紅魔館に拾われた少年はゆっくり暮らしたい   作:ユキノス

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こんにちは、ユキノスです。今回は、『東方蒼夢録』という作品からキャラをお借りしての特別編となります。
ではどうぞ。

東方蒼夢録はこちらから↓
https://syosetu.org/novel/139245/


コラボ企画:青薔薇の少女と新月の銀狼

俺は、気まぐれに散歩をする時がある。勿論、場所も気まぐれ。適当に進んで、そこで何かを見付けるってのは割と印象に残るものだ。最近ので言うと、無縁塚で見付けた巨大な骸骨の怨霊とか。ぶっ飛ばしたけど。

因みに今回は太陽の畑に来た。ここは花の異変で訪れた時に気に入ったので、3回に1回ぐらいの割合で来る事がある。……なんだよ、花が好きな男だって居るだろ。

で、まあそれは置いといて。今回見付けたのは、青薔薇と茨の模様が入った袖付きドレスを着た、青く綺麗な髪に白い肌の、可愛いらしい少女だった。ドレスの胸の辺りが膨らんでいる事から、俺みたいななんちゃって少女ではなく本当の少女。あれで鳩胸とか言ったら笑う。

「珍しいな、こんなとこで……」

「……ん?」

あ、気付かれた。……あの、顔が段々恐怖に染まっていっているのは気のせいだろうか。気のせいだと信じよう。うん。

「ゆっ、幽香さーん!」

さくさくと音を立て、太陽の畑に唯一ある小屋――つまり幽香の家へと走って行った。

……あの子、幽香の知り合いなのか?

「んーどうしよう……あらぬ誤解受けても……いや、幽香なら分かるかな」

「あれー、どうしたの霊夜」

「あ、メディスン。今な……」

 

~少年説明中~

 

「あー、藍里(あいり)ちゃんの事かー」

「藍里っていうのか、あの子……あ、戻って来――どおわぁ!?待って待って死ぬ死ぬ!ストッ―――――プ!」

「……ああ、霊夜だったのね。この子に何かしたの?」

「いや何も。ほんとに、絶対、アブソリュートリィ」

出会い頭にレーザーぶっ放された件について。藍里って子も驚いてるよ。

「……本当みたいね。藍里、言ってた事と違うじゃないの」

「いやぁ、あはは……太陽の畑(ここ)に来る人って大抵勝手に花摘んでく人だから……痛っ!?」

「霊夜は私の知り合いよ。勝手に摘んでくなんて事はしないわ」

「うん、まあ……何つーか、誤解受けたなら謝るよ、ごめん」

「えっ、ああ、いや……って、男……?」

「あ、うん。こんなだけど男性」

「へぇー……」

興味ありげに近寄ってくる……まあこれは予想内。頭を撫でてくる……これも予想内。幽香がメディスンと共に去っていく……待て、これは予想外。初対面の人と2人だけって結構キツイんだけど!?

「わぁ~サラサラだ~……」

「なんかそれよく言われるんだけどさ、そんな珍しいのか?」

「珍しいですよ、男性は特に」

むぅ、敬語は慣れない……まあ初対面でタメ語使ってる俺のが珍しいか。

「敬語はいいよ、どうせそんなに年変わらないだろうし」

「え?霊夜君が良いならそれで良いけど……霊夜君幾つ?」

「大体16歳。藍里は?」

「女の子に年齢と体重は聞いちゃいけないんだよ……?」

「あっ、はーい」

「……って、ほんとに16歳!?ちっちゃ!」

ぐぬぬ、痛い所を突きおって……でも言い返せる事が無い……。

ぶー、と頬を膨らます俺に対し、藍里は無邪気に笑っている。……あ、良い事思いついた。

「藍里、ちょっといいか?」

「んー?どしたの?」

「……はむっ」

「きゃあう!?」

俺が狙ったのは、首でも心臓でも鳩尾でもなく―そんな事をしたら俺は間違い無く消される―、耳。レミィやこあ等、翼がある者は翼もそうだが、耳は大体の奴が弱い。俺も弱いし。後は首筋なんか擽ったりしても大丈夫。

「はむ、んむ……」

「きゃ、ん、うっ……あっ、謝る、謝る……からぁっ……」

「……ほんとに?」

「~~~~~!」

顔を赤くして悶えるが、ぶっちゃけ鍛えてるし妖怪だしでそうそう振りほどけそうにも無い。……段々藍里の息が荒くなってきた。そろそろ止めとこう。

「はーっ、はーっ、はーっ……あ、頭がどうにかなりそうだった……」

「ごめんごめん、大丈夫か?」

「うん……なんとかねぇ……」

謝罪の意味も含めて頭を撫でていると、更に顔が赤くなった。……なんでだ?

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

「むー……」

「だぁかぁらぁ、悪かったってぇ……」

あれからずっと不機嫌な藍里だが、原因は全くもって分からない。聞いてみても答えてくれないし……パチェ辺りに聞けば分かるだろうか?

「むうぅぅぅ……」

「機嫌直してくれよ……」

「……それじゃあ、――――」

藍里が、耳元でそっと囁いた。その内容は……

「……マジ?」

「うん、マジ。出来ないなら、どうしよっかなー……」

にっこり。と笑う藍里だが、俺の顔色は真っ青を通り越し、真っ白になっていても不思議ではない程に悪かった。

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

「……下手したら、いや下手しなくても2人とも消されそうなんだけど……」

「その時は頑張って♪」

「藍里のオニー……」

「原因はキミでしょ?」

「ぐぬぬ……」

畜生、藍里の笑顔が今は嫌味にしか見えない……何をどうしたら『幽香にイタズラ』なんて恐ろしい事思いつくんだよ……

「……あーもう、どうなっても知らないからな!」

「逝ってらっしゃーい♪」

「漢字が違ーう!」

この後発行された文々。新聞には、こう書かれていたそうな。

 

 

『太陽の畑からレーザー昇る!花の妖怪ご乱心か!?』




悲報:ゆうかりん激おこ状態。
イタズラとして何やったんでしょうね、霊夜……。
さて置き、是非とも『東方蒼夢録』もご覧くださいね。あちらは毎週土曜、午前0時に更新されます。
ではまた次回。
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