【完結】ハリー・ポッターとラストレッドショルダー   作:鹿狼

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 真の最終回です。
 OVAタイトルは回収しきらないとね。
 後タイトル回収も。


エピローグ 「ザ・ラストレッドショルダー」

 キングズ・クロス駅9と4分の3番線。

 ホグワーツ急行の始発駅である此処には何時もの様に、大勢の子供達が押し掛けていた。

 

 だが、今までと違う点も在る。

 一つは、このホグワーツ急行が走り出すのが20年ぶりだと言う事。

 二つ目は、ホームに居るのが生徒と保護者だけで無く、マグルの報道陣や一般の人々も居ると言う事。

 

「……奇跡みたいだ」

 

 ハリー・ポッターは、少しだけ涙を流した。

 あの日あの場に居た人達は、ダンブルドアが作り出したホグワーツを包む結界のお陰で、助かった。

 けれどその日から20年、戦争は終わ……らなかった。

 寧ろ激化の一途を辿り、世界中は混迷へと転がり落ちて行くばかり。

 もはやマグルも、魔法族も関係無く、戦争は起きていた。

 

 世界中のミサイルが全部ホグワーツに落ちたお蔭で、撃つミサイルが無いのだから核戦争は起きなかったけれど、だからって戦争が無くなる訳じゃない。

 

 結局キリコの、異能者の予言は完璧に当たった事になる。

 世界は、炎に包まれたのだった。

 

 だけどダンブルドアは言った、『燃え続ける火などないのじゃ』と。

 魔法省が壊滅しても、僕達はひたすら戦い続けた。

 時には同じ魔法使いにすら、杖を向けなければならない時もあった。

 地雷原の中に飛び込んで、何時死ぬかと分からない恐怖と向き合いながら、マグルと戦った時もあった。

 

 戦っても戦っても終わらない日々に、幾度無く挫けそうになった。

 けどその度に立ち直れたのは、何時も僕達の最前線で戦っていた……キリコの姿が在ったから。

 

 一度聞いた事がある、『どうして戦い続けられるのか』と。

 キリコはこう答えた、『彼女の夢だから』と。

 それが……誰の事なのかは分からない。

 いや、僕達は今もキリコが誰なのか知らないままだ。

 ダンブルドアやキニスは知ってるらしいけど、無理に聞き出そうとは思わなかった。

 聞かなくても、僕達はやっていけたからだ。

 

 そんなキリコの姿を見て、戦い続けたお蔭だろうか。

 何時終わるかも分からない戦争に、希望が見えた。

 

 当然、そこには僕達の戦い以外にも多くの要素が絡んでいた。

 これ以上戦争を続けられないと言う、政治的、経済的理由。

 今まで断絶していた交流が、皮肉にも戦争によって起きたお蔭で、相互理解が進んだ事。

 ダンブルドアが上手いとこ、ワイズマンとか言う存在に戦争責任を押し付けたのも在る。

 

 あの戦いでの犠牲者は、尋常ならざる数になった。

 ホグワーツ陣営は約400人。

 闇の陣営は約1900人超。

 マグル軍に至っては……生存者は50人だけだった。

 

 だけど残りの50人が、ワイズマンという存在が居たと言う、生き証人に成ってくれた。

 ……まあそれだけで上手く行く筈も無く、凄まじい苦労がダンブルドアを襲ったのは言うまでもない。

 

 けど、それは此処に結ばれた。

 3年前にイギリスと新生魔法省の間で、和平条約が結ばれた……戦争が終結したのだ。

 

 平和と相互理解への第一歩として行われたのが、ホグワーツの再建。

 当たり前だけど、以前の場所には建ってない。

 寧ろマントルが軽く剥き出しになっている場所に建てる方法が有ったら、是非教えて欲しい。

 

 此処にマグルの人達も居るのは、そういう訳だ。

 こういった取り組みにより、お互いの理解を深めて行こうとしている。

 

