なんとかゼノヴィアの暴走を止めた私達は戦闘の事後処理と各々の説明をすることにした。ゼノヴィアは蛇は消滅したが戦闘や暴走のダメージを考慮してグリゴリに送った。コカビエルも付き添いで付いていっている。
「さて、誰からがいいかしら?」
はいは〜い、とイリナが手を上げるのでイリナから
「え〜と、フィリア・ウル・コプトの転生者で〜す。」
相変わらず軽いというかなんというか。
「ゼノヴィアが暴走した時に思い出したのでまだ若干混乱してるかな?」
「さっきドラゴンの技と羽に尻尾まで生えてたわよね?」
「そうね。ただ咄嗟だったから何処まで出来るかは今後検証しないと分かんないかな。ブレス一回で魔力消費凄かったし。」
なるほどね。
「そんでギャスパーってもしかして・・・ヌイグルミ?」
「里奈先輩ひどいです!ポセル・コルバ・タフォーラシア、ポコタです。」
「ギャスパー・・・ピッタリだわ。」
「何がですか?!」
いや、見た目とか印象とかキャラとか・・・。
「ん〜、というかほぼ全員関係者とはね〜。とりあえず大まかな所は分かったから影響とか能力は後日に検証かしら?」
あと残っているのは二人か〜。ああ、もう一人いるんだった・・・こいつは分からなくても問題無いわね。
「ミカエル!」
私は部下に指示を出してるミカエルに声を掛ける。
「なんでしょうか?」
「イリナの処遇ってどうなるの?」
「え〜と、さっきドラゴンみたいになってましたがイリナさんが問題無ければこのまま教会側でお願いしたいですね。」
「大丈夫なの?システムとか。」
ミカエルは頬をかきながら
「まあ、何とかします。他にも考えている事もあるので。」
「ああ、それならアーシアが祈り捧げても大丈夫にしてくんない?習慣なのか、たまに祈りで頭痛で困ってることがあってさ、可愛いそうだからなんとか出来ない?」
しばらく考えて
「アーシア・アルジェント。神は居ませんが祈りを捧げてくれますか?」
言われたアーシアは
「はい。なかなか信仰は捨てられませんし、許していただけるのなら今度はミカエル様に祈らせていただきます。」
「分かりました。祈りを捧げる悪魔が一人位いても良いでしょう。戻ったら調整させていただきますね。」
あとは
「ゼノヴィアの事はどうするの?」
「そうですね、彼女の意思次第でしょうか?」
「戻りたいって言われたら許可するの?」
「そうですね。暴走は彼女の意思ではないですし、今回の事は神の不在が招いた事ですからね、こちらに責任が無いわけでもないですから。」
なるほどね。
「では、私はそろそろ戻らないといけませんので。里奈さんの事情を聞きたい所ですが次回かアザゼル達からの報告で確認させていただきます。」
そう言ってミカエルは他の天使達と共に帰って行った。
入れ替わりにアザゼルとサーゼクスがやって来た。
「おう、おつかれ。助かったぜ。」
アザゼルが軽く声をかけてくる。
「今回はガウリイの手柄ね〜。」
「ええ、話は聞きました。」
サーゼクスが言う。
「あいつ面白いな。ほとんど本能で解決だもんな〜、前迄はもう少し考えて行動してたと思うんだけどな。」
「いやぁ、里奈がいれば俺が考える必要無いだろ?」
いつの間にやらガウリイが来てしれっとそんな事を言う。
スパーン!
私はスリッパでガウリイの頭を叩く。
「いてぇ!毎回毎回そのスリッパどこから出してんだよ!」
「こんな時の為に懐に忍ばせてるのよ!て言うか前も言ったけどあんたも少しは考えて行動しなさいよ!こっち来て頭良くなったんでしょ〜が!!」
「出来るのは勉強だけだ!考えるのは苦手なんだよ。だから前世と同じく里奈にまかす!」
ぷちっ
「黄昏よりも 昏きもの 血の流れより────」
「だ〜っ、やめろ里奈!その魔法は駄目だ!!」
アザゼルが私を止める。
「アザゼル邪魔しないで!今度という今度は許さないんだから─────」
スゥッと背筋が寒くなる。
「リナ〜、折角直したのにまた破壊するのかしら〜?」
「ヒィィィ。ね、姉ちゃん!!」
いつの間にか後ろに立っていた姉ちゃんが私の首筋に手を当てている。
「まったく、ガウリイがこんななのは前からで仕方ないでしょうに。何回吹き飛ばしても変わらないんだから諦めなさい。」
そう言われるとそうなんだけど。
「ガウリイもそこで頷かないでください、またぶっ飛ばされたいですか?」
ブンブンッと首を横に振るガウリイ。
「え〜とそろそろいいかな?」
サーゼクスが控え目に聞いてくる。
「ええ、どうぞ。」
姉ちゃんは何事も無かった様に一歩下る。
「とりあえずカテレアはこっちで処罰する。ゼノヴィアはアザゼルとミカエルに任せる。それで里奈さん、君達と同じ仲間が増えたっていう認識でいいのかな?」
「そうね。ゼノヴィアはどうなるかまだわからないけどコカビエルがこっちに協力的な感じみたいなんで大丈夫だと思います。」
サーゼクスはちょっと考えて
「仲間になる予定は後何人だい?」
「え〜と、二人から四人ですね。」
「その差は?」
「三人は大丈夫だと思います。が、もう一人は・・・前世でも敵になったり味方になったりだったんで実際見つからなくても問題無いですね。」
「一応こちらでも調べてて何人か目星を付けてるんだが、夏休みに冥界に来たときに会えるように手配しておこう。」
おお!さすが!
