俺は産まれてからが徐々に前世の記憶が目覚めていき、完全に覚醒し取り戻したのは7歳になったある日の事だった、その日は俺の産まれた地域では祭事が行われており
御神木じゃなく御神大岩の天地岩という名前の場所近くでだ、なぜか入る必要に感じ、散々入ってはいけないと言われていたのにもかかわらず結界の内側に入ってしまい、その中で全てを思い出したのだ、それまでも徐々にではあったが記憶が断片的に蘇っていた為、大した混乱には至らなかったが
「なにをしておる!そこには入ってはいかん!!」
結界の外で誰かが俺に何か言ってるが、今の俺には関係がない、ようやく使命を思い出した俺は大岩を眺めながら
「そうか・・・あーそうだよな・・・」
女神に貰った事なども全て思い出し、1つ1つパズルのピースをゆっくりと埋めていく
「シスイ!だめでしょ!!何してるの!!長老がさっきから・・・なっ!なんで?!!」
俺を呼ぶのは、小さい頃から俺が一番お世話になった人、幼い頃に両親を亡くした俺に自分の子供の様に扱ってくれた女性だ、名をコユキ・メアという
俺が誰も入る事の出来ない結界の中に居る事に入ってる事に母さんは驚いているのだろう
「母さんごめん・・もう少しだけ待ってくれるかな?それと長老、入った事は謝りますけど女神との交信をしましたよ、お喜びください」
吉報とは限らないけどね、ま~どうやって伝えるのがベストなのか、1人でもう少し考えたい
長老は眼を見開き俺の言ってる事に対して色々聞いて来るが、振り返りもせず後で話すと言い今は更新中だと誤魔化した、そんなやり取りをしていると祭事を執り行っていた方々も騒ぎを聞きつけてやって来る、その中で1人が1歩前に身を乗り出して、俺に話しかけて来る
「なにしてるのシスイ?」
「姉さんか、すまない勝手に入ったばかりか姉さん達の仕事奪ってしまったみたいなんだ」
俺が話した相手は、育ての親の娘で4歳年上のユキネ・メア、そう原作にも登場していた銀髪のロングヘアにコミュ障気味な彼女、今はは銀髪にツインテールでめちゃくちゃ可愛い、性格は人見知りが酷いだけで、俺にとっては至って普通に可愛い姉さんでしかないんだけど・・・まぁ当然だけど剣士にはやらん!っていうか義務だっけか?許さんよ??
姉さんは巫女として初めての祭事を担う1人として参加している、代々そういう家系だとかで、この馬鹿でかい巨大な岩を前に祭事を行っていた最中の突然のトラブルに、自分の弟が関わってるとの事で急ぎこちらに来たのだ、流石に愛する姉の言葉は無視することは出来ない、他も色々言ってるが耳を貸さずに姉さんの声だけには反応する俺
はい!おもいっきり俺はシスコンだ、一緒に育てられたからなのか記憶を取り戻した今でも心から慕う姉だ
「気にしないで、それよりも何があったの??」
「後で話すよ、それよりも途中なんだ、姉さん皆を黙らせてくれない?」
俺の言いたい事が伝わったのだろう、姉のユキネは皆を言い聞かせて下がらせてくれる、ようやく静かになった所で、どうやって伝えるかどうやってこの先を進めるのがベストなのか考える事にした
おおよその考えをまとめた後、俺が最初にしたのは演出くらいはしておくべきだろうと考えて、最初の肉体強化をこの場で行う事にした、やり方も当然覚えている、最初の段階に必要な年齢と肉体は出来上がってるので問題ない事も把握している
手を合わせ目を閉じると意識を集中させ体の中をめぐる体内エネルギーを使い肉体活性をするところから始め、俺の体が薄く光り始めると、後ろに下がった人々から驚きの声が風に乗って俺の耳にまで届く
その状態のまま2時間と少しの間じっくりと体の隅々まで体内エネルギーを行きわたらせると、徐々に体の細胞1つ1つに変化が現れる、見た目も体感的にも何も変わらないが、巡らせている体内エネルギーによりそれらを感じ突事が出来る
3時間近くかけて最初の段階である肉体強化を終わらせると、やっぱどれくらいの力の変化なのか知っておきたいのと、もう少しパフォーマンスしておきたいと言う悪戯心により力いっぱい天地岩にむかってジャンプする
天地岩3分の1程度まで上昇して、足で空気を蹴り飛ばし岩にしがみつくと
「まぁ~頂上は無理だわな、さてと暫くはどうやって力に慣れるかになるな」
天地無用で登場した山田君だっけかが急激な力の上昇によるコントロールを身に着ける為に何日も訓練していた事を思いだし、自分も同じようにしなければ、今後まともな生活は出来ないと思い、しばらく家には戻らず、この天地岩の周りで訓練するしかないと考えた俺は下へ降りた後
