もしかしたらオリジナル編ぶっ込むかもしれないです。次編と次々編は確実に書けるのでまだ問題はありません。
「って訳で戻ってきたぞー」
「マルク連れ戻しに来ただけじゃねえか!!」
「ナツ!」
「セレーネは!?」
スザク、セレーネとの戦闘後…マルクはナツとハッピーと共に一同の元へと戻ってきていた。既に周りの土地にはかなりの『手』が生えてきておりそれから生み出されるモンスター…『ツメアカ』と戦っていた。
「どっか別の場所に逃げました!スザクも一緒に入ったので…けど、多分もうこの世界にはいません!!」
「それなのにこの暴走は止まらないのですか!?」
そう話し合っている内にも、段々と手から生み出されるモンスター達。それは皆が倒すよりも多く早く生み出され続けていた。つまりは、完全に物量差で押されている状況である。
「どんどんモンスターが増えてやがる!」
「キリがないぞ!!」
「手ごと消し飛ばしたところで…この問題が解決するわけじゃない…!」
手詰まり、そう言っても過言では無い状況…だが、その状況に光明を差すかのように手の根元で何かを調べていたウェンディとシャルルが叫ぶ。
「皆さん思い出してください!
「フェイスって…評議員の兵器だろ?魔力を消すっていう……あの後調べてたのは知ってるが…」
「うん……きっかけは『なんで動いてたんだろう』って思って調べてたの…あんな大量の兵器を…それも、一度に動かすなんて本来ならありえない筈」
「確かに…1個2個なら遠隔でも動くかもしれないけど…それだけでも大量の魔力を消費するしな…」
遠隔で、それもきちんと1つずつが効果的に働く兵器。普通に考えればおかしな話だ。条件に合致するのは恐らく星霊魔法が近いだろうが、それは慣れているルーシィでさえ同時に二門が限界である。
過去にマグノリアで行われたバトルオブフェアリーテイルの際に、エルザが持ち得る武器を可能な限り発車していたが、飛んでいくただの鉄の塊に等しい為に効果的に発動するかと言われればそうとも言えないものである。
「……フェイスの起動装置は冥府の門での管理だったな、あそこから操作して1つを動かしていた」
「まさか、それみてーに人為的に『手』も動かしてんのか?」
「いいえ、そこはフェイスと違います。それに魔力の増減という部分も」
「んー……?何が言いてぇんだウェンディ」
「黙って聞きなさい」
「フェイスと手はモノこそ違いますが…その仕組みは同じなんです」
「仕組み?」
「一見バラバラに地中から伸びている様に見える手ですが、実は地中で繋がっているはずです。これはフェイスもそうでした」
「魔力の流れからして間違いないわ!」
その言葉を聞き、イマイチ要領を呑み込めていないトウカを除き一同は全員同じ考えに行き着く。その為か、全員が希望を得たと言わんばかりの笑顔になっている。
「……で、繋がっていたらどうなるのでしょう…?」
「へへ、そういう事か…なら、決まりだ」
「「「「「「本体を叩く!!!」」」」」」
「というわけで!開け処女宮の扉!ヴァルゴ!」
「姫!話は聞いておりました!本体に辿り着けなかったら、お仕置…ということでしたね」
「本当に聞いてた?」
このような緊急時でも、いつも通りのヴァルゴに頼もしさと呆れを覚えているルーシィ。彼女のツッコミを無視して、ヴァルゴはマルクへと視線を向ける。
「マルク様のお力を借りれば…素早く行けるかと」
「え、俺?」
「抱きしめますので……後でお仕置ですね!」
「ねぇルーシィさん俺凄い不安になってきた」
「う、うん…大丈夫……え、あんたもしかして…」
「……ではなく、マルク様の魔法があれば…掘る力は増すはずでので…ただ少しばかりコツがいるので、私がナビゲートする必要があるかと…」
「……………あ、なるほど」
越魔龍。その力は魔法を吸収し、溢れんばかりの魔力によって魔法の出力を可能な限りあげるというもの。それを使えば…ヴァルゴの掘る魔法を高出力で使える……という寸法である。
「というわけで失礼しますね」
「………………」
「唇噛みちぎりそうな勢いだな」
「ウブだからね…」
「しかし今気絶されては叶わんからな…」
「……し、仕方ないこととはいえ…うぅ…!」
「……い、行きます!!」
ヴァルゴの力を借り、腕に掘る魔法を付与するマルク。そのまま魔力を一気に込めて、掘り進んでいく。さながらミサイルとでも言わんばかりに勢いよく掘り進めている。
「マルクに続くぞ!」
「ハッピーとシャルルはトウカを安全なところに!!」
「私も…!」
「大丈夫!ナツ達に任せよう!!」
そうして、エクシード組は一旦離れて残りのメンバーで『手』の攻略、そしてエレンティアの暴走を止めるために動き始めるのであった。
.
