戦姫絶唱シンフォギアEX-AID 運命を変える戦士   作:狼牙竜

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お待たせしました、第16話です!

これまで色んなSS書き続けてきましたが、はじめてここまでたどり着きました…
今回はシンフォギアエグゼイドでやりたかったことが2つもできて満足です!

もうすぐ切歌の誕生日ですね。勿論記念作品も投稿しますのでお楽しみに!


感想、評価が作者の励みになります。

OP EXCITE
挿入歌 限界突破G-BEAT



第16話 Heart、届くとき

「「ノーコンティニューで、クリアしてみせる!」」

ガングニールを纏った響と並ぶ、エグゼイドの新たな形態『ガングニールゲーマー』。

その姿を見て、司令室にいたメンバーも驚きを隠せない。

 

「エグゼイドと、ガングニールが…」

「融合した、だとぉ!?」

すると、自動的に司令室の端末にガングニールゲーマーのスペックデータが送られてくる。

 

「凄い…このガシャットは、響ちゃんのガングニールをエグゼイドに上乗せした形態ってことか…!」

 

驚く将也だが、その中にあったある項目に疑問を抱く。

「これは…4分21秒?」

 

 

――――――――――

 

(BGM 限界突破G-BEAT)

 

「凄い…力が溢れてくる…!」

響には大きな変化はないが、さっきまでより圧倒的に大きな力を感じた。

 

「行くぞ…響!」

頷いた響は、力強く胸の歌を歌い始め、同時に地面を強く蹴る。

 

 

「ハアアア!」

サバイバーが象の鼻で攻撃してくるが、響は鼻が振り下ろされるよりも早く飛び込み、両腕のガントレットを起動させた状態でボディブローを打つ。

 

「グウウ!?」

響の拳は僅かに黒いオーラを帯びており、先程までとは大きくパワーアップした一撃はクリス達でも倒しきれなかったサバイバーにダメージを与え続けていた。

 

「あれが…宝条と立花の力…」

しかし、響が黒いオーラを纏った攻撃で戦っている一方、エグゼイドの方はわずかだが様子がおかしかった。

 

 

「ぐ……これ…は…」

デッドのガトリングを掻い潜りながら戦うエグゼイドは、頭の中で少しづつ強くなっていく不気味な声と抗っていた。

 

 

(……コワセ……スベテヲ……タタキツブセ…!)

響の攻撃力が上昇するたびに、エグゼイドの体に電流が流れ、様子がおかしくなるが…

 

 

 

「この程度……どうってこと、ない!」

全力でデッドを殴り、爪を破壊。

それと同時に、エグゼイドは両腕を交差させるとガシャコンブレイカーの時と同じ武器アイコンが出現。

 

 

《ガシャコンストライカー!》

《ズ・ズダーン!》

出てきたのは、先代ガングニールの使い手だった天羽奏が使っていたアームドギアによく似た形状の武器。

 

違いは、ガシャコンウェポンによく似たデザインの武器に変化したことでAボタンとBボタンが付いたデザインとなっている。

 

これこそが、ガングニールゲーマーの専用武器『ガシャコンストライカー・スピアモード』!

 

 

「これで…!」

エグゼイドはガシャコンストライカーの穂先に付いたBボタンを押し、デッドの腹に突き刺した状態で思いっきりぶん投げる。

 

「まだまだ!」

続いて、Aボタンを押すと槍が中央から真っ二つになり、エグゼイドの両腕に装備される。

 

 

《ド・ドッゴーン!》

ガシャコンストライカーを『ナックルモード』に変形させ、エグゼイドは右手に付いたBボタンを連打してラッシュを叩き込む。

 

「グウウウ…」

「おおらああああ!!!」

デッドが吹き飛ばされると、響がサバイバーの尻尾を掴んで投げ飛ばした。

 

「ウウウ…ガアアア!!」

サバイバーはふらつきながらも右腕のサイの角で攻撃してくるが、響は攻撃を受け流し、左手で掌底を叩き込む。

 

 

「このまま押し切る…!」

エグゼイドはガシャットをガシャコンストライカーの右手に装填。

 

《ガッシャット!キメワザ!》

オレンジ色のエネルギーが両手に集まる。

《ガングニール!クリティカルフィニッシュ!》

 

『GUNGNIR・CRITICAL・FINISH!』

右手が高密度のエネルギーに包まれ、一気に前に突き出した瞬間サバイバーを殴り飛ばす。

 

 

――――――――――

 

 

司令室では、サバイバーやデッドをも凌ぐパワーを発揮している響を見て驚いていた。

 