 改めてホームを見れば、見覚えのある人達が見受けられる。

 ネビルとルーナと、彼等の子供。

 相変わらず憎たらしい顔をしているマルフォイと、あいつの子供。

 騎士団のメンバーだった、トンクスと娘の姿。

 

 誰しも無事では居られなかった。

 ネビルはバジリスクの牙に貫かれた状態を放置していたせいで、不死鳥の涙を使っても完治せず、右手と左目を失ってしまった。

 

 マルフォイも父親を失った事、純血主義が忌むべき風潮になった事もあり、逆境の中一人で家を存続させようと必死だったらしい。

 

 トンクスはルーピン先生を失った悲しみから立ち直れず、一時期は荒れに荒れていた。

 

 僕だってあいつに死の呪いを受けたせいか、繋げても再生させても左手が動かず、義手を使って生活している。

 

 けれど、皆生きている。

 僕はそれが、何より嬉しかった。

 

「後二年待てばリリーも学校に行けるんだから、我慢しなよ」

「嫌よ、私もう簡単な魔法は使えるのよ……なのに」

 

 母親似の姿を持つ娘は泣きべそをかくが、それを長男が慰める。

 その光景を見たジニー・ウィーズリー、もといジニー・ポッターは苦笑いを浮かべた。

 

 本当に、酷い戦いだった。

 もう、戻らない人が……多過ぎる。

 数えるのが嫌になる程の別れは、幾度無く悪夢となって僕を襲った。

 

 だからこそ、僕はこの光景を噛み締める。

 生き残った事、生き残らせてくれた事、こうして幸せを掴めた事全てに、心の底から感謝する。

 

 ダンブルドア先生も、もう居ない。

 1年前にとうとう死んでしまった……それも日本語で言うところの『過労死』だった。

 当然だ、戦争が終わってから政治も戦いも全部引っ張り続けたのだから。

 もっとも直接の原因は、核ミサイルを防いだ時……命を削る程に力を使ってしまったのが理由だ。

 けど、その最後の顔は、とても満足げだった。

 

「ねえパパ、もしもスリザリンに入ったら……どうしよう」

 

 長男が不安そうに、ハリーを見つめる。

 次男や長女はまだ入学しないが、同じ気持ちの様だ。

 スリザリンに良い噂は聞かない、多くの闇の魔法使いを輩出した寮であり、闇の帝王もそこの出身だったからだ。

 不安に思うのは当然、故にハリーは彼等の目をじっと見つめる。

 

「ルビウス・アラスター・ポッター」

 

 彼は長男の名を呼ぶ、最も勇敢だった男と、最も頼りになる男の名前を貰った子供の名を。

 

「セブルス・リーマス・ポッター」

 

 彼は次男の名を呼ぶ、最も誇り高かった男と、最も優しかった男の名前を貰った子供の名を。

 

「リリー・ポッター」

 

 彼は長女の名を呼ぶ、最も自分を、友を愛していた女性の名前を貰った子供の名を。

 

「お前達は僕の知る、色んな人々の名前を貰っている、その内一人はスリザリン生だけど、父さんの知る限り最も勇気の有る人だった。

 スリザリンに入る事は恥じゃない、それを恥だと思う自分こそ、罵る他人こそが恥なんだ。

 父さんはそれに気付くのに、長い時間を掛けてしまった」

「……けど、もしも」

「もしそうなったら、スリザリンは素晴らしい生徒を一人獲得したと言う事だ。

 どうしても嫌なら、組み分け帽子はその意志を汲み取ってくれるよ」

 

 昔は寮が何処かというだけで、その人がどんな人か決め付けていた。

 スリザリンは卑怯者の集団だと思い込み、勝手に敵視していた。

 寮が何処か何て、大した問題では無い。

 誰にだって欠点は有るし、誰にだって素敵な所は有る。

 そこに目を向けて行かなければならないのだ、未だ真っ暗闇のこの世界だからこそ。

 

「さあお行き、皆が待ってる」

「……うん! 行ってきます!」

 

 そう言い残し、かつての自分達の様に走り出す息子を、彼等は見送る。

 入れ違いにやって来たのは、同じく子供達を見送った二人の姿。

 

