それではどうぞ
「よし!早く帰って爺ちゃんと修業しないとなぁ」
そんなことを考えながらいつもと変わらない授業終えいつもと変わらない帰り道を帰って行った。そして、家に着いて俺はすぐに忍び装束に着替え爺ちゃんの部屋に行く途中て学校から帰ってきた紗希に会った。
「あ!お兄ちゃんただいま!」
「おう、紗希お帰り、今日は早いんだな」
「うん!今日は部活お休みなんだ……ねぇ、お兄ちゃん今日もお爺ちゃんと修業なんだよね」
「ん?そうだけど、どうかしたのか?」
「えっとね、出来たらでいいんだけどね、修業が終わったら勉強を教えて欲しいんだ……ダメ、かな」
上目遣いでそう言われてはこう答えるしかない。
「おう、別に大丈夫だけど修業してご飯食べた後にな」
「は〜い!」
こんな感じのやりとりを学校でも普通にしていると何故かブラコンと言われてしまう………何故だ?
「お兄ちゃん、お兄ちゃんの部屋で勉強教えてもらってもいい?」
「あぁ、別にいいけどガマ師匠が部屋にいるけど大丈夫か?」
「うん、大丈夫!ガマちゃんどうせお酒飲んですぐ寝ちゃうから」
「まぁ、それもそうか…それじゃそろそろ爺ちゃんの所に行って修業してくる」
「うん、頑張ってねお兄ちゃん‼︎」
「おう!」
そう言って再び爺ちゃんの部屋に向かった。
「爺ちゃん、ただいま」
「ん、帰って来たか、よし蔵に行っていろいろと準備してこい」
「はい」
そして、蔵に向かい忍者刀や手裏剣、苦無を準備する、しかし、いつもの場所に忍者刀がなく奥の方を探していると清らかな光が物の隙間から漏れているのが見えた。
「ん?何だろうあれ」
光っている物の上にあるものをどかすと。
「?こんな忍者刀初めて見るな、しかも光ってる!玩具にしてはしっかりしてるよなぁ…あ!もしかしてガマ師匠のかな?」
その不思議な光を放っている忍者刀を振ってみたりしていると突然忍者刀の光が強くなる。
「な、何だこれ眩しい!」
眩しくて目を瞑った瞬間体が浮くような感覚がしてそこで意識が途絶えた。
ここは越後の春日山城、新田剣丞という天人が織田に勝利をもたらした、その話しが各地に広まりつつあった頃。
「ねぇー、あんた達最近噂になってる織田の天人っていったいどんな奴だと思う」
家臣達に問いを投げかけたのは長尾美空景虎この春日山城の城主。
「そうですね、噂では突然不思議な音が鳴りその後に天から眩く光る玉に乗って降臨したと聞いてますね。そして、今川と織田との合戦で織田に勝利をもたらし、更には織田久遠殿の夫になったとのことですので武に秀でてかなりの美男子なのではないのでしょうか」
天人のことを説明したのが家老の直江秋子景綱。
「柘榴はそういうのどうでもいいっすけど、あの東海一の弓取りを倒したなら闘ってみたいっすね!」
「…松葉もどうでもいい興味ない…」
天人のことをどうでもいいと言っているのが柿崎柘榴影家と甘粕松葉影待。
「どうでもいいってあんた達は〜!私が聞いてるのよちゃんと秋子みたいに答えなさいよ!」
「柘榴はちゃんと闘ってみたいって答えたっす、松葉がちゃんと言ってないっす。何なんすか興味ないって」
「…松葉は御大将を守ることが大事だからそれ以外は興味ない、柘榴はただ天人と闘いたいだけ、…違う?…」
「ウグ!た、確かにそうっすけど柘榴はちゃんと答えたんっす‼︎」
2人が言い争っていると美空が溜息をつき。
「ハァ〜、もういいわよあんた達2人に聞いた私がバカだだったわ」
「…御大将に呆れられた柘榴のせい…」
