FAIRY TAIL〜魔龍の滅竜魔導士   作:長之助

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歴史に学ぶ

「さぁ、いけ!!」

 

レークに生み出されたスプリガン12がマルクに襲いかかる。だが、ただのスプリガン12にあらず…冥府の門(タルタロス)の呪法と滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の魔法を与えられているのだ。

 

「この!!呪法の力を得た八竜のゴッドセレナが!!貴様を死に追いやろう!!八竜の天地晦冥!!」

 

「くっ!?がぼっ…!!」

 

突如として現れた大量の水。それにマルクは飲まれてしまい、抜け出せる状況では無くなってしまう。しかし、これはただの水にあらず。

天地晦冥…冥府の門の九鬼門が1人、トラブザーの呪法である。この水は大量の毒が含まれており…常人であれば数分で死に至る、非常に危険な呪法なのだ。そして…今回はそれにゴッドセレナの八竜の力が乗せられる。

 

「ゔゔゔぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙!!!!」

 

「光は目を潰し!闇は五感を狂わせ!水はうねり!火は体を焼き尽くす!!電撃は水に通り!!風は体を切り裂き!!土は動きを鈍くする!!そして金剛は傷口へと入り込む!!」

 

水中に余すことなく通っている電撃、水の中にいるとは思えないほどの高熱、瞼を閉じていても感じる光、上下左右すらも分からなくなるほどの水の回転と五感の不調…そして水中にいるにも関わらず与えられる鎌鼬、それによって開いた傷口に入り込む小さな石のかけら。

 

「ッ………あ゙ぁ゙!!!」

 

一瞬で傷だらけになったが、マルクは魔力を膨らませ破裂させることで無理やり水を消し飛ばして脱出に成功した。傷だらけにこそなったが…その瞳は、敵を見据えていた。

 

「よくやるね…白に踊れ…W.L.I(ホワイトロストインテリジェンス)

 

立て続けに襲いかかるは、ラーケイド。水を弾き飛ばし、見据えた瞬間にマルクの足元から現れる白い触手のようなものが彼に一瞬触れる。

 

「ッ!!魔龍の鉤爪!」

 

「もう遅いよ…与えられたのか強化の呪法と白竜の滅竜魔法…本来は感覚を強化する呪法だけど━━━」

 

「あ゙ッ…!?」

 

心臓が、大きく高鳴る。思考が回らなくなっていき、瞼が垂れ下がってくる。だが、同時に凄まじい空腹感と、燃えつつもどことなく耐え難い謎の感覚…その3つがマルクに襲いかかっていた。

 

「君に魔法は通じづらい…だが、呪法なら通りやすい。欲求を求めさせる魔法に、強化の呪法を重ねる事で…少し通すだけで3大欲求を求めるだけの猿にさせることが出来る。眠気で回らない頭に…食欲と、性欲は突き刺さるだろう?」

 

「そして、隙だらけだ!!」

 

その隙をついて向かってくるのは、ブラッドマン。人間ではなく魔障粒子でできた体を持つ悪魔である。だが、マルクに今それを考えるほどの頭は無い。

 

「骸を超え!影を纏いし死の力!!オーバーシャドウスケルター!!」

 

「がはっ!」

 

影竜の力により影から現れた大量の髑髏。それは死を運ぶ呪の髑髏。唯でさえまともに思考できない中で、命を連れていくこの技はマルクを更に疲弊させていく。魔障粒子は体内のエーテルナノを破壊してしまうもの、マルクの体は悪魔とはいえ…それでも通るものは通るのだ。

 

「借りるわよ、爆破と天の刃を付加(エンチャント)

 

「ぐぅ!!?」

 

その髑髏の波がマルクを上へと押し上げて言った瞬間…大きな爆発が起こる。そして、その爆発に焼かれながら…マルクの皮膚は爆風と爆炎で無数に切り刻まれていく。エンチャンター・アイリーンに与えられた力は天竜と九鬼門のエゼルの天下五剣である。

 

「━━━この技と共に凍れ!!」

 

「っ……!!!」

 

そして、髑髏の波とは反対方向…上から氷の竜がマルクに襲いかかり…爆破と髑髏の波をそのまま凍らせてしまう。彼に与えられた力は…氷竜と氷魔の力。悪魔である以上…マルクは凍らせられるだけで常にダメージを負い続ける。

 

「へへっ……爆速でトドメということなれば!!弱点を見るまでもない…!これで!!」

 