「やあ久し振りハリー、元気にしてたかい?」

「ああ、今まさに元気になった所だよ、ハーマイオニーはどう?」

「……政治の遣り取りが黒過ぎて心が荒みそう」

「……僕に言われても」

 

 ロンとハーマイオニーも、僕達同様結婚し、子供を授かっていた。

 結婚生活について聞く程野暮では無いけど、上手くやっているらしい。

 

「良いかイプシロン? ホグワーツだろうと何処だろうとPSの誇りを忘れてはならんぞ」

「サー・イエッサー!」

「戦いを挑まれたら卑怯な手を使わず正々堂々と挑み、泣いて許しを請わせた後、二度と逆らわないと誓わせ心を圧し折る程に叩き潰して来い!」

「サー・イエッサー!」

 

 飛んでもなく物騒な会話が聞こえる……キニスと彼の息子だ。

 彼はフラーの妹の、ガブリエルと結婚していた。

 ……精神手術(サイコ・セラピー)の後遺症が治っていないけど、本人は全く気にしていない。

 

「……ん? ハリーだ!」

「久し振りキニス」

「いやー、皆老けたね」

「…………」

「止めてくれキニス! ハーマイオニーをこれ以上怒らせるな!」

 

 相も変わらずマイペースな彼を見ると、力が抜けて行く。

 しかし、このメンバーを見ると、余計にあいつが居ない事が寂しくなってしまう。

 

「……キリコ、大丈夫かな」

 

 イギリスで和平条約が結ばれた後直ぐに、キリコは居なくなってしまった。

 多分だけど、あちこちから追われている自分が居たら、迷惑になると考えたからだ。

 

 キリコが悪逆非道のブラッド家の末裔である事、本当の不死の力を持っている事は、あのニュースのせいで世界中の人が知ってしまった。

 魔法界の顔になっていたダンブルドアが『そんなものは無い』と否定したのと、元々本当に不死が有り得るのか、多くの人達が懐疑的に思っていたのもあり、表面上では解決した。

 

 けれど不死を望む権力者や、ブラッド家を恨む人、中には武功を上げ様とする連中は、未だにキリコを狙い続けている。

 そんな自分が居たら、またイギリスは戦場になると、考えたのだろう。

 

「んー、まあ、キリコの事だ、上手くやるよ」

 

 キニスは何にも心配していない風に、欠神しながら答える。

 そこには考えるのを諦めるのでは無く、完全に信頼している親友の関係が見えた。

 

「けれど、場所ぐらい教えてくれても良いのに……」

「場所? 恐らく何処かの荒野を彷徨っているのだろう、そんな気がする」

「……確かに」

「せいぜい出来る事と言えば、フラッと現れた時に備え、ご飯を用意しておくぐらいだな」

「ご飯だって?」

「貴様等知らないのか? あいつ美味しい御飯食べると、ちょっとだけ顔がにやけるんだよ」

「何それ見てみたい」

 

 イギリスは和平条約を結べたけど、他はまだまだだ。

 アメリカは東西南北で更に分裂して、戦争が続いている。

 ヨーロッパの多くは停戦状態に過ぎず、終戦した訳じゃない。

 酷い所だとどちらかが植民地になっているし、中には両方共滅んでしまった国もある。

 

 けど、変わらない事なんて、無いのだろう。

 変わらない事も、有るのだろう。

 この世界が変わるのか、変わらないのか。

 そんな、むせかえる程に荒んだ世界でも、僕達は生きて行く。

 あいつの様に。

 

 

*

 

 

 20年の歳月は、世界を変えるのに十分な年月を持っていた。

 だが、私の成す事は変わらない。

 キリコを探求するという、私の存在意義は。

 

 あの日、キリコは何故生き延びたのか。

 核が落ちる直前、ホグワーツ城は崩壊し、奴は瓦礫の中へ落ちた。

 お蔭でそれらが盾に成り、衝撃波の直撃を免れたのだ。

 