「な、何で柘榴のせいになるんすか!松葉のせいでもあるじゃないすか!」
「もう、柘榴ちゃんも松葉ちゃんもいい加減にしなさい!」
秋子が、いつまでもじゃれ合っている2人に言うと。
「…秋子の方がうるさい静かにする…」
「そうっす、そうっす秋子さん少しうるさいっすよ!もう少し静かにするっす!」
何故か逆に2人に怒られる秋子であった。
「な、何で私が怒られてるんですか〜〜!」
「あんた達、秋子で遊ぶのもそれくらいにしておきなさいよ」
「はーいっす!」
「…はーい…」
「それにしても織田に勝利をもたらしたねぇー、そんなにすごそうなら私の所にも落ちてこないかしらね、そしたら越中の攻略もすぐに終わるのに」
「そうですね、しかし無い物ねだりをしても仕方がないかと」
「そうね、それじゃあ天人の話もこれくらいしーーーーー」
話しを切りやめようとした時突然今までに聞いたことがない音がなった。
その異常事態に素早く反応した松葉が美空の側に付き柘榴が周りを警戒している秋子はこの異常事態にオドオドしている。
「秋子、少し落ち着きなさーーーー」
美空が秋子を落ち着かせようとしたその時視界が一瞬にして真っ白になった。
しかしそれは少しの間で徐々に視界が戻ってきた。
「御大将〜!御大将〜!大丈夫ですか、お怪我はお身体は大丈夫ですか!」
「だから秋子少し落ち着きなさいよ、私は大丈夫何ともないわよ」
「そうですか、良かったです。それにしてもさっきのは何だったのでしょう」
秋子が落ち着いたら今度は柘榴が騒ぎ出した。
「御大将!あれなんすか!さっきまであんなの無かったっすよね!」
「もう〜!今度は何なのよ!」
「だから、あれっすよあれ!てか松葉は何か見てなかったんすか!」
「…見てたけど分からない光ったらそこに居た…」
そこには、今まで誰も居なかった所に1人の男性がなんと地面に下半身が埋まって居た。
「お、御大将…あの人は一体誰なのでしょうか、ハッ!ま、まさか天人様なのでしょうか」
「そ、そんなの分かんないわよ!とりあえず柘榴あの埋まってる奴引っ張り出しなさいよ」
「え〜〜!柘榴がやるんすか、松葉も手伝ってくださいっす!」
「…柘榴早くやる御大将の命令、松葉は命令されてないから…」
「う〜〜、分かりましたっすよ!やればいいっすねやれば!」
柘榴が埋まってる天人?とりあえず観察する死んでいるのか寝ているのか判らないがピクリとも動かない。
「柘榴、そいつ生きてるの死んでいるの」
「ちょっと待ってくださいっす…………い、一応生きてるっす、気絶してるんすかね」
刀の鞘で突いて生死を確認した。すると、「う〜〜」と言う呻き声がしたから天人?は生きできるようだった。
「それじゃあ引っこ抜くっすよ、せーの〜〜‼︎……ぬ、抜けないっすね、こうなったら本気でいくっすよ………せーの〜〜おりゃ〜っす‼︎‼︎」
「「「あ、」」」
「ふぇ?」
柘榴の本気で勢い良く抜けた天人?は真っ直ぐ秋子に向かって飛んでいきそして衝突した。
「イタタタタ、もうなんなんですか〜〜」
「あー、秋子さん大丈夫っすか?」
「大丈夫なわけなんじゃないですか‼︎」
天人?の下敷きになった状態から這い出た秋子は目の端に涙を浮かべながら言った。
「秋子さん、泣かないでくださいっす!ごめんっす、ごめんなさいっす!」
「な、泣いてなんかないですよ!」
そんな見え透いた嘘を言い張る秋子を見ていた松葉が、
「…柘榴が秋子のこと泣かせた…もっと謝る」
「う〜〜、ごめんなさいっす…」
