GUN GAME   作:林檎

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初めましての人は初めまして。林檎です。

オリジナル作品を投稿……いや、書くの自体が初めてなのですが書きたくなって書いちゃいました。

この作品はFPS(ファースト・パースン・シューティング)、簡単に言うとゲームをやっていたら書きたくなってしまったのです。

しかし、自分には銃の知識があまりないので間違ってしまう部分やおかしな部分が出てきてしまうかもしれません。

なので、その辺はご了承していただくか、文句を言ってくださいませ。

では、GUN GAMEスタートです!!




第一話 始まりの始まり

 

 

 

 

あの日は遠くてもう戻ってこない。

いつもの日常。

その日常が崩れたのはある日の事だ。

いつもの変わらないはずだったのに、はずだったんだ。

あのゲームが始まったのは突然だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――おい!起きろ!秋人!!風見秋人(かざみ あきと)!!」

 

その馬鹿みたいにでかい声が俺の睡眠を邪魔した。

 

「ふぁ?」

 

「ふぁ?じゃない!73ページの問3を早く解け!」

 

「あ、あぁ……はい。」

 

俺に叱責を飛ばしたのは数学教師の大谷だ。

俺はクラスの奴らがくすくす笑っているのを感じながら前に出、黒板に問題を書き、解いていく。

 

「……やればできるじゃないか。」

 

「やればできる子なんです。」

 

すると、俺の同級生の男子が野次を飛ばしてくる。

 

「それ自分で言うかー?」

 

「うっせー!!」

 

「うるさいのはお前だ。早く座れ。」

 

そう言いながら大谷は俺の頭を丸めた教科書で殴る。

再び笑いが起こる。

俺はそそくさと席に着き、問題の解説を始める大谷を横目に空を見上げる。

現在、9月の16日。

俺は今高校2年生で一昨日誕生日を迎え17歳。

名前は風見秋人。名前の意味は単純に秋に生まれたから。

それが俺。一部を抜いたらごくごく普通の高校生。

すると、黒板の上に設置してあるスピーカーからチャイムが聞こえる。

授業終了の合図だ。

 

「じゃぁ、今日はこれで終わりだ。掃除当番の奴は黒板消しとけよー。」

 

そう言いながら大谷は教室を後にする。

俺は机に広がっている教科書やプリントを学生カバンにぶち込み、それを背負って下駄箱に向かう。

 

「おーい!風見!」

 

「あ?」

 

俺が後ろを向くと同級生で比較的仲良くしている奴のグループが居た。

 

「今日カラオケ行かねーか?」

 

「わりぃ。今日は用事があるんだ。」

 

「マジか……。じゃぁ、また行こうぜ!!」

 

「おう。悪いな。」

 

下駄箱で別れる。

実は用事などない。ただ乗り気じゃなかっただけだ。

ただ、何となく。行きたくなかっただけだ。

何となく、家に帰らないといけないと思ったからだ。

俺は何も考えず、帰路に付く。

そう、この時に一緒にカラオケに行っておけばあんな地獄は見なくてもよかったかもしれない。

しかし、もしかしたら結果は同じだったかもしれない。

 

 

 

 

 

 

家に帰り、かいた汗をシャワーで流し、夕飯を食べ、デザートとして冷凍庫に入っていたアイスを食べながら俺はリビングでくつろいでいた。

ソファーに座り、たまたまやっていたニュースをボーッと見ていた。

 

『ついに行方不明者が九千五百人を超えましたねぇ……。』

 

『そうですね。ご家族の方も御心配されているでしょう。』

 

『――では、次のニュースです。』

 

行方不明者。

最近で一番の話題だ。

一週間前ほどから一日で千人を超える人間が次々と行方不明になっていた。

その数は増える一方で先程ニュースで言っていた通り、今朝で九千五百人を超えたそうだ。

一部の人はどこかの国か組織による集団拉致だ。と言っている。

しかし、警察は未だ手がかりの一つさえ見つけていないだとか……。

 

「ぶっそーな世の中だよな……。」

 

そう俺が呟くと――

 

―――ピンポーン

 

チャイムが一回なる。

時計を見るともうすでに21時を回っていた。

 

「誰だ?」

 

俺の家に親はいない。

母親は俺を生んですぐに死んだらしい。近所の人によるともともと体が弱かったとか。

結構無理な出産だったらしい。

そして親父はエリート会社の社員。

確か結構な若さで出世して二年前ほどからアメリカに単身赴任をしている。

 

ピンポーン

 

「……しつこいな。はぁ。」

 

ため息をつきながら俺は立ち上がり、玄関へ向かう。

そして、ドアを開けると盛大なファンファーレが聞こえる。

思わず顔を顰めると、上から何かが降ってくる。

 

