実は少し前からPCが起動しない状態だったんですが、時間が無くてまだ修理に出してすらいないのどうにかせな()
という訳でどうぞ。今回は霊夜サイドです。
「あっっっつい……」
「エアコンまだダメなのぉー?」
「ダメだ、日本人なんだからこれくらい我慢しなさい」
「……なぁ、早苗(コソッ)」
「なんです?」
「根性論程破滅に近付くものってそう無いよな」
「どうしたんですか急に……」
日本人でもルーマニア人でも同じ人間だろうに、どうしてそうなるのか。いや、「人間なんだから」と言われても(特に俺が)困るのだけど。
「いや? 熱中症だの日射病だの、夏場で恐ろしいのは多々あるからさ。その際はキチンと責任取ってくれんだろうなぁと」
「……分かりません。ただ、こっちでは事が起こってから謝罪する事が多いですね」
「そりゃあ、また……ゾッとしない話だ」
いや、妖怪が事を起こして暴れ回った挙句、強力な人間に謝罪させられる幻想郷がおかしいだけであって、むしろ起こした側が自分から謝るのは当たり前か。
……それも違うな、異変はどっちかと言うとお祭り感覚って聞いt……お祭り……? ………いや、やめとこう。考えてはいけない。
まあどっちにしろ、夏場の死人は幻想郷でも多い。脱水症状での死亡も、決して少なくはない。
その辺は同じなんだな……と思いつつ、『エアコン』や『扇風機』があるのに日射病や熱中症で毎年そこそこの死人が出るって中々におかしくないか。脱水は間違いなくそいつが悪いから別で。
「おい風萩! 聞こえてるのか!?」
「ん、あーはい聞こえてます」
「なら音読出来るな? 続きから読め」
「いみじうしろく肥えたるちごの二つばかりなるが、……」
(聞いてたんだ……)
***
昼休み。何故か知らんが紫に外へ飛ばされた「もう1人」が作ってくれた弁当を食べていると、初日に絡んできた女子が来たので、「うわぁ」となりつつも平静を装って食べる。うん、美味い。
「ねーねー風萩君、お昼一緒に食べよ!」
「やめとく。飯くらい静かに食いたい」
「えー、そんな事言わずにさぁー」
話聞いてたのかコイツは、やめとくって言葉が辞書に無いのか。早苗に助けを求めようとしても、彼女はとっくにどこかへ消えている。 いやそれは仕方ないか。
……さて、本当にどうしよう。魔理沙やチルノのウザ絡みの様な反応をしたら、彼女には間違いなく怪我か死が待っている。それだけは避けたい。
かと言って、言葉だけではそうそう引いてくれないだろう。何か無いか、何か……
「あー、俺こいつと食べる約束してんだ」
「えー、ざんねーん……」
先程からニヤニヤ見ていた女子グループに駆け戻り、ダメだった〜と言っている所を見ると、言ってしまえば遊び感覚だったんだろう。ざけんな。
と、即興の嘘に巻き込んでしまった彼──えーと、名前が……麻見、だっけ?
