人外娘との生活   作:ハヤテ_s.t

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今日は私の誕生日なのです 壁|ω・`)チラッ・・・

「おめでとう作者」
っ!!ありがとうございますカトレアさん!!

「ではリオ。用は済んだぞ、帰ろう。」
 ・・・・(・ω・`)

「ちょっとカトレア!もう。誕生日おめでとうございます。これ、プレゼント用意したんですけど・・・」
・・・・リオー!俺だ結婚し――――○)Д^⊂ )ゴッ

「リオは私のものだ。さぁ、帰るぞリオ。」
「思い切り蹴ってたけど・・・大丈夫なの?」
「知らん」


守るということ、守られるということ

「・・・・これはマズイ・・・」

 

朝、目覚めたリオはカトレアが散歩に出ているのを確認すると、帰ってくる前に朝食を作ろうとキッチンへ。

 

そこで冷蔵庫の中をのぞいて気付いた。

 

「・・・はぁ、買い物行かなきゃなぁ・・・」

 

食料が無くなりかけていたのだ。朝食はパンがあるのでまだ何とかなるが、昼食からは少し厳しい。

 

買い物程度大したことはないかもしれないが、彼が落ち込んでいるのには理由がある。

 

ここは草原のど真ん中、いつもの市場まで軽く40分はかかるのだ。人間にとってその往復(しかも帰りは荷物が増えている)はとんでもない重労働だ。それに・・・

 

「つい昨日カトレアにつらい思いさせたばっかりなのに・・・」

 

ここはケンタウロスの国。人間の外出には見張りかあるいは拘束用の特別な首輪が必要。

 

さらに今回行くのは多くのケンタウロス達が利用する市場。恰好も昨日と同じように「奴隷らしい」恰好で行かなければならない。

 

「・・・はぁ・・・」

 

それを考えてリオは再び大きなため息をついた。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

心地よい風が通り抜ける草原を二人並んで歩く。しかし2人に会話もなく、それどころかカトレアにいつもの笑顔もない。

 

ただただ気まずい雰囲気の中、蹄の音とリオの首に掛けられた鎖の音が聞こえていた。

 

「・・・・見えたぞ。」

 

「・・・・はい。カトレア『様』」

 

「―――――――っ」

 

一層雰囲気が重くなるのを感じながら、リオとカトレアは目的地に向けて歩を進めた。

 

 

 

 

 

 

「おぉ、これはカトレアさん。お久しぶりですな。」

 

2人が街に着いた時そう挨拶をしてきた門番。当然ながら彼はケンタウロス。ここから見える街の中にもケンタウロスしかいない。

 

「あぁ。」

 

最低限の言葉しか返さないカトレアにも門番は笑顔を崩さない。それだけでこの門番の寛大さが見える。

 

「本日はどのような用件でいらっしゃったのです?」

 

「何、大した用ではない。食料が底をついたのでな。」

 

「なるほど、それはちょうどよかった。ちょうど今朝肉屋がいい獲物を仕留めたと騒いでおりました。」

 

「ふむ、それでは一度寄ってみよう。通っていいかな?」

 

「あ、これは失礼しました。引きとめてしまって。」

 

本当に楽しそうに話をするケンタウロスだ。とリオは思った。この接し方ならきっと同族からの信頼も厚いのだろう。

 

「構わないよ、久々だったしな。さ、行くぞリオ。」

 

「はい。失礼します。」

 

カトレアが軽く鎖を持つ手を挙げながらゆっくりと歩き出す。それに合わせてリオも目の前の門番に丁寧に頭を下げた。

 

「・・・・・」

 

先ほどまでの笑顔も消え。氷のように冷たい眼差しがリオを見下ろすだけだった。

 

そこに先ほどまでのやさしそうなケンタウロスはいなかった。

 

{まぁ・・・当然だよね。}

 

少し・・・ほんの少しだけに表情を曇らせながらリオは門をくぐった。

 

 

 

 

 

「おぉ、カトレアちゃんじゃねぇか!久々だな!!元気だったか!?」

 

「あぁ、変わりないよ。貴方こそ・・・・聞くまでもなく元気だな。」

 

「まだまだ若者共には負けねぇよ!」

 

「そう言ってこの間腰を痛めたの誰だったかしらねぇ?」

 

「それを言うなよ!」

 

