人外娘との生活   作:ハヤテ_s.t

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ほのぼの・・・?(゜Д゜;)

見たいな内容になってしまいました。

しかし、ネタばれしてしまうと、今回のお話は前回のラーニャに比べると少しシリアス気味にしていくつもりです。

はじまりも「生贄」なんて穏やかじゃありませんでしたし、筋を通すとなると、その設定は避けては通れませんしね、タグにもある通り作者はリオ君いじめて喜ぶドSなので・・・(ニヤリ

というより、主人公をひたすら苦労、苦悩させて、そんな彼を心配するヒロイン達の姿が大好きなだけです(ゲス顔

こんなことしてたら私消されるんじゃないかな・・・(゜△゜;)


動物の喧嘩って見ててちょっと怖い・・・

「ん~~~っ!!」

 

大空の下、おおきく伸びをしながら太陽の光と心地よい風を浴びる感触に心が躍る。

 

「テンション高ぇな。」

 

「だって久々の外なんだもん、もともとそんなアウトドア派ではなかったけど、アレだけ缶詰めになってたらしょうがないって。」

 

あきれたように苦笑いを浮かべるサフィールに少し不満そうな顔をしたリオが言葉を返した。

 

そう、会話でわかるようにやっとリオも傷が完治し、サフィールから外出許可が下りたのだ。一ヶ月近く洞窟で暇をもてあまし続けたリオはやっと外に出られることに感極まり、サフィールに無理言って出かける前に崖の上に運んでもらった。

 

前話に記した通り、リオたちが住む洞窟は断崖絶壁の中腹辺りにぽっかり口を構えており、人の手では決して入ることも出ることもできない陸の孤島。

 

なのでリオが外出する場合ははずかしながらもサフィールに抱きかかえられながら空を飛ぶほかにない。

 

今回もそれには恥ずかしさを覚えたのだが、実際外に出れることと天秤にかければそれは些細な問題だった。

 

「すぅ~・・・・はぁ~・・・・っよし!!」

 

大きく深呼吸をして自分の体の調子を確認する。今日はどうやら体調も割といいようだ。息苦しさもないし、喉に突っかかりもなければ体のだるさもない。

 

体の弱いリオだが、さすがに一ヶ月安静にしていれば体調が悪化することもなかったということか。

 

「今日は何するの?」

 

外出という出来事にいまだ心躍らせながら問いかけるリオ。サフィールはというと、そんなリオの様子に少しあきれながら、リオの隣まで来て優しく彼の頭を撫でた。

 

「そう慌てるなって。病み上がりなんだし無理しない程度にな。」

 

「わかってるってば。」

 

そう言いながら頭に載せられた彼女の手に意識を向ける。鱗で覆われたその大きな掌。指の先にはどこも等しく鋭い爪が携えられており、彼女が本気を出せば・・・いや、恐らく本気なんか出さなくても彼女の手にかかれば人の体なんて簡単に壊してしまうだろう。

 

しかし、リオはこの手に恐怖しない。自分が怪我をして寝込んでいる間世話をしてくれたのは彼女だ。人間の弱弱しい体に気を使って、自分の爪でリオの体が傷つかないようにと常に気を張ってくれていたのをリオは知っている。

 

リオが寝ている時、ばれない様にリオの頭を撫でてくれていたのを知っている。

 

「・・・・ふふっ♪」

 

だからリオはこの手を、サフィールを恐れない。むしろ彼女に触れられることに喜びと安心を感じて頬を緩めた。

 

「なんだよ。急に笑ったりなんかして。」

 

「何でもないよ。ただ、気持ちいいなって思っただけ。」

 

「まぁ、久々の外だしな。」

 

「そう言うことじゃないんだけどね?」

 

「ぁん?」

 

首をかしげるサフィールにリオは笑みをこぼす。サフィールは無意識にスキンシップをしてくるのか、こう言ったことには疎い。彼女はきっと何も考えずに行動しているんだな。と考えながらリオは口を開いた。

 

「なんでもないよ。で、今日は何をするの?」

 

「あぁ、今日は・・・ってか今日も、やることは1つさ。」

 

「というと・・・?」

 

さっきまでとはまるで逆、リオが首をかしげるとサフィールは意地の悪そうに笑い。口を開いた。

 

「『食料の調達』だ。」

 

「・・・・え?」

 

 

 

 

「どうだ?何か見えるか?」

 

