夏の旅行part0
ふう……終わったぞ。これ、印刷まわしといて。」
「了解しました。……頑張りましたね。」
「うん。印刷いつ終わる?」
「夕食までには……」
「ありがとう。今日中に渡しておきたいからな。」
「でも夏の旅行の栞なんてつくる必要あるのでしょうか?」
「大人数で行くんだ。いるだろう。それに、ここの艦娘達はたまにぶっ飛んだことするからな。絶対に海に泳ぎに行くのに、登山服着てくる奴いるだろ。」
「否定はできません……」
戦闘中は置物だった俺と鳥海だが、今は違う。仕事している。
We are working now、now、now、now.
何度でも言おう。nowなのである。そして……
「鳥海、明日offね。」
「えっ、いいんですか!」
「ほら、旅行の準備とかあるじゃん」
「では、休ませていただきます。」
働いてこそ、休みが楽しいのである。
「暇だ………」
目論見は外れた。よく考えたら、準備することなんてそんなになかった。ものの一時間で準備なんて終わった。栞も、作った張本人だから、何度でもよんで、もうどこに何が書いてあるかも覚えた。暇だ。
「あ、提督、もしかして暇してる?」
「なんだ、飛龍か。」
「なんだって何よなんだって。」
「うん。じゃあ勝手に人の私室に入るのはやめようか。」
「えーいいじゃん。いつも駆逐艦の子達は入って色々漁ってるし」
「えっ!」
「あ、知らなかったの?じゃあ言わない方が良かったかな?」
「道理でこの前机の上に置いてた大量の飴玉がごっそりなくなってるとおもったら……」
「うん。まあ、それはいいとしてさ。買い物付き合ってよ」
「他の空母は?」
「朝起きたらいなかった。」
「……朝は何時に起きた。」
「今起きたばっかだよー」
「当たり前だ!俺の時計がもし狂っていないのなら、短針は10と11の間を、長針は6の所を示しているぞ!」
「まあいいじゃん、じゃ、私着替えてくるから。1050に正面門前ね」
「…暇だから付き合ってやるよ」
1050正面門前
「さあ、行こうかっ!」
飛龍の私服は初めて見た。……なんか色々際どい。
「で、なにを買うんだ?」
「服とか?あと、色々便利アイテムとか?あと、水着」
「よかった……飛龍は登山服を買うような奴じゃなかったか」
「登山服がどうかしたの?」
「いや、いいんだ。だが、これ、俺がついてくる必要あるのか?」
「うん。あるある。色々さあ、客観的な目で見てくれたらなあって」
「で、どこに買いに行くんだ?」
「あ……」
「店がわからない、か。」
「忘れてた……」
「全く……。まあいい。店は任せろ」
「提督、知ってるの?」
「栞に書いた」
「栞にそんなことまで……」
「行くぞ。歩いて行けるところだ」
「ねえ、なんかデートみたいだね。」
「デート……、だと!」
ああ、もう何てことだ。