カトレアのいる店の前が笑いに包まれる。多くのケンタウロス達が久々にこの街を訪れるカトレアを歓迎し、笑顔を見せてくれた。

 

買い物に来ただけなのに常に彼女の周りには人があふれ。彼女がどれほどここのケンタウロス達に慕われているか。いや、この街がどれだけ明るく仲間思いかがよくわかった。

 

それでも・・・

 

「・・・・・・」

 

カトレアの後ろにで荷物を持つリオには誰も何も言わない。見向きもしない。まるで「そこには何もいない」という暗示でもかかっているかのように・・・

 

しかしリオのほうこれにはもう慣れてしまった。買い物に来るのは初めてではないし。はじめの頃なんてもの珍しい眼差しと。親の仇でも見るような視線が痛々しかった。

 

それに比べればだいぶましになったというものだろうか。

 

{今日もこのまま何もしゃべらずにいよう。触らぬ神にたたりなし・・・ってね。}

 

リオもそう思っていた。彼にしては珍しく早く帰っていつもの生活に戻りたいと・・

 

「・・・・だぁれ?」

 

「っ!?」

 

気付いたら、自分のすぐ横に小さな女の子が立ってこちらを見ていた。もちろんこの子はケンタウロス族。まだあどけない瞳。子供とはいえケンタウロス族なので身長もリオと同じくらい・・・ひょっとしたらリオより少しだけ高いかもしれない。

 

「わたし、マリー。あなたは?」

 

きっとこの子は人間を知らないんだ。奴隷ということも。人間がやらかした事件も知らない。

 

だからこんな笑顔でリオに話しかけてきてくれるに違いない。カトレア以外のケンタウロス族に話しかけられたことが久しぶりすぎて動揺しながらも、そんなことを考えていた。

 

「・・・・・?」

 

リオが唖然として動かないことに首をかしげる少女、マリー。

 

やっと我に返ったリオはできるだけ怖がらせな言うように。この子が人間を恐れないように。この街にきてから初めて、普段カトレアに見せる笑顔を向けた。

 

「私は、カトレア様の奴隷。リオと申します。」

 

「どれー?」

 

「う~ん、そうですね・・・カトレア様のお世話をさせていただいて・・・わからないかな・・・」

 

「・・・・???」

 

マリーに奴隷を教えようとしたが、正しい言葉が見つからない。マリーも首をかしげているのを見ると、やはりまだ難しいようだ。

 

「ふふっ」

 

「・・・えへへ♪」

 

リオが笑えばマリーも笑ってくれる。そんあ何気ない反応がリオはとてもうれしかった。

 

「マリー様は―――「マリーだよ。」・・・・?」

 

「マリーはマリーさまじゃない。マリーはマリー。」

 

頬を膨らませながらこちらを見るマリー。それは呼び捨てで構わないということだった。

 

しかし人間のリオが、いくら子供とはいえケンタウロス族を呼び捨てにできるわけがなかった。

 

「いえ、そうお呼びするわけには―――「マリー。」・・・・」

 

「・・・・マリーさm―――「マリー。」・・・」

 

「・・・・・「マリー。」・・・」

 

なんだか洗脳されているみたいだ。リオはそう思って、少し頭痛を覚えた。

 

しかし、目の前の少女は相変わらず頬を膨らませたままこちらを睨んできている。

 

「マリ――――「わかりました。」・・・えへへ♪」

 

これはリオが折れるほかなかった。マリーは念願かなって嬉しそうに笑っているがリオにとっては苦渋の決断だった。

 

せめて・・・せめて周りの大人たちに聞こえないように。

 

そう思ったから、リオはマリーにだけ聞こえるようにマリーの耳に顔を近づけて・・・

 

「おいっ!!!」

 

横から聞こえた怒声に振り返れば、目の前に迫っていたのは筋肉の付いた茶色い足と、黒く輝く大きな蹄だった。

 

反射的に手で防ごうにも両手には買い物袋、そんなおもりをつけた状態で間に合うはずもなかった。

 

「―――あぅ!!」

 

ガードも間に合わずに大人のケンタウロスの前足が無防備なリオの腹に突き刺さった。そのまま吹き飛ばされお店の柱にたたきつけられる。骨が折れたかも知れない。そう感じながらリオは霞む目で前を見た。

 

そこには殺気すらも覗かせるケンタウロスの男がこちらを見下ろしていた。

 

