戦姫絶唱シンフォギアEX-AID 運命を変える戦士 作:狼牙竜
次回は第2章のエピローグとなり、その次からGX後半をベースにした第3章が始まる予定です!
仮面ライダージオウ、ビルド編が終了し次回からエグゼイド編がスタートですね!!
…まだ作者は今日のジオウ見れてませんが。
感想、評価が作者の力になりますのでいつでも待っています!
OP EXCITE
挿入歌 RADIANT FORCE(IGNITED arrangement)
ED Rebirth‐day
心の闇を乗り越え、ついにイグナイトモジュールを制御した響達。
そして将也達も、膨大なフォニックゲインによって更なるレベルアップを果たす。
いま、決戦の幕が上がった!
――――――――――
迫り来る無数のアルカ・ノイズに対して響達は迷うことなく突っ込む。
以前と違う、力強いハーモニーを口ずさみながら走り出す響達。
強大なオーラを感じ取ったキャロルは余裕の笑みを消し、アルカ・ノイズを進撃させた。
万物を消滅させるノイズを相手に、響達はまっすぐ迎え撃った…
――――――――――
ゲームエリア内部。
パラドクスはアナザーパラドクスとアマゾンネオを相手取り、専用武器を召喚する。
《ガシャコンパラブレイガン!》
斧と銃が一体化したような武器を取るパラドクスは、アックスモードで2体に応戦する。
「はっ!」
振り下ろされる斧に押されるアナザーパラドクス。
「これが…レベル99の力!?」
先程までと違い、2人がかりでもパラドクスに押し負けていることに驚くがパラドクスは追撃をする。
「逃がすか!」
パラドクスはブレイガンを左手に持ち替え、右手を軽く振るとエナジーアイテムが二つ飛来。
《高速化!マッスル化!》
エナジーアイテムの力で加速したパラドクスはアナザーパラドクスを上空に蹴り飛ばし、アマゾンネオ目掛けてガシャコンパラブレイガンを振り下ろす。
「ぐっ!?」
受け止めるアマゾンネオだが、マッスル化によって強化された腕力でアマゾンネオのブレードは一撃でへし折れ、そのまま切り裂かれた。
「ぐあああ!?」
体に『HIT!』のエフェクトが出て膝をつくアマゾンネオ。
さらにパラドクスはガシャコンパラブレイガンのBボタンを連打する。
《1!2!3!》
3回押して、アマゾンネオの胴体に叩き込んだ。
《3連打!》
電子音声が鳴り、アマゾンネオの体に3回分の衝撃が叩き込まれる。
「っ!?」
腹に衝撃を叩き込まれ、一瞬だが呼吸ができなくなったアマゾンネオ。
しかし、パラドクスの背後からアナザーパラドクスが攻撃をしてくる。
「気づいてるよ」
小さく呟くパラドクスは、パラブレイガンのAボタンを押しながら斧の部分を回転させる。
《ズ・ガーン!》
アナザーパラドクスの攻撃を左腕の装甲で受け止め、相手の腹部にガシャコンパラブレイガンの銃口を向ける。
「ふっ!」
ゼロ距離からの連射に怯むアナザーパラドクス。
《1!2!3!4!5!》
素早くBボタンを押してトリガーを引く。
《5連鎖!》
真上に放たれるエネルギー弾は空中で5つに分裂し、アナザーパラドクスを襲う。
「こんなはず…何で、俺が…?」
今まではこっちが勝っていたはずだった。
だが、ゲーマドライバーを手にしたことでパラドクスとの間には大きな差が開いている。
「これが…レベル99の力なのか?」
「違う」
アナザーパラドクスの疑問を、パラドクスはバッサリと切り捨てる。
「ガシャットのレベルだけじゃない。俺が人間と…大切な人と出会い、触れ合ったことで得た………俺自身のレベルアップの証だ!」
パラドクスの脳裏に浮かんだのは、眩しい笑顔を見せてくれた一人の少女。
誰かを愛しく思うことを知ったパラドは、また一つ強くなっていた。
