東方染色記   作:折れない黒鉛筆

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どうも、最近忙しすぎて日曜投稿にギリ間に合わせたうp主の折れない黒鉛筆です。
今回はかなりハイペースで書いたため、おそらくただでさえ酷い内容がさらに酷くなってると思われますので、先にここで謝っておきます。ごめんね。
さて、紅霧異変第2話です。今回は完全瀟洒なメイド長との戦闘です。前回で前後編に分かれるかもーみたいな事を言ってた気がしますが分かれませんでした。許せサスケ。
それでは、第十話をどうぞ。

前回のあらすじ
紅霧異変が発生した
康介が予知夢で霊夢と魔理沙が死にかける夢を見た
紅魔館の門番がザル守備だった(?)

修正履歴
2017/12/23 台本形式を修正+文などを修正


第十話 紅霧異変第2話:完全瀟洒なメイド長との戦い

康介が叫びながら起きた頃霊夢たちは…

 

「ここが紅魔館ね。」

「外観からは想像もできないくらい中は広いな。」

私たちは門番との死闘(なお一撃KO)に勝利し、現在紅魔館に入ったところ。このどこかに異変の黒幕がいるはずなんだけど…これだけ広いと探すのに時間がかかって面倒くさいわね。なら…

「魔理沙…」

「…分かってるぜ。手分けして探すぞ!」

魔理沙は理解が早くて助かるわ。正直早すぎるレベルだけど。多分同じことを考えていたのでしょう。

「それじゃ私は一階を探すから、霊夢はそこにある階段を上がって二階を探してくれ。」

「分かったわ。頼んだわよ魔理沙。」

そう言うと魔理沙は箒に跨り右へと飛んでいった。

「さてと、取り敢えず二階へ行きますか。」

私は目の前にある大きな階段へと近づく。次の瞬間上の方から物凄い霊力を感じ取り、身構え上を向く。

そこには、短い銀髪に青と白の見たことないデザインの服を着た人間が立っていた。

「…この紅魔館に何の用でしょうか。要件によってはあなたを抹消することになりますが…」

「要件はただ一つよ。この紅い霧を出した犯人を退治しに来たの。あんた邪魔だからさっさとどいてくれない?」

そう言い、私はお祓い棒とお札を構える。所謂臨戦態勢だ。

「そうですか。私の名前は十六夜咲夜。ここ紅魔館の主に仕えるメイド長です。」

「これまたご丁寧に。知ってると思うけど私の名前は博麗霊夢。博麗の巫女よ。」

「さて、要件は以上ですね?では…」

そう言うと咲夜と名乗った人間はナイフを手に取り、

「ここで貴女を抹消させていただきます。」

そう言った。その瞬間、彼女の周囲に大量のナイフが出現。それら一つ一つが私へと飛んできた。私は手にしたお札とお祓い棒を使い、私に飛んでくるナイフを叩き落としていく。

「そっちがその気なら…これでどう!?」

そう言うと私はお札を咲夜に向かって10枚ほど投げた。このお札は敵を追尾してくれるお札なので、一度避けても油断はできないわよ。

「こんな単純な攻撃すぐに避けられ…!?」

ふふ、アイツも驚いているようね。おそらくあのままだとあのお札は少なくとも一枚は当たるでしょうね。そう考えて私は追撃するために咲夜の近くへと飛ぶ。しかし、

「油断大敵ですよ?」

突然咲夜が目の前から消え、後ろからそう囁かれる。私は驚いて後ろを向く。しかし、咲夜はもうそこにはおらず、代わりに大量のナイフが私を取り囲んでいた。そしてそのナイフが全て私の方へと飛んでくる。

「弾くのが間に合わない…!?なら…夢符「封魔陣」!」

すぐさま私はスペルカードを唱え、自分の周りに青白い結界を展開。ナイフの数はとても多かったものの、何とか防ぎ切ることができた。ナイフが止んだところで私は結界を解除し、咲夜を探す。すると咲夜は私の正面でナイフとスペルカードを構えていた。おそらく、いや絶対にスペルカードを唱える気満々だ。

「ふふふ…翻弄されなさい。奇術「ミスディレクション」。」

 

 

 

 

 

 

─────

 

 

 

 

 

 

「ふふ…私の奇術はどうかしら?」

「…まるでタネ無し手品みたいね。まあ手品には大体タネがあるんでしょうけど。」

あれから10分。まだ私は戦えるが勝算が全くつかない。だってあいつの「タネ無し手品」みたいな瞬間移動のせいでこちらの攻撃が全く当たらないのだから。ただ絶対に何か仕掛けがあるはず…それさえ掴めればすぐ倒せるはず。そう考えていると、また後ろから聞き覚えしかない声が飛んできた。

「霊夢ー。大丈夫かー。全くトリックが掴めてないみたいだけど。」

私は驚いて後ろを振り返る。そこには、神社で留守番してる筈の康介が立っていた。

「はあ!?何であんたがここにいるのよ!神社で大人しく留守番しときなさいって書いておいたでしょ!?」

「ヘヘ…つい嫌な予感がしてここに来ちゃった…それに見た感じまだ元凶倒してないでしょ。俺も手伝うわ。」

そう言って康介が私の隣に飛んでくる。ただ、若干体調が優れてない感じだったけど大丈夫かしら…?

