FAIRY TAIL〜魔龍の滅竜魔導士   作:長之助

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移動経路まとめ
ルーシィ、グレイ、ジュビア:右手の街から移動なし
エルザ:右手の街→左手の街
ナツ:右手の街→背中の街→右肩の街→背中の街(白魔導士とトウカの分離の為)
ウェンディ:右手の街→右肩の街→背中の街(白魔導士とトウカの分離の為)
マルク:右手の街→右肩の街


死の運命

「━━━━━な!ん!!だ!!!こいつらァ!!!!?」

 

ディアボロス3人との戦いを終わらせて、今現在マルクはドラシール右肩の街を爆走していた。そして、突如として現れた木人間とも言うべき正体不明の化け物に追われて走っていた。

戦いに夢中であまり気が回せてなかったが、何故かアルドロンは現在元気に動き回っている。その為街の中でもかなり動きづらい状態となっていた。

 

「我らはゴッドシードウルフェン…!アルドロンの1部…!」

 

「あぁ、だから木っぽい……じゃないな!そんなこと言ってる場合じゃないな!!1部の割には滅茶苦茶いるな!」

 

追われて…と言われてもマルクの後ろを追いかけてきているという訳では無い。しかし、どこに行ってもウルフェンと名乗る者達が居るのだ。

 

「くそっ…!最初こそワープでもしてんのかと思ってたが…単に数がいるだけかこりゃあ…!」

 

「そうだ、どこに逃げようとも変わらぬ…!」

 

「………なら、一網打尽だ…!モード悪魔龍!!嫉妬嫉み(ジェラシー・エンヴィー)…!」

 

御伽噺に出てくる魔法使いのような格好になるマルク。今のマルクは、ディアボロスとの戦いを経て新たに得た越魔龍と悪魔龍の両方を一切のデメリットなく、選びながら戦うことができるようになっていた。

魔龍の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の内の悪魔の力の悪魔龍、滅竜魔導士としての力の越魔龍。越魔龍で戦っても良かったのだが、今回は防御が意味をなさないこちらの方で戦うのが必要だと考えたのだ。

 

「悪魔龍の…!嫉妬尾撃(ジェラシーテイル)!」

 

持っている杖の先端が伸び、まるで黒い炎の鞭がつけられた様な状態となる。そしてそれをマルクは振るい、ウルフェン達に一撃ずつ与えていく。その瞬間にウルフェン達は声もなく燃え尽きていく。

 

「ほらほらほらぁっ!!!」

 

そして、そのまま多少回復した呪力の限りに振り回し周りを囲んでいたウルフェン達を燃やし尽くしていく。ある程度削ったところで、マルクは空中に飛び上がり一気に姿を変えていく。

 

「モード悪魔龍!強欲欲しがり(ディザイア・グリード)!!じゃあなお前ら!!飛べない事を悔しがっとけ!!」

 

翼を生やし、一気に羽ばたくマルク。しかし飛んだのはいいが、どうしたらいいかが全く分からないというのが問題である。そして、ひとまずシャルル達が助かっているかどうかを確かめるために一旦教会へと戻ることにしたマルク。飛んでいるためにウルフェン達は手出しすることが出来ないままに、マルクは飛んでいく。だが、その飛んでいる最中にギルドメンバーの…しかも、ネバルによって拘束されていたメンバーと出会う。

 

「皆さん解放されたんですか!?」

 

「ん?!マルクか!?気がついたらこんな状況になってて…どうなってるか説明してくれよ!!」

 

崩れた教会、そして敵対する意思がなさそうな一同。少しだけマルクは考えた後に…一旦悪魔龍を解除して一同の前に降り立つ。

 

「詳しい事は長くなるのと話せない事があるので手短に…皆さん操られてたんですよ、それでこの街に連れてこられた。で、この街どうやらバカでかいドラゴンで今絶賛動いてる最中です」

 

「ど、ドラゴンの上ぇ!?」

 

「とりあえず…一旦、全員と合流して離れるのが正解かも知れません…ただ、今誰がどこにいるのかは正確にわかってなくて…ナツさんは最後、この街で見かけて…ウェンディとシャルルと一緒にどこかに行ったのだけは分かります」

 

「ってことはハッピーもいるのか……別の街に飛んだってことか?」

 

「かもしれませんね…」

 

マルクは少しだけ考える。全員で移動するのも手だが、ほかのメンバーがどこにどうやっているのかまでは把握出来ていないのだ。故に、まとまって移動するにしてもバラけて行動するにしてもあまりリスクに差がないと考えている。

