遠い遠い、気の遠くなるような昔のこと。
『
『
様々なことがあり、色々な巡り合わせがあり。
長い長い時を経て、『
引き換えに『
時の果て、『
『
そうして、どれほどの永きを孤独で過ごしていただろう。
『
かつての『
はじめ『
しかし『
ゆえに『
『
無限に広げていこうとすれば、いつかどこかで破れる。
そこに暮らす生きとし生けるものたちは、都度皆消し飛んでしまった。
自ら創りしものたちが、愛すべき者たちが。己の不全ゆえ失われてしまう。
すべては、その繰り返し。
『
それでも。幾度も、幾度も、幾度も。
『
そして……同じ数だけの滅びを見届ける羽目になった。
数え切れない、永劫とも紛うほどの失敗の果て。
とうとう『
代わりに『
それは『
だが確実に破綻する「広がる宇宙」と違い、完全に滅びてしまうこともない。
なぜならば。
いつか破れてしまうその前に、自ら畳んで潰してしまうものだから。
「閉じた宇宙」では、一定の周期でビッグバンとビッグクランチが永遠に繰り返される。
『
そして再度宇宙を展開するときには、同じ網を介して、まったく時や形を同じくしてすべてが再創造される。
こうして生きとし生けるすべての者たちは、約束された生と死を迎える。
確かに都度滅びはするが、しかし永遠に消えてなくなってしまうこともない。
また同様に再生され。繰り返し、繰り返し。同じ運命を生き続けるようになった。
そうして無限に同じ出来事が繰り返される、安定した「閉じた宇宙」がついに完成した。
宇宙はその始まりから終わりまで、ありとあらゆることは徹底的に管理され、決定的な滅びは避けられる。
だがその代償として――未知の可能性は、ほとんど消え失せてしまった。
あらゆる世界は。そこに暮らす如何なる人々も。
定められた天命に従って生き、そして死んでいく。
幸せになるべき者は必ず幸せとなり。不幸になるべき者は必ず不幸となる。
……それは、『
『
永劫とも思える失敗の果て、ようやく安定に至った。
かけがえのない、そのたった一つの宇宙を。
そこに生けるすべての者たちを、愛した。
またすべてが壊れてなくなってしまうくらいなら。また独りだけになってしまうくらいなら。
すべてが決まってしまうとしても。それでも構わないと。
それからの『
『
しかし……忘れてはならない。
『
如何に安定に近くとも。如何に完璧に近くとも。
繰り返される宇宙の中で必ず、ごく小さな、ごくわずかな――【運命】に従わないものが現れる。
『
『異常生命体』と、『
【運命】に逆らうことを試みる者は、『
『
かつてあれほど願っていた可能性を、今や『
ゆえに『
見つけ次第、決して逆らうことがないように。余計な可能性など何一つ持たぬように。
苛烈な【運命】を与えて縛り付ける。
『光あるもの』によって【運命】付けられた『異常生命体』は――フェバル(Fated by Luminous)となる。
「閉じた宇宙」という、膨大だが有限で定常的なシステムの維持に奉仕するだけの奴隷に成り果てる。
定められた【運命】、繰り返される宇宙。
都度発生するほんのわずかの『異常者』と、かつては『異常』であった【運命】の奴隷たち。
【運命】の下に付く者とそれに抗う者たちとの、果てなき戦いが始まった――。