まぁ時系列の空きが今のところあるのがアクノロギア撃破〜本編最終回の間の1年ですが…映画も書きたいよね
第5世代
但し…問題としてルーシィが乗っていた1人用のボートしか戻れる物がなく、すし詰め状態になっているのだが。
「これ…明らかに定員オーバーじゃない?」
「うぶ……」
「グレイ…氷で船を作れんのか」
「知ってんだろ?見た目だけだ」
「動かせる機能は無いって事ですね…うぷ…」
「氷なんて…沈みますしね……ぉ゙え……」
そして、当然の如く滅竜魔導士の3人は乗り物酔いで動けなくなっていた。だが、ここで一つハッピーが素晴らしい提案を思いつく。
「ねぇ、オイラ達飛べば良くない?」
「………そうね」
これにより、ハッピーとシャルル、ナツとウェンディが空を飛ぶことで4人分のスペースが解放&2人の乗り物酔いの解消に繋がっていた。
「ぉ゙れ…も゙ぉ゙…!」
傍目から見たら投身自殺にしか見えないが、マルクは船から身を出して着水。そしてほんの数秒後に顔を出し…体を出し……空を飛ぶ。
「モード悪魔龍……
「その姿ちょっと怖いんだけど」
「この形態なら飛べるし…」
「それだけ盛りすぎだと思うよオイラ」
「……って、なんかエルミナの様子が…」
「煙…?」
ナツとウェンディはエルミナから立ち上る何本もの煙を確認する。マルクもそれは見えている為に、エルミナの方に意識を集中させる。彼自身、魔龍ということもあり…魔力感知はこの中では1番長けているのだ。
「━━━エルミナにバカでかい魔力が…いや、バカでかいなんてもんじゃない…!!」
「急ぐぞ!!」
そうして、異変の起こっているであろうエルミナに向けて、空を飛べる者達はいの一番に向かうのであった。
.
「街が…!」
「とりあえず住民助けんぞ!!」
「「はい!!」」
マルク、ウェンディ、ナツは先にエルミナに到着していた。だが、来る時に訪れていたエルミナの姿は無く…瓦礫などでボロボロになっていた。
「…ん?あっちに…バカでかい魔力が…」
暴れている原因が近くにいることを察知したマルク。正体を覗き込んで確認してやろうと近くの場に降りてから気づく。
「なっ…!?まさか、これが水神━━━」
瞬間、マルクは凄まじい水量に吹き飛ばされていた。咄嗟のことで対応ができず、されるがままに吹き飛ばされてしまう。だが、偶然にもナツ達のいる場所に飛ばされていた。
「マルク!?」
「がはっ…ごほっ……あの、感じ!!水神竜です!!奪われたって思ってたのに…魔力が、凄まじく溢れてる!!」
「大きさも…イグニールよりでけぇ…!」
「これが…神の名の竜……」
水神竜メルクフォビア……今まで会っていた人の姿としてではなく、ドラゴンとしての姿。それは大きく…とても大きく…イグニールでさえ、頭だけでナツよりも遥かに大きかったにも関わらずそれよりもさらに大きい。
「兎に角街の皆を避難させるんだ!!」
「ノーウェイ!!」
「やるんだよ!!」
エルザがホテルの受付の男に指示を出し、グレイが叱責する。しかし、この状況…魔力を奪われたと思われていた水神竜が多大な魔力を使って暴れている様を見るに、単に奪われた訳では無いというのは予想出来ていた。
「でもなんで水神竜が…!?確か力は奪われたって……」
「…………あ!!!」
「な、何よマルク」
何かを思いついたかのように声を荒らげるマルク。その顔は恐れと驚きによって染まっており、現状も相まって余計にただならぬ雰囲気を醸し出していた。
「奪われたわけじゃない……えっと…言い方は難しいんですけど……!多分『魔力行使の許可権』を奪われたんです!!そして今、水神竜メルクフォビアは我を忘れるほどに…魔力を強制使用されている!!」
「じゃあ…今彼は、自分の魔力の制御を白魔導士に握られてるってこと!?」
「━━━━その、通りです。」
全員がメルクフォビアをみあげる中、後ろから1人の人物が現れる。それはメルクフォビアの付き人のようになっていたカラミール本人であった。
「私の…私のせいなんです…私のせいで、水神竜様がこんな事に…」
「カラミール…?」
「…どういう事だ?」
「……水神竜様の力を白魔導士に奪わせたのは……