「お前が何者なのかは知らないが…俺は人と触れ合うことで心を学び、運命を変えた!」
パラドクスはキメワザスロットホルダーから2本のガシャットを取り出し、起動。
「力を貸してくれ…永夢!グラファイト!」
《マイティアクション!エーックス!》
《ドラゴナイトハンター!ゼーット!》
それは、パラドにとって大切な相棒達のガシャット。
人間としての相棒と、バグスターとしての相棒。
いつだってパラドを支えてくれた戦士との絆の証。
《ガッシャット!キメワザ!》
《ズ・ゴーン!》
再びアックスモードに戻すと、エネルギーがチャージされていく。
「だったら…!」
アナザーパラドクスはパズルゲーマーに変身し、必殺技の準備をする。
《マッスル化!マッスル化!マッスル化!》
《ウラ・ワザ!》
《パーフェクト!クリティカルコンボ!》
マッスル化のエナジーアイテムを3つ手に入れたアナザーパラドクスは必殺技を発動。
上空からキックを放つが…
《鋼鉄化!高速化!》
《鋼鉄化!マッスル化!》
パラドクスは腕を二回振って、鋼鉄化と高速化をパラブレイガンに、鋼鉄化とマッスル化を自身の腕にかけると硬化した腕でアナザーパラドクスのキックを受け止める。
「なっ!?」
『マッスル化』を三つかけていたアナザーパラドクスだが、パラドクスは防御力を上昇させた腕で受け止め、押し負けないようにマッスル化を同時にかけていた。
そのまま腕を払ってアナザーパラドクスのキックを弾くと、パラブレイガンから音声が流れる。
《アクション!》《ハンター!》
《ノックアウト!クリティカルフィニッシュ!》
『KNOCKOUT・CRITICAL・FINISH!』
鋼鉄化で強度を増したパラブレイガンは、高速化によって通常とは比べ物にならないほどのスピードでアナザーパラドクスの胸部に直撃。
「ハアアアアア!!」
振り抜かれたパラブレイガンは、アナザーパラドクスを吹き飛ばす。
「ガアアッ!?」
転がるアナザーパラドクスだが、パラドクスは勢いよく飛び上がりながらパラブレイガンを上段に構える。
「終わりだ!」
パラドクスの真上には、ドラゴンを模したような紅いバグスターとエグゼイドの幻影が映り…
パラドクスの攻撃は、アナザーパラドクスを切り裂いた。
「これが…俺とお前のレベル差…なのか?」
「そうだ…これがバグスターであり、人間でもある…俺達のレベル差だ」
パラドクスが背を向けて歩き出すと、背後で大爆発が起きた。
―――――――――――
一方その頃、エグゼイドとデッドの戦いはというと…
「ヴウゥ!」
デッドは爪で攻撃するが、エグゼイドの纏うマキシマムゲーマの装甲には傷一つつかない。
「ハッ!」
エグゼイドは逆にデッドを全力で殴り、デッドはあっさりと吹っ飛ばされる。
「パラド先輩も強いけど…」
「将也先輩は見た目通りのパワフルボディになってるデース…」
デッドはガトリングで攻撃するが、エグゼイドはその巨体に見合わないほどの機動力で弾丸を躱す。
「どうだ!」
エグゼイドの拳は大きく伸びてデッドに直撃。
「あの鎧、手足を伸ばせるの!?」
「機動力も高くて防御力、攻撃力も…」
「まさにマキシマムパワーが全開デスよ!」
しかし、エグゼイドに殴り飛ばされてもデッドは持ち前の回復力ですぐさま再生する。
「これだけ攻撃しても効かないなんて…?」
マリアはデッドの不死身の力に戦慄するが、エグゼイドはすでにデッド攻略の糸口を掴んでいた。
「残念だが、お前はもう不死身じゃなくなる…」
エグゼイドはマキシマムマイティXのガシャットをドライバーから抜き、ガシャコンキースラッシャーに装填する。
《マキシマム・ガッシャット!キメワザ!》
「見せてやる!マキシマムの切り札をな…」