「お前!今ウチの娘に何をしようとした!!」

 

「お、おとーさん?」

 

「あっ――――ぐぅ・・!!」

 

言い訳だけでもしようと口を開くが、痛みが強すぎてうまくしゃべることもできない。腹を蹴られたせいで呼吸もままならない状態だった。」

 

「どうした!何があった!!」

 

そこに、今までカトレアと話していたケンタウロス達が駆けつけてきた。カトレア本人はというとすぐさまリオへと駆け寄る。

 

「この人間がウチの娘に何かしてやがったんだ!!」

 

相変わらず怒り狂った男が指を突き付ける。それをたどるように周りのケンタウロス達の冷たい視線がリオに突き刺さる。

 

「テメェ・・・人間のくせに・・・!!」

 

「ケッ・・・やっぱ腐ってやがるな、こんな小さい子にまで手ぇ出すとは。」

 

どんどん険しくなる雰囲気にリオは冷や汗が止まらなかった。腹の痛みに耐えられずにうずくまっていると、マリーが父と呼んだあの男がこちらにゆっくり歩いてきた。

 

先ほどの一撃では気が済まなかったのだろうか、こちらに近づく足音には明確な敵意と憎悪が込められていた。

 

「やはり人間は最低の屑だ!こんなやつらぶっ殺しちまえばいいんだよ!」

 

そういって、動けないリオに再び足を振り上げ――――

 

 

「――――っ!!」

 

それが振り下ろされる前に  乾いた音があたりに響いた。

 

リオの右頬が赤く腫れ、カトレアの左腕が振りぬかれている。

 

「立て。」

 

いつものカトレアからは想像もできないような冷たく突き放すような声。それにはリオも肩をびくりと震わせる。

 

しかしカトレアの言う通り立ち上がろうとし・・・・腹部の痛みに再び足から崩れ落ちる。

 

「立てと言ったのだ。」

 

「あぐぅ!」

 

それも関係ないかのように鎖ごとリオを引っ張り上げる。苦しそうに呻くリオを無視して、カトレアは突然の張り手に動けなくなっていたケンタウロス達に振り返り。

 

「騒ぎにしてすまない。今回は私からよく言って聞かせるから、今回はこれで許してもらえないだろうか。」

 

と、頭を下げた。

 

これにはリオも、周りのケンタウロス達も慌てる始める。

 

「べ、別にカトレアちゃんが謝る必要ねぇって!今回はその人間が悪いんだからさ!」

 

「そ、そうだよ!」

 

「いや、奴隷の犯したことは主人の責任だ。謝らせてくれ。君も・・・・怖がらせてすまなかった。」

 

周りにいるケンタウロスだけだけではなく、父の後ろにいたマリーにも頭を下げるカトレア。

 

「うぅん。マリーこわくなかったよ。」

 

「そうか・・・ありがとう。」

 

それだけ言うと、カトレアは鎖を力強く引いてリオを引っ張った。

 

「行くぞ。」

 

「・・・・は、いっ・・・」

 

痛む腹を押さえながら、自分を振り返らずにズンズン進むカトレアに必死についていく。

 

残されたケンタウロス族たちは、しばらくそれに唖然としていたが、カトレアたちが見えなくなると何もなかったように各々仕事へと戻って行った。

 

「あのおねえちゃん・・・また、あえるかな・・・」

 

 

 

 

市場から少し離れて、住宅が並ぶ通路を相変わらずのスピードでカトレアが歩く。

 

一軒の家の前にたどりつくとその扉を躊躇なくたたいた。この場所はリオも知っていた。

 

「は~い。どなたかしら?」

 

「すまないリリーナ。私だ。」

 

「あら、カトレアちゃん?ちょっと待ってね~。」

 

中からふわりとやさしい声が聞こえた。そして扉が開くと、カトレアと同じくらいの背丈。茶色い髪を後ろに流したケンタウロスの女性が嬉しそうに出てきた。

 

「久しぶりね~♪今日は急にどうしたのかしら?」

 

「・・・・」

 

表情を隠しながら視線を移動させるカトレア。リリーナと呼ばれた女性がそちらに顔を向けると、

 

ボロボロの服をさらに土まみれにし、腹部を抑え頬を腫らしたリオがいる。それだけでリリーナは理解したようで。

 