「皆さんお騒がせして申し訳ありませんでした、長老と母さん、そして姉さんだけここに来てくれますか?」
俺は相談しなくてはいけない事を考えると同時に騒ぎがこれ以上大きくなることを危惧し3人とまずは話す事にした
他にも何人か俺の所に来たが長老が俺が言う前に制してくれたおかげで、どうにか事なきを得た
「最初にですが、この御神大岩である天地岩が使命を全うする時が10年を待たず来るそうです、簡潔に言うと消えます」
「どう言う事じゃ!崩れると言われるのか?!」
「そうではありません、新たな形へと生まれ変わり邪を打ち払う剣へと至るそうですね」
「なんじゃと!!それは誠か?!何時じゃ!いつなのじゃ!!」
長老は眼の色を変えて俺に迫って来る、当然だ何代にも渡って信仰して来た代物が消えるんだ正気ではいられないだろう
「いつかまでは定かではありませんが、話を進めていいですか?」
「そうですよー!長老問題なのは邪を打ち払う剣という部分です!」
そう言ったのは4世代前の巫女でもある俺の母だ、元巫女で巫女を取り仕切る母さんの立場は長老に並ぶ発言権を持っていたりする
「進めますね、邪とは旧文明時代の遺産、そして旧文明時代の遺産が再び目を覚ますのに合わせて、旧文明時代人は対抗策を取ってます、そしてその対抗策が後世にとって大問題とる可能性を含んでおり、場合によっては、この星の未来はなくなるとの事です」
「・・・・邪を制する為の秘策がゆくゆくは大事になってしまうって事なのね?」
「そうです、そしてそれを少しでも緩和させるのが俺の使命となるみたいですね、俺の存在は転生召喚者という位置づけだそうです」
「そう・・・」
「何を悩むことが有るのじゃ!ワシは・・いやワシらは女神様のお言葉を聞き支える存在じゃ、シスイよワシらが支えてやる!しっかりやるのじゃぞ!」
「それは助かります長老、しかし女神様も完全には食い止められないだろうと解釈してる節があるので、最悪だけは避けて後は後世に託すつもりです」
「何を言っておるか!そんな弱気でどうする!若いんじゃからしっかりせぬか!!」
「若いって言うか・・今月8歳になる子供なんだけど」
「そういやシスイの口調も何だか変わったのは転生召喚者の影響なのかい?」
「う~ん・・前世の記憶を取り戻したけど、自分では何ら変わったつもりは無いんだけどなぁ?」
「シスイ十分変わってるから・・・」
姉さんからも鋭い突っ込みを言われてしまった・・しょうがないよね?
「それと女神様から貰った力を制御する為に暫くの間、この辺りで暮らす事になるんだけど母さん大丈夫かな?とても今の状態では力の加減が難しすぎて家が消えてなくなりそうなんだ」
「さっきの天地岩に向かって飛んで行ったことだね?」
「うん、急激に力が上がった事で普通に生活もままならないだろうからってコントロールする様に言われたんだ、さっきのは飛んだんじゃなくってジャンプしたんだよ」
「仕方ないねぇーとはいっても1人だけは駄目だよ!姉さんの忘れ形見をほかっておく訳にはいかないんだから」
「うん、わかったよ母さん」
「ユキネもいいお母さん?」
「そうね・・・学園へは休暇届を出しておくからユキネも手伝いなさい、けど勉強が遅れる分は頑張るのよユキネ」
「うん、大丈夫だよお母さん」
ユキネ姉さんは既に聖地の学園に入学している、学園は全寮制の為たまにしか帰ってこない、今日は村の祭事で休暇を取って戻って来てるのだ
天地岩付近でのキャンプが決定し、大事な事を俺は長老に頼む、キャンプ生活してる姿を近所の人に見られてするほど俺は図太くないから強くお願いする事に
「俺がここで暫く訓練する間は他の人には見られたくないんだ、長老頼める?」
「任せておくんじゃ何人たりとも近づけさせはせぬ」
「それと村の人達には、信託は天地岩が10年を待たずに役目を迎えるとだけ伝えてください、いらぬ心配をかけたくないのと、俺が動きにくくなるのを防ぎたいので、普通に生活が出来る様になったら俺は目立たないようにする為に普通の子供に戻りますし、もちろん国とか教会にも時期が来るまで言わないでください、それこそ大変な事になりますし」
「分かっておるわい心配せずとも任せて起きなさい、何か必要なことが有れば遠慮せず頼るんじゃぞ?」
「ありがとうございます長老」
こうして俺たち家族は天地岩での生活が始まった、生活に必要な物を長老が手配してくれた、信託の続きがあるやもしれぬと言う長老の一声により、村の人達の全面協力の元にキャンプ生活が始まった、国と教会にも信託を授かったという事だけは伝えたが詳しい事は、すべて突っぱねてしまった、長老なにげにすげーーな!
