その日の深夜、私は強烈なプレッシャーを感じて目を覚ました。
それと同時に部屋にアーシアがやってくる。
「アーシアもわかったのね。」
「はい、大きくて不吉な力です。」
「これはまずい事になったわね。」
その時私のスマホが鳴った。
「リアス。」
「ええ、里奈も感じたのね。学園の方向からね。」
話してる途中で家の外にも気配を感じた。あいつらか。
「そうね、でもこっちにもお客さんかしら?」
「それって!」
「リアスは先に学園で待ってて。他のメンバーもよ?」
「ええ、でも大丈夫なの?」
「問題ないわ。リアス、先に始めようなんて考えるんじゃないわよ?」
「え、ええ。ソーナ達にも協力してもらうわ。里奈も無理するんじゃないわよ?」
「もちろんよ。それじゃ学園の前でね。」
そう言って私は着替えて準備をする。
「アーシアはここで待ってなさい。」
「はい、気をつけてください。」
そうして私は外に出た。
「悪魔さんお待ちしてましたよ~。」
フリードとバルパーが待っていた。
っ!バルパーがボロボロになったイリナを抱えていた。
「もうわかってるだろうが、学園で実験をする。こいつは手土産だ。拠点まで追ってきたものでな。もう一人には逃げられたがな。」
そういってイリナをこっちに放る。私は慌ててイリナを抱きとめた。
よかった、息はあるわね。
「我々は先に言って準備をしてよう。ではな、学園で決戦といこう。」
そう言って魔法陣で転移して行った。
私は家に戻りアーシアにイリナの治療を頼んだ。
「アーシアはここで待っていて頂戴。イリナの事頼むわ。」
「わかりました。里奈姉様、無事に帰って来てくださいね。」
「もちろんよ、それじゃあ行ってくるわね。
アーシアの頭をひと撫でして学園に向かう。覚悟しなさいよ!コカビエル!
誰に喧嘩売ったか教えてあげるわ!
学園の前でリアス達と合流した。生徒会のメンバーも全員いるわね。
「アーシアは危険だから置いてきたわ。」
「その方がいいわね。相手が強すぎるもの。」
「里奈さん、私達は学園に結界を張ります。これで騒ぎは外に漏れないようにします。」
会長達がサポート役って訳ね。
「ええ、お願いするわね。」
「お兄様にもお願いしたけれど、来るのに40分かかるそうよ。」
「それまで待っちゃくれないわよね~。」
「そうね。」
こっちで何とかするしかないか。アザゼルにも来る途中で連絡入れたし、助っ人急いで送るって言ってたけど、待つのはあまり得策ではないわね。
え~い!やるっきゃないか。
「さて~、行ってちゃっちゃと終わらせましょうか!」
「里奈・・・そうね、みんな行くわよ!」
そうして私達は学園に入っていった。
実験とやらはグラウンドで行われていた。
「これは大規模な魔法陣ね。」
グラウンドには大きな魔法陣、その上空にはコカビエルが大きな椅子に座って待ち構えていた。
「良く来たな!兵藤里奈!いや、リナ・インバース!」
こいつ、いきなりバラすか!?
「開始早々バラすなんてセンス無いわね~。」
「今更取り繕っても仕方あるまい。俺の事も想像付いてるんじゃないのか?」
「さぁ?どうでしょうね。んで?何の為にこんなことするのかしら?」
「まあ、そう急くな。まずはオープニングといこうじゃないか!」
そう言って魔法陣が地面に複数現れる。そして中から頭が3つの10メートル位の犬のような獣が現れた。
「ケルベロス!」
数は5匹か。なめてるのかしら?
「私達相手にこれだけなの?」
「ふはははは!まずはオープニングと言ったろう?」
仕方無いか。
「みんな、さっきの話は後で説明するわ。今はあいつ等を倒す事に集中して頂戴!」
「ええ、まずはこの件を解決しましょう!」
リアスの言葉に全員頷き、ケルベロスへ向かう。
「消し飛びなさい!」
リアスの滅びの魔力が一体の頭を二つ吹き飛ばし
「雷光よ!」
朱乃の雷光が止めを刺す。
私も篭手を出し呪文を唱え放つ。
「
私の魔法で足を凍らされ一体が地面に縫い付けられる。
「
そこに小猫が拳に魔法を纏いボコボコに殴る!
