対見つけて連れて帰るんだから・・・!!・・・リオ!!」
はい、というわけでこんな感じですが・・・
ドラゴンって炎吐くけど実際体温的にはどうなんでしょうね。鱗だしひんやりしてそうですがやはり熱いのだろうか・・・
ここまで書いておいて何をいまさら・・・
サフィールさんが男らし過ぎてどっちが男かわからなくなってまいりました(。w。;)
最後に登場したのはあの娘です。今回はまだまだ出番があるのです。(・ω・´)
さて、それではここまで読んでくださりありがとうございました。
感想一言、お待ちしております(^ω^)ノシ