 

「ところで…お前、顔面真っ青だしよく見たら血だらけなんだが大丈夫なのか?」

 

「あぁ……そういやさっき内蔵破裂して滅茶苦茶血吐いてました…思い出した途端、なんか痛みと目眩が…」

 

マルクは体の痛みが完全には引ききっていなかった。先程までは、テンションが良くも悪くも高くなっていたので無視できていたが…一旦仲間と合流すると、安心して落ち着いてしまったのだ。

 

「大怪我どころじゃねぇだろちょっと休んでろお前!!」

 

「うへえぇ…」

 

マックスに無理矢理寝かされてしまうマルク。一同もマルクと合流できたのと、周りに敵が居ないことに安堵して落ち着いて腰を下ろす。

 

「所で…どうする気?」

 

「そうですね…俺達、今誰がどこにいるのか詳しくは分かりませんが……一つだけわかってることがあります」

 

「分かってること?」

 

「……さっき、背中の街の方からナツさんの魔力を感じました。この街から感じられるということは、相当の力で殴って……もしかしたら土台のドラゴンごと殴ろうとしたのかもしれません」

 

アルドロンは木神竜の名の通り、木である。つまりはナツの炎とは相性がいいのだ。問題は、大きすぎて着火すら出来ていないことなのだが。

 

「つまりナツは少なくとも背中の街にいるって訳だな……じゃあ念話を…」

 

「この街、1個1個がクロッカスとかと同等レベルの大きさで右肩から背中の街までの距離だけでも相当にあるので…多分届かないです」

 

「規格外すぎるだろ!!じゃあナツのところまで行くのは現実的じゃねぇな……ウェンディもそこにいるんなら…」

 

ウォーレンはうんうんと唸る。ウォーレン念話の届く範囲は、クロッカスの町であれば可能だが、ドラシールは街一つ一つが大きい上に隣合っている街同士の間も広い。

 

「……皆さんにひとつ、頼みがあるんですけど……」

 

そして、1つ案を思いついたマルクはそれを皆に伝え…実行していくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紆余曲折あり、マルクの肉体の損傷だけは何とか回復できていた。しかし、文字通り損傷だけである。流れ出た血液は戻っておらず、そして体力の消耗も回復しきっていない。呪力も戻りきっておらず、見た目こそ問題なさそうだがきちんと満身創痍なのだ。

 

「……さて、行くとするか」

 

モード悪魔龍罪ありし七悪魔(セブンスシンズ)。体が大きくなり、翼も生え飛行能力を有しているこのモードならば、敵に邪魔される事無く背中の街へ向かうことが出来る。仮に下から敵の攻撃が来ても、一気に反撃できるので理にはかなっているのだ。

 

「右肩の街はマックスさん達に任せたけど…背中、誰が残ってるのやら」

 

マルクの提案した作戦。それはマックス達に右肩の街から右手の街に向かいながら仲間を探してもらうこと、である。特に何もしていないマックス達が洗脳から解き放たれているのであれば、恐らく他のメンバーも元に戻っているだろうと予想したのだ。故に、誰が居ないかを探してもらって全員連れていく…そういう流れである。

 

「…ッ…さすがにきついな」

 

空を飛びながら、マルクは苦悶の表情を浮かべる。血も体力もない状態で、同じく残り少ない呪力を回しての悪魔龍はマルクに負担が大きかった。

 

「………それにしても、やっぱりでかい……デカいが━━━━」

 

アルドロンの1部と名乗ったあのウルフェンという存在は、マルクを襲ってきていた。つまりは敵である。そして、現状それを止めることをしていないと考えると、アルドロンには今の現状を止めるつもりは無いという事である。だが、そうなると問題なのはアルドロンの破格的な大きさなのだが……

 

「━━━眼球は殴り潰せるな」

 

アルドロンはあまりにも大きい。ほぼドラゴンに近いマルクの悪魔龍も、本物のドラゴン達も、アルドロンと比べてしまえば精々蚊程度の大きさだろう。炎で焼くにしても、炎神竜イグニアや炎竜王イグニールでも連れてこなければ話にならない。実際、ナツの炎では燃えてない事だけがマルクには理解出来ていた。それでも、どうやって倒すかを考えていた。

 

「ッ…一旦降りるか」

 

呪力が残り少なくなり、回復のためにマルクが降り立った場所。降り立った瞬間に大量のウルフェンが生えて周りを囲む。しかしそれはマルクも予想はしていた……故に再び尽きかけていた呪力の残りを敢えて全て使い切る方針で挑む。

 

