それでも頑張って書いてはいます。進んでないんですが()
まあそんな訳で、今回は久々に華扇登場です。霊夜が会うの自体は本編で分かっている限り3回目ですが、何度か会っていたりもします。主に(と言うかほぼ確実に)甘味処でですが。(慧音達が居る所から)遠くの人里には、まだ霊夜の事が知られていないのです。
ではどうぞ。
……花映塚が2005年春で、風神録が2007年秋って知ったんですが……これ日常回が相当な量になるかもしれませんぜ。と言っても、外に出るのは新月固定なんですが。
あれから特に何も無く──それこそ退屈過ぎるくらいに時は過ぎ、満月の夜。今回はなんと、萃香から手紙が送られてきたのだ。内容は、
『おいーっす霊夜、元気してるかい?実はね、妖怪の山で宴会を開く事にしたのさ。天魔の奴は苦虫噛んでたけどね。……まあそれはともかくとして、私はお前を招待する事にした。紹介するつもりでいるから、お前の都合がいい時で構わないよ。返事は窓際に置いてもらえれば、後で取りに来る』
との事だ。
「……まあ、確かに取りやすいだろうよ、え? 窓ガラスぶち割ってまで手紙投げ入れた萃香さんよぉ」
「なんだ、気付いてたのか。お前さん、今度は察知能力まで伸びてたのかい?」
「……どうだろ。ただ、それっぽい妖霧が入ってきたのは分かった」
「なら十分だ。いやー、勇儀の奴にも見せてやりたいねぇ、『中々に根性のある天──おわぁちょっと待て悪かった! な!? だからそのナイフしまっておくれよ!」
「ダメに決まっているでしょう。あのねぇ萃香、貴女は手紙を届ける時窓を割って届けるように言われたのかしら?」
「え、知らん。だって私さぁ、手紙出したのも今回で3回目だもんよー」
相も変わらずカラカラ笑って酒を呷る萃香だが、これでいて酔っていない時は人見知りの暗い奴だというんだから恐ろしい。どんな酒乱だ。
「……まあ、この手紙に対する答えとしては『是非とも行かせてもらう』の一言に尽きる」
「おいおーい、内容が違ってんだろぉ? 私はぁ、『招待するからいつ行けるか』ってぇのを聞いてんのさぁ」
「じゃあ、俺がそもそも行けなかったら?」
「そん時ぁまあ……あー拉致?」
「おい待てコラ、人間に見られただけでも大騒ぎなんだぞ俺」
「あん?どして?……なんてな、私も事情はある程度聞いてる。霊夢んとこに居候してるからねー」
今思うと、よく居候出来たものだ。悪霊を祓ったり妖怪を退治する巫女の本拠地である神社に、妖怪の、しかも鬼が居候ともなれば、いくら霊夢が強かろうとたまったもんじゃないだろう。……苦労してんだなぁ、霊夢。
「まあそれは置いとくとして、行ける日……新月の夜、俺以外の信用出来る誰か同伴──っていう条件でのみ、外出可だぜ。それ以外は、正直言って危ない」
「……でもさ、それ普通逆じゃないかい?」
「え?」
「まあまあまあまあ、よく考えてみなよ。だってさ、満月の日ってぇのはつまり……私ら普通の妖怪が活発で、人間があまり外に出ないってことだろ? 新月はその逆で、妖怪が大人しくて人間が活発。……まあ、お前さんはどっちつかずだけどさ。それはいいとして、問題は──」
「……そうか、外出だけなら……満月の方が、人間に見られにくい」
酒を呷る手を止め、萃香が話した内容は、なるほど確かに納得がいく。
という事は、同時に別の理由がある筈だ。かと言って、それが分かるかと言われたらまた別の話なんだが。
「ま、理由はいつか分かるだろーさ。そんじゃ、私は《同伴者》の手配に行ってくるよ、またねぇ」
こちらの返答を待たずに霧散していった萃香を見送り、割れた窓はとりあえず……とり、あえず……………どうしよ。
縋るように咲夜を見たが、「私はどうにも出来ない」と言いたげに肩を竦め、出て行ってしまった。……しゃーない、図書館の世話になるか。
―*―*―*―*―*―*―*
「ずずっ…………はふぅ、あったかい……」
「貴方も災難ねえ……。これで何度目?」
「えーと……4回目、かな?」
永夜異変の宴会に呼ばれた時、永琳が放った矢により1回。チルノとリグルの弾幕ごっこ(の流れ弾)により割れたのが1回。 文が高速飛行で起こした風により割れたのが2回。 そして、萃香が割った今回の件。 うん、5回だわ。 あと、そろそろ文は俺に何か謝罪の言葉をくれても良いと思う。 初見で「ペンキ塗りさん」と呼ばれた事、まだ忘れてないからな。
―*―*―*―*―*―*―*
「っ、くしゅっ!」
「おや、風邪ですか?文さん」
「いえ、私はこの通り健康体です。……となると、これは私を噂している人が居るという事! くぅー、遂に文々。新聞も噂されるまでに!」
「……それはそれで、少し違う気もしますけどね。 それと、先程からそこにいらっしゃる萃香様。 どうされました?」
「いやなに、お前に任務を課そうと思ってね。 いいかい、新月の夜──」
―*―*―*―*―*―*―*
「うーん……妖怪の山ねぇ……。 思えば、今まで行ったこと無かったなぁ」
思わず呟いた独り言に反応したのは、パチェでも、魔導書を読みに来た魔理沙でもアリスでもなかった。
「妖怪の……山……? 霊夜君、妖怪の山へ行くんですか!?」
「うわっちょっ、とっとっととわぁ! ……いっ、ててて……どうしたんだよ、こあ?」
何故か顔面蒼白で、尚かつ息の荒い、必死な顔をしたこあが急に反応してきた。 魔界暮らしで、パチェによって紅魔館に来た彼女が、何故《妖怪の山》という単語に過剰反応するのか? それは、俺には分からない。ただ少なくとも言えるのは、彼女は──何かに、怯えている。
吸血鬼異変で、天狗か河童に攻撃された? それとも、昔因縁があった? ……どれも違う。なら何が──
「霊夜君!いいですか、行くつもりなら!」
「つ、つもりなら……?」
「『
「……えっと、誰?」
魔法使い3人組が、派手によろけた。
風萩日向って誰(お前もかい)。
因みに、読み方は『かざばき ひゅうが』です。読みを本文に入れなかったのは、傍点と読みをどちらも付けると、片方が正常に機能しなかった──という事が前にあったからです。
さてさて、風神録前なのになんかそれっぽい空気出してますが、皆さん。一応言っときます。これ、2005年の秋辺りの時系列です。花映塚から、まだ半年近くしか経ってないんです。ヤバない?(語彙力喪失)
ではまた次回。