「なるほどね。久しぶりだったから驚いちゃったけど・・・いいわ、早く上がって頂戴。」

 

それだけ言うと急いで家の中へとはいって行った。

 

 

 

 

 

 

「全く。何もここまでしなくてもいいのにねぇ・・・」

 

「っ!・・・すいません。」

 

「別にリオ君に怒ってるわけじゃないわよ~。」

 

痛みに耐えるリオの腹に包帯を巻きながらリリーナは苦笑いを浮かべた。体を何周もさせた後、しっかり固定するとリリーナは包帯を救急箱へしまった。

 

「はい。これでいいわ。でもしばらくは安静にしててね。大人のケンタウロスに蹴られたのなら折れてたって不思議じゃないんだから。後ろ足じゃなくてよかったわね。」

 

「そっちだったらきっと死んでますね。」

 

リリーナの言葉を想像してみて寒気を覚える。大人のケンタウロスに後ろ蹴りされたらリオ程度の体なんて一発で絶命する。

 

「さて、私はご飯の準備しちゃうわね。お昼くらい食べていくでしょ?」

 

「それなら僕も――痛っ!」

 

「安静にしてなさいっていったばかりよ?大人しく待ってること・・・・そうしないと今度はビンタじゃ済まないわよ?」

 

「・・・おとなしく待っています。」

 

「うん、いい子ね♪それじゃ、貴方のご主人さまとおとなしく待っててね。」

 

軽くウインクしながら部屋を出て扉を閉めるリリーナ。部屋を出るとそこには顔を伏せたままのカトレアがいた。

 

「・・・リオはどうだ?」

 

「肋骨が折れてるかもね。まぁ、少なくともヒビは入ってるわね。」

 

「・・・・そうか・・」

 

「・・・貴方の判断は間違ってなかったわ。そのままそのケンタウロスの蹴りが入ってたらあの子はきっとこんなものでは済まなかった。平手一発でその場を収められたんだからそれを喜ぶべきよ。」

 

リリーナはリオから話を聞いた時、すべてを理解していた。普段リオを溺愛するカトレアが彼に手を挙げた理由。それはあれ以上リオを傷つけさせないため。あの場を一刻も早く立ち去るためだった。

 

「それでも・・・私は・・・」

 

「それならリオ君に直接言いなさい。あの子のことだし。理解していそうだけど。」

 

「・・・・あぁ。」

 

顔を伏せたままリリーナの隣を通り過ぎて部屋へと入っていくカトレアを見送って。リリーナは天井を仰いだ。

 

「・・・全く・・・面倒くさい国になっちゃったわねぇ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・リオ。」

 

部屋へと入ったカトレアは相変わらず顔を上げないままリオへと話しかける。

 

安静を言い渡されたリオは素直に大きなクッションに身を預けて上半身だけを起こしていた。

 

「カトレア様・・・」

 

「ここはリリーナの家だ。もうその呼び方はやめてくれ。」

 

「ん、そうだったね。」

 

思い出したように言葉を元に戻すリオ。

 

カトレアの言葉や今までのリリーナの対応から予想できるかもしれないが、

 

ここに住むリリーナは人間を嫌ってはいない。いや、正確には嫌いな人間はいるであろうが、リオは嫌っていない。

 

もちろんあの人間たちが起こした事件は知っているが、リリーナにとってそれは「ケンタウロス族を食べた恐ろしい人間がいる」という解釈。つまりその事件を起こしたのはリリーナの知らない人間で、そいつらとリオは別の人間。という考えを持っている。

 

むしろリリーナからしてみればリオは割と好きな部類の人間だ。初めてリオがこの町に来た時物珍しさに声をかけてきたのも彼女。それを機にカトレアとも仲が良くなり、以来リオとカトレアがこの町を訪れた時はたびたびお邪魔している仲。

 

つまりリリーナはこの街で唯一といっていい中立立場のケンタウロスなのだ。だからこうしてリオがカトレアと気軽に話していても何とも思わない。むしろほほえましく思っている。

 

 

「・・・怪我は大丈夫なのか?」

 

「うん。大したことないよ。」

 

肋骨が折れているかもしれないのに大したことないとは強がりもいいところである。今だって痛みが引いているわけではないだろうに。嘘をついているようにも聞こえるが、彼自身が大したことない。と決めつければそれは嘘ではない。

 

「リリーナから聞いている。」

 