「『穴』ぶち開けてやんよ!!悪魔龍の嫉妬咆哮(エンヴィーロアー)!」

 

黒い炎が囲いに穴を開ける。その瞬間に悪魔龍は解除され、マルクは一気にその穴を突破する……が、そのまま逃げはしない。一旦この場にいる全員を吹き飛ばすつもりだったのだ。だから1度囲いを抜けて、先程まで囲んでいたウルフェン達を全て眼前へと位置関係を変える。

 

「さっきからうじゃうじゃと…!こちとら魔力は減らねぇけど!疲労は溜まるんだよ!クソっ…!モード越魔龍!!」

 

魔力が体に満ち、濃縮されていく。紫の髪は黒く染まり、腕も同様に藍色に染まりながら鱗の模様を出していく。更に、濃縮された魔力がラクリマとなり装甲のように形作られていく。魔力とラクリマの破片で形成された尻尾も生み出され…魔力の羽が広がる。

 

「……ゴッドシードウルフェン。我らは個にして軍、軍にして個」

 

「越魔龍の━━━」

 

「我らはアルドロンのどこにでもいて、どこにでも居ない」

 

「轟砲!!」

 

マルクの目の前にあった全てが消し飛んでいく。濃縮された魔力が全てを消し飛ばしていく。ブレスを吐き終えた時、マルクの目の前には街の建物さえも残っていなかった。マルクは一旦越魔龍を解除し、ナツと合流する為に踵を返す。

 

「…すぐに湧いてきそうだけど、今の内に━━━」

 

「━━━━故にアルドロンの体を自由に移動ができる、連れて行ってやろう。死の運命に」

 

「なっ!?」

 

ウルフェンの腕が、マルクの足元から新たに生えていた。巻き付かれてしまったマルクは一気に魔力を噴き出して消し飛ばそうとするが、それよりも早くウルフェンが行動を起こし……マルクはその場から消えてしまったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは…!?」

 

「マルク!?」

 

「アンタ何でいきなり…!いえ、これは…!」

 

「今急に現れたよォ!?」

 

「あれぇ?ウルフェン…?」

 

マルクは気がついた時には、先程とは違う場所にいた。そして、目の前にはウェンディ、人型に変身しているシャルル、ハッピーの3人と見た目は子供が仮装しているような謎の人物が一人いた。

 

「やあああぁっ!!」

 

「敵か!!」

 

そして、その小さな子供に向かってシャルルが蹴りを繰り出す。同時に、その人物が敵だと判断したマルクは咄嗟に殴りかかろうと跳ぶ。しかし、シャルルの蹴りは捕まれ…マルクの攻撃は先程とは少し形状が変わっているウルフェンに止められる。

 

「てめぇまだ残って…!?」

 

「我はゴッドシードウルフェン…の、本来の姿。そして奴は━━━」

 

「わーい!まずは君に、死の運命を!わーいわーい!」

 

見た目通りの子供のような声を上げながら、『敵』は妙な白い『ふわふわ』を体から排出していく。そのふわふわに、マルクは凄まじい程の悪寒を感じた。

 

「シャルル逃げろ!!」

 

「な、何よコレ!?うあああ!?」

 

「シャルル!!」

 

シャルルの体に、あっという間に白いふわふわが張り付き…シャルルは膝を着いたまま動かなくなってしまう。その頭からは、一輪の花が咲いていた。

 

「━━━ゴッドシードドゥーム…死の運命を運ぶ者」

 

「死の運命だと…!?」

 

「そして、ウルフェンは心を読む。人の、動物の、植物の…その全てを読む。心を読み、そして()()()()

 

「ゴボッ…!?」

 

「ッ!!?マルクッ!!いやッ、マルクー!!」

 

マルクの口から、大量の血が溢れ出る。そして同時に身体中から血が吹き出し、傷だらけとなる。激痛と共に口の中に広がる血の味。一瞬の内に、マルクは()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「貴様の体質は少々妙なところはあるが、しかし対応できないほどでは無い。アルドロンの強大な魔力の前には、人間一人分の体質など無駄である」

 

「運命の花弁は、60を数える度に1枚落ちていくよ。全ての花びらが落ちちゃったら、その子死んじゃうんだ」

 

「ッ…!ウェンディ!!!シャルルを、治せ!!俺よりも!!」

 

花弁は5枚。つまりは5分でシャルルは死ぬ。失った血が多すぎる為に頭も体も回らなくなってきているマルクだが、まだ自らは生きる望みがある分シャルルの方を優先して助けねばいけないと判断をする。そしてそれは、大切な人物2人に異常な事が起こり混乱しているウェンディの思考を冷静にする。