「━━━ここです!!」
「…そのようですね、1度私は帰ります。また何かありましたら…」
「うん!ありがとうヴァルゴ!」
掘り進んで行った先、そこには大きな空洞があった。魔力が濃く、そして密度が高い空間となっていたが……そこに根元があるとマルクは感じ取っていた。そして、ヴァルゴはルーシィの為に1度戻る。二門同時開門する際に、ヴァルゴが居ると一体しか呼び出せない為である。
「あ…!見てください!手の1部です!」
「まだ下にあるのかよ!?」
「いや…この魔力…!」
「すぐ下に何かある!!」
「出てきやが……れぇ!!!」
マルクが地面に向かって渾身の魔法を放つ。放った箇所の地面は綺麗に消し飛んだが……
「何、これ…!?」
「モンスター!?」
「デカすぎるだろ!」
「これを倒せば!!」
「魔力の暴走を止められるんだな!!」
「やりましょう!!」
現れたのは、木のような存在…だが人の胴体のような部分が横から生えてきており、そこから先はまるで枝のように手の根がびっしりと生えていた。
『━━━醜きかなこの世界。あふれ出せ魔の光よ…世界を魔で満たし、破壊せよ』
「しゃ、喋ってる…!?」
「この暴走はお前の意思なのか!?」
「フェイスみてーな存在の癖に…!」
『醜きかな、この世界。我は醜きこの世界の魔力の源、アルタ・フェイス。月の竜が歪ませた魔力は、我に意志を与えた。破壊せよ、魔力満ちて…この世界を』
「……全部セレーネが原因じゃねぇか!!あいつマジでろくなことしやがらねぇ!!」
「俺達で止めるぞ!!」
マルクが吠える。セレーネがもたらした魔力の暴走。今はこのアルタ・フェイスが起こしているものとなったが、そもそもセレーネが魔力を持ち込まなかったらこの世界の魔力の膨張は少なくとも今の段階で起こることはなかったのだ。
そして今、このアルタ・フェイスを止めるために…一同は持てる限りの力を尽くして攻撃をし始める。
「それにしてもなんて不気味な姿なんだ…!」
「こいつが魔力の源ってんなら…!」
「やるしかないわね…!」
「全員に
「いくぞォ!!」
『醜きかなこの世界……我は止められぬ』
「醜い醜いうっせぇ!!滅竜奥義!越魔紫電一閃!!」
マルクの攻撃がアルタ・フェイスにぶつけられる。それを皮切りに、一同の攻撃も続々とアルタ・フェイスへと向けられていく。
「炎竜王の!!!崩拳!!!!」
「氷魔・零ノ太刀!!」
「天竜の咆哮!!!」
「アクアメトリア!!」
「紅桜一閃!!」
一同の技がそれぞれぶつかっていく。その勢いに土煙は上がり、アルタ・フェイスを包み隠す。手応えはあった、一同は技がきちんと当たっているという確信があった。だが……現れたアルタ・フェイスには傷一つ付いていなかった。
「効いてねぇのか!?」
「攻撃を緩めるな!!」
「うおおおおおおおおおお!!!!!」
効いて無さそうならば、効くまで続ける。そのつもりで一同はまた攻撃を仕掛けようとする。しかし、その前に…アルタ・フェイスの前に幾つかの小さな光が現れ……強く、強く発光し始める。
「何!?この光…!?」
「これ、魔力の塊…!」
「この魔力量…越魔龍を…いや、それよりも遥かに…!?ぐっ、魔力の重圧で体が…!?」
「っ…!?何だこれは…!」
「体が、動かねぇ…!」
「ま、魔法も使えん…!!」
「どーなってんのー!?」
「エーテルナノ濃度が高すぎて…!」
そしてそのまま光は爆発するように広がっていき、一同を吹き飛ばしていく。本来であれば、魔法を使うなりの抵抗はできたであろう。だが、この光に込められた魔力は尋常ではなく…魔力を吸収する体質のマルクでさえ、その魔力量に体が押さえつけられ…魔法も使えぬままに吹き飛ばされていた。
「こんのォ…!!!」
「魔力が溢れすぎて魔法が使えねぇってどういうことだよ!!」
「そんなのおかしい…!」
「くそっ…!」
「これは…オーバーフローしてるんだ…!」
人一倍、魔力に関しての察知力は高いマルク。それにより現状起こっていることを、すぐに理解した。起こっている事は、『多くなりすぎて出来なくなっている』ということ。
「どういう事だよ!!」
「周りの魔力が溢れすぎて……なんて言うかな、満ちすぎて俺達が使える濃さを超えてるんです!!酸素が濃い場所に行くと体に毒な様に、この濃さの魔力を使おうとすると体が毒だと判断して使えないようにしちゃうんです!!」
「しかしマルク!お前は…!」
「えぇ!今現在も魔力を元気に補給中……って言いたいですけど、濃すぎて…というより塊すぎて吸い込んでくれないんです!」