「響ちゃんのフォニックゲイン…今もなお上昇を続けています!」

その中で、エルフナインは響の拳に纏っている黒いオーラを見てハッとする。

 

「まさか…あれって…!」

エルフナインは響の攻撃力が上昇している理由がわかった。

 

 

「でも…ひょっとして、響さんの負担を将也さんが…?」

モニターの映像をエグゼイドに切り替えることで、エルフナインはこの形態の弱点を知ってしまう。

 

 

「将也さん!残りカウントが尽きる前に、決着をつけてください!」

モニターに表示されていたカウントは、既に120秒を切っていた。

 

――――――――――

 

 

響の歌もクライマックスに差し掛かり、響とエグゼイドは共に並ぶ。

 

「これで…」

「終わりにする!」

エグゼイドは、ガシャットをキメワザスロットホルダーに装填する。

 

《ガッシャット!キメワザ!》

 

 

すると、エグゼイドの両手両足にエネルギーがチャージされ、同時に響のギアを黒いオーラが包む。

 

 

 

《ガングニール!クリティカルストライク!》

 

『GUNGNIR・CRITICAL・STRIKE!!』

 

音声が鳴り、響のガングニールは大きく変化する。

全体的に黒をベースカラーにし、コア部分も変化。

 

胸の装甲には四つの黄色い目のようなパーツが付き、どこか禍々しいデザインとなる。

 

司令室では響が変身した姿を見て騒然となる。

 

「あれは…まさか!?」

弦十郎が驚く中、エルフナインは響が発動させた力を無意識に呟く。

「イグナイト…モジュール…!」

 

変身したことに気がつかないまま、響とエグゼイドは全力でダッシュ。

 

左右から挟み撃ちにする形で殴り、2体を同時に宙に浮かせる。

すかさず拳や蹴りによる怒涛のラッシュを叩き込み、響は着地した状態から右の拳を、エグゼイドは空中から右足を突き出す。

 

 

「「ハアアアアアアアア!!!!」」

 

二つの技が交差し、サバイバーとデッドの体に火花が散る。

 

 

 

 

「グ……ウウ……マツリハ…オワリ…か…!」

「アア…ワタシハ……フメツダアアアア!!!!!!」

敗北の間際に、初めて言葉を話す2体。

 

断末魔の悲鳴をあげ、2体のバグスターは同時に爆発。

着地と同時に響の歌が終わり、エグゼイドの変身が解除された。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

《ガッシューン!》

変身が解除されたことにより、響のイグナイトモジュールも強制的に解除された。

 

 

「はあ……はあ…流石に、これなら…」

響が振り返ると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グ……ウウオオ…」

データの粒子として消滅するサバイバーと、両腕を失い、腹に大きな孔があいてもなお立ち上がろうとするデッドの姿があった。

 

 

「そんな…!まだ倒せないの…!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「当然ですわ。デッドは不死身ですもの」

デッドの前に風が吹き、ファラが現れる。

 

「ですが、ここまで手痛いダメージを受ければ、暫く使い物にはなりませんが…」

ファラはそう言うとバグヴァイザーツヴァイを取り出し、デッドとサバイバーの残滓を取り込む。

 

 

 

 

 

「…悪いが、こいつだけは返してもらったぜ?」

将也は、必殺技の際にデッドから奪い取ったデンジャラスゾンビのガシャットを見せる。

 

 

「デッドとサバイバー。マスターが目をつけたこの2体を倒すとは、少々予定外でしたので、今回は撤退させていただきますわ」

ファラはテレポートジェムを取り出し、地面に落とす。

 

 

「それでは、またいつかお会いしましょう」

赤い光に包まれ、ファラは姿を消す。

それと同時に、ゾンビバグスターは全て元の死体へと戻った。

 

 

 

 

――――――――――

 

ゲームエリアが解除され、半壊していた建物も元に戻り、まるで最初から

何もなかったかのようになる。

しかし、無数に転がる死体が、先程までの戦いを物語っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、空間が歪んでパラドクスとアナザーパラドクスが弾き飛ばされる。

 

「ぐああああ!?」

互いに倒れるパラドクスだが、アナザーパラドクスは素早く立ち上がる。

 

 

「中々やるじゃねえか………また遊ぼうぜ…?」

そう言い残すと、アナザーパラドクスはバグスターのワープ能力で姿を消し、パラドクスは変身が解除される。

 

 

「パラド!」

将也が駆け寄ろうとするが、突然足に力が入らなくなり派手に転倒する。

 

 

「将也君!」

「宝条!」

響達とパラドが駆け寄った。

 