 

「ッ…!状態異常、レーゼ!!」

 

…………しかし、何も起こらない。ウェンディの魔力が足りない、実力が足りない……全くそういうものでは無い。つまりは、シャルルの状態は状態異常回復では治せない…もしくは治そうとして治る部類のものでは無いのである。

 

「これは状態変化じゃないんだよ、死の運命なんだ!遊んでくれてありがとう!猫のお姉さん!」

 

「そんな…!こんなのハッタリだよね?シャルル…!しっかりして…!うわーん!むしってもむしっても生えてくるー!」

 

「死の運命…状態異常じゃ、無い…!?まさか、過程をすっ飛ばして結果だけを与えるとか…そんな魔法か…!?時のアークや、アルバレスのあの人みたいな…!」

 

マルクは時間操作に近い魔法だと推測した。答えとして明確な部分は分からないが、『歩いた先でコケる』『濡れたままでいると風邪をひく』と言った様な行動としての結果を、過程をすっ飛ばして迎えさせる魔法だと認識したのだ。

そして、目の前の敵…ゴッドシードドゥームは生物として当たり前に迎える『死』をシャルルに迎えさせようとしていると考えたのだ。魔法や薬による状態異常では無い、ただ死を迎えるというだけの魔法。それ故に…どれだけ恐ろしい敵かを認識していた。

 

「ここまでだ……魔力のない人物が1人、戦闘不能2人、戦力外1匹…ここで貴様らはアルドロンの養分となるのだ」

 

マルクとウェンディは頭を回す。どちらも、全員無事で帰る方法を模索しているのだ。だが、ウェンディの使える魔法は精々1回であり使い所を考えなくてはならない。そして、治癒魔法に関してはマルクが敵を挟んで反対側にいる為に不可能。かけられるのは、強化だけである。そして、その答えは……先にマルクが出した。

 

「ッ…!ウェンディ!俺に攻撃と防御強化!!」

 

「でもッ…!」

 

「『俺を信じてくれ』!!」

 

「ッ…!分かった!お願い!!私の全魔力を、マルクに!!」

 

本来、マルクの体質では回復魔法や付加(エンチャント)は効果を受け付けづらい。その魔力も勝手に吸い取ってしまうからだ。そして今も、その体質自体は変わっていない。だが、それでもマルクはそれを望んだ。

 

「ボロボロ再発だけど…!ぺっ!持ってくれよ俺の体…!モード、越魔龍…!」

 

「うわっ…!?マルクの体が…!?」

 

「マルク…お願、い……!」

 

モード越魔龍となり、魔力の漲る体。その体にウェンディのエンチャントが乗り……さらに強くなる。チラリと目を見れば、既にシャルルの花びらは1枚散っていた。残り4分。

 

「お兄さんが遊んでくれるの?わーいわーい!」

 

「油断するなよドゥーム、先程記憶を読んだが…相当な強者で」

 

速度、攻撃力、防御力。その全てを残された魔力で強化してくれたウェンディ。その魔法は、効果の恩恵をマルクは受けつつも()()()()()()()()()()。越魔龍の真骨頂、それはマルク自身が喰らい、吸収した魔法を一時的に使えるようにするものである。

当然、越魔龍を消せば無くなってしまうが……今、マルクはウェンディから授かった強化の魔法を魔力の赴くままに反復させ、かけ続け、凄まじい強化を得ていた。ちんたら戦うよりも、無理をして一撃で決めることを選んだのだ。

 

「がはっ…!?」

 

「え゙……ッ!?」

 

……それ故に、一撃で決着は着いた。敵対している2人の体の中心を掴み、地面に勢いのまま倒す。そして魔力を腕から可能な限りブレスの如く放ち、手足らしき部分と頭を残して完全に消し飛ばす。

 

「これで……終わ…ゴボッ……!!!」

 

「マルク!!」

 

ハッピーが近寄る。無理をした為に、体が悲鳴をあげていた。魔力だけはあるが、血も体力も今のマルクには何も足りていない。今更ながら、ウルフェンの繰り出した魔法は『読み取ったのを再現する』魔法だったのだろうか、とマルクはふと思い始めていた。終わったと思った故に気が抜けたのだろう……

 

「えっ……?」

 

「っ…!?」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そうして、新たな人物が1人生まれていた。

 

「━━━━クソがッ!!よくもてめぇやってくれやがったな!こうなりゃ、てめぇらまとめてこの俺…ゴッドシードのドゥルフェンが殺してやる!!『スポアースノー』!!」

 