マルクの体からしてみれば、今のこの空間内の魔力は固まって動けなくなっているというものだ。水圧がかかれば人間は動きづらくなるように、今は空気中の魔力が圧としてのしかかっているのだ。それもまた、一同の動きの鈍さと魔法が使えなくなっていることの一因となっている。
「けど…解決方法はあります!それは━━━ッ!?」
突如として強大な魔力を察知したマルク。しかし、それは敵の物ではなく…突如としてウェンディの魔力が膨らんだのを感じとったのだ。そして、同時に気がついた。恐らくウェンディの中にいるアイリーンが、マルクと同じ決断をしたのだろう。マルク…そしてアイリーンが気づいた解決策。それは
それはそれとして。
「ウェンディ!?」
「急に大人に!?」
「ウェンディ大きくなってる!!!!?」
限界を超えたせいか、ウェンディの体は今までの体から急激に成長して大人の体へとなっていた。それは、単に身長と顔つきという話なのだが。
「一時的なものです!!………はっ…!?」
そして、ウェンディはウェンディで自らの可能性を少しでも感じとれたようで…満更でも無い表情を浮かべたが、すぐに振り切りアルタ・フェイスへと向き直る。
「皆さん!これは体が勘違いしてるだけなんです!魔力は0になんてなっていません!限界を超えてるんです!」
「限界を、超えて……」
「そう、だから……信じるんです、今までの自分を…戦った記憶を…!『自分はこれで終わらない』『まだ強くなれる』『もっと強くなれる』そう信じるんです…!」
「そう…!自分の道を信じて!自分達の戦ってきた道を思い出して!!」
そして、各々は思い出す。自らの記憶を、戦いの経験を、そしてその際に得た…かけがえのないことを。そして、想い募らせていく。まだまだこれからだ、と自らの限界はこんなものでは無い、と。その想いは……力になって返っていく。
「おおおおおお!!」
「魔力が…!!」
「戻って…!?いや、これは…!」
「限界を超えた力…!」
「これで……行きますよ!!」
だが、この力はあくまでも一時しのぎ。とてつもない量の魔力が可能とした裏技のようなものである。だが、それでもアルタ・フェイスに対しては今最も使える技だろう。
そして、一同は限界を超えた力で…一気にアルタ・フェイスへと飛びかかる。
「この状態は長くは続きません!今のうちに!!」
「おっしゃああぁぁぁぁぁぁあ!!!」
「うん!」
「魔力が研ぎ澄まされていく…!」
「行くぞー!!」
「これで終わらせる!!!」
『醜い…』
だが、アルタ・フェイスは仮面のようなその顔の通りに態度さえも一切崩さない。どう足掻いても自分に勝つことは不可能だと言わんばかりに。だが、誰も諦めていない。
「醜くても綺麗でもどっちでもいいさ!誰に何と言われようとも、俺達は俺達の道を進む!!」
『━━━━バ、馬鹿な…!!?』
そうして、一同はアルタ・フェイスへと突撃する。先程までは一切通じていなかった攻撃。だが、今の攻撃はアルタ・フェイスにヒビを入れていき……そして、砕いていく。その事実を認識しつつも認めないアルタ・フェイスは、そのまま砕かれていくのであった。
「━━━それが!!
「ッ…!はぁ…!」
「ウェンディ!!」
アルタ・フェイスは打ち破った。だが、限界を超えた力はかなり負担をかけるものでウェンディは倒れかける……が、それをマルクが支える。しかし、ここに来て問題がひとつ。
「やったか!?」
「でも…!この場の魔力、まだ高い!」
「どうなっている!?元凶のようなものを破壊したというのに…!」
「すぐに全部は消え無いってことでしょうね…!」
「ぬお〜!こうなったら溢れてる魔力、俺が全部食ってやるー!!」
「止めなさいよ!マルクじゃあるまいし!!」
「やれることは、やりました……後は……」
「「「脱出だー!!」」」
マルクはウェンディをお姫様抱っこで抱え、そして一同は走り始める。ここは地下、アルタ・フェイスとの戦いで崩落し始めているのでさっさと逃げないと潰されるのは明白である。
「って言っても地下だぞここー!!」
「ハッピーおいてくるんじゃなかった!!」
「任せて!ヴァルゴ!!地上までの出口大急ぎで!」
「では行きと同じ方法で」
「また俺かぁー!!」
そうして一悶着ありながらも……一同は無事に地下から脱出に成功したのであった。
この日、この瞬間からエレンティアの魔力は落ち着きを取り戻した。アルタ・フェイスの存在が消えた後、ファリスのいる村…白滅の里の者達が
彼女できたからと言って女性に免疫できる訳でもないのでね
マルクはこれからも女性免疫ほぼゼロ男です