スプリガン12ワール・イーヒト。機械族(マキアス)の1人であり、使われるのは弱点を見る魔法と錬金術…だが今回はその弱点を見る魔法は必要が無い。与えられた力は雷竜と九鬼門キースの蘇生の力。

 

「雷の速度で心臓を撃ち抜き!!蘇生の力で操り人形にしてやれば、あいつらも終わりなれば!!ケヒャヒャヒャ!!」

 

「へへっ、砂と!鉄と!嵐の力によってもっとズタズタに切り刻んでやるよォ!!」

 

そして、そのまま……砂と鉄が混ざった竜巻が氷の上に勢い良く降り注ぎながら…雷の速度で打ち出された弾丸が、マルクに向かって進んでいく。その命が狩られる……と思われたその瞬間、氷が砕け散る。

 

「何だと!?氷さえ凍らせる魔法を…!」

 

「だが遅い!2方向からの攻撃は防げ━━━」

 

「魔龍の咆哮!!ぶぐっ!!」

 

氷が割れる。その瞬間にマルクはブレスを放ち、真横へと自らの体を吹っ飛ばしていく。だが、雷の速度で飛んできた弾丸からは完全に避けることが出来ず…二の腕を貫通してしまっていた。

 

「がはっ…はぁっ…はぁっ……」

 

「……ここまでだな」

 

吹き飛んだ先で、マルクの前に立つのはオーガスト、ディマリア、ブランディッシュ、ジェイコブの4人であった。

 

「はぁ…まだ、俺……ゔッ…!?げほっ…!」

 

「……既に仕事は終えている」

 

マルクの口から、大量に血が吐き出される。そして同時に、じんわりと熱が拡がっていく感覚があった。ジェイコブの魔法は、自らの姿を消したり他のものを異空間へ送ることが出来る魔法である。だが今回は、使用したのは姿を消す魔法だけ…そして、倒れたマルクの傷口に即座に触れて…毒を流し込み、その毒が内蔵に届いた瞬間小さな爆発を繰り返す。つまり、今マルクの内蔵は直接攻撃されたのだ。

 

「ごはっ、ぐはっ……」

 

「俺に与えられたのは毒竜と爆破の呪法…毒が内蔵をどんどん破壊していく、凄まじい痛みだろう?」

 

「なんッ…俺に、魔法は……」

 

「それは…呪法と合わさっているからだ。単なる魔法では通じないからもしれないが…呪力を交えたもの故に…その力は、対応しきれなくなっている」

 

オーガストは淡々と言葉を放つ。そして、持っていた杖をマルクの方へと向ける。その瞬間、マルクの体は地面から生えた茨に拘束されて持ち上げられてしまう。オーガストに与えられた力は…マルド・ギールとナツの力。

 

「合わさったことによる我が呪と魔は…()()()()()()()

 

「ぐ、ぎッ…がああああああああああああ!!!?!!!?」

 

オーガストの一言のそのすぐ後…マルクを拘束している茨ごと、マルクは燃やされてしまう。しかし、その炎は決して何かを燃やすことは無い。故に…与えられているのは炎の熱と燃やされていると感じてしまう苦しみのみ。

 

「こっちの出番は無さそうね…ディマリア」

 

「まったく…さっさとトドメ刺したいところだけど…」

 

「彼は連れて帰る!スァーヴァクが使い道を言ってくれていたからな、無事道具にしてやろう」

 

残った女性陣2人は、肩を竦めながらその光景を見続ける。その間に、後ろで見ていたレークとダーツが近寄ってくる。まるで、もう勝ったと言わんばかりの歩みである。

 

「どうだい?よく燃えているかい?」

 

「ぐ、ぎっ…!ごぼっ…!ま゙……!」

 

「む…」

 

「ん…?」

 

「り゙ゅ…ゔぅ゙……の゙、咆゙哮゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!!」

 

内蔵はボロボロになり、血を吐き出す程の重症。だが、体に魔力を纏って無理矢理炎を押しのけながら、マルクはブレスを吐き出そうと口から魔力を放つ。

だが、その攻撃も━━━

 

「ざぁんねん」

 

「がッ……」

 

「…ディマリアで私とディマリア自身以外を止め、私が上から一撃入れた…そして、これでトドメ…『思考したまま眠れ』」

 

「あ゙ッ………」

 

ガクン、とブランディッシュの一言によってマルクは眠りにつく。だが、ただ眠っただけでは無い…今なおもマルクはこの間に思考が回っているのだ。これはブランディッシュに与えられた力…セイラの呪法である。

 