「……えっと……なんかごめん、巻き込んで……」
「いーよいーよー、俺も風萩と話せる機会出来て嬉しいし」
「つーと?」
「いやぁ、理由って程でもないよ」
彼の正面に座り、しかし目は離さず、弁当をパクつく。梅干しがちゃっかり入っていたが、あんな洋風の家で漬けてるの想像したら笑えてくる。
「酸っぱ。……んじゃ何でさ?」
「……お前、妖怪だろ?」
「っ、〜〜!」
「あっ、お、おい、大丈夫か!?」
「うぐ、えっ…大丈夫。……見えてるのか?」
「うん、髪も赤に見えるぞ」
おい紫、術の掛け方甘かったんじゃないのか。一般人に正体バレたんだけど。
普段寝てばっかだからだ、と恨み言を零して、でも何故バレたのかが気になる。
「いやぁ、実はうち古いお寺でさぁ。昔は妖怪退治とかしてたんだー、ってジイさんが言ってた。俺にはその霊感が出てるとか何とか」
「それで見えたのか……納得」
「最初は俺も信じてなかったんだけどね。現に退治とかは出来ないし」
「見えはするけどそれだけってか。……いや、こっちじゃ見えるだけですげぇか」
「そ。って、《こっち》って言ってたけどどっから来たんだ?」
「えーとそれは……」
「何々、何の話ー?」
「……またの機会に。流石に全員に知られたくはない」
「あー、それは分かる。頭おかしい奴って思われるのが早いぞ」
「経験済みかよ……お互い気をつけよう」
「そだな。じゃ、また」
「おう、あんがと」
「どいたまー」
なんだそりゃ、と思ったが、どういたしましての略だと気づいて余計に「なんだそりゃ」だった。
って言うか普通に妖怪退治の家系まだ残ってたんだな。失礼ながら潰えてたかと。
***
「た、ただいまー……」
「お帰りなさい。……って言うのも、変なものですね」
「お互いにとって他人の家だからね。なぁ、そこでケラケラ笑ってるミジャグジ様?」
「ケラケラとは失礼な、ゲラゲラさ。そこの赤髪の嬢ちゃんが今朝来た時には驚いたがね、あの胡散臭い奴が刺客でも送り込んできたんじゃないかって」
「いやぁ、いくら私でもスキマ妖怪の為だけには動きたくないですねぇ」
「………で、ホントになんでここに?」
少女説明中……
「……えーとつまり、信頼出来る保護者枠が欲しい。で、1番慣れ親しんでる紅魔館から1人行かせようと思った」
「で、よく接していてそんなに忙しくない私が来た訳です」
「おい門番」
「本当はこあちゃんが来たがってたんですけど、パチュリー様のお世話もあるので。お嬢様と妹様、颯忌ちゃんも料理はまだ苦手な方ですし、かと言ってメイド長の咲夜さんを行かせたら大混乱ですからねぇ」
「……消去法だったのね。確かに前メイド長だったな」
「はい、これでも料理は出来ますよ!」
「いやぁ頼もしいね、神奈子の料理は粥ばっかでさぁ」
「作ってすらいない奴が偉そうに言うな、まったく……」
心做しか中華多めの食卓を囲い、風呂に入ることにした。外の世界って便利だね、ボタン1つで風呂が湧く。
あ、紅魔館の風呂は温泉から引いてます。
「うぃ〜〜〜………」
「おっ、湯加減は大丈夫そうだね。……なんだい、顔に似合わず筋肉質じゃん」
「なんだよ、悪いか? それとなんで普通に入ってんだよ」
「まーまー気にしなさんな、私は男のイチモツなんざ飽きる程見てきたから」
「……それ、出来れば聞きたくなかったんだけど」
神様である以上、海千山千であるのはほぼ間違いないだろう。でも、流石に男が男の生殖器云々と聞いても喜ばないだろうに。……女性のだったら少し考えたかも。
「と言うかタオルくらい巻けよ」
「湯浴みくらい裸でいーだろ」
「肉体的には仮にも異性だぞ」
「私どっちの姿にもなれるぞ」
「ウッソだろお前……」
話を聞く限り、どうやら神様というのは姿形を好きなように変えられるらしい。諏訪子の様に性別すら変えられる神は稀だが、見た目も大事だからだそうだ。
「ま、嘘なんだけど」
「嘘かよ! 軽く信じちまったじゃねえか!」
「騙されやすいねぇ、気ぃつけなー?」
……この神様、幻想郷に連れてくんの? ほんとに? 藍か天魔の胃が爆発しそうなんだけど大丈夫??
***
「……くしゅっ」
「藍しゃま、夏風邪ですか?」
「ん、いや大丈夫だ。橙は優しいね」
「えへへー、ありがとうございますっ!」
***
「……なんだァ? 何か知らんが胃痛が……昨日食った鮎かねェ?」
「天魔様、如何なさいました?」
「いやまだ呼んでねえんだが……厠だ厠」
「今壊れてますよ?」
「何ィ!?」
美鈴、参戦!(スマブラ風に)
誰も説明してなかったので補足しておおくと、美鈴も周りには黒髪に見えてます。
さて、数少ない男性キャラの麻見君。妖怪を妖怪と認識出来るという稀有な性質を持つ彼ですが、どう絡んでくるんでしょうか?
ではまた。