文章の作り的に盛り上がれるかどうかが不安でなりませんが・・・・(゜Д゜;)
「ホントに大丈夫なのか?」
「うん。村にいた時はよくあったことだし・・・そんなに心配しないで。」
草が敷き詰められたベットにリオが横になっている。その表情はどこか苦しげで、汗をにじませながらそれでも笑顔を作ってサフィールを見上げていた。
異変は朝。サフィールが起きた時にはすでにリオはこの状態になっていた。
リオの苦しそうな様子にサフィールは軽いパニックに陥ってしまったものだが、当の本人が慣れた様子であったため、なんとか平静を保ってリオの看病をしている。
朝から看病を初めて今はもうお昼過ぎ。昼食には前日の残りがあったため平気だが、夕食はない。
リオを動かすわけにもいかないので、リオを残してサフィールのみで狩りに出かけるようにしたのだが、サフィールがリオを心配してなかなか出かけない。
「心配すんなって言われても・・・お前朝からずっと苦しそうだし、全然良くなってねぇじゃねぇか。」
「大丈夫だってば、こういうのには慣れてるから・・・寝てれば治るよ。」
それでもサフィールが狩りに獲物をとってきてもらわないと今晩食べるものがなくなってしまう。
闘病というのは体力勝負なところがある。こんなところで食事抜きになってしまったらそれこそ治るものも治らないというものだ。
もちろん、自分が弱っているときにサフィールが傍にいてくれればそれはとても心強い。というか非常にうれしい。でもそれとこれとは別だ。
「大人しく待ってるから、サフィールには狩りを頑張ってほしいな。」
「・・・・わかったよ。出来るだけ早く帰ってくるから、大人しく寝てるんだぞ?」
リオの説得が功を奏し、サフィールは渋々ながらもようやくその重い腰を上げた。
「いいか?ちゃんと大人しくしてるんだぞ?・・・絶対だからな?」
洞窟出口へと歩きながら何度もリオへと振り返るサフィールに苦笑いを浮かべながら、リオは彼女に「いってらっしゃい」と告げた。
ようやくサフィールが洞窟から旅立ったのを見届けると、リオは小さくため息をついた。
「心配してくれるのは嬉しいけど・・・過保護すぎるよね。」
そんな口を叩きながらも、顔が緩むのを抑えられないリオ。なんやかんやで、自分を新派敷いてくれるサフィールには感謝しているのだ。
「・・・んんっ・・・」
一息ついたところで自分の喉に違和感を覚えた。少し息苦しい。
サフィール説得のためとはいえちょっと無理をしたかな? なんて考えながらゆっくりと重い体を起き上がらせて、洞窟奥に存在する小さな水飲み場へ向かいその手に水をすくって一口すする。
冷たい水を少しずつ喉へと流しこんでいくと、少し火照った体にしみわたって心地いい。
自分の喉を潤してから、リオはサフィールとの約束を果たすためにベットへと足を向ける。
「・・・・っ?」
と、不意に目の前がぼやけて霞んでくる。足に力が入らずにふらふらと体を揺らすと、耐えきれなくなったのか、壁に寄り掛かからせるとそのまま滑るように地面に座り込んでしまった。
「あ・・・うぅ・・??」
自分の体に何が起こったのかも分からず、リオはただただ困惑するのみ。
急に感じる息苦しさに喉を押さえ、急激に奪われる体温に体を震わせながら自分自身を抱きしめるようにしながら、呼吸を荒げる。
先ほどまでの様子とは明らかに症状の重さが違う。
「な・・・んで・・・っ!?」
絞り出すようににじみ出た声も、洞窟の中をさびしくこだまするだけ。
「サ・・フィール・・・・」
そのままリオは前のめりに倒れながら、意識を失った。
夕焼けに紅く染まり始めた空を飛ぶ青い影が1つ。その翼を大きく羽ばたかせていた。
「クッソ!時間かけちまった。」
その手に本日の夕食を握ったサフィールがその顔をしかめながら大急ぎでリオの待つ家へと移動している。
サフィールが家を出てけら数時間。彼女の焦る思いとは裏腹に今日は獲物をなかなか見つけることができなかった。やっと見つけたかと思えば急にその獲物が逃げだしたり・・・予想以上の時間をかけてしまったのだった。
「アイツ・・・具合良くなってるかな・・・」
心配そうにつぶやくサフィール。小さく首を振ると、「治ってるよな」なんて付け足してその顔に笑顔を見せる。
洞窟に着くと同時にその羽をたたみ奥へと進む。
「ただいまー。リオ、大人しくして・・・た・・・」
瞬間。サフィールは言葉を失った。いると思っていたベットにリオの姿はなく。その少し奥で小さな体を丸めながらうずくまるように地面に伏せる小さな影。
「リ・・・リオぉ!!」
その顔を悲痛に歪めながらサフィールはリオへと駆け寄った。急いで小さな体を抱き起こしてその表情を覗き込むと、リオは苦しそうに息を荒げてぐったりとしてしまった。意識はないようで、その目が開かれることはない。
