綺麗な朝だ。太陽に向かって背伸びをする。
「痛っ!」
節々が痛い。当たり前といえば当たり前だ。楽しい楽しいバカンスに来て、一式陸上攻撃機で寝るというのは聞いたことがない。だが、十分にあり得るということを学んだ。朝食を取りに今度は木造建築のちゃんとした建物へと向かう。
「みんな〜おはよー」
のどかな朝、のはずだった。だが、艦娘たちが一斉にこっちを向いてくる。そして、1秒後には……鍋やら何やらが色々飛んできた。
「司令官がそんな人だとは思わなかったわ。いくら一式陸上攻撃機で寂しい夜を過ごしたからって、朝から着替えを覗くなんて」
「いや、陽炎、ちょと待つんだ。あれは不慮の事故であってだな……」
「次したら彗星で爆撃しますよ」
「加賀さん……そんなにマジな顔しないで……」
「私は何時でも本気です」
「まあまあ、良いじゃありませんか。提督だって、覗くぐらいなら真夜中に呼び出して、『一緒に風呂に入れ、上官命令だっ!』ってやるでしょ」
「姉さん、どうかしたのですか?」
「い、いや。ち、ちょと寝不足かな〜夜戦演習しすぎたかも」
川内とのだって不慮の事故だ。まさか、一緒に風呂に入ったなんて口が裂けても言えないが。だからと言って赤城の発言を否定することもできない。
「パーンパカパーン!さ、ビーチで遊びましょー!」
愛宕がいつもの通り、声をあげ、外へととびだす。その後ろを追うように艦娘たちが外へと行く。
「提督〜ビーチバレーしよー」
「俺は部長でエースだったんだぞ!相手になるかな?」
「もー帰宅部でしょー!」
「帰宅部だって立派な部活だぞ!」
提督、陽炎、漣、川内 vs 赤城、加賀、飛龍、日向
「おお、水雷戦隊vs空母艦隊だよ!ああ、でもやるなら夜が良かったかな〜」
「川内……暗闇じやバレーはできないぞ」
「あっちは背が高い人が多い。でもこっちはそこの頼りないの1人だけ……。水雷戦隊の速度を生かして、敵を掻き乱していくしかないわね。」
「陽炎の作戦キタコレ!!」
「おい、そこの頼りないのとは何だ」
「水雷戦隊さーん、はじめますよー」
「第一次攻撃隊、打ちます!」
赤城が打ったサーブが弧を描くことなく、4人の守備範囲から丁度外れている所へと吸い込まれるように落ちていく。
「あーっ」
「ふふ、練度が低いようですね……今後の為に少し手加減して打ったも良いかもしれません」
「あ、慢心した」
赤城の2本目のサーブが打たれる。しかし、今度は勢いがない。みるみる落下したかと思うと、コートに吸い込まれるように落ちていった。
「………自軍のコートに急降下爆撃してどうするのですか」
「慢心、ダメ。ゼッタイ。だよ!」
「いくよーっ!てーい!」
川内の低弾道のサーブが打たれる。
「うふふ、もらったわー。パーンパカパーン!」
「ああっ、危ななーい!」
愛宕にブロックされて帰ってきたボールを速度を生かして漣が取りに行く。そして、上がったボールを
「あとは任せてー!」
陽炎がアタックして敵軍へと落とし込む。
その後も一進一退の攻防が続いた。しかし、
「もらったー!」
最後は燃費で勝る水雷戦隊が勝利した。
「よーし、買ったぞー!」
「あれ、提督何かしたっけ?」
「…………」
多分、俺は勝者になった。
はい。次章では大規模作戦が発令されますよ!この話よりももっとかっこいい提督に期待!