「は?」

 

「オメデトー!!君は選ばれたよ!!」

 

人形のピエロ。

しかし、喋る。陽気な口調で。しかも浮いている。

 

「え、選ばれたって何に……?」

 

訊いてはみたが怪しい。

怪しいを通り越して恐怖すら覚える。

 

「何に?決まってるじゃないか!!GUN GAMEだよ!!」

 

「が、がんげーむ?」

 

「うん!!君はこれから一万人の人間と命を賭けて戦うんだよ!じゃ、行こっか!!」

 

「はぁ?ちょ、何言ってんだよお前?意味がわかんねーし、命を賭けてってどういう意味なんだよ?」

 

「詳しい説明はGUNアイランドに行ってからだよ!!」

 

「はぁ?」

 

「じゃぁ、行こー!!」

 

「へ?」

 

プシュー!

ピエロの口からガスの様なものが噴き出す。

それを不覚にも吸ってしまい、激しい眠気に襲われる。

 

「え―――?」

 

そこで俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

『《フリー・デスマッチ》スタート』

 

機械で作ったような合成音声の声で俺は目を覚ました。

目を開けると光が俺の目を刺激した。

寝ていた場所はどう考えてもコンクリートの上。

少し起き上がって見渡してみるとどうやらここは倉庫の様な場所なのだろうか、コンテナやフォークリフト、木箱の様な物からドラム缶まである。

そこで俺はある異変に気付いた。

服が違うのだ。普通のスウェットを着ていたはずの俺の服はいつの間にか迷彩色の軍服の様な服になっていた。

左腕の部分には何かの端末が付いている。

そして、首に何か感触を感じたので俺は首に手を当てる。

 

「な、なんだよ?これ……。」

 

形からしてチョーカーの様な物のようだ。

俺は状況を把握するため起き上がる。

そして、右腰あたりに重い感触を感じる。

恐る恐るそれを見た。

 

「―――ッな!?」

 

驚愕した。

当たり前のように。

自分の腰には拳銃が一丁付いているのだ。

ご丁寧に拳銃に合わせたフォルダーの様な物につけられている。

俺はそれを取り出す。

 

「……マジかよ。エアガンなんかじゃないよな……?」

 

ずっしりとした重量感はプラスチックなどではなく、金属類をまんべんなく使ったような重さ。

もちろん、本物の銃など日本に住んでいる限り見ることがない。

だが、雑誌やテレビ、インターネット、ゲームなどで見たことがあるフォルム。形。

俺は子供のころよく遊んだエアガンで学んだマガジンの取り出し方を実際にやってみるとズシッと重たいマガジンが出てくる。

 

「弾は入ってるみたいだな……。」

 

つまり、本物。かもしれない。

そして、自分の左腕に何かが付いているのに今更気づいた。

それは見るからにナイフだった。

俺はフォルダーの様なもののボタンを外し、付いているナイフを取り出す。

 

「……これも本物みたいだな。」

 

流石に刃物は見ただけで本物とわかった。

どうやらこれは軍人が持っていそうなサバイバルナイフだ。

俺は冷静に見えるが相当混乱している。

大体、ここにいる理由もわからなければ何故こんなものを持っているのかもわからない。

 

「……待てよ?あの家にあられたピエロ野郎は選ばれたって言ってた。それにえっとなんだっけ……?」

 

曖昧な記憶を頼りに今の現状を打開しようとする。

 

「えっと……確か、GUNゲームだっけ?あと他に何言ってたっけ……?」

 

パンッ!!!

 

思考をフル回転させていると急に破裂音が聞こえる。

 

「……ッ!?あっちからしたよな?」

 

俺は恐る恐る先程破裂音がした方へ向かう。

こういう場面ではそっちへ向かってはならないのだが、今の俺にそんな事を考えている暇などなかった。

 

「………。」

 

息を殺してゆっくりその場へ向かう。

近くにあった木箱に身を隠しながらチラリとその向かい側を見る。

 

「……?」

 

足が見えた。

地面に足が横たわっている。つまり、本体も地面に仰向けで倒れているのだろう。

俺はその人を確認するためゆっくり近づく。そして、顔が見えるころには俺は驚愕する。

 

「―――え?」

 

もちろん、頭も顔も耳も目も、人間に必要な器官は全てあった。

しかし、俺を驚愕させたのはそういったものではない。

その男らしき人間には眉間に穴が開いているのだ。

その眉間から後頭部にかけて穴が開いている。貫通している。

そして、後頭部から激しい出血が見れる。頭辺りに血の水たまりができている。

 