「だ、だから泣いてないって言ってるじゃない‼︎」
柘榴と松葉にからかわれているのに気付かない秋子に呆れて美空が口を挟む。
「だからアンタ達いい加減にしなさいよね、いつまで秋子で遊んでるのよ!…と言うかそんなことよりもアレのことでしょ!」
そう言って指をさした方には柘榴に引っこ抜かれて秋子にぶつかっても起きない男がいた。
「しかし本当に起きないっすね、さっきのでも起きないとかちょっと異常っすよ」
「まぁー、とりあえずどこかの草かも知れないし、手足を縛って持ち物を調べましょうか。松葉よろしく頼むわ、柘榴は宇佐美を探して来なさい」
「…了解…」
「え〜〜!あの人神出鬼没っすから探すの大変なんっすよね」
「い・い・か・ら!早く探しに行きなさいよ‼︎」
「は〜〜いっす」
実空が指示を出して柘榴が家老の宇佐美沙綾定満を探しに松葉もどこから持って来たのか縄で縛って持ち物を調べている。
「…大将アレの持ち物を、これで全部…」
「そう、ありがと…どれどれ…ってちょっと!忍者刀持ってるってことはコイツどこかの草ってことじゃないの!軒猿!」
実空が軒猿と言うとどこから1人の忍者が現れた
「はっ!御大将如何様でしょうか」
「あんた達の中でこの忍者刀が何処の草が使っているのか知ったら教えなさい」
「はっ!その忍者刀はお借りしても?」
「えぇ、良いわよ何かわかったら教えなさい」
「はっ!」
話し終えるとその忍者はまたでて来たように姿を消した。
「さてと、コイツが何処の草なのかは追い追い調べるとして他の持ち物はっと…何かしらこの小さい本………!こ、これコイツと同じ顔があるわよ!」
実空が驚き本の表紙の絵?の様なものを秋子と松葉にそれを見せる。
「…すごいそっくり、と言うかまるっきり同じ…」
「ヘェ〜、た、確かにすごいですね。まるでその中に人が入ってるみたいです」
三人が集まって今度は本の内容を読もうと思ったのだが、校則、とか校歌、とか読めるのだが意味が解らない単語がたくさんあり読むのは諦め他に何かないかと調べると本の裏表紙しさっきとは違うがまた人がまるでその中に入った様な絵があった。
「先程のは顔だけでしたが身体全部があると本当にこの紙のようなもののなかに人が入ってるみたいですね………これはもしかしてこの人の御家族でしょうか?」
「そうね、この絵から見るにそうでしょね」
「…松葉もそう思う…」
その絵には、威厳がある顔したお爺さんと優しそうな顔をしたおそらく父親であろう男と人と今、目の前で縛られている男と肩を寄せ合っている女の子が描かれていた。
「…まぁ、この意味不明な本も絵も、もう良いけど問題は次よね」
そう言った実空が見たのは、如何にも怪しそうな御札が貼ってある瓢箪があった。
「こ、これはどうしたら良いんでしょうか、瓢箪の蓋を取っちゃいましょうか?」
「…御札、取る?…」
「私もこんな御札見たことないわよ、でもこの瓢箪からも御札からも嫌な感じはしないのよね」
三人が瓢箪をどうするかを考えていると、柘榴が宇佐美を連れて戻って来た。
「御大将〜!うささん連れて来たっすよ!」
「なんじゃなんじゃ、この可愛いババアを連れ回してからに!」
「…ちょうど良い時に来た…」
「そうね、ちょっと宇佐美この御札どういった類のものかわかる?」
「呼び出したと思ったらなんじゃ、御札?そんなのはワシよりも御大将の方が詳しかろうに、それよりワシはそこに縛られて転がっている小僧の方が気になるんじゃがな」