カラミールが白魔導士を連れてきて、水神竜の力を奪わせた。その事実に皆が驚く中で、マルクは点と点が繋がったと感じていた。違和感とさえ感じていなかった事実が、今ここで浮かび上がったのだ。
「………そうか、そういやおかしな話だ。
………エルミナが沈むことに心を痛めていた水神竜が、次に魔導士が来た時にでも殺されようとか言ったんでしょ?けど、貴方はそれが辛く嫌だった……」
「あ…!」
マルクの言葉に合点がいった、と言わんばかりにルーシィの顔も驚愕に染まる。ルーシィ自身も、信じ難いという感情はあった。しかし、カラミールのことを考えれば…気持ちはわからなくもなかった。
「…殺されるのが、嫌だったから…殺されないために……白魔導士に力を奪わせたってこと…!?」
「魔力を奪う…確かに、そう聞けば頼りたくもなる……多分、本当に魔力が無くなれば街も何もかも元通りになる…けど実際は、魔力の制御権を奪われるだけ……」
「だから…力は増していくし、そのせいで暴走もしていく…」
「…白魔導士は、その制御する力を使って…好きな時に魔力を0や最大にできるんです……」
ルーシィとマルクの言葉に、カラミールは俯いたままに頷く。そして、新たに紡いだ事実の言葉は全員にそれを本当のことだと認識させていた。
「じゃあ…!あの水神竜は白魔導士が遠隔操作してるってことか!?」
「いいや…下手したら、最大まで上げるだけ上げて…放置の可能性も…」
マルクは警戒を高める。白魔導士にとって、エルミナが大切なのかどうかなんて言うのは分からない。下手をすれば、暴走させるだけさせて放置させてエルミナ…強いてはこの大陸を滅ぼすことも可能なのだから。
「……私のせいで、こんな事に…お願い、します…!水神竜様を殺してください…!滅竜魔導士の力で…!」
カラミールからの切実な願い。その言葉を聞き…ナツは、困惑していた。どうするべきか、今やメルクフォビアは人間に仇なすことがないドラゴンだ。そのドラゴンを殺すのは、ナツにとって進んで行うことが出来なくなっていた。
「けど、あいつ……良い奴だ…!」
「だからこそ、人々を傷つける水神竜様は見たくない…!あなた達!水神竜様を倒しに来たんでしょう!?」
その言葉に、ナツがカラミールの胸ぐらをつかみ引き寄せる。ナツの表情は…凄まじい怒りを抑えているような顔だった。その矛先は…カラミールである。
「白魔導士に頼ったり…俺達に頼ったり……随分都合がいいなお前…!」
「ちょっとナツ!!」
「やめなってぇ…」
「だって私は魔導士じゃない!!私も魔法が使えたら!!」
「そこまでだ」
ナツの腕を、エルザが掴んでカラミールから離させる。水神竜を放置してまでやることでは無いという、遠回しの警告である。
「ナツさん、今はメルクフォビアです」
「……つってもよ…!あいつ、良い奴なんだ…!皆だって殺したくなんかねぇだろ!?何か方法を探すんだ…!何か…!」
「ナツさん!!」
マルクが大声をあげる。ナツがマルクに視線を向ける、だがマルク自身はメルクフォビアから視線を一切外さない。
「……メルクフォビアは暴走しています。どちらにせよ、今から別の方法を探す時間はありません……既にかなりの被害が出てる…このままだと俺達も死にます。だから…止めないと」
「っ…!」
「お願い、します…!」
へたり込むカラミール。そして、ナツはメルクフォビアに覚悟を決めた目を向け……皆に、一言だけを伝える。
「行くぞ!!」
「「「「「おう!!!」」」」」
その言葉に、全員がメルクフォビアに向かって走り始める。マルクはずっと腕に着けていた布を外し…魔力を吸収しやすくする。このままでは直ぐに彼の魔力は回復しきる。モード悪魔龍は呪力を魔力の器に無理やり移して使うモード。故に、回復しきってしまえば使うことは難しい。逆に言えば
「モード悪魔龍━━━━」
大きな翼が広げられ、ドラゴンのような顔となり、そして体は肥大化していく。まるで鎧のような鱗が生えていき、その鱗に上乗せされるように岩の破片のような部分や少しの布地が備えられていく。
「
「エルザさん、ルーシィさん、グレイさんの魔法に滅竜属性を
「俺からも全員に!!受ければ増え、与えても増え!!魔力を食らう魔の刻印!
