早速関係無いですが、マジでパソが欲しい。つべの実況動画(あれも最近更新してないけど)を見てる方は分かるかもですが、あのアホ×4で何かしたいなぁと思うとります。マイクラもやるかも?
さて置き、何故か天魔と萃香の都合により華扇と闘わされる事になった霊夜。双方やる気無しの手合わせって新しいですよね()
ではどうぞ。前書き後書きに書いてる事が滅茶苦茶な時は、その日寝た時間が遅い日だと思ってください。
手合わせが始まって、2分が経過した。 未だ、どちらも攻撃していない。 しかし萃香も、何故闘う相手を自分にしなかったのか。 手を抜いていると思われたくなかったからだろうか。 多分そうだ。
目の前に、包帯に包まれた拳が飛んできた。 言われなくても華扇の────
「おぉあ危ねぇ! 急にやる気出したな!? どういう風の吹き回し!?」
「あ、いえ……流石に、何もしないのもどうかと思ったので」
マジかよこの人。 確かに観衆からしたら何も無いのはブーイングものだが、今のは当たったら物理的に首が飛びかねない威力、速度だった。当てる気は無かったようだが、それでも怖さとしては十分である。
「……ならいいや、俺も普通にやるとすっかね」
微笑んだ華扇が、手を伸ばさずとも当てられるぐらいの至近距離まで近付いてきた。 右腕が蠢く。 包帯がほどけ、俺に巻き付こうとしてくる。
「なんのっ!」
「くっ……」
包帯を掴み、こちらの左手に巻き取る。振り回される危険性は考えられるが、それでも一定距離以上は離れられないようには出来た。 これだけでも大きいだろう。
「っらあ!──、だよな」
「ええ。……本当に、貴方は奇妙な闘い方をする人ですね」
「褒め言葉と受け取る……よ、おぉ!?」
華扇の
「はっ……なるほど、実体が無いのを包帯でカバーしてた訳だ。でも、無いって事は……」
「妖力が密集していると考えてください、ね」
ぱ、と手が離され。 腹に、凄まじく重い衝撃が走って。 このままでは引き千切れると、包帯を放した瞬間。
俺は、小石のように叩き落とされた。
「あが、はっ……げほげほ、げっほげほげほ……」
周りからは、「すげぇ、あれでピンピンしてんのかよ」「華扇様が手加減なさったんでしょ」と観客の声が聞こえるが、加減無しなら俺は数秒で肉片と化し、喰われていただろう。 知らんけど。
とにかく、受け身を取った事もあり、土埃による咳と軽い脳震盪だけ(?)で済んだ。 上を見る──なんて悠長な事をしていると重過ぎる一撃を貰うので、すぐに観客達の居る方へ。 巻き込むつもりは無い。 ただ、広々と自由に闘わせてほしいだけだ。
「げほげほ、げほげほっ、げほっ……手加減してくれるのは大変ありがたいが、も゙……ずごっ、げほっげほっ、本気で構わないぞ!」
「……そう、ですか」
あの、『もう少し』の部分だけ咳したせいで聞こえてなさそうなんだけど。 なんか頭のアレ──ああそうだ、シニョンを取ったと思ったら、角生えてんだけど。 いや綺麗ですよ? 綺麗だけど、何より全身の産毛が逆立つぐらいには怖い。
「(双角隻腕の、鬼……萃香と同等、もしくはそれ以上の実力……となると、華扇の正体は……)」
頭の中で、ただ1つの答えが出た。大江山の話でも有名で、《それ》以外は全てが当てはまらない鬼。 鬼の四天王と呼ばれ、その中でも酒呑童子に次ぐ力を持つと言われた鬼。
「──
「……はい。 私は、仙人なんかじゃない。 鬼です。 今まで隠していましたが……気付いた貴方の前なら、隠す必要は無い」