「んー・・・・いないねぇ。」

 

現在リオとサフィールで狩りの真っ最中。といってもサフィールがリオを抱えながら空を飛び、二人で眼下の森に目を凝らしながら獲物を探すだけ。

 

空に上がってみて初めて感じたがこの森、というか山は本当に広い。山頂は雲の上にまで伸び、その頂上を見ることはできない。木々は山の5~6合目あたりから広がるように生えており、完全に大地を覆っている。

 

普段森を上から眺める機会が無いリオにとって目を見張るとはこういう時に使うんだなと、改めて思うほどに広大な世界が広がっていた。

 

まぁそんなことに胸躍らせたのは最初だけで、今はただひたすらに今晩のごちそうを求めて見下ろす木々の隙間から獲物を探すだけなのだが・・・・と、

 

「・・・ん?」

 

今確実に緑の間を動く茶色がリオの目にははっきりと映った。

 

「どうした?」

 

リオの様子にサフィールが素早く停止しこちらに視線を落としてくる。

 

「今、あそこで何か動いた気がして・・・」

 

「どれ・・・」

 

リオが指をさすと、サフィールがそちらを睨む。自分に向けられることのない真剣なまなざしにリオが緊張していると、不意にサフィールの口角が上がったと思うと。

 

「でかしたぜ。リオ。」

 

「ホント?」

 

どうやらリオの目に映ったものは見間違いではなかったらしい。サフィールは器用にリオを片手に持ち直すと、空いた手でリオの頭を撫でた。

 

その感触にリオが頬を緩めていると、不意にサフィールはリオを両手で抱えなおし、

 

「舌噛まない様にしてろよ?」

 

「へ?」

 

リオの返事を待たずして、一気に急降下を始めた。

 

突然の出来事にリオが思わず目を固く閉じてサフィールにしがみつく腕に力を込める。顔に叩きつけられるような風を感じながら、落下していくような恐怖に耐えていると、不意に風が止み、ふわりとした浮遊感に襲われた。

 

「へへ、今日の晩飯は豪華になりそう・・・っておい、リオ?どうしたんだ?」

 

近くで聞こえる艦所の声に若干安心しながら、恐る恐る目を開けると、目の前には心配そうにこちらを覗き込むサフィールが映る。

 

誰のせいだ。と文句の一つでも言いたかったが、人間本当に恐怖を経験すると口なんかきけなくなってしまうもので、ただただ目で訴えることしかできなかった。

 

「あ・・・あぅぅ・・・」

 

「なんだ・・・ひょっとして怖かったか?」

 

彼女の言葉に激しく頷く。若干涙目になってしまっているが、そこはノータッチでお願いしたい。

 

「あー・・・その、なんだ・・・悪かったって。」

 

バツの悪そうにリオの頭を撫でるサフィール。そんなことをすれば機嫌が直るとでも思っているのだろう。あまりなめないでいただきたい。

 

・・・・安心はするけど・・・

 

彼女の手で平常心が戻ってくるのを感じながら照れ隠しにそのままそっぽを向く。それに気づいているのだろうか、サフィールが微笑んでいるのが分かる。激しく抵抗したい気持ちに駆られるが、まだ心臓がバクバクなのでここは大人しくしておこう。

 

「・・・さて、リオ。ちょっと下りててくれるか?」

 

「・・・・ん?」

 

急にそう言われてサフィールを見上げると、彼女は視線を正面に向けたまま、丁寧にリオを地面に下ろした。

 

地に足付いた安定感を心で感じながら、リオがサフィールの視線の先に目を向けると、

 

「ゴフッ・・・ゴフ・・・・」

 

リオの何倍もあろうかという大きな熊が鼻息を荒げながら、口からよだれを垂らしながらこちらを見ていた。

 

恐らく、いや完全にリオを餌と認識しているのだろう。その目を見ただけでリオは自分の足が無意識に震えだすのを止めることができなかった。

 

呼吸が荒くなり、目の前の存在に完全に飲まれてしまう。こちらを見つめる瞳に恐怖しながらもその瞳から目を離すことができない。

 

見ただけでわかるような圧倒的な力の差に、リオが膝を折りそうになったその瞬間。

 

「ハァ・・ハァ・・・あっ・・」

 

目の前を青い翼が遮った。横に視線を移すと、銀色の髪が静かに揺れているのが見える。

 

「リオ、疲れただろ?後ろで少し休んでな。」

 

