何故に夏「休み」なのに勉強せにゃならんのか。何故に1番出来ている奴だけに合わせるのか。日本の永遠の謎ですね。
さてそんな訳で、やっとそれらしくなってきた花映塚、どうぞ。
「いいですか小町、貴女には、仕事への責任感が足りなさ過ぎる」
……え、お恐ろしい事あった直後で泣いてる女の子居るってのにお説教始めちゃったよ四季様。いやまあ、聞く限り正しい事言ってるんだけどね?でもまあ、怖がらせても悪い訳だ。
「あのー……四季様?」
「何ですか?すいませんが、今は小町に話があるので……大体貴女は、仕事への責任感が……」
「話題ループしてますよー。……で、小町が仕事をサボって……もとい投げ出して、
ここまでやっといてなんだが、誰かに頭下げるのは久々な気がする。頼み事もほとんど言ったら即時了承という事がかなりあったので、下げる機会が中々無かったのだ……というのは言い訳に過ぎないか。
ただ敬語は華扇に使って以来使っていないのは確定。むしろよく使い方覚えてたなってレベル。
さてそこはどうでも良い。四季様とやらが、小町を叱っていた時と同じしかめっ面で颯忌の方に歩いて来た時には流石にビビった。……あの、流石に「小町とグルだったのか」って聞かないよね?大丈夫だよね!?
という心配も杞憂に終わり、四季様は颯忌の頭に手を置いた。そのまま撫で始めたのを見て、俺もほっと一安心。……というか颯忌、人見知りにも程があるだろ。腕から離れないんだけど。
「……そんな事があったんですね。申し訳ありませんでした」
颯忌を抱き寄せ、静かに撫でているその顔は、数分前まで
「……小町、この2人に免じて今回は見逃してあげます。今後の働き次第で、減俸は無しにしましょう」
「分かりまし……ってもう減俸決まってるんですね……」
「当然です。そもそも……」
「ストップストップ、またループするの聞きとうない……」
……ま、春は暖かいから多少はね?――つまり何が言いたいかと言うとだな。眠い。
「……ふわ、ぁ……おぁひゅみ……」
「えっ、あたい
「河原で寝ている貴女が何を言いますか。……おや、どうやら颯忌さんも寝てしまったみたいですね……小町、お二人を安全な所へ」
「はいはい、合点承知しましたー」
―*―*―*―*―*―*―*
「霊夜」
「んぅ……むにゃ」
「霊夜!」
「んぇ?……なんだ咲夜か……ふぁ……」
「もう夜よ?何寝ぼけてるのよ」
「マジかよ」
「マジよ。それと、そこの女の子はどなた?」
「え、ああこいつは……」
と、
「……颯忌。よ、よろしく……咲夜さん」
「ふふ、昔の誰かさんにそっくりね」
「むぅ……あながち否定出来ないのが尚更悔しい」
「……さて。よろしく、と言いたいのだけれど、私の判断だけで貴女を迎え入れる事は出来ないの。だから、お嬢様に相談してみるわ」
「……?」
「えーと、つまり着いてこいって事だよ」
「……分かった」
相変わらず俺の左腕を抱きしめて(もとい締めつけて)、トコトコと咲夜の後を着いていく颯忌だが、流石に風呂や食事くらいはさせた方が良いんじゃなかろうか。足取りも覚束ないし、何より顔色があまりよろしくない。《女の命》とまで呼ばれた髪もボサボサだし……
「その前に」
「ふぎゅっ」
急に止まらないでほしい。ぶつかってる。俺はコケそうになっただけで済んだが、だからってそれで良いかと言われたら分からない。
「お風呂入って、ご飯でも食べましょうか。流石にその状態だと、お嬢様も驚くだろうし」
「あ、やっぱ?……というか、なんか颯忌に会った事すらレミィの能力のせいかと思えるんだが」
「いつもの事じゃない、気にしない気にしない」
「……まあな。ほら颯忌、歩きにくいからせめて手を繋ぐぐらいで我慢してくれ」
「……ん」
おお、聞き分けが良いな。フランも聞き分けが良いが、颯忌も同じくらい良い。ただ、やっぱり離してはくれない。腕だったのが手になった分マシだが。
「……ねえ、霊夜」
「うん?」
「……私ね、あの時……ホントに死んじゃうって思った。オバケに殺されて、二度とお母さんに会えないんじゃないかって思った」
「颯忌……」
「だから……私が今生きてるのは、霊夜のおかげ。……ありがと」
「……何言うのかと思えば……あのな、俺は目の前で人が死ぬ事が大嫌いなんだ」
「……なんで?」
「分からない。その場に立ち会った訳でも、そもそも今の所見た奴が死んだってのも聞いてないのに、おかしな話だよな」
「そうだね、おかしい」
クスクス、と笑っている颯忌だが、下手したら自分が死んでいた事を理解しているのだろうか。どっちにしろ、喰えない奴だとは思った。
幻想郷全図だと、無縁塚と三途の川真反対だぜこまっちゃん!
サボるにしても移動し過ぎ……いや、能力でどこでも一瞬か。
さて置き、花映塚編はもうちょっとだけ続きます。是非とも最後までお付き合いください。……いや、花映塚で終わりじゃないですけどね!?