次は春休みor卒制終わり+就活終わり後になるかなと。
「わーたーしーがー!!普通にドアから来た!!!」
本格的に授業が開始して数日。午前は英語等の一般科目、お昼を過ごしたヒーロー科の午後の授業は『ヒーロー基礎学』。ヒーローの素地をつくる為、様々な訓練を行う科目だ。入学してから数日は座学を行っていたが、本日はどうやら違うようだ。
「早速だが今日はコレ!戦闘訓練!!!」
『BATTLE』と書かれたプレートを突き出す筋骨隆々のヒーローは"№1ヒーロー オールマイト"。絶やさぬ笑顔で人々を救ける最強のヒーローで、国外でも名前が知られている程の知名度を持つ大人気ヒーロー。"平和の象徴"として、今も活躍し続けている。
そんな彼は、今年から雄英で教師をしている。人気絶頂のヒーローが身近にいると言うのだから、生徒達からは勿論大人気だ。
(戦闘訓練!)
『戦闘訓練』というワードに、生徒達は目を輝かやかせる。クミもその中の一人だった。
「そしてそれに伴って......こちら!入学前に送ってもらった『個性届』と『要望』に沿ってあつらえた......」
教室の壁が稼動し、数字の書かれたアタッシュケースが現れる。
「
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「
被服控除。入学前に『個性届』と『身体情報』を提出すると、学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれるシステムが存在する。その際、『要望』を添付することも可能で、ヒーロー科に入学する生徒の殆どが利用しているシステムだ。
「とりあえず一通り書いてみたんだけど。」
リビングの机に
「......こんなヒーローいるの?」
「居たらキャラ被るじゃん。」
「......そう。」
こうもあっけらかんと答えられては、返す言葉も湧いてこない。真っ直ぐな瞳で見つめられては、苦言を呈すのは罪悪感が付き纏う。姉は『......そう』を反芻しながら、キッチンへと入っていった。
「......?」
その真っ直ぐな瞳は、純粋さ故に留まることを知らない。
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「これは?」
「趣味。」
「これは?」
「趣味。」
「じゃあ、これも?」
「趣味。」
「そっかぁ......」
ここは男子禁制の女子更衣室。打ち解け始めていた彼女たちは、皆殆どが着替え終わっていた。自分とは違う
「先生を待たせるのは宜しくないですわよ?」
((((ツンツン......!))))
そこに割り込むのは推薦入学者の1人、八百万 百。本来ならその
「八百万さんの言う通りだよ。準備出来たなら行こう?」
(((ワクワク......!)))
八百万の意見に賛同し、クミは"付属品"を片手に扉へと向かう。
髪型はいつも通り、右眼を隠して左でサイドテール。フード付きのロングコートを羽織り、右腰には日本刀。インナーはクロップドTシャツにショートパンツ。左太腿にホルダーを巻き、ロングブーツを履いた姿はまるでゲームに出てくるアサシンの様だ。だが、その憧れを宿した瞳はヒーロー志望の女の子そのものだ。
クミら女子陣がグラウンドβに着く頃には、男子陣の殆どは既に揃っていた。
ここは入試の試験会場の一つで、馴染みのある生徒も居るようだった。
最後の一人である緑谷出久が来たことにより、オールマイトから戦闘訓練についての詳細が告げられた。
「今回は"屋内での対人戦闘訓練"を行ってもらう!」
「屋内限定ですか?」
「そうさ!
(ニュースで聞いたことあるな......)
「監禁、軟禁、裏商売......真に賢しい
「基礎訓練も無しに?」
蛙吹の問いに対して、オールマイトは基礎を知る為の実践だと返した。続けて彼は今回の状況設定を話し出した。
曰く、
勝利条件は、ヒーローは制限時間内に
「コンビ及び対戦相手はくじだ!一人余ると思うけど、そこは3人チームで組んでくれ!」
そこからはオールマイトがトントン拍子で進めて行った。彼が出席番号順にクジを引いていき、コンビが決定。クミはAコンビとなった。
(相手は......あの
「続いて最初の対戦相手はコイツらだ!」
「Aコンビが『ヒーロー』!Dコンビが『
(
話した事のない相手ばかり。少しだけ寂しさを感じたが、そんな事はどうでも良いとスグに捨て去った。幸いにも、コンビ相手はすぐ側にいる。
「糸包クミです。よろしくね、緑谷くん。」
彼女の瞳には、憧れが映っていた。