エネルギーが刀身に集まり、エグゼイドはガシャコンキースラッシャーの先端についた銃口をデッドに向ける。
「これが切り札だ……リプログラミング!」
《マキシマム・マイティ!クリティカルフィニッシュ!》
『MAXIMUM・MIGHTY・CRITICAL・FINISH!!』
エグゼイドがキースラッシャーのトリガーを引くと、先端から光線が放たれてデッドに直撃。
デッドの体内で変化が生じ、不死身の力が消えたのか黒い靄が体から溢れ、すぐに霧散した。
「グ………グル!?」
力を失ったことに驚くデッド。
その秘密はマキシマムマイティXガシャットのみに仕込まれていた特殊プログラム『リプログラミング』。
その力は対象のバグスターウイルスに干渉して遺伝子の書き換え、消去、追加などを行う能力。
過去に宝条永夢は檀黎斗に対して2度のリプログラミングを行い、一度は彼から変身能力すらも削除したこともあるなど非常に強力な力である。
「さあ…最終ラウンドと行こうぜ!」
――――――――――
「ハアアアアア!」
イグナイトモジュールを発動した響の拳は、振り抜いた衝撃波でアルカ・ノイズの群れを消し飛ばす。
「この力…今までとは段違いに強い!」
強大な力を発揮しながらも力に飲み込まれることなく戦う響達だが、キャロルは響達目掛けて鋼糸を振り抜く。
「っ!」
3人は今までよりも素早く攻撃を避ける。
「どうやら、ナリが変わっただけでは無いようだな」
両手を掲げたキャロルの真上で、無数の火の玉が隕石のように降り注ぐ。
「任せな!」
クリスが2人の前に立つと、数百発ものミサイルで迎撃。
撃ち漏らした分は翼の斬撃で破壊し、響も翼と共に突っ込む。
「小賢しい!」
キャロルは響と翼に土を錬成させて作り出した砲弾に電流を纏わせて撃つ。
「デヤアッ!」
「セアッ!」
以前ならば押し負けていたであろう攻撃を、響と翼は恐れることなく攻撃。
ゲキトツロボッツの強化アームに似た形に響のガントレットは変化し、翼の刃はガシャコンソードに似た形に変化。
黒く染まった拳と刃は、キャロルの放った砲弾を容易く破壊した。
「もってけダブルだ!」
『MEGA DETH FUGA』
クリスは今までより巨大なミサイルを2発放ち、キャロルに命中する。
「ぐっ!?…調子に乗るな!」
キャロルは束ねた鋼糸を振るって響達に攻撃をし、響達は防御をする。
今までとは攻撃も防御も比べ物にならないほど上昇していた響達のシンフォギア。
「絶対に…終わらせる!」
響達の目には、確固たる信念の炎が燃えていた。
――――――――――
再びパラドクスの前に立ったのは、アマゾンネオ。
「行かせない…キャロルの元には!」
アマゾンブレイドの攻撃をパラブレイガンで受け止めたパラドクス。
「軽いぜ。今のお前の攻撃は、俺が戦ってきたライダーと比べれば格段に!」
腹を蹴り飛ばしたパラドクスは、パラブレイガンのモードを変形。
《ズ・ガーン!》
ガンモードに切り替え、すぐさまアマゾンネオ目掛けて引き金を引く。
「くっ!」
《ニードル・ローディング》
ニードルガンを作り出して対抗するアマゾンネオだが、連射力に長けたパラブレイガンには勝てなかった。
「何で…ここまで急に強くなるんだよ!?」
さっきまで自分達が圧倒していたのに、今ではすっかり逆転されていた。
そのことに叫ぶアマゾンネオ。
「言ったはずだ!俺達は守りたい人達がいる!いや、それ以外にも大勢の明日を守るために戦っている!」
パラブレイガンを再びアックスモードにしてパラドクスはアマゾンネオに攻撃。
「だけどお前は!一人を守るために大勢の命を奪う計画に加担している!それが俺は許せないんだよ!」
かつて永夢の想いを間違った解釈で受け取ったパラドは、大勢の人間を消滅させ、彼らの人生を狂わせてしまった。