 無論それだけで防げる訳が無いが……キリコの近くに落ちたミサイルだけは悉く不発に終わり、ある意味予想通りの展開になりながら、爆破を押し留めていた結界の外、谷底まで無事落下したのだった。

 

 だが多量の放射線まで防げる筈も無い、起爆したミサイルの放射線はキリコを蝕み、死ぬのは時間の問題、しかも谷底の中の瓦礫の何処に居るかも分からない。

 

 捜索は困難どころか、不可能と思われていた。

 だが突如谷底から一筋の光が発生し、その元でキリコは発見された。

 光の大本は……『蘇りの石』が発生させていたと言う。

 この石にそんな力が有ったのかは分からない、石はその後何処かへ消えてしまったのだから。

 

 ともあれ、こうしてキリコはまた生き延びる事と成る。

 ヴォルデモートが死の間際に放った『異能殺しの呪い』は、あれ以降一度も観測されていない。

 

 あの呪文はキリコのDNAを基点に発動している、故にコードの書き換えが起きなければ呪文の解除は不可能。

 以上から、異能生存体の遺伝子が自壊したのは間違いないと言える。

 結果的に、ヴォルデモートの目論見は達成された。

 

 コードの書き換えが起きるのは、精神が限界直前になってからだ。

 あの時キリコの精神は、確かに死の直前まで行っていた。

 そこから持ち直す事が出来た理由を、奴が語る事は無い。

 私が知るのは、異能が消えたと言う事実だけだ。

 

 ……しかし、本当にそうだとは思えない。

 何故なら異能生存体のDNAが、一通りしか無いと証明されてはいないからだ。

 

 収斂進化というものがある。

 場所や種族が別であっても、環境が近ければ、姿形や特性も似通って来るという現象だ。

 これと同じ様に、別のコードであっても、『生存させる』という現象を引き起こすDNAが存在するならば……奴の目論見は失敗し、キリコは異能生存体のままと言える。

 

 とは言え、ヴォルデモートの言う魂のテロメアが実在するのは間違い無い。

 生き残らせたせいで魂が損耗していくなら、死の原因は異能その物。

 何時か異能は自壊し、キリコの魂も……肉体も滅びる。

 

 キリコは以前の様な自暴自棄とは違い、夢に向かって懸命に生きている。

 それは自分が死ねると知ったからに、他ならない。

 奴はこの戦いによって、自分が何時か死ねると知る事が出来たのだ。

 

 ワイズマンが復活する事はもう無い、分霊箱か、魂すら破壊するバジリスクの毒が原因か。

 神は、魂ごと破壊されてしまったのだから。

 仮に蘇ったとしても、何の意志も無い情報集積装置に過ぎないだろう。

 

 全ては上手く行き、上手い所に納まった。

 ……そう、上手く行き過ぎているのだ。

 

 『異能殺しの呪い』は本当に防げなかったのか?

 死ぬか不明瞭故に防げないと言うが、何れ心が死ぬ事が明らかな呪文を、本当に防げなかったのか?

 

 私は考えてしまう、ワザと喰らったのではないかと。

 キリコ自身に、魂のテロメアが在ると、寿命が有ると教える為に。

 何故ならそのお蔭でキリコは生きる気力を取り戻した、即ち『精神的に生き残った』と言えるからだ。

 

 それだけでは無い。

 キニスがアーチに入って、生還した事。

 『異能殺しの呪い』を生み出す切っ掛けになった、グリフィンドールの剣が異能を取り込んだ事。

 ワイズマンの滅びを呼び込んだ、ヴォルデモートに与えたペールゼン・ファイルズの事。

 そもそもの原因となる、ヴォルデモートをワイズマンが利用した事。

 

 どれも偶然と片付けるには、ある一つの結果に繋がり過ぎている。

 まるで最初から、その為に起こったかの様に。

 

 『キリコの生存』へと。

 

 キリコに害成すワイズマンは、完全に滅びた。

 キリコ自身は友を得、死を知り、前向きに生きる様になった。

 即ち、精神的な『生』を取り戻した。

 ワイズマン転生から起きた全ての事柄は、此処に収束している。

 