「それが解らないから聞いてるんでしょ!それとあの男のことは今はいいのよ!」
「わかったわかった、そう騒ぐでない…どれその瓢箪貸してみい……………フムフム…………こ!これは‼︎」
「わかったの!」
「何なんですか?」
「何なんすかね」
「………………」
「全く解らんの カカカ!」
「宇佐美〜〜‼︎」
「まぁーそう怒るでない、だいたいこの御札から邪気の様なものは感じるのかえ?」
「いいえそんなものは感じないわよ」
「なら御札云々よりもその瓢箪の蓋を外して仕舞えば良かろうに」
「宇佐美まさ、それは流石に危険かと」
秋子が心配するように言うと。宇佐美は小悪魔の様な笑みで。
「カカ!なんじゃ越後の竜ともあろう美空様が瓢箪一つに臆するとはのう」
その見え透いた挑発に美空は、
「な・ん・で・すって〜〜‼︎やってやろうじゃないの!なによこんな瓢箪なんて怖くも何ともないわよ!変なのが出てきたら三昧耶曼荼羅を喰らわせればいいのよ‼︎」
「御大将ー、そんなで三昧耶曼荼羅って仏罰が来るかもっすよ!」
「煩いわよ柘榴!」
そして美空は怪しげな瓢箪の蓋を掴んだ。
「い、いくわよ……………………えい!」
ついに瓢箪の蓋を外すと大量の煙が出てきた。
「ちょっ!何なのよこれ〜〜、ケホッ、ケホッ」
「お、御大将!大丈夫ですか!」
「うわー、煙だらけっす」
「…煙たい…」
「カカカ!傑作じゃのう」
そして未だ煙の中にいる美空の方から美空の声ではない少し怒った様な声が聞こえてきた。
「まったく、一体なんじゃワシをいきなり瓢箪に戻しよってからに!おい拓哉!腹が減ったぞ、それに今晩のアニメはもう録画したんじゃろうな‼︎」
美空の周りの煙が晴れると持っていた瓢箪が落ちている代わりに何かを美空が手に持っていた。そして、その手に持っているものを見て皆は言葉が出てこなかった。
「「「「「……………………」」」」」
美空とその手の上にあるものの目が合った。
「………………な、なな、何なのよこれは〜〜〜‼︎」
「………………だ、だだ、誰じゃお主は〜〜〜〜‼︎って、おい〜〜!」
美空は手に持っていたものを放り投げた、投げられた方は大きな放物線を描いて地面に落ちた。
「グェッ……アイタタタタ、まったくワシを放り投げよってからに‼︎だいたい誰なんじゃお主は‼︎」
「あ、あんたこそ何なのよ!妖か何かならすぐに退治するわよ!」
「なっ、このワシを退治するじゃと!やれるもんならやってみると良い返り討ちにしてくれるわ‼︎」
「何ですって〜〜、蛙の分際で…やってやるわよ‼︎」
そう、美空が放り投げたそれは蛙だった、しかしその蛙はただの蛙ではなく人の言葉を話し和服の様な服装をしている蛙だった。そしてその蛙は放り投げられたことに怒り美空と言い争っている、それを他の者は驚いていたり面白そうに見ていて。
「お、御大将!か、かか蛙が人間の言葉を話しています!私はタヌキか何かに化かされているんでしょうか‼︎」
「……蛙が御大将と言い争ってる……なんか凄い……」
「な!何すかあれ!蛙が喋ってるっすよ!あんな蛙見たことないっす!」
「カカカッ、本に今日は面白いことが起きるのう、おい柘榴ちょいと酒を取ってきてくれんかのう、この光景は最高のつまみになるからのうカカカッ」
「え〜!柘榴だってこんな面白そうなの見逃したくないっす!」
「まぁーそうじゃのう……仕方がない夜にでも思い出しながらにするか」
そんな話をしている間も2人?1人と1匹?の言い争いは続く。
どうだったでしょうか?