紅魔館に拾われた少年はゆっくり暮らしたい   作:ユキノス

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こんにちは、特別編の位置を完全に間違えてた豹牙です。独足少年話でも同じミス。
ま た こ れ か 。
さて切り替えて、妖々夢宴会編です。前回とは違い、色々なキャラと絡ませるつもりです―が、今回はまだ導入編です
ではどうぞ。


雪が溶けたら宴だ諸君

「宴会やるぞ宴会、フランも行こうぜ」

「ほんと!?行く行く!」

俺は今、紅魔館の地下室に居る。理由は勿論、フランを誘う為だ。姉妹で(一部物理的に)話し合って和解した後、―日傘は要るものの―外にも何度か出ているのだ、もう連れて行かないとフランが可哀想だろう。

「よし、じゃあ準備しようか」

「うんっ!」

―今更だけど、俺今フランより少し高いぐらいなんだなぁ…

なんて事を考えつつ、俺はフランがうきうきしながら日傘を取り出す様子をしばし眺めて―俺はあまり準備が要らないのだ。一番長いのは、意外にも(と言うのも失礼だが)美鈴だったりする―、待ちきれない様子のフランをひとまずなだめて図書館へ向かう事にする。移動中は暇な為、気になった事でも聞いてみよう。

「そう言えばフランってさ」

「うん?」

「何と言うか…その、成長しないのか?」

「うーんとね…私やお姉様に限らず、妖怪は落ち着いたらあまり姿が変わらなくなる―つまり成長が止まっちゃうんだよ」

「へぇー…そうなのか」

と言う事は、俺は下手したら一生この見た目なのか。嬉しいようなそうでないような…

「だから私はずーっとこの見た目なの。…でも、もう少しおっきくなりたいなぁ」

「…なれるさ、フランなら」

「あ、霊夜―」

確証なんて無いが、それでも信じればきっと――

ゴンッ!

「わだっ」

「…遅かったみたい」

気付けば扉の前だ。地味に痛い。と言うかフランが呼んでたのはこの為だったんだな、気付けなかった。

「いたた…」

「…霊夜?」

「ボーッとしてたらぶつかった…」

「もう…来てみなさい」

「…この辺か?」

「ん、その辺よ」

微笑しながら小さく首肯した後、軽く頭を小突いてきた。

「考え事も良いけど、ちゃんと前を見なさい?」

「はい…」

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

今日も今日とて本を読んでいると、地下室に行っていた霊夜とフランが出てきた、けど…随分鈍い音ね、怪我してなければいいけど。

「…霊夜?」

「ボーッとしてたらぶつかった…」

図書館に繋がる階段でボーッとするとはね…霊夜らしいと言えば霊夜らしいわ。霊夜と言い咲夜と言い、紅魔館には天然が多い気がする。

「もう…来てみなさい」

「…この辺か?」

歩く度に揺れる耳と尻尾にちらちらと目を奪われながらも、霊夜に向き直る。今となっては私の方が背が高いのは何とも複雑だが、しかしそれでも叱らなければいけない。よくある事だから軽くだけれど。

「考え事も良いけど、ちゃんと前を見なさい?」

「はい…」

しゅんとしながら耳と尻尾が垂れ下がるので、どこか申し訳なく感じてしまう。フランもじーっとこちらを見ているので、「あ、え、う…」と変な声しか出ない。

「ほら、そんなにしょんぼりしないの」

「わうっ…耳が擽ったい…」

撫でてみた途端、サラサラともふわふわとも言い切れない柔らかさでびっくりする。耳はどうなんだろうと思ったけど、やっぱり敏感みたい。触れる度にピクピクと動くから分かりやすいし、なんとも可愛らしい。顔も少し赤くなっているのもまた―

「…パチュリー様、何してるんです?」

「むきゅっ!?え、あ、いや、その」

「お、こあも来たのか」

「何やら賑やかだったので来ちゃいました~」

…うぅ、さっきの見られて…るわよね……ちょっと恥ずかしい…

「…パチェ?パーチェー?」

「えっ?」

「話聞いてたか?」

「ご、ごめんなさい…ぼーっとしてたわ」

「珍しいな、熱…は無いか」

か、顔近…!?しかも普通にして…って案外鈍いのね、こういうの…

「…え、ええ…大丈夫よ」

「なら良いんだ…で、冥界で宴会をやる事になったんだよ」

「冥界で?また凄い所でやるのね…行こうかしら」

「やった!ありがとうパチェ!」

「むきゅあ!?」

急に抱きつかれるので変な声が出てしまった。…でも、それぐらい嬉しかったのね。甘えたがりの時期は過ぎたと思ったんだけど…

「…ところで、日時はどうなってるの?」

「明日の昼時だって言ってたな」

「宴会楽しみー!」

「そうですねー!」

フランとこあはすっかり仲良しね、と思ってから、はて今尻尾はどうなってるのかしらと見てみると、千切れんばかりにぶんぶんと振られている。…可愛い。

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

パチェとこあと別れてから、俺とフランで咲夜を探しに―行く前に見付かった。図書館を出ると同時にばったり出会ったからだ。咲夜にも宴会を開く云々を伝えた―食材大量持参の条件には流石に渋面を作っていた―後、いよいよレミィの居る最上階だ。

「さて、あとはレミィだな」

「美鈴はいいの?」

「びっくりさせたいからな、直前に伝える」

「あはは、それ良いね!さんせー!」

2人で意地悪に笑いながら、最上階への階段を上っていく。レミィの反応が楽しみだ。




相変わらずの紅魔館メンバー…ではないかな?パッチェさんデレが入ってたし。
次回は宴会…になると良いなーなんt(殴
ではまた次回。
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