「他愛ないね…ディマリア、君に付与したフランマルスの力で『これ』とこの滅竜魔導士を融合させてくれ」

 

「はいはい……」

 

そう言ってレークは、片手で持つには少し不向きな大きさのラクリマを渡す。ディマリアは言われた通りにマルクにラクリマを融合させていく。

フランマルスの呪法…魔法や人間を吸収し、自らの力と変える進化(レヴォリューション)である。なお無機物には通じないが…ラクリマに込められた魔法とマルクの魔を吸収できる体質が、マルクとラクリマの結合を可能としていた。

 

「……この中に込められている物は?」

 

「僕の魔法…史竜…いや、記史竜の再現という技だ。単に記憶の反復、情報の反復を可能とする。まぁ簡単に言えばリアリティのあるイメージトレーニングが可能な魔法……」

 

オーガストが魔法の詳細を尋ねるが、答えたレークの内容はあまり意味の無いものだと思ってしまっていた。だが、レークの言葉にはまだ続きがあった。

 

「今回込められた記憶…それはナツ・ドラグニル達の戦いの記憶…それをディマリアの魔法の応用とフランマルスの呪法の応用により、時間軸もその記憶も全てぐちゃぐちゃにかき混ぜてあるのさ。

そして、今からこの男の思考速度を僕の力で10倍まで引きあげ…」

 

「さらに私の魔法で、思考時間を早める…時の力の応用……大体、体感10日感じていても、実経過時間は1秒くらいかな…それで廃人になるまでループさせる」

 

「…つまり、5分放置しておけば…廃人か」

 

10日が1秒、それを5分。その間ずっと戦い続けることを考えて…敵でありながらも哀れだと、オーガストは少し考えてしまう。

 

「ま…少しだけ細工をしたけどね」

 

「…細工?」

 

「単なる後追いでは…意味が無い。彼の行動によって起こったことを…少し、悪辣に見せてやるのさ…イメージトレーニングだからね、そういうことも出来る」

 

そう言いながら、レークは自身の魔法によって生み出した物体…この大陸に来てからマルクが巻いていた魔力吸収を抑える布を何枚も巻いて、マルクの魔力の回復を阻害するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギヒッ!!鉄竜の咆哮!!」

 

「ッ!?ガジルさん、なんで……ぐあああああああ!!!」

 

マルクは思考の中で、与えられた記憶を夢としてみていた。気づけばガジルからのブレスを受けてしまい、そのまま吹き飛ばされていた。

 

「何だ、何が一体どうなって……ハッ!?」

 

「ゼレフの為に楽園の塔はなさねばならんのだ!!七星剣(グランシャリオ)!!」

 

「ジェラール!?それに、ここはどこ…ぐうううう!!!」

 

次に現れたのはジェラール……だが、マルクの知っているジェラールでは無くどこか狂気じみた顔をしているジェラールであった。しかし、何故?と考えている間にも場面は次々と移り変わっていく。

 

「ジュビアは雨女…しんしんと…」

 

「はぁはぁ…どこだここ…巨大ロボットみたいな……」

 

水流斬波(ウォータースライサー!)

 

「クソっ!!どうなってんだ…魔龍の咆哮!!」

 

「ッ!!きゃああああああ!!!」

 

まともな状況では無いことだけは理解したマルク。ならば、と反撃に打って出る為にブレスを放ち吹き飛ばす。なんの抵抗もなく魔法ごと吹き飛ばして、少し安堵するマルク。だが、気づけばまた場面が写り変わっていた。

 

「━━━貴様に、魔法の極地を見せてやろう」

 

「なっ…!?ミストガン…それにここ、カルディア大聖堂…!?」

 

「摩天楼…!」

 

瞬間、マルクの周りの地面が割れていく。だが、瞬時にこれをマルクは幻覚だと認識した。故にとるべき行動はただ一つ。

 

「一気に、ぶっ飛ばす!!」

 

魔力を解放し、幻覚を突破。そしてそのままの勢いでミストガンの頭を掴み、地面に叩きつけて気絶を狙う。

 

「クソっ、ほんとに何が……どう、なっ━━━」

 

手を離し、次は何が来るのかと不安に思っていたマルク。だが、手を離したところに居たのは……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そして、気づけば場所は…化猫の宿(ケットシェルター)のあった森に移っていた。

 

「━━━━━━━━は……?なんッ……え…ウェン…ディ……」

 

困惑していた頭が、完全に回らなくなる。意識することが無くなったかつてのトラウマ。魔法により、人を殺したという記憶。それにより一時期は滅竜魔法を使わなくなったこともあった。