「――ッう!?」

 

吐き気が込み上げてくる。

俺はそれを必死に手で抑え、膝を付く。

 

「……誰だよ、こんな事した奴……。」

 

てか、不味い。

ここに居たら、この男を殺した奴に見つかってしまう。

これがどういう状況下であるのかはわからないが、見つかったら確実に殺されるだろう。

できる事なら今すぐ逃げたいのだが……。

 

「……クッソ!足が動かねぇ……。」

 

ビビッているのだろう。

人を簡単に殺せてしまう、そんな奴が居ることに。

俺はただの一介の高校生だ。

誰もがこの現場を見たら驚くし困惑する。戸惑う。恐怖するだろう。俺は結局平凡な人間という事だろう。

 

「キャーーッ!!」

 

ビクッと俺は体を反応させ、その声がする方を見る。

どうやら二つ先の部屋らしい。

俺はゆっくりその倉庫の方へ、進む。

恐怖と戦いながらゆっくりと進む。

そして、二つ目の部屋の壁に背中を付け、チラリと部屋の中を覗く。

 

「や、やめて!!ヤダヤダ!!!近寄らないで!!!」

 

「ッチ、うるせークソアマだな。命乞いしても無駄なんだよ。」

 

そこには泣きながら命乞いをする女性。俺と同じくらいの高校生だろう。

金髪でいかにも不良という感じを醸し出している。

対して男は拳銃の銃口を女子高生の方へ向け、近づいて行く。

 

「大体、今回は初心者(ニュービー)が多いんだよ。これで二人目だぜ?」

 

カチャリとトリガーに指を掛ける。

 

「や、やめて――!」

 

バンッ!!

 

一発銃声が響く。

先程聞いた銃声とは位置が近いからだろうか、比べ物にならないくらいでかい。

そして、血液が飛び散る音までも聞こえる。

身体が震えた。今までの人生で最も恐怖した。

俺はもう一度部屋の中を見るとすでに女性の眉間に銃弾は放たれていた。

 

「まぁ、金は手に入るし、ポイントは貯まるから別に良いんだけどさぁ……。面白くないんだよなー。」

 

男はそう言うと拳銃を腰のホルダーにしまう。

 

「あと一人か……。どこに居るのかなーっと。」

 

男は部屋の外に出ていく。

俺は男の足跡が消えたのを確認してから大きくため息をつく。

 

「ふぅー……。」

 

俺は部屋の中に入り、開いている女性の目をそっと閉じる。

 

「……ごめん。助けれなかった。」

 

俺は女性の腰についている拳銃に目を向ける。

 

「……借りるぜ。これ。」

 

俺は拳銃を手に取り、ズボンに挟み、自分のホルダーについている銃を手に持って近くの木箱の物陰に隠れる。

 

「……よし。」

 

まず、ここで落ち着くのを待とう。

俺の胸の鼓動はバクバクと破裂するんではないかと思うくらいに鳴っている。

先程、気づいたのだがどうやら左腕の部分についている端末はこの倉庫の地図を映しているみたいだ。

色々と操作をしたい所だが、今はそんな暇はない。

しかも、相手は待ってくれる訳がないのだ。

 

「みぃーつけた。」

 

「―――ッ!?」

 

俺の真横からあの男の顔が出てくる。

俺は咄嗟に飛び退き、銃を構える。

 

「へぇー。お前も初心者(ニュービー)みたいだな。それにしても、反応は良いねェ。でも、銃の構え方がなってないぜ?」

 

「……うっせーよ。俺だって好きでこんなモンを持ちたくねーよ。」

 

「ふーん。言っとくけど、ソレ。ホントに人を殺せるから。」

 

そいつはニヤリと笑った。

分かってる。コイツは人の命を簡単に奪える。

この引き金を引くだけで簡単に殺せる。

 

「俺さ、《フリー・デスマッチ》が好きだからよく初心者(ニュービー)に会うんだけどよ、大半がそいつを使う前に死ぬか殺されるか。それか、使おうとするけど結局ビビッて使えずじまいか、撃てても当たらない。反動でこける。そんな奴ばっかりだったぜ?」

 

そして、ゆっくり俺の方に歩み寄ってくる。

 

「お前はその中のどれだ?」

 

そして、俺の前に立つ。

今なら確実に当たる。引き金を引けば当たる。

ガキでも当てられる距離。1メートルから2メートル。

でも、俺は引き金が引けない。いや、引きたくても力が入らない。

 

「……ッ!」

 

俺が意を決して引き金を引こうとした瞬間、俺の手に衝撃が走る。

 

「時間切れでーっす。」

 

男が俺の手を蹴り、銃を弾き飛ばしたのだ。

 

「お前は『使おうとするけど結局使えずじまい』だったな。残念。」

 

そう言って俺に銃口を向ける。

 

「ばいばーい。」

 

パァンッ!!!