エルザ、ルーシィ、グレイのギルドマークが竜の頭のようなマークへと変貌する。そして、全員のギルドマークを囲うように黒いドラゴンの刻印が施される。
「これで我々もダメージを与えられる!!」
「おおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!炎竜王のォ…!崩拳!!!」
ナツの開幕の凄まじい一撃がメルクフォビアを怯ませる。だが、手も気も抜いてはいられないのだ。全員が、一気に攻めに集中して一斉攻撃を行う。
「アイスキャノン!!!」
「天輪・
「スターショット!!」
「もしもぉし!!」
グレイの攻撃、エルザの必殺技、ルーシィと星霊のコンビネーション攻撃。メルクフォビアはその攻撃に怯み続けるしかできなかった。だが、まだ終わってはいない。
「天竜の咆哮ォ!!!」
「悪魔龍の!!!
竜巻が切り裂き、嫉妬の炎と憤怒の一撃の掛け合わせた拳の一撃がメルクフォビアの顔面を殴り飛ばす。その一撃で怯んだのか、メルクフォビアは勢いのままに海に向かって飛んでいく。
「逃げても無駄だ!!嫉妬の炎は全てを燃やして……あれ!?燃えてなくない!?なんで!?」
嫉妬の炎は、本来何であっても燃やす炎…の様な何か。本来は水であっても燃やすことが出来るが…何故かメルクフォビアは一切燃えていなかった。そして、メルクフォビアはそのまま海へと潜ってしまう。
「海に!?」
「こ、この音は!?」
マルクとウェンディ…そしてほかのメンバーも困惑し始める。海へと飛んでいき、そして海に潜ったメルクフォビア。だが、その瞬間に地響きが鳴り響く。少しだけ鳴り響いた地響きの後に…メルクフォビアが海から現れる。それについて行くかのように
「な、なんだ!?」
海水は、上へと上り滞留する。
「これが…神の竜…!」
「海が空に…!?」
「海だった場所が干上がって…!」
「マジモンのバケモンかよ…!」
魔力により海を持ち上げたメルクフォビア。暴走しており、本能的に動いてるとしか思えない彼ですら海を持ち上げる。その魔力のすさまじさに全員が狼狽えていた。
「魔力で海を持ち上げたのか…」
「なんつー魔力だ…」
「こんなのどうやって戦えば…!」
「これが…五神竜……」
「正しく…神、か…!?」
「…!来るぞ!!」
エルザからの警告。その瞬間に、上に上がった海…そこにある渦から放たれるたったの一撃。だがその一撃は…凄まじい爆発を起こし周りに爆風を起こす。
「きゃあ!!」
「ウェンディ!!シャルル!ぐううっ!?」
マルクは咄嗟にウェンディとシャルルを庇うが、それでも尚吹き飛ばされてしまう。しかしそれを気にすることなくメルクフォビアは次々とその攻撃を行っていく。まるで空から落とされる強力な爆弾である。マルクは一旦ウェンディとシャルルを安全なところに移動させてから━━━
「このっ!!」
「やめろォ!!」
ナツとハッピーと共に飛び出した。だが、メルクフォビアは焦る様子も警戒する様子も出さない。ただ淡々と、水を操作してナツ達を上にあげた海に沈めていく。
「ごぼっ!?」
「ごぼぼ……んごおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!」
沈められたナツだが、気合いで泳いで一気に飛び出す。それに習いマルクも無理やり飛び出しして攻撃の構えを摂る。後から飛び出したためか、ナツの後ろにいるような体制となったが…これがむしろ好都合だった。
「強欲の力で魔法をコピー!!天+魔+火!!天魔火竜の━━━」
「炎竜王のォ━━━━」
「「咆哮ォ!!!」」
