いやー、眠い!兎に角眠い!
まあそんな訳で、やっと来ました花映塚。ええ、やりますよ花映塚。
ではどうぞ(おい)。
百花繚乱、絶景かな絶景かな
――――
と言ったのは某スキマのぐうたら賢者だが、確かに常識に囚われていたら絶句するだろう。ああ因みにだが、今この場所に置ける「絶句」と言うのは美しいから――すなわち、辺り一面、あらゆる花が咲き乱れているのだ。
今は春だが、向日葵、彼岸花、鳳仙花等々、どう考えても春に咲かない花も咲いている。ここまで言えば分かるだろうが、これは異変だろう。と言う訳で、多少なりとも調べてみる事にする。
「えーと、文はどこだー?」
「はいはい、皆大好き文さんですよー」
「わぁっ!?驚かすなよ!」
「いやぁすみません、驚かせるつもりは無かったんです。それで、何かご用で?」
「ああ、この大量の花についてなんだが……何か知らないか?」
「あ、はい。この大量の花はですね、何故だか60年周期で外の世界では大量に死者が出ているんですよ。その数があまりにも多いので、死神や閻魔様も捌ききる事が難しく、溢れ出てしまった霊が花に取り憑いている……という訳です」
「ははぁ……つまりは異変ではないと」
「そういう事になりますねぇー。まあこの花は暫くすれば自然に枯れるので、実質あまり害はありません」
「あまり、ってのが気になるんだが……」
「それは太陽の畑――まああそこの向日葵畑ですね、あそこに足を踏み入れて花を勝手に摘んで行こうとした命知らずが殺される事がたまに」
「……なら自業自得だな。ありがとよ文、無駄骨折らずに済んだ」
「なら良かったです。私は三途の川へ取材に行ってきますねー」
そう言って飛び去って行く文を見送りながら、頭ではこんな事を考えていた。
――三途の川、あるんだな。
まあだからと言って、何も今すぐに三途の川へ行く訳ではない。今は忙しいだろうし、そもそも俺が行った所で手伝える事は無いからだ。
とまあそんな理由で、まずは人里で暮らしていた頃に何度も「幻想郷で一番美しく、一番危険な場所」と評されていた太陽の畑へ行ってみる。文の話を信じると、どうやら花を摘む、踏む等といった事をしなければ特に何もされない――と思う。何故疑問形なのかというと、あの大妖怪は気まぐれなのだ。
「……何もありません様に」
俺はそっと、無駄になるかもしれない祈りを捧げた。
―*―*―*―*―*―*―*
「………う、わあ〜〜〜〜〜……綺麗〜……」
太陽の畑、そう呼ばれる所以である向日葵畑は、それこそ雲の上から見ても分かる程に広い。俺は近くに来るのは始めて(歩いて行くのは先生に禁止されていた)だが、それでも見るだけはしたかったのだ。
「こんなに沢山の花……どうやって世話してるんだろう……」
花を傷付けない様に飛びながら、もう兎に角感嘆の台詞しか出ない。妖夢も美鈴も庭師だが、2人がここに来たら卒倒すると思う。それぐらいに、一面花、花、花なのだ。
そしてその中央に、誰もが美しいと評し、また誰もが死の象徴と恐れている存在が居た。
――風見幽香。
その名を聞いただけで、人里の人間は腰を抜かして逃げ出すぐらいの悪名が立っているとは思えない程――またそれが大変失礼に思える程、彼女は「美人」だった。翡翠色のウェーブが掛かった髪、真っ赤な瞳、そして紅白のチェック柄のワンピース、レースの入った日傘は、向日葵畑と不思議にマッチしていて、幻想的な雰囲気を醸し出している。……幻想郷で幻想的、というのも変な話だが。
「ねえ」
ひやりしたと殺気が肌を撫でた。
「―――!?」
「最近誰も来なくて暇だったの。話相手になってくれない?」
少しだが遠くに居る筈なのに、はっきりと聞こえる声に抗ったら、恐らくレーザーで消滅ルートだと判断した俺は、緊張で強ばった精一杯の笑顔と共に肯定した。
後々、この時の俺をぶん殴ってやりたいぐらいに後悔したが。
結論:ゆうかりんを不機嫌にさせる=死。
なんと恐ろしい方程式でしょうか、でもそれを否定出来る材料が無いという。
次回どうなるんでしょうねぇ……
ではまた次回。
地味にあややが久々の登場でした()