第2章 やはり俺の春休みは間違っている。   作:あらがき@北宇治高校

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初めまして、あらがきと申します。
特に意味もなくペンネームを変えました。
pixivでも『あらがき@材木座以下のss』というユーザー名で投稿しておりますが、こちらにも投稿させて頂きます<m(__)m>
ただ、pixivに投稿しているものに若干の修正を加える場合もありますので、ご了承ください。
こちらは、私が投稿した『第1章 案外俺の卒業式は間違っていない。』の続編になります。
まだ勝手が分かっておりませんので、取るに足らない部分は多々あると思いますが、よろしくお願いします。
感想、ご指摘など頂けると嬉しいです!


⑪本当に俺の春休みは間違っている?

 

「グリコだぁ~!

ねぇ。みんなであれのマネして写真撮ろーよー」

「「嫌だ(よ)」」

「二人して即否定!?」

俺たちは最終日、THE大阪と言うべき名所、なんばのひっかけ橋こと戎橋に来ている。

今日は特にこれと言って目的地があるわけではなく、ブラブラしながら大阪らしきものを満喫する予定だ。

「じゃあ、普通にね。

はい、チーズ!」

 

それにしても、このひっかけ橋。

その名の通り、ナンパが横行している。

雪ノ下は超絶美人だし、由比ヶ浜は年相応の可愛さがあるため、どちらもしつこく声を掛けられている。

雪ノ下は相手が凍えそうになるほどの冷たい視線を浴びせ、由比ヶ浜は申し訳なさそうに一人一人丁寧に断っていく。

「こいつら、誰でもいいのかよ。」

「全く困ったものね。

比企谷くんのような目の腐った男が隣にいるのも省みず、私たちに話しかけてくるなんてどうかしていると思うわ。」

「おい、俺が既にお前らをナンパしているように見えるってか?」

「あら、自意識過剰よ、比企谷くん。

あなたのような男が私たちをナンパ出来るなんて誰も思わないわ。」

「へいへい、そうですか。」

「わぁ~たこ焼きだよぉ~

いいにお―い

あ!

このストラップかわいー!

ねぇ、ゆきのん、ヒッキー!

これお揃いで買おうよ~(^^♪」

「これは…たこ焼きかしら?」

由比ヶ浜はたこ焼きを顔に見立てたぬいぐるみを雪ノ下と俺に渡す。

「分かったわ。

それじゃあ、これも買いましょう。」

そう言って、雪ノ下は大阪限定パンさんストラップを差し出す。

雪ノ下、確実に大阪に来る前にこのストラップについて調べてただろ。

こいつは地域限定パンさんを集めるために日本一周の旅をしてもおかしくないレベルのパンさん好きだからな。

「いーよ!

ヒッキーはなんか欲しいものある?」

「ん?

俺はいい。

後で適当に小町に頼まれたお土産を買えばいいだけだしな。」

「相変わらず、小町ちゃんのこと大好きだね。」

「当たり前だろ。

可愛い妹がいることこそ、俺の一番の自慢だからな!」

何故か今、某千葉県民のシスコン兄貴と心が繋がった気がする。

「ヒッキーは他にも…。」

何か知らんが由比ヶ浜は俯いてぼそぼそ独り言を言っていた。

 

それから俺たちはそれぞれ同じストラップを2つずつ買って、また宛てもなく歩き出す。

 

「ゆきの~ん

串カツおいしそー!

入ろーよー」

「そうね」

 

「ゆきの~ん

たこ焼きおいしそー!

食べよーよー」

「そうね…」

 

「ゆきの~ん

大阪お好み焼き専門店だって

いこーよー」

「えぇ…」

 

宛てがないとは言え、こんなに食べるとは思っておらず、流石に男の俺でもきつい。

無論、雪ノ下はそれ以上にダメージを受けていて歩くのさえ辛そうだ。

一方の由比ヶ浜はというと、ケロリとして次の店を探し始めている。

「ねぇ、ゆきの~ん

次はなに食べる?」

「由比ヶ浜さん、そろそろ食事は遠慮するわ。」

「もういいの?」

「ええ」

「まぁ、あたしもお腹いっぱいなんだけどね。

せっかく大阪に来たんだし色々食べとかないと!って思って。」

由比ヶ浜の食いだめの旅はそれからも続いた。

 

最終日は終始、食い歩きだった。

由比ヶ浜と中華街にでも行ったらとんでもないことになりそうだ。

 

16時30分。

俺たちは千葉に戻るべく空港に来ていた。

「楽しかったね!」

「ええ。」

「また旅行行こうね!」

「そうね。」

「ヒッキーも!」

「あぁ、気が向いたらな。」

俺たちは飛行機に乗り込む。

 

実家を愛して已まない俺らしくもない。

離陸し、遠ざかるこの地に一抹の哀愁を感じた。

それは、いったい何に対するものだったのか…。

 

 

卒業旅行が終わってから入学式までの約2週間の間に3人で集まることはなかった。

 

 

 

 

―4月8日 某H大学入学式会場最寄り駅―

 

「ヒッキーおそーい!

入学式始まっちゃうよ!」

「わりぃ。

つい、これから始まるぼっち生活から目を逸らしたくてな。」

「もうぼっちになるのは決まってるんだ!

そんなこと言ってないで、友達作れるように頑張ろうよ!」

「それに…。」

「なんだよ?」

由比ヶ浜はキョドりながらぼそっと一言。

「…あたしがいるから一人じゃないよ。」

由比ヶ浜は上目遣いで俺を窺うように見つめる。

「…行くぞ。」

「うんっ!」

 

改めて自分に問い直したくなる。

眩しいほどの笑顔で隣を歩く自分の恋人を見ても言えるのだろうか。

 

 

 

『やはり俺の春休みは間違っている。』

 

なんてことを。(完)




第2章完結です!
最後の⑪はいまいちでした<m(__)m>
自分でも上手く纏められなくて…。
第2章の中に第3章を投稿していこうと思いますので、これからもよろしくお願いします(^^♪
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