ナツの凄まじい熱、マルクはコピーした天竜の力、火竜の力によりナツのブレスの後押し。そして魔龍の力で防御に魔法を使おうものならば一気に削る。本来であれば、大抵の物が相手であれば通じたであろう攻撃。
だが━━━
「なっ!?」
「がはっ!?」
軽く吐くような感じで撃たれたメルクフォビアのブレスにより、掻き消されてしまう。そしてそのまま、マルクとナツは水に飲まれてしまっていた。
「そんな!?」
「あの炎を消したのか!?」
「っ…!また水の柱が来ます!!」
「そう何度も食らって溜まるかってんだ!!凍れェ!!」
水の柱に対して、グレイがそれを凍らせる。そしてそのままそれを囲う螺旋階段を造形し始めていく。
「俺が道を作る!!」
「よし!!」
そしてルーシィ、エルザが登っていくが…その途中でメルクフォビアが一睨みした瞬間氷の階段が全て水へと変貌してしまう。
「俺の氷が一瞬で水に戻された!?くっ…!」
「あ、ありがとグレイ…!」
エルザはそのまま着地、ルーシィはグレイがキャッチする。本来動く水に対しての氷は、魔導士同士の戦闘においてはかなり有効打となる。なぜなら動かす水全てが凍るのだから。
だが、メルクフォビアに至ってはそうでは無い。炎を消し、氷を水に溶かし、雷も届かぬほどに大量の水を扱う。水神竜の名は伊達では無いのだ。
「ごの゙ぉ゙!!!」
「マルク!!」
上空の海から、マルクが顔を出す。その表情は完全に頭にきたと言わんばかりの表情。そして同時にナツも海から飛び出して…メルクフォビアの頭に乗っかる。
「ナツ!?いつの間に…!」
「本当はこんな事したくねぇんだよな…お前、この街好きだもんな…!俺が止めてやる!!滅竜奥義!!」
「その魔力、ホントの意味で奪えば暴走は止まんだろ!!全部込めて…!!!滅悪竜奥義!!」
ナツは炎を蓄え、振りかぶる。マルクは大きく息を吸い上げ空気中のエーテルナノを口の中に収束させる。そこに呪力も魔力も無理やりねじ込んでいく。
「紅蓮爆炎刃!!」
「覇動魔龍砲!!」
大きな炎がメルクフォビアを焼き、今ある全ての魔力と全ての呪力を混ぜ合わせたブレスがトドメをささんと放たれる。しかし、それらの強力な一撃であっても……メルクフォビアには全く通じていなかった。
「体を…水に…?!まさか、神の竜の水は嫉妬すらも消すってか…!!」
メルクフォビアは全身を水のような状態に変え、全ての攻撃を無力化していた。ナツもマルクも、これで決めるつもりの一撃であった。
「ぐっ…呪力が…!」
呪力が無くなり、高濃度のエーテルナノから精製される魔力によって、悪魔龍は解除されてしまう。そのままマルクは落下を始めるが……逆にナツは上に吸い上げられていく。メルクフォビアが、海に渦を作りそれでナツを吸いこもうとしていたのだ。
「ナツさん避けて!!」
「ナツ!!」
「ぐっ…!?ナツさ…っ!?」
だが、ナツが吸い込まれていく渦の向こう……そこにマルクは恐怖を感じた。何も見えないからでは無い……渦の向こう…もっと言うのであれば、海の向こうにメルクフォビア以外のとてつもない魔力を感じたからだ。そして、渦の危険性…海の向こうにいる何かの危険性の2つを鑑みて…マルクは攻撃を選ぶ。
「魔龍の咆哮!!!」
マルクの全力のブレスが、渦を破壊せんと飛んでいく。しかし、ナツを通り過ぎたブレスは渦に吸い込まれ…一瞬だけ波紋が広がるだけで終わってしまう。
「うあああああああぁぁぁぁぁぁぁ━━━━」
「ナツーーー!!!!!」
ナツは渦に吸い込まれ…飲み込まれ、そして姿を完全に消した。ルーシィの叫び声だけが響いた後で……謎の腕に掴まれたナツが、姿を現した。