そして俺の位置づけは転生召喚者ではなく神子という肩書となり、その責務の為と言う名目で学校を休んでキャンプ生活をする事に
教会は今回の件は信託の内容の件もあり調査は出すらしいが子供の戯言程度に扱うみたいだ
国は夏頃こちらに視察に来るみたいだけど、特別呼び出されると言った事は無かったっていうか村長が「用があるなら其方が来い!」と言ったらしい、村長的には王族より俺の方が重要なんだそうだ
元々男性聖機師だった俺は神子という立場も重なり、国は頭を抱えてる本来ならば国が俺の所有権を主張できるが、村長がこれを突然拒否した為だ
っていうか国に対して言いたい放題やれるって村長って本当に何者だよ!!!
「けどさ~村長、俺一応だけど教会の学園にはいくつもりなんだけど?」
「なぬ!教会の学園に行くと言うのか?!何故じゃ??!」
「事が動く場所ってのが学園だからだよ、あっ言ってなかったっけ?」
「なぬうううう!!!本当なのか?!何故言わなんだ!!」
「いあ~・・普通に俺は将来学園に行く事になるんだしって思ってたから」
「むむむむ・・・神子よ本当は何時なのかも把握しておるのではないのか?」
「ノーコメントで・・」
「まぁ~よい、しかしそうなると神子に側近を付ける手配をせねばならぬな・・」
「いらねーよ、俺を暗殺できる奴が居るならむしろカムだわ」
「そういう訳にもいかん、ワシの方で手配しておく優秀な聖機師を付けてやるわい!」
「じゃ~ユキ姉で」
「ユキネは神子が入学するまでに卒業とはならん無理じゃ」
「いいよ卒業してからでさ、それまでは1人で大丈夫だし頼むよ長老」
「神子がそう言うのならそういう事にしておこう」
「それで俺が10歳になったら聖機人って貰えるんだったよね?」
「それは普通の男性聖機師の話じゃよ、神子の機体は夏に来るはずじゃ」
「大丈夫なのかよ?責務とかは無視するし、聖機人は早くによこせって無茶ぶり過ぎないか?国と戦争でもするつもりか村長」
「何を言っておる当然の権利じゃ、神子は心配しなくともよい」
「早いのはすげー助かるんだけどさ、村長が消されるのだけはやめてくれよな?本当に戦争になるぞ、主に俺がブちぎれて」
「はっはははーー嬉しい事じゃ!!じゃが短気はいかんぞ神子よ」
「・・・・その言葉そのまま返すよ村長」
キャンプ生活は、主にユキ姉に手伝って貰いながら生活をしている、力のコントロールが思いの外難しく度々やらかしているが、徐々に慣れて行ってる気がする・・・たぶん
「シスイもうそろそろ休憩にしない?」
「そうだね姉さん、今日こそはティーセットを壊さないようにしないとな!」
俺は焚火からヤカンを持って来て、机にあるティーセットの準備に取り掛かる、プルプル震える腕を抑えながら慎重に事を進める
「き・気を付けてね・・」
姉さんは何度も俺が失敗してお湯をかぶったり、姉さんにかかりそうになるのを身を挺して守ったりしてるので、余計に心配なようだ、庇った時は怒られたが大好きな姉さんを傷物には出来ないからと突っぱねた
どうにか休憩用のお茶を用意して、茶菓子を準備する
「よし!うまくいったな」
「うん、よくできました」
そして大自然の中で休憩を楽しむ2人、母さんは他に仕事とか色々やることが有るので、ほとんどここには居ない
「姉さん、さっきの学園での話の続きなんだけどさ、モルガさんだっけ?めちゃくちゃ強いって言う聖機師の人」
「うん、すごく強いのよ、こないだも1人程度では練習にもならないって上級生3人に言うもんだから大騒ぎだったのよ」
「姉さんだって尻付きでしょ?勝てないの??」
「全然無理よ・・だって対峙しただけで竦んじゃうんだもん」
「姉さんらしいね、そうだ夏に俺の聖機人来るからさ、練習相手に呼び出せないかな~」
「なっ・・だめ!殺されちゃうから手加減とかできる人じゃないのよ」
「いいじゃん姉さんのかたき討ちをしてやる!っていうか俺の聖機人がめちゃめちゃ弱かったら笑えないんだけどね、どう言う感じになるんだろうなぁホント楽しみだなぁ」
「きっと強いと思うなぁ~なんたってシスイは神子様なんでしょ?クスクス」
「だといいんだけどね、それ俺の前で姉さんが言うの禁止しただろ?!もぉー」
そうなのだ、生活を始めた最初に事もあろうに姉さんは俺の事を神子様と呼び敬語だったんだ、流石に猛抗議して辞めて貰った、母さんは普通だったけどね
その後キャンプ生活は何事もなく進んで行き、俺は才能がないのか力をコントロールするのに3か月もかかったのだった・・・