「サ、フィール・・・?」

 

「あぁ・・・怖いなら、目・・・瞑ってて良いからな。」

 

それだけ言うと、サフィールはゆっくりと3歩前に出ると、姿勢を低くし爪を構える。

 

「グオォォォォォォォォ!!!!」

 

「ガァァァァァァァァァァァ!!!」

 

先に熊が雄たけびを上げ、続けてサフィールが吠える。その声にリオが驚いていると

 

勝負は一瞬で終わっていた。

 

 

 

 

 

「いやー、今日は大物だったな。」

 

「・・・・・」

 

洞窟へと帰る帰り道、サフィールは器用にも左手でリオを抱え、残った右手で狩り終えた熊をぶら下げながら飛行する。

 

リオはというと、サフィールが熊を狩り終わってから顔を伏せたまま、こうして近くに居ても、サフィールに抱きつくようにしているためその顔を見ることはできない。

 

{まぁ、初めての狩りだし、いきなりこんなのに出くわしたらそりゃ怖くもなるよな。}

 

いつもならここでリオの頭を撫でたいのだが、今は両手がふさがってしまっていてそれもできない。巣に帰ったら思いっきり撫でてやろう。

 

そうサフィールが心に決めた時、耳元で、消えてしまいそうな小さな声が聞こえてきた。

 

「サフィール・・・ごめんね。」

 

「ん?」

 

「僕、やっぱり何もできなかった・・・」

 

狩りの前まで明るかったその声はもうどこにも残っていない。いつものリオらしくない声にサフィールは少し、自分の胸に痛みが走るのを感じた。

 

「そんなことねぇよ。お前がこの獲物見つけたんだぜ?上出来だろ。」

 

「でも・・・・」

 

「気にすんなって。初めての狩りでこんな大物目の前にしたら誰だってビビるっての。っていうかもともと人間のお前に狩りができるなんて思ってねぇよ。」

 

「それもひどいと思う・・・」

 

「良いんだよ別に、『これ』はアタシの仕事、それだけだ。リオにはリオの仕事がある。」

 

「・・・・?」

 

今まで生活している中で聞いたことないことだった。狩りがサフィールの仕事なら、リオがする仕事とは何だろうか。

 

サフィールは体制を意図的に少しだけ崩して首にしがみついたリオを無理やり向い合せにする。

 

「アタシの傍にいて、楽しませる。一緒にいる。それがリオの、リオにしかできない仕事だ。」

 

「それだけ?」

 

「それだけなんかじゃねぇよ。アタシにとっては大事なことさ。二人で食う飯も、何気ない会話も、全部があたしを楽しませてくれる。お前はどうだかしらねぇけど、アタシはお前との時間が好きだ。だから、狩りなんか出来なくてもいい、お前はアタシと飯食って、一緒に話して、たまにでもこうして一緒に飛んだりしてくれりゃ満足だよ。」

 

「サフィール・・・」

 

それだけ言うと、サフィールは満足したのか、リオから視線を外して巣へと飛ぶ。相変わらず凛々しい彼女の様子にリオは笑い。

 

「なら、お言葉に甘えて。」

 

「おぅ。それでいいんだよ。」

 

頬を撫でる風。視線の先で微笑む彼女に少し緊張しながら、少しだけ、彼女の首に回す腕に力を込めた。




はい、というわけで、リオ君復活!

おめでとうございますー。8888888

狩りなんてしたことありませんが、実際目の当たりにしてみたらぬるま湯につかる人間なんて返り討ちにあいそうですね。

武器持ってたら話は別ですが。
個人的に指先一つで動物を殺す狩りなんて、命の重さが軽くなってしまっている気がして好きではないのです。
そういう意味では今回の描写もサフィールの圧勝的な感じで触れていませんが、彼女自身は命に敬意を払っている様子。どんな獲物にも手抜きはしません。
えぇ、最初の方に出てきたウサギたちにも全力で狩りにいったはずです、うさぎさん涙目。

話がずれました。今回のお話は、リオ君がサフィールと一緒に生活する上で必要なことに気付かせるお話でした。
1人っきりなんて寂しいですしね、いかに強力なドラゴンでもきっとそう言うところは人間と皮ならいんじゃないかな?
ドラゴンって群れで生活するような感じじゃなくて、一匹狼って感じがします。

それではここまで読んでくださりありがとうございました。(^w^の)
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