「っ!?な、なんだこの手はーッ!!?」
「━━━コイツは俺の物だ水神竜よ、貴様には渡さん」
「っと……!俺のものって…しかも、この魔力…」
近くの建物に何とか着地するマルク。その魔力の大きさが、改めて感じると凄まじいことに気づく。彼が先程感じていたよりも、何倍も何十倍も大きいと。
「まさか……五神竜…!それも、炎の…!?」
完全に姿を表した魔力の正体…それはドラゴンであった。そして、姿を現した瞬間に炎が溢れ出たのを見て、マルクは炎のドラゴンだと認識していた。
「こいつの匂い…なんで…!?」
「メルクフォビアよ、どうしちまったんだ?理性を失うとはてめぇらしくねぇ」
ナツは自らを掴んでいるドラゴンの匂いを嗅ぎ、そして驚愕していた。なぜなら、彼がよく知っている匂いと見た目に酷似していたからである。
「似てる……
「こんな奴に負けてんじゃねぇよナツ……」
「ナツーッ!!!」
謎のドラゴンは掴んでいたナツを放り投げる。投げ出されたナツは無事にハッピーにキャッチされるが、それ以上に困惑していた。目の前のドラゴン…イグニールによく似た見た目と匂いのドラゴンが自らを知っていたからである。
「お前…誰なんだ!!」
「ふん……確かに火の魔法は水の魔法に弱い、この相性って奴はどうにもならねぇがな…やつを見て見ろ、ありゃ…本来のやつの力じゃねぇ。半分も力を出せてねぇ」
謎のドラゴンが言い放った事実。その事実は、この場の全員を驚愕させた。今の時点でもかなり苦戦しているにも関わらず未だ半分すらも出ていないというのだ。
「なっ…」
「嘘だろ!?」
「これでまだ本気じゃないだと!?」
「勝てる…わけが無い…」
「そんな奴に手も足も出ねぇとは情けねぇ!それでもイグニールの子か!!」
「イグニールを知ってる…?お前……」
ナツは困惑していた。目の前のイグニールによく似たドラゴン。それが、イグニールを知っているのだ。ただでさえイグニールに既視感を覚えているところなのに、炎のドラゴンでイグニールを知る。それらの情報がより混乱に混乱を重ねてしまっていた。
「少しだけ手助けをしてやる……炎の力は全てを燃やす力、世界を焼き付くせ……!業火の中で生きよ、ナツ…!」
その瞬間、エルミナの各地から火柱が立ちのぼる。そして、そのドラゴンはチラリとマルクに視線を向ける。マルクは、自らの存在ががそのドラゴンに認識されたことを察した。それは、全くいいものでは無い、本能的に警告を促される程の威圧感を与えていた。
「そして…お前は……俺に一撃を入れようとしたな…メルクフォビアの力に遮られて届くことさえ無かったが……本来であれば俺を目の前にして恐怖してもおかしくないが……ならば━━━」
謎のドラゴンは、大きく息を吸い込む。口の中に恐ろしい程の魔力が充填され、存在しているだけで凄まじい熱を感じ取れるほどの炎を発現させる。
「おいてめぇ何を!!」
「届かなかったとはいえ、これが一撃の礼だ!!」
大きな火球を、マルクに向かって放つドラゴン。その火球は、疲弊しているマルクには避けれるものではなく、また急に放たれたがために庇えるものは誰もいない。つまりは━━━━
「━━━━死ぬ…!!」
「「「マルク!!!」」」
「ふはははは!!燃えろ燃えろォ!!全て消え去れぇ!!」
ドラゴンのその声と共に…マルクは一切回避することが出来ないままに、火球が彼のいる場所へと落下するのであった。
悪魔龍の技って
能力1つ目×能力2つ目×魔龍の時の技の掛け合わせなので、ちゃんと使える技なのかはともかくとして、数だけなら実は単なるブレスだけで20個くらいになります。