前回事後談をやると言いましたが、ごめんなさいEX先にやります!さて皆さん、ご唱和ください。せーの…
ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!
ではどうぞ。
終わらなかった冬が終わってから10日が経ち、魔理沙が図書館に転がり込んできた。何だ何だ?鼠でも出たか?泥棒猫は出たか。
「あれ、咲夜はどこだ?咲夜ー」
「…騒がしいからやめなさいっ」
「いてっ」
咲夜が現れ、魔理沙の頭に軽くチョップをする。でもナイスタイミングだ。
「それで、何かしら?」
「おぉ、そうだ。咲夜、あの時…なんか急に意識が持ってかれなかったか?」
「? ええ、そうだけど…」
「あれやった黒幕が分かったんだ、一緒にぶっ飛ばしに行こうぜ」
「え…今から?」
「そう、今からだ。霊夢に先を越される訳にはいかないからな」
「…私はまだ仕事があるんだけど」
「ちぇー…」
「代わりに、」
…なんだか嫌な予感がしてきたぞ。今すぐ狸寝入りしたい。と言うかする。
「そこで狸寝入りしてる霊夜を連れて行ったら?」
「お?ホントだ。よし、寝たフリなんかやめて行くぞ霊夜」
「…えー、俺はゆっくりした――」
魔理沙に腕を掴まれ、俺は風になった。いや違うな、風にされた。
―*―*―*―*―*―*―*
「待て待て待て待て止まれ!」
「ん?」
「やっと止まってくれたか…死ぬかと思った…」
「…あー、悪い……」
「あっ、おーい霊夜ー!」
「ん?おお橙か!」
「…霊夜お前、ロリで始まってコンで終わる病気か?チルノ達とも仲良かったし」
「チルノ達は昔から遊んでたからなぁ…橙はマヨヒガの出口に案内してもらったし」
「ねぇねぇ霊夜、弾幕ごっこしようよ!今の私は藍しゃまに力を貰ってるの。レベルで言うならエクストラだよ」
「いや、元が分からないからなぁ…」
橙とは弾幕ごっこをしていない。それで力が上がっていると言われても、微妙な所だ。だが、本人がやる気ならやるのは吝かではない。
「…分かった、やろう。魔理沙はどうする?待ってるか?」
「いーや、私は黒幕をぶっ飛ばしに行くぜ。じゃあなー」
「ああ。…さて、何枚で行く?」
「私は…2枚!」
「じゃあ俺も2枚だ。いくぞ橙!」
「うん!―鬼神『飛翔毘沙門天』!」
「おお、速いな!」
高速移動しながら、その軌跡に青い弾が大量に発射される。スピードは厄介だが―抜ける!
「っ…とぉ!」
こういう時、美鈴に体術を教わっていて良かったと思う。身体をどこに動かせば避けられるかが、手に取る様に分かるのだ。
「凄いね霊夜!これを避けるなんて!」
「伊達に体術習ってないからな!―龍翔『昇り龍』!」
今度はこちらが、突進しながら黄色の弾幕を撃ち出す。横移動の橙とは違い、縦移動。スピードがあまり無い分、ある程度小回りが効くのが特徴だ。
「わぁ、凄い凄い!」
「美鈴から思いついたんだ、何となく龍みたいな感じだしな」
なんて軽口を交わしながらも、互いに決定打は無くブレイク。
「―鬼符『赤鬼青鬼』!」
「いきなりか!?」
正面に戻ってきた橙の左右から、赤と青の弾幕が大量に撃ち出される。うお、割と避けづらい!
「くっ……!」
「そりゃそりゃそりゃー!」
「―血符『返り血まみれの殺戮ショー』…!」
「スペカの名前怖っ!」
「おおおおおおお!」
真っ赤な針型弾幕をあちこちに―これはランダムだ―放ち、更にそれは戻ってくる。俺の所まで来たら消えるので返り血、という訳だ。因みにこれは、レミィと共に考えた。
「わ、わわわわわ!」
当たる直前でスペルがブレイクされた橙は、慌ててあちこちに動き回る―が、弾幕のスピードもランダムな為、避ける方向と運によっては詰みになる――あれ?橙のスペルブレイクしてるから俺勝ちだよな?スペカのキャンセルは…ええと、出来た。無理矢理抑え込めば出来るみたいだな、覚えとこう。
「こ、怖かったぁ…」
「悪い悪い、大丈夫か?」
「うん、なんとか…」
よしよし、と帽子の上から橙を撫でていると、遠くで何やら光っているのが見えた。あれは…片方は魔理沙、もう片方は…
「あっ、藍しゃまだ!」
「そうなのか。応援に行こうぜ」
「うん!…ってあれ、人間を応援しないでいいの?」
「俺は連れて来られただけだからなぁ…魔理沙を応援する気にはなれねーや」
「あ、あはは…」
―*―*―*―*―*―*―*
「う、お、お!?」
「…おや、その程度なのか?その腕で紫様に挑もうなど笑わせる」
「ぐぎぎ…恋符『マスタースパーク』!」
「おっと。―式神『十二神将の宴』」
「なっ…わぎゃー!」
「…ふむ、弱くはなかったぞ」
「くっそー…負けちまったぜ…」
―*―*―*―*―*―*―*
「―お?どうやらお前の主が勝ったみたいだな」
「藍しゃまはお強い方だから!」
「…霊夜、来てたのか」
「ああ、たった今来た。いやー、橙も強かったな」
「藍しゃまごめんなさい、負けてしまいました…」
「いやいや、謝らなくていい。橙、強くなったね」
九尾の妖狐―恐らく、いや間違いなく藍―に撫でられて嬉しそうな橙を見て、思わずほっこりしてしまう。
「―さて、新月霊夜」
「へ?俺?」
「以外に誰が居ると言うのだ」
やれやれ、と言いたげに苦笑する藍が、ちょっと―いやかなりの美人なので、少しドキッとしてしまう。そのまま見惚れて固まる俺の意識を、藍の咳払いが戻した。
「紫様がお呼びだ、少し来てもらえないだろうか」
「あ、私も――」
「本人以外の同行者は、私と橙だけだと言われている。申し訳ないがお引き取り願おう」
「うぐぅ…」
流石の魔理沙も、あそこまで丁寧に拒否されると食い下がれないのだろう。不満そうな顔で「分かったぜ」と呟き、踵を返して戻っていく魔理沙に内心で謝ってから、藍に着いていく。
「…紫様、って八雲紫だよな?幻想郷の管理者が、俺に何の用だ?」
「済まないな、私も内容までは知らされていないんだ。ただ『連れてきてくれ』としか…」
「大丈夫か幻想郷。管理者いい加減過ぎるだろ」
「ははは、私も補佐しているから大丈夫だ」
「なら安心だな」
「――さて、着いたぞ。我々は案内だけだ、2人で話したいとご所望だったのでな」
「ありがとう藍。それに橙、また弾幕ごっこしような」
「うん!次は私が勝つよ!」
またねー!と元気いっぱいに手を振る橙と、優しく微笑む藍が瞬き1つの間に消えた―って待て待て、なんかおかしい。え?速すぎないか?いやでも風は起きてないし――
「こんにちは♪」
「うわぁぁ!?」
EXは次回に続きます。ついでに後日談も次回にぶち込みました。それとは別で後日談投稿しますが。
ではまた次回。