「ありがとうございます。助かります。正直仲間が転生者だったんで見つかりやすかったとも言えるけど、ここから先は探さないと見つかりそうにないので、お願いしますね。」
「ああ、アポとって手配しておいてくれ。」
サーゼクスは姉ちゃんに頼む。
「分かりました、ではそろそろ私達も戻ります。」
「では、次は冥界で会おう。」
そう言ってサーゼクス達悪魔も戻って行った。
「さ〜て、俺等も帰るぜ〜。」
「ゼノヴィアの事頼んだわね。それからどうするか報告もよろしく。」
「ああ、まかせろ。」
アザゼル達も帰って行く。
やっと帰れ・・・ないか〜。仕方無い。
「リアス、解散でいいのよね?」
「ええ。」
「ちょっと行く所あるから先に帰るわね。」
そう言って先に学園を離れ気配のある方に行く。
そこは学園の森の奥だった。
「そろそろ出て来たら?」
「いや〜、リナさん・・・今は里奈さんでしたね。やっぱり気付かれましたか。」
こいつは・・・。ニコニコ顔で木の影から出てくる優男。
「隠す気も無かったくせによく言うわよ。それで?今迄どうしてたのよ?」
「いや〜、僕も思い出したのは里奈さんがライザーとの戦闘の映像を見たのがきっかけでして・・・。やっと現状把握出来たので挨拶に。」
「そんで?悪魔でアスタロトの坊っちゃんに転生したみたいだけど、人格どっちなのかしら?」
「前の方ですよ。元々の人格は僕からしても下種過ぎたので退場してもらいました。」
退場て。
「どういう事?」
「元の人格はですね、聖女と呼ばれる様な人を罠に嵌めて手籠めにするというですね、なかなか元魔族からしてもひどい方でして、このままだと僕が動けなくなりそうだったので消えてもらいました。」
「まさか!」
「ええ、そうです。アーシアさんですか?その方を罠に嵌めたのも元の人格です。私の眷属もそういう方達なので記憶操作と援助して普通の生活に戻ってもらいました。」
「なんか、良い人っぽくなってない?」
「いやいや、これからの事を考えて最良を選んだだけです。」
まあいいか。
「わざわざ出て来たってことは挨拶以外にも何かあるって事?」
「さすが話が早くて助かります。取り敢えずですが、数人の確認と所属が判明したのでその報告ですね。」
仕事が早いというか何というか・・・。
「そんで?詳細は?」
「まずは所属ですが、里奈さんなら予想してると思いますが
人差し指を口に当てて
「それは秘密です。」
こいつは〜!
「まったく、相変わらずね〜。まあいいわ、こっちもちょっと込み入ってるから細かい所は後日話し合いましょう。連絡はグレイフィアに仲介してもらおうかしら?」
「グレイフィアさん・・・何故魔王の
そこまでは把握してなかったのね。
「姉ちゃんだからよ。」
「・・・・・・・・・はいいいいいいいい!?ルナさんが!?」
おお〜、こんな焦ってるのなんて初めてみたかも。
「そこは把握してなかったのね〜。と、いうわけなんで後で連絡させるから・・・覚悟しておいた方がいいわよ?」
そう言って立ち去ろうとしたが
「ちょ!待ってください!」
「何かしら?疲れてるから帰りたいんだけど。」
「里奈さんなら今の僕の力分かってますよね!?殺されちゃいますよ!?」
「え〜、わかんな〜い。なんてね、あんたの事だから奥の手とか持ってそうだけどそれでも姉ちゃんには敵わなそうだから、手加減位はお願いしといてあげる。」
「それはあまり変わらないような?」
本気で焦ってるわね〜。
「さすがに殺されることは無いと思うわよ?」
「あ〜、も〜わかりました!ちょっと先ですが若手悪魔の会合があるのでそこで知ってる事をお教えします!なのでルナさんにはうまく言ってください。」
「仕方ないわね〜、今の話破ったら姉ちゃんに・・・。」
「分かりましたよ。では、僕もあまり離れてると怒られるんで、帰りますね。」
「それじゃあ頼んだわよ、
そう言って私達はそれぞれ帰る事にした。
やっと出てきたゼロス。
もうちょい先にしようか迷ったんですが、イリナとギャスパーの正体出したし丁度いいかな?ということで出しました。
ゼロスをディオドラにというのは前々から決まってました。なのでここからちょいちょい原作から変わってきます。
次話から番外をしようかと考えてます。