で、ここからが本題です。よく聞いてださい。今から叫びます。……なんと!この作品のUAが!遂に20000を越えましたぁッ!皆さん、ありがとうございます!
ではどうぞ。これからも、この作品をよろしくお願いします。
あ、今回の序盤は台詞ほとんど無いです。
あれから十数分、周囲の地形が折れたり焼けたり抉れたりした頃。私は、苦戦を強いられていた。
「っ、ハハハハハ!人間なんざ死んじまえぇッ!」
「くっ……そ……!」
――強い!
正直、嘗めていた。霊夜ではなく、鈴仙の方を。何故なら、私には彼女の能力が効かないからだ。蓬莱の薬は、飲んだ者の変化を拒絶する。それは、波長の操作とて例外じゃない。だから、鈴仙の能力がどれ程かなど、私には考えもつかなかったのだ。
「くそっ……が!」
「当たらないなァ?どこ狙ってルんだヨ、もこ姉」
「ちぃっ……」
今の霊夜は、苦痛を苦痛と感じない。それはつまり、冗談抜きに頭のネジが飛んでいるのだ。言い換えれば、やり過ぎると本当に死んでしまう。だから牽制目的でしか弾幕を放っていない訳だが、これもぶっちゃけ意味が無い。
無駄なのは分かってる。だけど私には、霊夜を傷付ける事なんて出来ない。理由は明白だ。霊夜が、
私は、藤原不比等の隠し子として産まれた。お父様には、私に物心が付いたと分かったその日に、家から出るな、人前に姿を見せるなと言われ、そして部屋に閉じ込められた。……それでも、私はお父様が好きだった。会えないと分かっていても。
そのお父様が、恋をした。お相手は、かぐや姫――つまり輝夜。お父様は輝夜にご執心で、家に帰る度に嬉々とした声で話していた。その日から、優しかったお父様は豹変した。若いとは言えない年齢にも関わらず着飾り、毎日借金してまで何かを手土産に輝夜の元を訪ねた。代わりに、使用人や私達にはきつく当たる事が多くなった。
深夜になっても鳴り響く戸の音と、借金取りの怒声は、今でも鮮明に覚えている。
それからしばらくして、月からの使者が輝夜を迎えに来るとの知らせを聞いた。これでお父様も目を覚ますだろう、と思ったのだが……輝夜を渡さんとばかりに屋敷の守護に飛び出し、そして殺された。
その後、私を除いた藤原家の人間は、莫大な借金を返せずに自害した。その際私の事を喋ったらしいが、存在を隠されていたのが幸いして信じられる事はなかった。
蓬莱の薬を飲んだ後、私は竹林に移り住み、輝夜と――いや、この先は関係無いか。
兎に角、忌み嫌われていた点で似ていた霊夜を、攻撃する事なんて私には――――
「ごほっ……」
「あはは、血だ……綺麗だネもこ姉……」
「霊、夜……」
ぼーっとしていたからか、いつの間にか肉薄していた霊夜に腹を貫かれていた。苦悶の表情を浮かべる私に対し、霊夜の顔は笑っている。
――ここまで、ネジが飛んだか……
貫かれたままの為、傷は再生せず血は流れ続けている。だが、体は動く。
……ならば、責めて。
私は、霊夜を力一杯抱き締めた。
「……!!」
「なあ……霊夜」
「何、しテ……」
ぐいっと腕を引き抜かれそうになるが、それごと抑え込むつもりで抱き締め続ける。
それを、何分続けていただろうか。少しずつ、霊夜の腕から力が抜けていった。顔の押し付けられた肩口からは、微かに嗚咽も聞こえてくる。……やっと、解除されたみたいだ。
「うぐっ……うえぐっ……ごめん、もこ姉……」
「……よしよし、謝るなよ霊夜。お前は悪くない」
「でも……」
「お前は狂気に侵されていた、私はぼーっとしてた。だから悪くないんだよ、と言うかちょっとは甘えろ。……気丈に振る舞い過ぎなんだよ、お前は」
「そんな、っぐ、事、無い……」
「嘘を吐け嘘を。分かる奴から見たらバレバレだ」
「………………」
そのまま黙り込んでしまうが、隠し事がここまで下手な奴もそう居ない。小さく笑ってから、頭を撫でて安心させる。……いや、その前に腕を抜こうか。そろそろ視界が光を失い始めた。
「っ……ふう」
「……うわ、ほんとに再生してる……凄い……」
「当事者としては変なもんだぞ。何せ神経が生えてくんだから」
「~~~~っ……鳥肌立ってきた」
「あー悪い悪い、お前が嫌いな話だったな」
霊夜を抱き寄せ、そっと頭を撫でる。
「……もこ姉の手、暖かい……」
「……そうか?そんなでもないと思うんだけど」
「んーん、暖かい」
……耳が首に当たって、ちょっと擽ったいな。
「でもまあ、いいかな」
「……?」
「何でもない。よし、さっさと輝夜ぶっ飛ばして帰ろうか」
「ふふっ……うん、行こう!」
涙を拭い、笑った霊夜の顔は、月の光を受けて輝いて見えた。
うちのもこたんは(可愛い枠じゃ)ないです。良いじゃないですか、格好良くても。
……それより、中盤の回想が話を混乱させたと思うのは俺だけでしょうか。もしアレだったら変えます。
さて、次回は……えー何しよ(殴)、ニート姫(ピチューン)……輝夜戦まで来るかすら怪しいっていう……ま、その辺どうにかします。
ではまた次回。