別の世界に飛んでも戦い続けるのは、自分の罪を忘れないようにするためだった。
「お前がやらなきゃいけないのは、キャロルの言いなりになることか!?違うだろうが!あいつが自分のために誰かの命を脅かすなら、それを止めるのがお前の役目じゃないのか!」
《1!2!3!4!5!6!7!》
《7連打!》
強攻撃を叩き込まれ、アマゾンネオの装甲に火花が散る。
「キャロルの本当の望みはなんだ!?このまま世界を壊したところで何になる!?」
「うう………お前に、何がわかるんだあああ!!」
《アマゾン・スラッシュ》
左腕のカッターが高速で振動を開始し、アマゾンネオはパラドクスに左腕で強烈なチョップを叩き込む。
「………なっ…?」
しかし、パラドクスはカッターを直接左手で掴んでいた。
「言ったろうが…この程度で、俺達には勝てないって!」
血が滴り、手のひらに走る痛みを堪えながらパラドクスはドライバーのレバーを掴む。
「お前がしなきゃならないのは、キャロルが笑顔でいられるようにすることだろ!何でそんな大事なことを忘れてんだよ!?」
《ガッチョーン!ウラワザ!》
ヤクザキックでアマゾンネオを蹴り飛ばし、パラドクスは勢いよくレバーを開いた。
《ガッチャーン!パーフェクト!ノックアウト!クリティカルボンバー!》
「お前だって…仮面ライダーだろうがああああ!!!」
『PERFECT・KNOCKOUT・CRITICAL・BOMBER!!』
パラドクスは空中で両足を突き出し、アマゾンネオに直撃。
直後、大爆発が起こった。
――――――――――
エグゼイドとデッドの戦いも、佳境を迎えていた。
「はああっ!」
エグゼイドがガシャットの黒いボタンを押すと、ゲーマからエグゼイドが分離してガシャコンキースラッシャーで攻撃。
外見はレベル2のままだが、戦闘能力はゲーマを纏っているときと変わらないためデッドを圧倒していた。
「グルル!」
爪で攻撃するデッドだが、エグゼイドはガシャコンブレイカーを出現させて二刀流で攻撃。
左右から繰り出される斬撃にダメージを受けるデッド。
「これでどうだ!」
《マキシマムパワー!エーックス!》
再びゲーマを纏ったエグゼイドは、ゲーマドライバーのレバーを掴む。
《ガッチョーン!キメワザ!》
「フィニッシュは必殺技で決まりだ!」
《ガッチャーン!マキシマム!クリティカルブレイク!》
『MAXIMUM・CRITICAL・BRAKE!』
デッドの目の前の地面を全力で殴ると、デッドの足元が爆発し真上に吹き飛ばされる。
「ハアアアアア!」
エグゼイドはデッドより高くジャンプし、空中でキックの態勢に入った。
「ゲーム、クリアだ!」
クリティカルブレイクをくらい、デッドの体はくの字に折れ曲がって地面に衝突。
「グルル………ワタシハ……フメツ…だ……!」
まるで檀黎斗が乗り移ったかのような言葉を発し、デッドは倒れる。
次の瞬間、幾度となく将也達を苦しめてきたデッドバグスターはついに爆発した。
「…デッドバグスター、攻略完了」
――――――――――
(BGM RADIANT FORCE(IGNITED arrangement))
今までとは異なる力強い歌を口ずさみながら響達はキャロルと闘いを続けていた。
「死ねえええ!!」
キャロルは風の力を使い、雷の矢を数百本作り出して響達に放つ。
「っ!」
響達は迷うことなく前進し、直撃しそうになる矢だけを破壊しながら突き進む。
「立花!我らが道を切り開く!」
「お前はあいつに一発かましてやりな!」
翼とクリスの言葉に、響は力強くうなずいた。
(将也君との絆で変身できたイグナイトモジュール…この力で、砕けないものなんてない!)