 神の転生から始まった動乱の1000年間、その全てはこの為だけに在ったのではないか。

 1000年間の何もかもが、キリコを生存させる為だけに『異能』が引き起こした、巨大な喜劇の一幕に過ぎなかったのでは。

 人々の悲哀も意志も、全てが『異能』の掌の上だったのではないだろうか。 

 

 世界の全てが宇宙の中心に居座るキリコという存在に、カーテンコールを浴びせる為だけに存在する、巨大な舞台の歯車でしかないとしたら……

 

 ……いや、何れにせよ、私のやる事は変わらない。

 例え世界が異能の花であり、支える根に過ぎないとしても、見届けなければならない。

 私は鳴り響く電話のベルに答えた。

 

「……うむ、分かった。

 私が直接聞こう」

 

 どうであれ、私にしか出来ない事があるらしい。

 そう……舞台が作られ続けるのは何も此処だけでは無いと言う事だ。

 いずれまた、何処かでお目に掛かる事もあろうさ……

 

 

*

 

 

 『ハリー・ジェームズ・ポッター』

 新生魔法省の闇祓い局長に就任。

 ジニー・ウィーズリーと結婚、二男と一女を授かる。

 マグルと魔法界の和平の為、世界中の戦場を今でも駆け回っている。

 

 『ロナルド・ビリウス・ウィーズリー』

 冒険家として、あちこちの戦場や人類未踏の地を探索。

 フレンドリーな性格による現地住民との繋がりは、後に誕生する国際地球連合の礎となる。

 

 『ハーマイオニー・ジーン・グレンジャー』

 新生魔法省の役員として経験を積み、三代目魔法大臣に就任。

 マグル出身の魔法大臣として、マグルと魔法界の和平に尽力する。

 

 『ネビル・ロングボトム』

 決戦後右手と左目を失うという、完治不能の重傷を負うも生還。

 死去したスプラウト教授の後を継ぎ、新生ホグワーツの薬草学教員に就任。

 

 『ルーナ・ラブグッド』

 著名な魔法生物学者ニュート・スキャマンダーに弟子入りし、しわしわ角スノーカックを発見する事に成功する。

 その後も彼の元で研究を続け、多くの発見を成し遂げた。

 

 『フレッド・ウィーズリー』『ジョージ・ウィーズリー』

 ウィーズリー・ウィザード・ウィーズを経営し、多くの悪戯グッズを全世界に拡散、マグル魔法族問わずあらゆる保護者を阿鼻叫喚へと貶め、大人気のチェーン店まで伸し上がる。

 尚、アドバイザーとしてある青髪の男を雇っているらしいが、詳細は不明。

 

 『ドラコ・マルフォイ』

 父親を亡くし、純血主義への逆風の中、家の存続の為に奮闘。

 財産の殆どを失うが、家の存続に成功する。

 またアステリア・グリーングラスと結婚、一人息子のスコーピウス・マルフォイを授かる。

 

 『アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア』

 新生魔法省初代魔法大臣として、世界の立て直しに尽力する。

 結果的にはだが、かつて夢見たマグルと魔法族の共存する世界を創り上げる事に成功するが、ホグワーツ再建の1年前過労により死亡。

 享年136歳、ホグワーツの名誉校長として、後の後世に伝えられる事となる。

 

 『シリウス・ブラック』

 戦争から生還するものの、障害を負い引退。

 しかしその経験を買われ、闇祓いにおける教官、アドバイザーとして活動する事となる。

 

 『ギルデロイ・ロックハート』

 ヴォルデモート支配下におけるアズカバンからの大量脱獄に紛れて脱獄、マグル界に潜伏。

 魔法界に関わる様々な出版物を出し、物語作家として才能はあったのか大成する。

 

 『クィリナス・クィレル』

 上司の因果の恩恵か、奴を敵に回したにも関わらず生存。

 代償として一生ロッチナの小間使いとして生きる羽目になったが、本人はこれ位が最も性に合っていると満足している。

 