 

「ゔッ…!?お゙え゙ぇ゙ぇ゙…!」

 

混乱が溜まりすぎた。吐き出してしまったマルクの目には、涙が浮かんでいた。だが、それでも何が起こったのか理解ができない。しかし、状況は刻一刻と変わる。

 

「我が体は魔障粒子なれば!」

 

「ッ!?」

 

「受けるがいい!!オーバースケルター!!!」

 

「ウェン…!!」

 

ウェンディは運ばれることも無く、髑髏の波に押し潰されていく。その事実を認識しきるよりも前に、更に状況が変化する。最早、マルクには現状を理解できるほどの余裕は無い。

 

「ははははは!!ジェネシス・ゼロ!!!」

 

「うあああああああ!!!?!?」

 

突如として現れたマスター・ゼロ。その魔法に飲み込まれ、マルクは死の空間へと追いやられる。当然、最早気力が残っていないマルクはそのまま死を味わいながら意識を手放していき━━━

 

「━━━━ジュビアの仇だ!!!」

 

「グレイ、さ…がッ…!!」

 

現れたグレイ。彼は激昂しているが……マルクは先程ジュビアを吹き飛ばしてしまった記憶が蘇る。殺すつもりはなかった、だが……今目の前にいるジュビアは怒っているのだと認識してしまった。

 

「お前は!!ジュビアの未来を奪ったんだ!!!」

 

「俺゙、ば……!」

 

激昂しているグレイに、ただひたすらにボコボコにされていくマルク。ウェンディも、ジュビアも、手にかけてしまったと認識してしまいながら涙を流す。だが、マルクにはまだ追い打ちが続けられていく。

 

「……はっ…ここ、は…?ルーシィさん…?」

 

目の前にはボロボロになったルーシィ。どこにいるかまでは分からないが、今のマルクにとっては『まさか自分が?』と思うには十分な状況であった。

 

「ッ……!!」

 

「っ!!ナツさ━━━━」

 

「マルクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウ!!!」

 

マルクに鳥肌が立った。壁を破壊しながら入ってきたナツは、明らかに激昂しながらマルクの名を叫び睨みつける。何だかんだと尊敬しているグレイとナツに、マルクは敵対者のような目を向けられていたのだ。

 

「違っ…俺、は……はっ…!?」

 

ふと、振り向けば後ろのルーシィがいつの間にかウェンディへと変貌していた。ぐちゃぐちゃになった思考が、余計にかき混ぜられる。先程までルーシィを傷つけたと思っていたのが、傷つけていたのはウェンディだったことでより彼の精神に負荷がかかる。

 

「は、はは……」

 

「紅蓮!!火竜拳!!」

 

ナツの激しい連撃、それをマルクは一切抵抗することなく受けていた。最早彼はまともな精神状態では無いのだ。

 

「火竜の!!!!!鉄拳!鉤爪!!翼撃!!!劍角!!!!炎肘!!!!!」

 

全てを受け切り、意識を手放そうとするマルク。心は折れてしまっており、抵抗の意思は一切ない。だが、()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「っ!!今度は、今度は…何なんだよ…!!」

 

「━━━さぁ行け!!」

 

見覚えのある…いや、覚えがありすぎる光景。戦いが始まった時のレークの言葉。虚像のスプリガン12相手していた先程までの映像が流れ始める。

 

「く、くそっ…!けど、どっからどう来るかは…!」

 

「ブラッドマンの体に、天下五剣をエンチャント」

 

「では行おうか!!影竜の深淵晦冥!!」

 

「な゙っ…!?さっきはこんなのじゃ…くそっ、影に沈んで……あっ」

 

影に沈んだマルク。だが、沈んだ瞬間に理解出来た()()()()()()()()()()()。沈んだ部分は二度と見ることが出来ない。その直感を得たままに…マルクは影へと沈み肉片の一欠片も残すことは無かった。

 

「ぁ…!?い、今…」

 

「凍れ…その脳ごと」

 

今度は隙だらけのマルクの頭が凍らされ…そして砕け散る。つまりはマルクは死んだのだ。だが、すぐに目が覚め同じところから再開される。

 

「っ…!!な、なら…魔龍の鉄拳!!」

 

振られた拳が、マルクに向かって飛んできていたアジィールに当たる。だが、よく見ればそれは()()()()()()()()()

 

「あ゙…!?」

 

「仲間を手にかけるなんて…酷い男だ…眠れ、永遠の眠りに」

 

今度は永眠させられてしまい……3度目の死。

 

