第2章 やはり俺の春休みは間違っている。   作:あらがき@北宇治高校

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初めまして、あらがきと申します。
特に意味もなくペンネームを変えました。
pixivでも『あらがき@材木座以下のss』というユーザー名で投稿しておりますが、こちらにも投稿させて頂きます<m(__)m>
ただ、pixivに投稿しているものに若干の修正を加える場合もありますので、ご了承ください。
こちらは、私が投稿した『第1章 案外俺の卒業式は間違っていない。』の続編になります。
まだ勝手が分かっておりませんので、取るに足らない部分は多々あると思いますが、よろしくお願いします。
感想、ご指摘など頂けると嬉しいです!


⑧では、由比ヶ浜結衣は。

 

あたしは今、近くにあったフレンチスタイルのカフェで優美子と対面している。

空気もピリピリしてるし、優美子はいつにも増して怖いし…。

息が止まっちゃいそうだよ…。

 

あたしは優美子に少しだけ状況説明をした。

 

「まぁ、雪ノ下さんが予約とかをしてくれた後にあーしらが誘ったっていうのは分かったけど…。

でも、それじゃあ結局、結衣があーしらの卒業旅行に参加しなかった理由にはなんなくない?

つまり、あーしらのことを雪ノ下さんとかヒキオとかより大事じゃないって思ってるってことっしょ?」

「優美子、違うよ…。」

優美子は間髪入れずに続ける。

「じゃあ、どういうことなわけ?

ちゃんと説明してくんない?」

あたしは優美子の迫力に押されて、一瞬、言葉が喉を通らなかった。

一度、大げさに唾を飲み込んで口を開く。

 

「実はね…、優美子にずっと言えなかったことがあるの…。」

優美子は不機嫌そうに小さく頷く。

 

「あたし…好きな人がいるんだ。

 

てか、いたんだ。ずっと…。」

 

「はぁ!?」

「やっぱりびっくりするよね。えへへ。」

「いや、確かに、びっくりしたけど…。

それは、結衣に好きな人がいたってことより、なんでこの状況でそんなことを言い出したのかってことだし。

あーしらの旅行に来なかったのと関係なくない?」

確かに、そう思うよね。

でも…、

「ううん。

関係あるんだ。

今からきちんと全部話す。

だから、あたしが話し終わるまで優美子は口を挟まないで聞いて欲しいんだ。

お願いっ。」

精一杯の気持ちを表すために、あたしは目を強く閉じて手を合わせながら頼み込む。

 

「分かった。

言ってみ。」

 

「うん。

まず、あたしは入学式の日からその人のことが好きなんだ。

その理由はちょっと長くなっちゃうから、今は省くね。

でも、結局、高校三年間ずっとその人のことが好きだったのに、気持ちを伝えられなかったんだ。

それで、とうとう卒業式も終わっちゃって、もうその人とそれまでみたいに一緒にいることは出来なくなっちゃったんだ。

あたしとその人の通う大学は同じなんだけど、学部が違くて、キャンパスも違うの。

サークルとか絶対入んないだろうし、誘ってもあんまり遊んだりしたがらない人だからさ。

だけどね!

その人と一緒に卒業旅行に行けることになったの!

もう、ここしか気持ちを伝えるチャンスは無いと思ったんだ!

それで、ホテルとUSJのチケットの予約も全部してもらってたから、日程も変えることが出来なくて…

だから、優美子たちに誘われた卒業旅行断っちゃったんだ。

でも、優美子たちと卒業旅行に行きたかったのは本当だよ!

優美子や姫菜や隼人くんたちといた時間は楽しかったし、それはヒッキーやゆきのんといた時間と比べれない!

だって、どっちもあたしにとっては大切な時間だったから!

今回はどっちかを選ばないといけない状況になっちゃったから、今言った理由でヒッキーたちの卒業旅行に参加することになっちゃったけど…。

今度、みんなで集まる時はあたしも呼んで!

あたしもみんなと旅行に出かけたり、遊んだり、喋ったりしたい!

あたしもみんなのこと、、、大好きだよ…。」

あたしはいつの間にか泣いていて、しゃっくりも止まんなくて、喋るのもままならない状態だった。

そしたら、優美子が隣の席に座ってきて、頭を撫でてくれた。

「そか。

あーしもさ、結衣と一緒に旅行行きたかったし、ついかっとなったっていうか…。

ごめんね、結衣。」

優美子は心から謝ってくれた。

口調だけじゃなくて、優美子の表情とか全部から、その気持ちは伝わってきた。

「でも、それなら、あいつにしっかり気持ち伝えな!

あーしも応援してる!

なんなら、相談にも乗るし!」

「あっ、ありがと!」

「ん」

それからあたしが落ち着くまで、優美子はずっと背中をさすってくれた。

 

「てかさー、思ったんだけどぉー

結衣なんで、あーしに教えてくれなかったわけー?

言ってくれたら、相談とか全然乗ってあげたしー」

 

そんなの決まってるよ…。

 

「だって、優美子、ヒッキーのこと嫌いでしょ?

ヒッキー、口悪いし、目つきも悪いし…

それに、ヒッキー嫌われ者だから、相談したらやめとけって言われると思って…」

そう言うと、優美子は女神のような笑顔をあたしに向けた。

「そんなこと言うわけないっしょ

結衣の好きになった人なんだし、ちょー応援するし!

まぁ、確かにヒキオはうざいとこあるけどぉー

この前、隼人から聞いたんだけど、あーしらのグループが仲良くしていくために何回も協力してくれたらしいじゃん?

しかも、悪役やってくれてたらしいし。

意外と優しいとこもあるやつって思ったし。

あーし、今は結衣とヒキオが上手くいって欲しいってマジで思ってるから。」

「優美子…。」

 

「だから、頑張りな!」

 

「うんっ!」

 

「てか、そろそろ戻らないとヤバいっしょ?」

「だねっ」

 

あたしたちはカフェを出て、ヒッキーたちのとこへ向かって歩いていく。

 

「ほら。」

そう言って、優美子はハンカチをあたしに差し出す。

「その情けない顔拭きな

好きな人に泣いてぐしょぐしょになった顔見せれないっしょ」

もう、既に見られちゃってるんだけどね。

「そうだね、ありがと!

優美子っ♪」

あたしが優美子の左腕に抱き付くと、優美子は「ゆ~い~あついしぃー」とか言いながらも照れ笑いを浮かべていた。

 

ちゃんと話せてよかった!

優美子にも応援してもらってるんだし、今度こそはヒッキーに気持ちを伝えるんだ!

 

それに、まだ卒業旅行は終わってない!

最高の卒業旅行にしてやるぞぉー!

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