紅魔館に拾われた少年はゆっくり暮らしたい   作:ユキノス

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こんにちは、ユキノスです。やっと宴会突入です、やっと。誰だよこんなに長く待たせたの。俺だわ。
…因みにこれ、前回の独足少年話を投稿してからノータイムで書き始めてます。その割には遅いって?プロット無いからね仕方無いね。
ではどうぞ。


宴会:飲めや歌えや

「よっ、約束通りもっかい来たぞー」

「あら、約束通りお賽銭は持って来てくれたかしら?」

 

にっこり、と音がしそうな程に素敵な笑み――なのだが、笑みの目的が賽銭な辺りがどうにも残念だ。 あぁその賽銭だが、ちびっこと遊ぶ―と言うか昼寝する前に俺個人の方から持ってきたのでご安心を。

 

「ほい、ちょいと少ないかもしれないけど」

「あら、そこそこあるじゃない」

「迷惑料も含めている、と思ってほしいかな」

「………ああ、なるほどね」

 

因みにこの迷惑料には、異変の分と宴会の分どちらも入っている。 ……ったくあの主従(レミィと咲夜)、この分はしっかりと取り立てるからな……いや、レミィのは頼まれた事だから要らなかったのか? と言うかそもそも俺が勝手にしてる事だから取り立てられねえわ。 駄目じゃん。

 

「さ、あんたも楽しんできなさい。 ……の前に、お酒飲めるの?」

「……あー、まぁ……。 強くはない」

 

1度だけ、ワインセラーのワインを隠れて飲んでみた事はある。 しかしそれは、咲夜が作った中でもかなり初期の失敗作(もの)(と言うのは後に知った)で、アルコールはかなり強かった為、一口煽っただけで目を回してしまったのだ。 勿論酔っていた時の記憶は綺麗さっぱり無く、翌日は二日酔いで気分が悪かったので、あまり良い思い出は無い。

 

「そんな霊夜にはこいつが良いぜ。ほらよ」

「お前なぁ……」

 

カラカラと笑いながら魔理沙が杯と共に渡してきたのは、なんと真水。馬鹿にするにも限度がある。

 

「……ま、今回ばかりは抑えとくか。ところでこれは、残ってる酒を取ってけって感じ?」

「そうね、大体そんなもんよ。 私はお摘みでも運んでくるわ」

「了解。 ありがとな、霊夢。 ……さて、手頃なのは………と」

 

適当に酒瓶を探し、中身を杯に注ぐ。 日本酒らしい吟醸香を漂わせるそれは、一口飲んでみると──

 

「……美味い」

 

辛すぎもせず甘すぎもせず、と言った感じの、絶妙な味わい。ただ、

 

(…この酒が弱めなのか?それともアレが強すぎたのか?)

 

と言う疑問を抱いた。今ので全く酔わないから、であるのだが。

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

先程霊夢に聞いた所、あの酒はあまり強くないらしい。だがそれでも――

 

「…はぇ? こあが3人居るー……」

 

普通に酔っ払う。それはもう、歩く事もままならない上に視界がはっきりとしない程度には。どうやら俺は、本当に酒に強くないらしい。

 

「おや、それは大変ですね~…でも大丈夫、霊夜君ならいつまでも甘えていいですよ?」

 

「へへへ~、ありがと~」

 

わーい、こあおねーちゃんが撫でてくれたー…じゃない。思考が幼児退化していやがる。…寝ちゃおっと。

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

「…なんだ、あいつ結構可愛い所あるじゃないか。あいつが挑発以外で笑ってるの初めて見たぜ」

 

私はパチュリーと共に、じゃれ合う2人を見ていた。初対面が初対面だった事もあり、霊夜にはキツい態度しか取られなかった私にとって、続くパチュリーの言葉は中々に衝撃的だった。

 

「…あら、そうかしら?私達と話している時、霊夜(あの子)はよく笑うけど」

 

「嘘だろ!?」

 

「本当よ。出会い方か第一印象が悪くない限りは普通に接してるわ」

 

「うへぇ…私は出会い方が最悪だったぜ…」

 

「じゃああの笑顔は引き出せそうにないわね、諦めなさい」

 

「ぐぬぬ…あれ写真に撮ってブン屋に送りつけてやりたいぜ…」

 

「辞めときなさい。その時は彼女が焼き鳥にされるわ」

 

「…ん?どうやってだ?」

 

一般人―と言うのは失礼かもしれない―だったら至極当然の質問に、パチュリーはあっけらかんと、まるでそれが普通であるかの様に言った。

 

()()よ、魔法」

 

「あいつが?まさか!使える訳」

 

「あるのよ、それが。試しに魔理沙、この魔導書を読んでみて」

 

「うん?…何だこれ、読めないぜ」

 

何も書いていない――と言う訳では勿論なく、魔導書とは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。それを知っている私は「まさか」と呟き、その予想が現実である事を悟った。

 

「そう、霊夜は読めるの。……酔いが覚めたら聞いてご覧なさい」

 

「マジ、かよ…」

 

ワインを傾けるパチュリーの横顔に、誇らしそうな表情があったのは気のせいだろう。気のせいであってほしい。そう切実に思ったが、それは苦戦させられた事もあり、過言ではなさそうだとも思った。……あと、霊夜とは師弟関係らしいな。

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

その光景をスキマから覗き見ていた幻想郷の賢者―八雲紫は、扇子を口元に当て、薄い笑みを浮かべていた。しかし、その笑みの意味を知るのは、彼女だけ。例え式の九尾だろうと、分かりはしないだろう。

 

―*―*―*―*―*―*―*

 

「…ったく、霊夜はそのまま酔い潰れちゃうし、他の連中は帰っちゃうし…結局1人で片付けかーっ!」




宴会とは一体(困惑)。なんとこあ以外の絡みがほぼ無いと言う。悲しい。
そして魔力持ちから予想出来たかもしれませんが、霊夜は普通に魔法使えます。
因みに最後の方のは一応伏線(笑)です。
ではまた次回。
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