容赦ないわね~、小猫。
「
祐斗も魔法で強化し一体を切り刻む。
後二体。
「
私の魔法で足元を崩され動けなくなった二体に
「
朱乃が弓から魔法を放ち二体を黒焦げにする。
これで終りね。しかし油断した私達の隙を付いて小猫の後ろに魔法陣が現れケルベロスが現れる。
まずい!間に合わない!
「はあああああ!」
ザシュ!
だが現れたもう一人にケルベロスは真っ二つにされた。
「間に合ったようだな。」
「ゼノヴィア!助かったわ。」
「ああ、イリナはどうした?」
「アーシアが治療してるわ。」
「そうか、礼を言う。あの状況だと私一人が逃げるので精一杯だった。」
「勝手に行動したのはあれだけど今のでチャラにしてあげるわ。」
さてさてそれではメインかしら?
「ふははは、やるじゃないか。ここまで簡単にやられるとは思わなかったぞ?」
その時魔法陣が光り輝いた。
「──完成だ!」
バルパーが歓声を上げた。
「四本のエクスカリバーが統合された!」
そんなことしてたのね~。
「エクスカリバーが統合されたことで下の術式も完成した。あと20分でこの町は崩壊するだろう!解除したければこの俺を倒すんだな。」
ちょ!何考えてるのよあいつ!
「フリード!余興だ、統合されたエクスカリバーを使って戦え!」
「はいな!頂戴いたします。あははははは!この素敵でスペシャルなな剣で悪魔共をチョッパーしてやりますよ!」
そうしてフリードは剣を構える。
祐斗が前に出る。仕方無いわね~。
「祐斗!熱くなるのも仕方ないけど頭は冷静によ!」
「ありがとう、里奈さん。」
「私も参加させてもらう。」
ゼノヴィアも前に出て祐斗の隣に並ぶ。
「いいのかい?僕はあれを破壊したいんだよ?」
「ああ、かまわない。最悪コアだけでも回収できれば問題ないし、それにあれは異形の剣になってしまったからな。」
前に進みながら祐斗がバルパーに言う。
「バルパー、僕は聖剣計画であなたに殺され、悪魔に転生して生きながらえた生き残りだ!」
「ほう、あの計画の生き残りか。」
興味深そうに祐斗を見る。
「まあ、お前らのおかげで計画は成功したんだ、礼位は言っといてやろうか。」
「成功だって?僕達を全員殺したのに?」
「ああ、成功したからこそお前達を処分したのだよ!」
なんて下種な発想なのよ!
「聖剣を扱うには因子が必要だとわかってな、その因子さえ補えばある程度の因子を持っている者に移植すれば扱えるとわかったのだよ。そして足りない因子はどうすればいい?」
まさか・・・。
「そう!持っている奴から抜き取って集めればいいのだよ!」
「な!まさか聖剣の祝福を受ける時に渡される結晶は──」
「そうだ!そうして抜き取って作った結晶だよ!だが、教会は私の研究のみを横取りし、私を追放したんだよ。まあ、おやさしいミカエルの事だ、抜き取った人間は殺さないだろうがな!」
「なっ!それならばあなたも出来たんじゃないのか?殺さないで抜き取ることを!」
「はっ!用の無くなった者を破棄して何が悪い!実験には犠牲はつき物じゃないか。」
こいつ!
「この結晶はその時の物だ。いくつか使ったから最後の一つになったがな。欲しければくれてやる、更に研究は進み今は量産可能な段階まできているからな。」
そう言って結晶を祐斗に投げる。
祐斗はそれを拾って大事そうに手に取り抱く。
「みんな・・・。お前だけは赦さない!みんなの信仰と想いを持て遊ぶ貴様だけは!みんな、僕にどうか力を貸してくれ!」
祐斗結晶を両手で包み込む。
その時結晶が光り輝いた。
次回から急展開です。ご都合主義全開です。