 

 

「ごめん……なんか、急に力が………ゲホッ!ガッ!」

突然咳き込む将也だが、何と咳き込んだ際に吐血した。

 

 

「!?」

「あ……あれ?」

さらに、将也は目からも出血しており、そのまま倒れる。

 

「将也君!ねえしっかりして!」

 

 

響が呼びかけるが、将也は目を覚まさなかった。

 

 

―――――――――――

 

 

 

 

 

 

その後、政府は弦十郎達の提案もあり、密かに確認されていたバグスターウイルスの情報をある程度開示することを決定。

今回の事件もあり、これ以上隠すことはできないと判断したことと、バグスターに関しては既に仮面ライダーという対抗策がはっきりしている上にノイズのような人間を即死させる脅威ではないと判断されたことが理由となった。

 

戦闘を終えた装者達と将也、パラドは帰艦。

響達は幸いにも軽い傷の治療だけで済んだが、将也はライダーゲージの喪失などのダメージが蓄積していたため、帰艦直後には集中治療室に搬送された。

が、響のフォニックゲインを大量に受け取っていたこともありウイルスが活性化、傷も塞がり、後は自然に目覚めるだけとなった。

 

 

 

 

 

「しかし…宝条君は何故あそこまでダメージを…?」

翌日の朝、弦十郎は司令室でふと疑問を口にする。

 

その場にいたクリス、翼、マリア、パラドは答えが見つからなかったが…

 

 

 

「恐らく、あれは新しいガシャットによるバックファイアの影響の可能性があります」

 

エルフナインはガングニールゲーマーの弱点をいち早く分析していた。

「今回のガシャット、確かに強力でしたが、幾つか弱点が見られました。まず一つ」

 

エルフナインが上げたのは、制限時間。

「制限…時間?」

「はい。将也さんがあのガシャットを起動できたのは4分21秒。これは、響さんが歌う戦いの歌をフルで歌った場合の時間と同じなんです」

だから、響が歌い終わるのと同時に将也の変身は解除された。

 

 

「そして次の弱点は、変身できる状況です」

モニターに映ったのは、変身時の映像。

 

「変身の際、エグゼイドのレベルアップの際に装着されるゲーマは存在せず、代わりに響さんのガングニールのパーツをコピーして装着しています。このことからガングニールゲーマーに変身するには響さんが隣に、少なくとも互いに視認できる範囲にいる必要があると考えられます」

 

 

 

3つ目の弱点は、響のパワーアップによる弊害。

「響さんの拳が、戦闘中に黒いオーラを帯びていましたが…やはり、あれはガングニールに仕込んでいた『イグナイトモジュール』に間違いありません」

 

その言葉に驚く翼達。

「これは仮説ですが、将也さんはガシャットを起動中に無意識のうちに響さんのガングニールに干渉、組み込んであったイグナイトモジュールを発動させたのではないでしょうか?」

 

「でも、破壊衝動は?イグナイトを起動させれば、ダインスレイフの呪いで暴走するはずじゃ…?」

エルフナインは、モニターを操作してその答えを映す。

 

映像では、エグゼイドが武器を出現させる前にどこか苦しんだ様子が流れていた。

 

「恐らく、将也さんはこの時に響さんのイグナイトから発せられる破壊衝動を全て引き受けた状態だったと考えられます」

「あの破壊衝動を片代わりした状態で戦っていたとは…」

 

将也の精神力に驚きを隠せない一同。

 

イグナイトモジュールは、その強い破壊衝動を装者達が制御できず、現在は事実上封印されていた

 

 

にも関わらず将也は無意識の内に響のイグナイトを少しづつだが開放し、破壊衝動を引き受けた状態で戦ったのだという。

 

そして、エルフナインが見つけた最後の弱点。

 

「僕達は失念していましたが、将也さんの体のバグスターウイルスはフロンティア事変でシンフォギアに近い存在に変化していました。ですがあくまでもそれは『近い存在に変化した』だけであり、将也さん本人がシンフォギアの適合条件を満たしているわけではなかったんです」

 

シンフォギアを起動できるのは一定の条件を満たす人間だけ。

生まれつき適合係数が高く、聖遺物の欠片に歌を届けられる適合者であることが絶対的な条件。

そして、ギアを纏えるのは女性だけであること。

 

 

「将也さんはこれまで、皆さんのギアにライダーシステムの一部を流用することでギアの強化を図ってきましたが、その逆を行うことは本来できなかったんです。男性である以上、将也さんがシンフォギアシステムに適合することは本来あり得なかった」