「ぐっ…!がっ…!」

 

子供のような癇癪を起こしながら、しかし冷静に殺しにくるその存在。ドゥルフェンと名乗ったその存在は、白い胞子を体から排出する。マルクは動こうとするが、既に無理がたたりまともに体が動かなかった。そして、段々と胞子はこの場の全員の体にまとわりついていく。

 

「これが!!死の運命だ…!これにもさっきの猫女と同じく命を吸い取る力がある!!」

 

「こんな、ところで…!せめて…!!」

 

「うおっ!?てめぇ危ねぇな!!」

 

マルクは動かない体に魔力を込め、爆発させる。吹き飛ぶように飛んで行ったマルクの先には……ウェンディがいた。マルクはそのままウェンディに覆い被さり、せめて胞子が被らないようにし始める。

 

「だが無駄だ!いずれてめぇらは死ぬ!死の運命からは!逃れられん!!触れなくてもわかるぞ!死の恐怖!心の中で、死の恐怖に怯えているだろう!!ハハハハハハ!!!!そのまま死ねぇい!!」

 

「ウェンディ…!絶対に、守る…!」

 

「『━━━━砂の反乱(サンドリベリオン)』!!」

 

降り注ぐ白い胞子、それは突然現れた砂によって吹き飛ばされる。砂の魔法、そして聞き覚えのある声。マルクが目を向けるとそこには…1度別れたマックス達がいた。

 

「大丈夫か!?」

 

「マックスさん…!皆さん…!」

 

「何だテメェら、雑魚が何人もきやがって鬱陶しい…!」

 

「ッ……!皆さん!目の前の敵を、急いで倒してください…!そいつの魔法のひとつに、シャルルがかかって…!」

 

「わかった!!」

 

「へへっ、任せとけってんだ!」

 

そして、マルクは1つの判断を下す。自らもボロボロ、ウェンディは動けず。シャルルは戦闘不能となっていて、ハッピーはそもそも戦える魔法がない。故に、今助けに来てくれたギルドメンバー達に助けを求めていた。

 

「俺も、限界だけど…これを!!攻撃力上昇アームズ!速度上昇バーニア!」

 

圧倒的な魔力量から放たれるエンチャント。それはマックス達のスペックを大幅にあげる。そして、凄まじく強化された一同はドゥルフェンに視線を向ける。

そして、そこで完全に限界が来たマルクは越魔龍を解除してしまう。

 

「……お願い、します…!」

 

「おう、任せとけ!!」

 

「先輩魔導士の力見せてやるぜ!」

 

「ウォーレンは念話担当なのであーる」

 

「やるよー!」

 

「「「うおおおおおおお!!!」」」

 

こうして、ゴッドシード2人が合体したドゥルフェンと強化されたマックス達が睨み合い戦いが始まろうとするのであった。




越魔龍の出来ること
・魔法を丸々食べる(ホルダー系以外)、魔力もいっぱい食べる
・食べた魔法のコピー、食べないといけないので食べる前に受けるとコピーは出来ない(強欲龍は食べなくても同時コピー可能)

越魔龍を得たマルクの現在
妖精の球(フェアリースフィア)をエンチャントのような形で使い、悪魔の力の隔離と体内に残留していた無の魔力で出来た擬似的な時の狭間の入口として形成済、魔力は実質無限となっている

悪魔の力の隔離によって起こったこと
・魔力が完全回復状態でも悪魔の力を行使可能
・悪魔となっていた体が人間に戻ったため、回復能力の低下
・元となった暴食の悪魔の力を隔離したので、体質がある程度改善してるため、今までと比べたら多少エンチャントや回復の影響は受けやすい、意識して魔力を押さえ込んだりしたらより効きやすい

ウルフェンについて
・ナツの機転で1度消えた辺りが丁度マルクがウルフェン達を消し飛ばした辺り、その後マルクを右肩の街へと移動させる。
・移動して以降の見た目は少しだけ太くなり、凡そ目であろう部分が縦並びにふたつに増えたような見た目。魔法も読み取り人物の模倣をする魔法から『読み取り再現する』魔法へと変化、人間だけでなく相手に傷口の再現なども行える

ドゥルフェンについて
一撃でやられたドゥームとウルフェンが合体した姿。2人の魔法を使えるのと、性格がドゥームとウルフェンを足したような性格。

街関係でちょっと勘違いがあり投稿前に修正入れました。
読み直して大丈夫だと判断しましたがちょっと文章おかしいところあるかも。
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