「そっか・・・でも僕は全然平気だし。リリーナさんは心配しすぎだよね。」

 

「・・・・リオ、すまなかった。」

 

「何言ってるの。カトレアがあそこまでしてくれたから僕は今こうしていられるんだよ。謝らなくてもいいよ。むしろ感謝してる。」

 

「でも!!」

 

「大丈夫。僕は大丈夫だよ。ケンタウロスの人たちの行動も尤もだし・・・カトレアが助けてくれたからね。」

 

「わ・・私は・・・」

 

カトレアがこぶしを固く握りしめ、肩を震わせている。リオはそれを見てやさしく口を開いた。

 

「カトレア。こっちに来てくれるかな?」

 

「・・・・」

 

リオの言葉にゆっくりと正面まで歩いてくる。

 

「そこ、座って。」

 

リオの言葉にしたがってその場に腰を下ろすカトレア。

 

それを確認してから。リオはスッと立ちあがり。

 

驚いたカトレアが顔を上げるよりも早く

 

座ってなお自分よりも高い位置にある彼女の頭を抱きしめた。

 

「お、おい!何して・・・お前は今怪我してるんだぞ!?」

 

案の定泣いていたのだろう。胸が少し濡れるのを感じながら、リオは一層彼女を抱く腕に力を込めた。

 

 

 

 

――――――――――――泣かないで―――――――――

 

 

 

 

「――――――っ!!」

 

たった一言、耳元でつぶやくように、絞り出された言葉にカトレアは自分の眼もと、涙腺が緩むのを感じた。

 

「―――――泣いて、ない・・・!」

 

「嘘なんてらしくない。」

 

「嘘じゃない!」

 

「なら・・・僕の服がぬれていくはずないんだけど。」

 

「・・・・」

 

証拠を突き付けられてカトレアは何も言えなくなってしまった。

 

抱きしめられた頭のすぐ上でリオが笑っているのがわかって余計恥ずかしく感じた。

 

「カトレアは・・僕にやさしくしてくれる。僕を守ってくれてる。」

 

「違う・・・私は無力だ・・・お前を守りきることが・・・できなかった。」

 

「違わない。僕はカトレアに守られていると実感してる。カトレアのやさしさに触れている。だからそれは本当のことなんだよ。」

 

「でも・・・」

 

「今日のカトレアなんだか、ネガティブだね。」

 

「誰のためだと思って―――――「僕のため」・・・」

 

「わかってるよ。君が僕のために悩んでること。僕を守ろうと必死になってること。僕はね、それがすごくうれしいんだ。」

 

「・・・・」

 

「最低かもしれないけど、僕は君が僕のために悩んだり、僕のことを守ろうと必死になってくれるのを見ると、安心する。『あぁ、僕はまだ彼女に愛されてる』って思えるから。」

 

「・・・私がいつか、お前を愛さなくなると・・・お前を捨てると・・・?」

 

「それはわからないよ。未来なんて誰にもわからないんだから。想像したくないけど。」

 

「私もだ。」

 

「ふふ、だからね。男が女性に言う台詞じゃないけどさ・・・僕は君に守られて、こうしてくれることで君からの愛を大きく実感できる。だから・・・これからも僕を守って(愛して)ください。」

 

「・・・・あぁ、私はこれからもずっとお前を愛し(守り)続けるよ。」

 

カトレアの目から涙が引いていく。同時に彼女はゆっくりと自分をやさしく抱きしめてくれる目の前の少年をやさしく抱きしめ返した。

 

 

 

 

 

 

 

「うふふ~、相変わらず。わかりやすい二人だね♪」

 

部屋の外でそうつぶやいたリリーナは『これで扉を開けたらあの二人はどんな反応をしてくれるかな?』なんて考えながら、2人を昼食に誘うべく扉を開けた。




毎回毎回シリアス入りすぎて暗い小説になっていないか心配でたまりません。

今回名前もちの娘が2人も出てきましたね。はたしてそれはどういうことなのか・・・・

というフラグもどきを建設しておきましょう(`・ω・)つ|>

一人の女の娘にあまり長い時間をかけるつもりはなかったのですが、結構な量になっているような・・・これではほかのモン娘が・・!!

しかしカトレアちゃんの手を抜くことはあり得ないので。いつまでの全力投球で行くつもりであります!

それではここまで読んでくださりありがとうございます!!
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