 

 

 

 

 

 

─────

 

 

 

 

 

 

「お邪魔しまーす…」

小声でそう言いながら俺は紅魔館の中へ入る。外観も真っ赤だったけど内観も真っ赤に染まってるなあ。それに外観の館の大きさからは想像もできないくらい館の中広いし…どうなってんだこれ。

そう考えていると、いきなり前方から何かが一個飛んできた。俺は難なくそれを躱し、その何かは後ろの壁にサクッと音を立てて刺さった。まさかと思い、恐る恐る後ろを見ると、そこには銀のナイフが壁に突き刺さっていた。

(うっわ…やっぱ来ない方が良かったのかなあ…仮にあいつらが死ななくてもその前に俺が死にそうで怖いぞ…)

そう考えながらも、ナイフが飛んできた方向を見ると、そこには霊夢と青と白のメイド服を着て頭にカチューシャをつけている銀髪の少女がいた。

「ふふ…私の奇術はどうかしら?」

「…まるでタネ無し手品みたいね。まあ手品には大体タネがあるんでしょうけど。」

そう霊夢と銀髪の少女が話す。タネ無し手品のような奇術って一体どんなんだよ…でも何か時間稼ぎされてるだけに見えるなあ…取り敢えず霊夢が苦戦してる事は分かったので、霊夢に声をかける。

「霊夢ー。大丈夫かー。全くトリックが掴めてないみたいだけど。」

そう声をかけると、霊夢が驚いたかのように後ろを振り向く。そりゃそうだよな。だって本来俺は神社で大人しく留守番してる筈だもんな。

「はあ!?何であんたがここにいるのよ!神社で大人しく留守番しときなさいって書いておいたでしょ!?」

案の定めっちゃどやされた。まあ仕方ないか。取り敢えずここに来た理由を話すとするか。でもいきなり「お前がこれから先死ぬかもしれんから来た。」なんて言って信じてくれる奴なんかほぼいない筈だ。…それっぽく言ってこの戦闘を手助けしよう。足手まといなりに。

「ヘヘ…つい嫌な予感がしてここに来ちゃった…それに見た感じまだ元凶倒してないでしょ。俺も手伝うわ。」

そう言った後に俺は霊夢の横へと飛ぶ。紅い霧の影響かさっきよりも体調が悪い気がする。吐きたい。これから活動できる時間も限られてるかもな。

「あら、また新たな来客者が…私の名前は十六夜咲夜。」

「これまたご丁寧に。俺の名前は天ケ原康介だ。嫌な予感がして霊夢の手助けするためにここまで来た。つまりお前は俺の敵ってことだ。」

「2対1ですか。まあいいでしょう。…このタネ無し手品、あなた達に見破れるかしら?」

そう言うといきなり咲夜が目の前から消え、後ろから大量のナイフが飛んできた。何せいきなりだったもんで回避するのに時間が遅れ、右手に掠ってそこから血が出る。

「痛って…まああんま血出てないから適当に塞いどくか。」

そう言って俺は傷の周りに応急処置として雲を纏わせる。多分何もないよりマシなんじゃないかな。

取り敢えず適当に攻撃をしようと思い、咲夜に弾幕を放つ。霊夢もそれに乗っかってくれたらしく、同時に弾幕を放ってくれた。これでかなり高密度な弾幕になった。多分避けるのは困難だろう…

「どこを見ているんですか?」

「!?」

弾幕の中には咲夜の姿はもう無く、気づけば俺達の後ろに咲夜がいた。これか…咲夜の言ってた「タネ無し手品」…確かに厄介極まりないなあ。どうにかしてこの手品のタネを見破らないことには一生相手のターンなんだよなあ…どうしたもんか。まあ色々試してみるか。

「雲剣「クラウドソード」。霊夢、今からちょっと咲夜に凸ってくるわ。」

そう言って俺はいつもの片手剣を装備する。そして、スピードを出して咲夜に突っ込み、斬りかかる。(と言っても今は硬化させてるので斬れないのだが。)霊夢が首を傾げていたが、俺の取った行動を見てすぐに理解してくれたらしく、咲夜の方に弾幕を張ってくれた。ありがたい。これで回避しにくくなるはずだ。

「はあああああっ!」

咲夜の目の前で大きくクラウドソードを振りかぶる。その瞬間、咲夜が若干声を出さずに笑ったのを俺は見逃さなかった。次の瞬間、ブンッとクラウドソードが空振る音が聞こえた。驚いて前を見るが、咲夜の姿はもうそこには無かった。

「康介!後ろ!」

霊夢に言われるまま後ろを向くと、そこにはこちらに向かって飛んでくる大量のナイフと咲夜がいた。

「くっ…」

間一髪で俺は大量のナイフを避けきる。これは霊夢マジ感謝だ。

しかしさっきから攻撃を放つ度に咲夜が消え、後ろにワープ?されてて全く攻撃が当たらん。それにあの短時間であんな大量のナイフを投げられる訳がないし…もし仮にこれらの現象が咲夜の能力的なやつだとすると…