「なんで!?どうしちまったんだよ!!」
意識が無いリオを抱きかかえて叫ぶサフィール。今も腕の中で息を荒げるリオはまさに異常。ただ事ではないということはサフィールでもわかる。しかし、彼女にはどうにもできなった。
彼女自身がここまで体調を崩した経験もないし。昼過ぎまではリオ自身に指示をもらって形だけ看病していたサフィール。病人の、それもこんな状態の人間を助けようと思ってもできることなんて思いつかなかった。
それがまた彼女の平常心を削り、彼女を追い詰めていた。
「くそぉ・・・なんで、なんでアタシはこんな・・・・」
自分の無力さについリオを抱きかかえる腕に力が入る。ただ苦しそうに呼吸するリオに涙が出てきてしまう。
「・・・っ!!」
刹那。思い出されるのはここ数日の出来事。そして、今朝リオの言っていたこと。
『村にいた時はよくあったことだし・・・』
もしかしたら、リオのいた村に行けばこの現状に対処する方法があるかもしれない。
そう考えた瞬間。サフィールはゆっくりと立ち上がり、優しくリオをベットへと寝かせた。
「きっとアタシの全速力じゃお前は苦しいと思うから・・・すぐ戻ってくるから、ちょっと待っててくれ。」
意識を失ったリオに届くように、優しく話すサフィール。そのまますぐに洞窟から飛び立った。
リオの住んでいた村はこの間行ったから記憶にある。同時に、思い浮かべるのはリオのベットで泣いていたあの少女。リオと親しい仲だったと予想するのは難しくない。ならきっとリオの看病に詳しいのも彼女のはず。
そう考えながら、サフィールは以前とは比べ物にならないほどのスピードで、まるで空を切るかのように飛んで行く。
ほどなくして村が見えてきた。サフィールは彼女。サヤと呼ばれていた少女の家をもちろん知らない。
また、リオの家にいることを願いながら村のはずれへと進路を変えようとした時。
何かが視界の下で動いた。森の緑でもなければ獣の色でもない。少し明るめの色に目を下ろすと、
サフィールの探し求める少女が、森の中を、村に向けて歩いているのが見えた。
「・・・また・・・ダメだった・・・」
肩を落としながら、ゆっくりと自分の村に向けて歩くサヤ。服も肌も汚れてしまった様子は彼女が長時間森の中を歩いていたのを容易に想像させた。
サヤは、毎日毎日朝からリオを探して森の中を探しまわっているのだ。彼がまだ生きているのを信じて、毎日森に出ては夕日が沈むギリギリまで探し続けて帰って来る。そんな生活を続けていた。
「どうして・・・どうして見つからないのよぉ・・!!」
自然と、涙がこぼれてくる。彼の笑顔を思い出してしまう。一か月前にこの村からいなくなってしまった。それが、いまだにサヤの心を締め付け、こうして行動を起こさせる。
自分でも驚くくらいにサヤはリオに依存していた。彼を好きになっていた。一緒にいない生活に耐えられないほどに・・・・・
「・・・ウッ・・・グス・・・ッ・・」
涙をどれだけ拭っても、それを止めることはできなかった。当り前だ。リオの事ばかり考えてしまうからいけない。それは分かっていても止めることなんかできない。
少しでもリオを感じたくて、村に着いたら『今日も』リオの家に行こう。と考えていると
「―――――――っ!!??」
不意に突風がサヤを襲った。まるで突然嵐が来たような衝撃に目を閉じていると、その風はすぐに止んでしまった。
一体何事かと、ゆっくりと目を開けると。
「お前!この間リオの家にいた奴だよな!!?頼む・・・リオを助けてくれ!!」
銀の髪をなびかせて、蒼い鱗をその身にまとった人外が、その美しい顔を涙でぐしゃぐしゃにしながらそう叫んできた。
はい、というわけでサヤちゃん再登場でした。(^w^の)
何気に人外ヒロインとサヤちゃんの絡みは初めてになりますね。完全に修羅場突入な気配が漂っております。
まぁ、今はリオ君のピンチなのでそんなことも言っていられませんが・・・^w^;
リオ君の病弱、虚弱体質がここに来て発揮されました。今まで元気だったのに何故急に・・・な展開なのですが、実は以前感想書き込みに「ドラゴンには毒を吐く者もいる」という書きこみをしてくださった方がいて、
「そんなところに病弱リオを放り込んだらエライ事になる!!」
と思ったので実行いたしました(ニヤリ
リオ君の体調崩しは以前からずっと考えていたことでしたが、きっかけをつかみづらかったので毒持ち案をいただいてしまいました。
書きこんでくださった方には本当に感謝いたします。ありがとうございました!!
さぁ、ここからラストに向けて・・・もうちょっと引っ張ろう・・・(・ω・´;;)
この小説では随時、感想、一言などを募集しております。よろしかったら一言いただけたら嬉しいです。
それではここまで読んでくださりありがとうございました。(^w^)ノシ