今回は慰労会的な打ち上げ的な何か(意味不明)。普段そんなに絡んでる印象の無いメンバーですが、どうなるんでしょうか?
ではどうぞ。
「終わっ……たぁ………」
「つ、疲れました…」
「…貴方達、そんな所でだらけないの」
「「えぇ……」」
咲夜はそう言うが、頼むから休ませてほしい。アリスと話した後は本当に大忙しで、それこそ全員休む間もなく動き回っていたので、寧ろ何事も無かったかの様に立っている咲夜がおかしいのだ。妖夢でさえ少しだが息が上がっているというのに。
「…咲夜さん、今は休ませてあげましょうよ……皆さん慣れない仕事で疲れてるんでしょう…」
「むぅ………」
不服そうだが、アリスを含めた3人が疲れきった状態なのを見て納得はしてくれたらしい。アリスは指先も使っていたので余計に疲れている。
「シャンハーイ!」
「ホウラーイ…」
「わっ…びっくりした」
そうだ、
もしかして、と思い気に入ったのかと聞いてみた所、毛触りが気持ちいいんだそう。なんか照れる。
「霊夜君、アリスさん、美鈴さん、それから咲夜さん…お疲れ様でした」
「いいわよ、そこまで改まらなくても」
「いえ、幽々子様がかなり…」
「「「「…あぁ……」」」」
確かに、あれは一種のホラーだった。今度から幽々子は、ピンクの悪魔と呼ぼう。
「と言う訳で」
ぱん、と手を打ち鳴らし―
「―慰労会、しましょう」
反対意見は出なかった。
―*―*―*―*―*―*―*
「…えー、宴会が無事終了した事を祝って…乾杯っ」
「「「「かんぱーい!」」」」
妖夢の音頭で始まった慰労会は、人数が人数な為どんちゃん騒ぎとはいかなかったが、賑やかな物になった。
「妖夢さん、ここの庭師って誰なんですか?かなり綺麗に整ってますね」
「ありがとうございます美鈴さん、実は庭師は私なんですよ」
へぇ、そうなんですか!と明るく話し始める美鈴と妖夢。同じ庭師として、やはり仲良くなれそうなのだろう。和と洋で違うが、和洋折衷という事で。使い方が違う?気にするな。
「…ねえアリス」
「はいはい、どうしたの?」
「可愛いわね、あの人形達」
「ふふ、ありがとうね」
珍しく敬語を外して話す咲夜を見て、へぇー珍しーと―咲夜は基本的に、他人には敬語しか使わない―思っていると、何やら人形の作り方を教わっている様だ。レミィとフランに贈るつもりだろうか。
さて俺だが、少し気になる節があったので少し席を外させてもらう事にする。上海と蓬来は…いいや、そのままにしとこう。音を立てずに屋根へと飛び、座る。そして、何も無い空間へ声を掛けた。
「……居るんだろ?藍」
勿論、答える声は無い。だがその代わりにスキマが開き、苦笑した藍が出てきた。
「いやはや、驚いた。どうして分かったんだ?」
「あー、うーん…何と言うか、勘かな」
「ははは、勘か。なるほど凄い」
「当たるのは珍しいんだけどな」
「いや、充分さ。―さて、何か話があるんだろう?」
「…ああ、1つどうしても気になる事があってな」
そう、俺は藍に聞きたい事があったのだ。紫に聞いたのはあくまでついで。藍の方が聞きやすいとかもあるのだが。
「―異変の時、俺達を守ってくれたのは藍、お前だな?」
「…どうして分かった?」
この従者、実は結構抜けているのではないだろうか。どうしても隠せない特徴があるだろうに。
「俺が覚えているのは、金髪で、導師の様な服を着た女性の尻尾に巻かれた所までだ。そんな分かりやすい特徴を持つ妖怪、そう居ないだろう?」
「うっ…それもそうか」
「別に責めてる訳じゃないさ。寧ろお礼が言いたい。―ありがとう」
「どういたしまして。…礼を言ってくれたのはお前だけだぞ」
「…あいつら……」
「何、気にしてないさ。主が主だからな」
ふふふ…と笑う藍に少し驚愕してから、俺は持っていた物を見せた。
「飲まないか?」
「…じゃあ戴こうかな。潰れないでくれよ?」
「た、多分…」
と曖昧に返してから、はて人形達がやけに静かだと思い、上を見ると――気持ち良さそうに眠っている。痛くない程度に掴まっている為落ちる心配は無い様だ。
「―じゃあ、」
「乾杯」
和の庭師と洋の庭師。七色の人形遣いと紅魔館のメイド。そして、スキマ妖怪の式と新月の銀狼。世にも奇怪な組み合わせで始まった慰労会は、月の下で静かに賑わっていた。
因みにこの後、やっぱり酔い潰れてしまい、藍の尻尾で眠ってしまった上、冷えない様に配慮してくれた藍に惚れかけたのは別の話。
お、ぴったり1800文字。はいそこ、短めとか言わない。さて、次は…えー、萃夢想か。原作とはかなり違うかと思われますがその辺りはご容赦ください。ではまた次回。