 

本日三回目の銃声が響き渡る。

しかし、俺には銃弾は当たらなかった。

 

「―――ッな!?」

 

俺はズボンに挟んであった拳銃を取り出しながら男の手を蹴り、拳銃を蹴り飛ばす。

男は後ろに若干態勢を崩したのでそのまま体当たりをし、完全に押し倒す。

倒れた男に馬乗りになり、拳銃を額に当てる。

 

「……俺の勝ちみたいだな。」

 

「……て、テメェ。なんで避けれた?至近距離で撃った弾をなんで避けれた!?」

 

俺は少し躊躇いながらも言った。

 

「……見えるんだよ。俺には。」

 

「はぁ?」

 

「銃弾はなんとか見えるんだよ。」

 

俺には普通じゃない特殊な体質がある。

それは視力だ。

いや、少し言い方が違うか。分かりやすく言えば目力。眼力。とでも言おうか。

静止視力もそうだが、動体視力も人並み外れた能力を持っている。

目で見えるのだ。銃弾が。

 

「……こりゃぁ、とんだ初心者(ニュービー)だな。ふざけてやがる。」

 

「お前の質問は終わりな。次は俺からの質問だ。」

 

俺がそういうと男は一度短い溜息を吐き言った。

 

「答えれる範囲なら答えてやるよ。」

 

「これはなんだ?どういう状況なんだ?」

 

「あ?」

 

俺は再度繰り返す。

 

「だから、ここの状況はなんなんだ!?俺はなんでここにいるんだ!?」

 

「あー。そう言う事ね。」

 

男は笑いながら答えた。

 

「まず、このゲームの存在意味は知らねぇ。」

 

「じゃぁ、これはなんなんだ。ここはどこなんだ?」

 

「これはゲームだ。そしてここはGUNアイランド。GUN GAMEの舞台、ステージだ。」

 

「ゲームだと……?」

 

「あぁ。殺し合いのゲームだ。」

 

俺は銃を強く握りしめる。

 

「ふざけんなよ……ッ!殺し合いがゲームだと……!?」

 

「あんまりカッカすんじゃねーぞ?冷静さを失うからな。」

 

「ふざけんな!!」

 

「俺に言うなよ。管理者に言え。ま、つってもどこにいるかは知らねーけど。」

 

すると、突然ピピピッという音が聞こえてくる。

耳を澄ませば俺の近く……首辺りでなっていた。

 

「あー、もうすぐ十分か。早く俺を殺した方がいいぜ?ま、お前が死にたいって言うなら別だけど。」

 

「……どういう意味だ?」

 

「このゲームは制限時間が十分あってよ、一分前にその音が聞こえる。んで、十分経って一番ポイントを稼いだ奴が勝ちだ。」

 

「ポイントだと……?」

 

「左腕についてる端末の右端にある『score』ってところ押してみな。」

 

俺は言われるがままにそこを押す。

 

「なんだこれ?」

 

「左端にあるのが時間、そして真ん中に記載されてるのが俺たちのスコアだ。」

 

シュウヘイ・・・2pt

アキト・・・0pt

オサム・・・death

メグミ・・・death

と表示されていた。

 

「まぁ、シュウヘイってやつが俺だ。んで、たぶんその下がお前の名前だろ?」

 

「……あぁ。」

 

「まぁ、これくらい言ったら何となくわかるだろ?」

 

「参加者とその点数……だな?」

 

「そーだ。」

 

「最後に訊きたい。早く殺した方がいいってのは?」

 

俺がそう訊くと男ははっきり言った。

 

「タイムアップになると、0ポイントの奴はその首のチョーカーが爆発して死ぬ。」

 

「……は?」

 

「1ポイントでもあれば生き残れる。ほら、俺を殺す理由ができたろ?さっさと殺せ。」

 

「……なんでそんなこと言う?」

 

「簡単だ。情で生き残されても惨めなだけだ。だから、さっさと殺せ。」

 

俺は再度、銃口を男の頭に向ける。

 

「……良いんだな?」

 

「うっせーな。さっさと殺れ。」

 

「……ごめん。」

 

パァンッ!!!!

 

本日四度目の銃声が響き渡った。

しかし、それはとてもうるさく、悲しく、つらい音に聞こえた。

 

 

 

 

 

 




おかしな点、矛盾点がありましたら言ってください。

すぐに直します。

誤字脱字もありましたらご報告ください。早急に対処いたします。

では、次回もよろしくお願いします。
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