親よ……計算ほぼ終わった時に限って、説明もせず全く別の計算式出さんでくれや……混乱してまうやろ……
という前書きは置いといて、本編の話します。
前回、無縁塚でずっと座っていた颯忌を預かる事にした霊夜。レミィに頼もう……と、その前に……
ではどうぞ。
……まあ、風呂に入れと言ったのは咲夜だし、ご飯食べておけと言ったのは俺だ。だけどさ、流石に(風呂は流石に別で入ったが)「一緒に入って(食べて)」と言われるとは思ってなかった。因みに咲夜も。
「……ミオ達、前より腕上がってないか?」
「そうね……これは、ね?」
かなり事務的な話(?)をしている横で、颯忌がまあ美味そうに食べること。緩みきった顔、とはこの事を言うんだろうな。
「美味しい……」
「ふふ、あの子達も喜ぶわ」
まさかの感涙。相も変わらず慌てるしかない俺に対し、咲夜はハンカチで涙を拭っていた。もうこの辺俺には無理かもしれない。
「……んんっ。食べ終わったら、レミィの所に行こうか」
「うん……うぅ、少し怖い……」
「うーん、まあ……多少なりとも手を抜いてくれてるなら、俺でも勝てるだろうけど……」
「どうして戦う前提なのよ」
「うっ、それを言われると……」
反対だろうと住まわせる気だ、とは死んでも言えない。何より恥ずかしい。
「……まあいいや、行こう」
「うん」
「痛い痛い、だから手にしてくれって……」
「あ、ごめん」
……しかし、1週間飲まず食わずで生きてる方も不思議だが……普通ここまでの力出るか?人間だぞ?
―*―*―*―*―*―*―*
相変わらず無駄にデカい扉をノックする。怒らせる事は今の所していない為、特に緊張はしない。
「レミィ、霊夜だ」
「入りなさい」
珍しく(不釣り合いな大きさの)玉座にふんぞり返っている様子を見ると、絶対にこいつが仕組んだ事だと分かる。いくら魔力の感知が出来るとは言え、分からず急に訪ねたなら少しは慌てる筈だから。それが一切無いということは、もう一度言おう。こいつが犯人だ。
「こいつが颯忌だ。お前が引き合わせた哀れな子が、今ここに居るぞ。喜べ」
「ふ、ふ。そうね、喜んでおきましょうか。
「……それで?その《絶対ではない》確率に勝利した感想は?」
「とても嬉しいわ。ええ、とても。――霊夜、少し席を外してもらえるかしら?彼女と2人で話がしたいの。……大丈夫よ、酷い様にはしない」
「絶対だろうな」
自分でも予想外なレベルで魔力が漏れ、レミィの唇が少し吊り上がった。
漏れ出る魔力と反比例して何故か減っていっている妖力に眉を潜めたが、レミィを信じる事にした。彼女はプライドは高いが、自分がした約束は絶対に守る。
「……分かった。颯忌、頼むから離してくれ痛い」
「……怖い」
「俺もそんな感じだったから大丈夫、お前なら認めてくれるよ。な?」
「……う」
些か不満そうに頷いたが、ちゃんと離してくれた。
部屋を後にすると、ミオがふよふよと飛んできた。……あれ?何故に大妖精もメイド服着てるんだ?
「よ、ミオに大妖精。どうしたんだ?」
「あ、こんにちは~」
「ひゃっ、霊夜君!?」
「しー……ここじゃ何だし、移動しようぜ」
顔を真っ赤にして着いてくる大妖精と、嬉しそうに着いてくるミオ。……大方、遊びに来た大妖精をミオが唆したんだろう。
―*―*―*―*―*―*―*
場所は移って大図書館。遊びに来ていたフランも交えて、本を読んだり話したりしている。
俺?俺はロッキングチェアに座って、小説読んでる。
「それでね、お姉様ったら酷いんだよ!」
「そうなんだ……なんか私のレミリアさんへのイメージが崩れてく……」
「あはは、お嬢様のイメージなんてそんなもんだよー」
メイドにすら言われてるじゃねえか。悲しいなレミィ。
「……ふぅ」
「おや、読み終わりました?片付けときますね」
「うん、頼む……」
「眠そうですねー、寝ちゃっても良いですよー?」
「……そう、しようかな……」
色々あって忘れていたが、今は普通に夜なのだ。吸血鬼であるレミィやフランは兎も角として、こあも少しは寝ても良いだろうに。美鈴?ありゃ寝過ぎだ。というのは前に言った気がする。
「……すぅ」
眠りに落ちる直前、毛布を掛けられたのが分かった。こあかミオ辺りが、気を利かせてくれたんだろうか。
―*―*―*―*―*―*―*
「すぅ……すぅ……」
船を漕いでいる霊夜だけど、そろそろ起こした方が良さそうだと思う。もう朝どころか昼だから。
「……霊夜、起きなさい。霊夜?」
「んんぅ~……」
「全く……」
どうしても起きないので、後ろに回って耳元で声を掛けてみる事にする。
「霊夜……起きなさい……もうお昼よ……」
「くぅっ、ふ……」
ピクピクと動く獣耳と、ぶんぶんと振っている尻尾がかなり擽ったくて、無意識に色っぽい声が出てしまうのは我慢したくても出来ない。何せ毛並みがふわふわだから。
「うっ、んっ、あっ……」
「……ぅみゅ……おはよ……」
寝起き直後の、とろんとした目でこちらを見る霊夜。どうやら、まだ寝惚けているらしい。
「――『水符』プリンセスウンディネ」
「がぼごぼぼぼぼぼ……」
何となくむっときたので、加減したスペカで起こす事にした。流石に起きただろう。
「……ぶはっ、良かった生きてる!」
「おそよう、霊夜。もうお昼よ」
ぷるぷるとかぶりを振り、髪に付着した水を落としているが、魔力で作り出した水なので乾かす必要は無い。冷たいけど。
「うー、冷たい……」
「早く起きないからよ。――それと、貴方が連れてきた女の子……颯忌だっけ?あの子、ここに住む事になったみたいよ。ミオが言ってたわ」
「ん、あー……分かった、教えてくれてありがと」
「……どういたしまして。それより、ご飯食べないで良いの?」
「あ、そうだった……パチェは?」
「私はそんなにお腹減ってな」
そう言いかけた途端、きゅるるという音が私のお腹から鳴った。
「………」
「……えと、一緒に行く?」
「……行くわ」
何故か霊夜のペースには毎回乗せられるので、いつか絶対にこの謎を解き明かすと心に決めた。
それはそうと、その颯忌は名字を貰ったらしい。また『新月』かと思ったけど、今度は『
眠い。(テンプレ)
山登った翌日朝9時から部活はキツいですぜ旦那……寝かせてくれ……宿題?焼き捨てたい……
そんな訳で、それっぽいのが一瞬で終わった花映塚。もちっと続きます。ハイ。
ではまた次回。