実力もですよ、と微笑んだ。その笑みは、先程のような余裕ではない。 いや、余裕も混じっているが、他もある。 全力を出せる事の悦び、隠し続けてきた事に対するストレスの発散等々。いつも見ている『甘味好きの優しい仙人』はそこに居ない。 居るのはただ、1人の鬼。
瞬きをした、確かに一瞬だった。
その一瞬で、俺の内臓から吐瀉物が溢れてきた。
瞬きの間に近付かれ、殴られたと気付く頃には、俺は地面に叩き付けられていた。受け身など取れる筈もなく、がくんと脳みそが揺さぶられる感覚と共に、背骨が悲鳴を上げた。
「お゙ぇっ……ぅぶ、ぉあ゙あ゙……」
たった一瞬で、恐怖が刻み込まれた。 胃が締め付けられるような感覚と、涙が止まらない。 立ち上がった直後、全身から力が抜け、自分で吐いたものの上に座り込んだ。
──本気を出されたら、殺られる。
だが。 本気を出す、という事は無いと言ってもいい筈だ。何故なら、華扇は俺が半人半妖だと知っているから。人間の肉体は脆いと、知っているから。
「っ……ふー……ふー……」
「……続ける気ですか?」
「あ゙ー……気絶、してねえからなあ」
本当は、少しでも気を抜いたら絶対に気を失う自信がある。だからこそ、一瞬たりとも華扇から意識を逸らせない。
「ほいほい、一旦中断。 いやー悪いね霊夜、お前の母親から《預かり物》があったの忘れててさ。って、おーい?聞こえてるー?」
「フーッ、フーッ……」
「あーダメだ聞こえてねえや、しゃーないからこのまま
「入れる……? 貴女、何言って──」
「
―*―*―*―*―*―*―*
零──まあ霊夜だね、霊夜が
で、理由を聞いてひとまず納得はした。 双方共に、リスクも含めてね。 ん、理由は何だって? そいつは後で話してやるさ。だからとりあえず、この手合わせを終わらせる事だね。
──と、集中していたせいか物凄く長く感じた萃香の話が終わり、飴玉の様なものを取り出した。それはすぐさま砕け、その欠片──いや、粉が俺の周りに漂い、やがて俺の中に入っていった。……特に変わった所は無い。
「……萃香、何も変わってないんだけど」
緊張を解いた為崩れ落ちそうになる身体に鞭打って、なんとか問答を続ける。 ……いや。 何も変わっていない訳ではない。強いて言うなら、《違和感》だろうか。
「ん、そうかい? そんなら、ほれ。 私から血ぃ吸って飲んでみなよ」
「えーやだ……絶対血糖値高い……」
「輸血と違うんだから、あとほっといてくれよ。 ほれ、能力試したいだろ?」
「……はいはい、分かったよ」
萃香の小さい手に牙を立て、そこから流れてきた血を飲む。口いっぱいに含み、2度、3度、4度喉を鳴らした頃だろうか。白狼の耳と尻尾から、急速に感覚が無くなった。代わりに、
「ッ──!」
「……うん、成功成功。霊夜、お前の本当の力ってのは……新月になれば力が増す、なんてチンケなもんじゃない。
そんな能力を持った一族は、間違いなく呪われてるだろう。 そんな事が一瞬だけ脳内をよぎったが、鬼化というのは中々どうして奇妙な気分だった。
本文で書けなかったのでここで補足。
霊夜の《月の満ち欠けによって力が増す程度の能力》は、霊夜の母親が魔法で《満月に近付けば力が増す》性質を反転させただけでした。だけって言うにしては壮大ですが、霊夜的には「強力な力持ってる奴が多過ぎて、どれだけ凄いのかが分からなくなってきた」そうです。
さてさて、真の力(?)を取り戻した霊夜ですが、一族揃ってそんな能力授かるってのも凄いですよね()。
でもこれで鬼化した訳ですから、どんな手合わせになるかはまだ分かりません。
ではまた次回。……決着、つくかな?