「うーん…駄目だわかんねえ!」

さっぱりわからん。ついさっきまでは頭回ってたのになあ…この霧の影響…かなあ。取り敢えず頭が回らないんだったら回らないなりに頑張ってみますか…

 

 

 

 

 

 

─────

 

 

 

 

 

 

「ふふ…そろそろ疲れが見えてきてますね…」

「はあ…はあ…だーもう!勝算が全く見えてこねえ!」

そう言い、頭を掻きむしる。最早ヤケクソの域にまで達してるような気さえする。正直、もう限界だ。霧の影響と俺の霊力の少なさのお陰で今にも倒れそうだ。霊夢は全然余裕そうだけど、同じく手掛かりを掴めてないのだろう。

「そろそろトドメを刺すとしましょう…幻世「ザ・ワールド」。」

あ。今のスペルカードの名前で閃いた。確かザ・ワールドってあのアニメで聞いたような…もしそうだとすると…全部のタネ無し手品に説明がつく。まさかとは思うが一応試してみる価値はありそうだ。取り敢えず弾幕と当たり前のように突然大量発生するナイフに注意を払いつつ、咲夜に聞こえないように霊夢と話す。

「霊夢、敵の能力で一つ仮説が立った。」

「何?」

「あいつの能力はおそらく、【時間を操る】系の能力なんじゃないか?」

「何で?」

「そうしないと大量のナイフが置けないだろうし瞬間移動のメカニズムもこれで説明がつく。」

「大分雑な予測ね…まあいいわ。で?」

霊夢のその言葉を聞いて一瞬焦るが、一回閃いてから何故か頭が回る。まずは今までの瞬間移動後の位置を思い出す。確かあいつはずっと【俺らの後ろ】に瞬間移動してた筈だから…次もきっとそうなるはず…多分。

「もしかしてパターン入った…?取り敢えず霊夢は咲夜に攻撃してくれ。そしたら俺がどうにか出来るはず。」

「はずって…分かったわ。他に作戦がない以上はあんたのその胡散臭い作戦に乗ってあげるわ!」

良かった。これで霊夢は協力してくれる。て言うか今バカにされたような…?

「行くわよ!霊符「夢想封印」!」

霊夢がそうスペルカード宣言をした瞬間から俺は左手に弾幕のエネルギーを一つにまとめる。そして一つの大玉が完成した。それと同時に霊夢が夢想封印で攻撃。

(さあ…チャンスは多分一度きり…正直相手は多分人間である以上はパターン入ったかどうかなんて分からない。それにほぼ決め撃ちみたいなものだからな…ミスするなよ俺…!)

霊夢の攻撃を避けるために咲夜が目の前から消えたその瞬間、俺は全く後ろを見ずに真後ろ方向に向かって思いっきり大玉を撃った。所謂『読み撃ち』、或いは『決め撃ち』と言うやつだ。そして後ろを見る。

そこには、瞬間移動してきたであろう咲夜がいた。しかも大玉の軌道上。このチャンスを逃すわけには行かない!

「霊夢!」

「分かってる!夢符「封魔陣」!」

そう言うと霊夢は咲夜の周りに結界を展開。もちろん大玉も結界の中だ。

「そんな…!申し訳ございません…お嬢様…」

そう咲夜が言い終わった瞬間、大玉が咲夜にヒット。咲夜は吹っ飛び、そのまま地面に倒れ込んだ。

「オッケー…か?」

「どうやらそのようね。良い作戦だったわよ。」

その言葉を聞き、俺はへなへなと地面へと座り込んだ。長い戦いだったなあ…でもこれまだ元凶との勝負があるんでしょ…?大変どころの話じゃねえなこれ。

「取り敢えず先に進みましょうか。大分時間割いちゃったし。」

「咲夜はどうすんの?」

「その辺で寝かせとけばいいんじゃない?どうせすぐ起きるでしょ。」

まあそれもそうか。と相槌を打ち、俺は立ち上がって二階へと歩いていく霊夢の後を着いていった。

 

 

 

 

 

 

─────

 

 

 

 

 

 

一方その頃…

「くっ…中々やるじゃねえか。だがこれでトドメだ!恋符「マスタースパーク」!」

「そうはさせないわよ。日符「ロイヤルフレア」!」

紅魔館の地下の図書館で、魔理沙ととある魔法使いが戦っていた。

そのさらに地下に眠る、【狂気】に気づかず…




次回予告
ついに現れる紅霧異変の元凶。一時は説得を試みるも、やっぱり実力勝負に。そこに乱入してくる狂気…果たして康介らの運命やいかに!?
次回「紅霧異変第3話:異変の元凶と狂気」

いかがでしたでしょうか。
正直今回は本当にギリギリで仕上げたので内容が支離滅裂してそうで怖いです。だが反省はしていない。(キリッ
次回はあの吸血鬼姉妹が登場しまっす!お楽しみに!
それでは、うp主の折れない黒鉛筆でしたー。

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