 

にも関わらず、将也は今回の戦いでシンフォギアの力をガシャットに宿し、ガングニールをコピーして使いこなした。

 

そして、もう一つ気になることがある。

 

 

あの時、確かに将也のライダーゲージは0になり、本来なら将也は消滅するはずだった。

にも関わらず、シンフォギアの力を使って強化した状態で復活するなど、謎は尽きない。

 

 

 

 

 

「多分…将也の体内のウイルスがガングニールのガシャットを作る過程であいつの欠損していた体を消滅前に復元させたのかもしれない」

 

将也のウイルスは永夢や正宗と同じ原初のウイルス。

ガシャットを作り、リセットなどの特殊能力を発動させるあの力が関係しているのかもしれない。

 

「しかし、あれがギアのバックファイアだとしたら今後もあのガシャットを使うたびにああなるのか?」

「いえ。将也さんの体は今回の件を経て少しづつですがシンフォギアガシャットとの適合率は上昇すると思います。暫くは使用するときにLINLERを投与するかもしれませんが…」

「そうか…」

 

 

 

そんな中、朔也が翼達に聞く。

 

「所で、響ちゃん達は?」

「…立花が宝条の横にいます」

 

 

――――――――――

 

その頃、病室のベッドで眠る将也の手を握る響。

昨晩からずっと将也の手を握り、いつしかその状態で眠ってしまったのだ。

 

そして、響は目を覚ましてもなお将也の手を握り続ける。

 

 

「将也君…嫌だよ…死なないでよ…」

ようやく響は自分の想いに気がついたのに、将也は目を覚まさないまま一夜が明けた。

すると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………おはよう、響」

聴き慣れた声とともに、響の手が握り返される。

 

 

「将也君…!」

殆ど反射的に、響は将也に抱きつく。

 

「え!?ちょ、響!?」

いきなりのことに目覚めて早々テンパる将也だが、胸元で顔をうずめた響の泣き声を聞いて頭をそっと撫でる。

 

「良かった…良かったよ…」

心配させたことを反省し、将也は響の頭を撫でる。

 

「ごめん…心配かけた」

 

どれほどの間、そうしていただろうか。

 

やがて、響は涙を拭い将也と向き合う。

 

 

「ねえ、将也君…大事な話があるの」

響のいつになく真剣な顔に、将也は静かに頷く。

 

そして、ついに響は自らの想いをはっきりと言葉にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は………将也君のことが好き…心の底から大好きです…!」

それは、彼女にとってはじめてとなる、異性に対しての愛の告白。

 

「ずっと怖かった…このまま、将也君が目覚めないんじゃないかって…そしたらわかったの。私は、将也君が好きだったんだって」

 

響は、ギュッと将也の服の袖を掴む。

将也は、そんな響を抱きしめた。

 

「響………ありがとう」

 

 

 

 

 

 

「だけど、僕は君だけを愛することなんて、できない」

将也の言葉に響は目を見開く。

 

「それって……どういう…こと?」

目を背けながら、将也は自らの想いを語る。

 

「僕も、響のことが好きだよ。ずっと心の中でモヤモヤしてたけど、今日一緒に戦っているうちにそれがわかった」

弦十郎は知っていたのだろう。将也の胸の内に眠る感情に。

だから彼は、はっきりと答えることをしなかったのだ。

 

 

「ずっと一緒にいたい。離れたくない。確かに僕は響に対してそう思えたけど……………その思いを抱いているのは『君一人だけじゃないんだ』」

響だけじゃない。自分を救い出してくれた6人のシンフォギア装者達。

 

将也はいつしか彼女達に惹かれていた。

 

 

「それって…翼さん達もって…事?」

響の問いに、将也は頷く。

 

 

 

「欲張りかも知れない。そもそも、人としては大きく間違っていることくらい、僕にだって分かってる」

 

 

 

「それでも、僕は響達のことが好きなんだ」

 

 

一人と付き合い、他の5人を切り捨てたくはない。

子供じみた考えだが、将也はこの答えを捨てるつもりはなかった。

 

 

 

 

 

そんな中、響はゆっくりと口を開く。

 

「ねえ…将也君は、切歌ちゃんや調ちゃんのことも知ってた?」

 

響が聞きたいのは、切歌達が将也に対して好意を抱いていたことを知っていたかどうか。

 

 

 

「…ああ。薄々だけど気づいてたよ。だから、余計に決められなかった」

切歌や調は、装者達の中でもあからさまに将也に対して好意を寄せていた。

それは、まだ自分の想いを自覚していない時から気づいていたのだ。

 

 

だからこそ、将也は迷い続けていたのだ。

誰かと付き合えば、他に自分を愛してくれた人を傷つけ、付き合った相手との絆にヒビを入れてしまうかもしれない。

 

だったら、誰も傷つかないようにする。

 

 

自分が他の皆から責められたとしても、響達が仲違いしないようにするためなら、将也は自分を捨てることも考えていた。

 

 

例えこの選択が原因で彼女達との絆が壊れても、将也は響達シンフォギア装者達の絆だけは守るために…

 

 

「そっか………」

そして、響が出した答えは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パァン!!

