スレイヤーズD×D   作:デンドロビウム

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夏休み編です。


いざ冥界へ

 

 

あれから暫く新しい私の力の制御や譲渡・分散のこともみんなに話して協力してもらい修行に時間を費やした。

 

かといって毎日修行なんかしてたら私の魔力が尽きるので数日おきに行っている。

 

そして夏休み迄あと数日という事で私達は買い物に出掛けていた。

 

「夏休みってそこそこ予定詰まってるのよね?」

 

「そうね。ほとんど個人修行に当てられるみたいだけれど。」

 

リアスがお店の品物を選びながら答える。

 

「ならこのまま宿題終らせちゃおうかな。」

 

「このまま、ですか?」

 

アーシアが不思議そうな顔で聞いてくる。

 

「そうよ。私は宿題決まってできる物はその日の内に終わらせてるわ。」

 

聞いていたみんなが呆然と私を見ている。

 

「宿題って夏休みに終わらせるものじゃないんですか?」

 

アーシアが言ってるのが普通なんだろうけど

 

「私は毎年夏休み前には全部終わってるわよ?」

 

「さすが学年首位は違いますね。」

 

小猫が何かを期待した感じで見てくる。

 

「夜にみんなで勉強会でもする?」

 

『是非!』

 

リアスと朱乃以外の食い付きが凄い。

 

「リアスと朱乃もどう?私3年の内容もわかるわよ?」

 

「えっ!」

 

リアスが驚いている。

 

「学ぶ事は嫌いじゃないからね〜。とはいえ飛び級だとつまらないじゃない?魔法の研究もしないとだから学校の教科は真っ先に習得したのよ。」

 

「もしかして里奈さんもIQ高いんですか?」

 

「まあ、そういうのって指標でしかないから気にして無いんだけど170じゃなかったかしら?」

 

『高い!』

 

今度は全員が驚く。そういえば言った事無かったわね。

 

「とはいえガウリイみたいのもいるからね〜、あんまり当てにならないと思うわよ?」

 

「でも先輩なら納得です。昔から頭の回転早かったですし。」

 

小猫に言われるがそうなんだろうか?自覚がないからわからないわね。

 

「リアス、私達もお願いしましょうか。」

 

「そうね、全員でやって夏休みは楽しめる様に今の内にがんばりましょうか。」

 

「オッケー、みんな纏めて面倒見てあげる。」

 

とはいえ全員優秀だからそんな苦労しなさそうね。

 

 

 

なんてことがありつつ夏休み初日。私達は駅の地下(・・)に下りていた。

 

「へ〜、こんな施設があったのね〜。しかも専用列車とかさすがグレモリーよね。」

 

いいながら辺りを見渡す。さすがに駅の地下に悪魔専用の駅があるなんてしらなかったわ〜。

 

「列車は確かにグレモリー所有だけど駅や施設は複数の家の出資で運営されてるわ。」

 

リアスが言うが、そもそも専用列車があってそこの施設に出資とか次元が違う。

 

とはいえこの感じだとグレモリーの屋敷にある文献は期待大ね。

 

「みんな、そろそろ乗り込むわよ。」

 

リアスの言葉で全員移動する。

 

列車の中も外見通り豪華な作りになっていた。

 

「金持ちは違うわね〜。」

 

「何が凄いかすらわかんね〜な。」

 

ガウリイがキョロキョロしながら言っている。

 

「祐斗達は何回か乗ってるんだっけ?」

 

「そうだね。僕と小猫ちゃんは毎年長期の休みの時にはグレモリーの屋敷に行ってるからね。」

 

「はう〜、落ち着かないです。」

 

質素な暮らしをしていたアーシアにはこれは落ち着かないでしょうね。私も少し落ち着かないし。ギャスパーに至っては既にダンボールに入り

 

「ここが落ち着きます〜。」

 

とか言っている。

 

「まあ、最初は誰でも落ち着かないと思いますわ。」

 

朱乃の言葉には実感が伴っている。

 

だが一人だけ動じない奴がいた。

 

「速攻で寝れるとかやっぱ大物よね〜、アザゼルは。」

 

「えと、ガウリイさんもその・・・。」

 

へ?

 

アーシアの指す方向にはいつの間にか移動したのか椅子に座って眠っていた。

 

「ガウリイもこういうの動じないわね〜。いつでも自然体でいられるのは、こういう時は羨ましいわね。」

 

ガウリイをジト目で見る。

 

「ほっほっほっ。皆さん、列車の旅は楽しんでいられますかな?」

 

声と共に現れたのは車掌さん?とリアスだった。

 

「みんな、この列車の車掌のレイナルドよ。」

 

「姫の新しい眷属の皆さん、はじめまして車掌のレイナルドです。以後よろしくお願いします。」

 

私達に挨拶した後何かの機械を取り出した。

 

「これで皆さんがリアス姫様の眷属の確認と入国の許可の申請を行いますのでご協力をお願いします。」

 

そう言い私達一人一人にセンサーらしき物を当てていく。

 

全員を確認し終わった後

 

「皆さんの確認が終わりました。皆さん問題ありませんね、ありがとうございました。」

 

「それにしても、アザゼルとガウリイはよく寝ていられるわね。らしいと言えばらしいのかもしれないけど。」

 

リアスの呆れ声を聞いた車掌さんは

 

「堕天使の総督様と白龍皇様は平和でよろしいですな。」

 

ほっほっほ〜、なんて笑っている。

 

なかなか動じない車掌さんね。

 

それから後はリアスも合流してゲーム等をして列車の旅を楽しんだ。

 

 

 

『まもなくグレモリー領に到着します。まもなくグレモリー領に到着します。』

 

駅名に実家の名前なんてさすが出資して専用列車持ってるだけあるわね〜。

 

「窓開けてもいいわよ。」

 

次元の狭間を通り過ぎたらしくリアスがみんなに言った。

 

「ん〜、冥界の空気は久しぶりね〜。」

 

窓を開けて冥界の空気を吸い込む。

 

アーシアは紫の空に興味津々らしく楽しそうに空を眺めている。

 

「里奈さんは冥界に来たことあるんですか?」

 

朱乃が聞いてくる。

 

「ええ、あるわよ。堕天使側もあるしこっち側もアザゼルの依頼で何回かあるわ。」

 

「そうなんですね。」

 

会話をしていると列車が減速して先頭車両に行っていたリアスが戻って来て

 

「そろそろ着くわ。みんな用意して。」

 

リアスに言われ全員降りる準備をするが

 

「アザゼルとガウリイは降りないの?」

 

「ああ、アザゼルはこの先の魔王領でサーゼクス達と会議があるらしくてな、俺も一応護衛でついていく。」

 

「面倒くさいが仕方無い。お前等は先に行ってグレモリー家で挨拶してこい。夕食には合流出来るだろ。」

 

「それじゃ先に行ってるわね。」

 

そうして私達は列車を降りた。




里奈もIQ高いのです。

次回から冥界での話しになります。

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