「全てを燃やす炎としても扱えるのだ…!燃え尽きよ!!」

 

今度は灰さえ残らない程に燃やし尽くされ…4度目の死。次は砂に取り込まれ水分をなくす、5度目。巨大化したブランディッシュに踏み潰され6。時を止めたディマリアに突き刺される、7。体をワールに蜂の巣にされる、8。死んだ、9。死ぬ、10。死11。12。13、14,15161718192021222324252627━━━━━━━━━━━━━━━

繰り返し、繰り返し死んでいく。気がつけばまた他の戦いの記憶になり殺されていく。茨に貫かれ、仲間に倒され、反射で攻撃した時には大切な者達がその一撃だけで死んでいく。やられ、やられて……その心は段々と軋み、歪み…割れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

,

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、実経過時間で4分ほど経過した頃だろうか。マルクはまた目が覚める。だが、その意識の覚醒はマルクにとって絶望以外の何物でもなかった。

 

「っ…!?な、今度は、今度は……もういやだ!いや、嫌だ!!仲間を殺すのも!殺されるのももう嫌だ!!」

 

「そう言って、逃げるのですか?」

 

「ぇ……あ……初代…?」

 

何も無い真っ黒な空間。そこに、初代マスターメイビスが立っていた。否、よく見ればその輪郭はぼやけており、あくまでもそれっぽいと言うだけだが。

 

「……私は、初代マスターメイビスではありません」

 

「じゃ……あんたは、誰なんだよ……」

 

「……あえて言うのであれば、コレは残滓…貴方が7年かけて吸収した魔法の中に、影響された意識がこうして形となっているのです」

 

「7年…?何を…あっ……」

 

マルクは7年という言葉に、ふと思い当たることがあった。S級魔導士昇格試験。そこでマルクとギルドの仲間達は…アクノロギアと出会い、そして7年間行方不明となった。

その7年間…マルクは何をしていたか?とある魔法の吸収である。そして、その吸収していた魔法は━━━━

 

「気づいたようですね……私は、妖精の尻尾の三大魔法が1つ。妖精の球(フェアリースフィア)です」

 

メイビスのような人物…自らを妖精の球だと言う彼女を、今の状況に絶望しきっているマルクは懐疑的な目で見るのであった。




どういう感じの力をどういう形で動かせるか的な雑簡単説明です。クソ長いです。

アイリーン:天竜、エゼル
これにより治癒魔法や天下五剣をありとあらゆる物にエンチャントできるようになった

ラーケイド:白竜、キョウカ
三大欲求の強制強化、更に思考を白くして奪って欲望だけで動くように出来る

ワール:雷竜、キース
電撃の力と蘇生の力、電撃や錬金術で殺した相手をすぐさま蘇生できる

インベル:氷竜、シルバー
悪魔と竜を細胞レベルで凍らせることが可能

オーガスト:火竜、マルドギール
炎がコピーし適応するという魔法に影響されて何でも燃やしたり、逆に燃えてるのに絶対に相手が燃え尽きない炎を出せる

ナインハルト出番無し

ゴッドセレナ:トラフザー
天地晦冥の力を八竜それぞれに付与できる。その魔法に対して触れた相手に凄まじい毒を与える

ディマリア:フランマルス
時間を止めて取り込むことが出来る、応用でディマリアを介してのみ相手に魔法や生物を融合させることが出来る

ブランディッシュ、セイラ
相手に命令を出せる

アジィール:鉄竜、テンペスター
砂嵐の中に細かい鉄を混じらせて、更に強い大嵐が合わさり相手を細かく切り刻める巨大砂嵐を生み出せる

ブラッドマン:影竜
影から攻撃ができる他、相手の影の中に入っているだけで相手が魔障粒子に犯される

ジェイコブ:毒竜、ジャッカル
姿を消し、傷口に触れるか出血を伴う攻撃をすると毒を入れ込ませ相手の内蔵を爆破していく。

【レークのそれぞれの魔法の使い道】
史竜:本来呼び出される人物は意思がない存在、細かく指示しないと何も出来ない代わりに本人が意識を失っても消えることは無いし、魔力は空気中のエーテルナノで勝手に回復していく
屍のヒストリア:呼び出される人物達に本人相当の意志と思考力を与えている。
記憶造形:本人達に「魔法Aと魔法Bを組みあわせたらこうすることが出来る」という使い方を与えることによって、柔軟性を与えたのと自らの魔法にも柔軟性を与えた。
具現のアーク:上記の補完要因。
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