 

 

甲高い音が鳴り、響は両手で将也の頬を挟むように叩いた。

 

 

「…私だって、ずっと考えてたよ。将也君のことを好きな皆の中から一人しか選ばれないなら、他の皆はどうすればいいのかって」

 

 

「勿論、私を選んでくれたらって考えた。だけど、もし選ばれなかったら他の誰かと将也君が結ばれたことを祝福できても、きっとどこかですれ違うかも知れない」

 

「今の私がいるのだって、翼さんやクリスちゃん、マリアさん達がいてくれたからだもん。それが崩れるのだけは嫌だ!」

 

 

悩んでいたのは将也だけではない。

 

響もまた、恋と友情、仲間との絆の板挟みに悩んできたのだ。

 

 

「だから、私は将也君の選んだ道を一緒に進む!どんなに無茶苦茶でも、みんなで一緒にいられる明日を私は諦めたくないから!だから…」

 

 

 

「私達みんなを、将也君の恋人にしてください…!」

 

響の本心からの言葉に、将也は力が抜けたのかベッドに倒れる。

 

「え!?ま、将也君!?」

慌てる響だが、将也は思わず笑い声が漏れる。

 

 

 

「本当…響には一生敵わないよ」

考え方まで同じで、答えまで重なるとは流石に思わなかった。

 

「響……ありがとうね」

将也はベッドから立ち上がり、改めて響と向き合う。

 

「将也君…」

「響。これから約束するよ」

 

 

 

 

「6人を纏めて愛するなんて無茶苦茶を受け入れてくれたんだ。だから………何があっても皆を幸せにするよ」

 

 

「―――――っ!はい!」

 

互いの想いが通じ、将也と響はゆっくりと目を閉じ、その顔が近づいていく。

 

 

やがて、医務室に差し込んだ朝日を背景に将也と響はしっかりと唇を重ねた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せんぱーい!響さーん!そろそろ目を覚まし……デデデデース!?」

「どうしたの切ちゃん…………ぇ?」

 

突然ドアが開き、切歌達5人の装者とパラド、未来、エルフナインが入室。

 

「一体何が…なっ!?」

「お前ら、何ドアの前で叫んで……はあぁ!?」

「どうしたのよ一体…嘘!?」

「おいおい…やりやがったな、将也の奴…」

「は、ハワワワワワワ!?」

 

装者達はそれぞれ似たようなリアクションをし、パラドは呆然としておりエルフナインは顔を赤らめながら手で顔を隠すが、時折指の間からチラリと覗いていた。

 

そして………

 

 

 

 

 

 

 

「え………?響……………?」

この中で一番見られてはいけない人物に至っては、かつて最凶のシンフォギアを纏っていたとき以上の黒いオーラを放ち、周囲の人物達はそのオーラにあてられ震えが止まらなくなっていた。

 

 

 

ここにきてようやく翼達の来室に気が付く響と将也。

 

 

「えっと…これは……」

慌てる響の前に、クリスが立ち…

 

 

 

 

 

 

 

「いいからさっさと説明しろおおおおおおお!!!」

「「は、はいいいいいいい!!!」」

クリスの叫び声は艦内全域に聞こえたという…

 

To Be Next GAME…?

 




次回、シンフォギアエグゼイドは!
「すまないが、私には受け入れられそうもない…」

揺らぎ始める、装者達の絆!

「あなた達は私を…楽しませてくれるかしら?」
ゲムデウス、キャロルからの次なる刺客に…


「私が…私がやったのか…!?」
翼の心が破壊される!?


救いの鍵は……レベル0
「何があろうと…手出しはさせない!」

「グレード0…変身!」
第17話 折れた剣とZEROの力

―――――――――

今回の告白とマイティガングニールは、この作品を作って一番最初に思いついた内容です。
何度か友達と考えましたが、何分告白シーンまでたどり着くの、今作が初めてなんですよね…

次回から長くなりますが、もう少ししたらGX本編のストーリーにも入ります!
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