 『キニス・リヴォービア』

 敢えて魔法界から距離を取り、旧国連に連なる特殊部隊に身を置く。

 イギリス和平後は引退し、スキャマンダー氏に弟子入り、後にホグワーツの魔法生物学の教員となる。

 だがその授業内容はハグリッドの授業を更に凶悪にした内容が主であり、安全が確保されてある分余計に性質が悪いと、生徒からの評価は二分されている。

 

 『ジャン・ポール・ロッチナ』

 ダンブルドア亡き後の、二代目魔法大臣に就任。

 あらゆる手段を行使し、イギリスの利権獲得に勤める。

 また神秘部と闇祓いの一部を合併、独立させた『闇の魔術の研究部門』を作り上げた。

 だが、この部門はある特定の人物の研究に私的に運営されているともっぱらの評判である。

 

 『キリコ・ブラッド・キュービィー』

 不明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 陽炎の荒野を、俺は行く。

 振り向けば俺を追う連中だった、鉄と血の成れの果てが転がるだけ。

 またこの生活だが、慣れたものだ。

 

 『幻影』を赤く染める、『孤影』を乗せた鉄の肩。

 『赫奕』たりて蔓延したのは、『野望』の『ラスト』。

 『巨大な戦い』を記した、『一人の男のファイル』。

 

 全ては、過去へと流れた。

 レッドショルダーの過去も、そうさせた異能も。

 既に俺は、レッドショルダーでは無い。

 最後の一人は、やっと終わりを告げたのだ(ザ・ラストレッドショルダー)

 

 俺は知った、死ねるのだと。

 明日を得たなら、今日を生きるだけ。

 もう、苦しくは無い。

 友も、あいつらも、間違いなく此処に居るのだから。

 

 耳に残る銃声が撃ち鳴らす、『鉄のララバイ』が戦火を燃やす。

 今だ途絶えぬ『炎のさだめ』に、『いつもあなたが』浮かび上がる。

 そこへ向かって、俺は行く。

 砕かれた夢を拾い集め、彼女へと届ける為に。

 地獄が有るか、悪夢が有るか、明日が有るか、夢が有るか。

 答えはきっと、『風が知っている』。

 だからこそ、俺は歩いて行く。

 ───風と共に。

 

 

 

 

『ハリー・ポッターとラストレッドショルダー Fin』




 以上で終幕と成ります。
 あれこれ言いたい事は有りますが、それは活動報告の方で。
 こちらでは短く。

 この様な面妖な小説ではありましたが、最後まで読んでいただき、有難う御座いました。




最後のおまけ
 『キリコ介入による被害一覧(リザルト)

賢者の石
 ・クィレル(下半身)
秘密の部屋
 ・図書館の準備室(爆発)
 ・ロックハート(アズカバン行き)
 ・バジリスク(胴体消滅)
アズカバンの囚人
 ・暴れ柳(全焼)
 ・叫びの館(全焼)
 ・ルーピン(全身火傷)
炎のゴブレット
 ・ドラゴン(気絶)
 ・ホグワーツ湖(爆発)
 ・ジュニア(撃破)
不死鳥の騎士団
 ・マルフォイ邸(半壊)
 ・ロッチナと話した部屋(消滅)
 ・アンブリッジ(発狂&アズカバン行き)
 ・魔法省(完全崩壊)
謎のプリンス
 ・世界中の都市(マグル作戦による被害)
 ・ホグワーツ(一部損壊)
死の秘宝
 ・ロンドン橋(崩落)
 ・空軍基地(陥落)
 ・ヌルメンガード(完全崩壊)
 ・マルフォイ邸(完全崩壊)(ある赤子死亡)
 ・ダンブルドアの墓(爆破)
 ・全世界の魔法族の村組織建物(マグルの襲撃)
 ・ホグワーツ城及び周辺(土地諸共完全消滅)
 ・地球(第三次世界大戦)

総合評価 『触れ得ざる者』

 地球も木端微塵にしてれば、総合評価が『最低野郎(ボトムズ)』(最高評価)になってたのに……残念です。
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