走り出した響目掛けて鋼糸を放つキャロルだが、クリスのガトリングと翼の放つ『千ノ落涙』で鋼糸は弾かれていく。
「甘いわ!」
キャロルの放った炎が響の目の前に迫るが…
『MEGA DETH FUGA』
クリスの撃った巨大ミサイルの一つが炎から響を守り、もう一発のミサイルを響はまるでサーフボードのように乗りこなす。
「なっ!?」
驚愕するキャロルだが、響はガントレットをより鋭角な形に変化させ…
「「飛べよ、この奇跡に!」」
「光あれええええ!!」
振り抜かれた響の拳は、キャロルの装甲を打ち砕き、彼女を吹っ飛ばした。
――――――――――
岩山に激突し、ファウストローブが解除されるキャロルと、その様子を警戒しながら見る響達。
すると、ゲームエリアから脱出したエグゼイドとパラドクス、マリア達が出てきた。
「将也君、パラド君…」
「マリア!大丈夫か!?」
「お前ら!」
LINKERが切れてギアが解除されたマリアに駆け寄る翼。
「ええ、私は大丈夫だけど…」
「勝ったんだな、響、翼、クリス…」
マキシマムゲーマーのエグゼイドが声をかけるが、3人は巨大なアーマーを纏ったエグゼイドに若干困惑する。
すると、ゲームエリアから遅れて出てきたアマゾンネオが覚束無い足取りでキャロルに駆け寄った。
「キャロル…キャロル!!」
変身が解除されながらもボロボロになったキャロルに声をかける千翼。
「もう…終わりにしよう?キャロルちゃん…」
響はもう、今のキャロルと戦うつもりは無かった。
「誰かの命を、何かを犠牲にして果たす願いなんて間違ってるよ…もしかしたら、何か別の方法が見つかるかも知れない!私の力でどこまでできるかなんてわからないけど…私達は、キャロルちゃんの力に―――」
響が手を伸ばそうとするが、キャロルはその手を払いのける。
「思い上がるな!!」
千翼に掴まりながらも響を睨みつけるキャロル。
その瞳には憎しみや悲しみの感情が浮かび上がっていた。
「まさかこの程度でオレに勝ったつもりなのか?相変わらずお前は無知で傲慢な女だ!何度でも言ってやる!その歌で、その力で!その呪われた旋律で誰かを救えるなど不可能だ!」
敗北してもなお、響達に対する憎悪の目が変わることのないキャロル。
彼女の心を救うのは、もはや不可能なのか…
すると、エグゼイドは響達の前に立つ。
「将也…君?」
「翼…クリス…パラド。2人を拘束しよう」
翼とクリス、パラドクスはエグゼイドの言葉に頷いて歩く。
キャロルと千翼さえ抑えれば、あとは統率を失った自動人形のみ。
一連の事件に決着をつけられると、誰もが思っていた…
《ポーズ》
―――――――――――
《リスタート》
突如聞こえた電子音声と共に、2つの爆発音が聞こえた。
「「ぐあああ!?」」
爆発に巻き込まれて吹き飛ばされ、エグゼイドとパラドクスは変身が強制解除されてしまった。
「将也君!」
「パラド!」
響と、司令室にいた未来が叫ぶ。
「くっそ…よりにもよってあいつが来たのかよ…!」
倒れ伏す将也とパラド、そして響達の前にはキャロル達を守るかのように一人の仮面ライダーが立っていた。
金色の禍々しい装甲に、両手に持つのは盾と剣。
血走ったかのようなデザインの瞳が描かれたマスクに、腰にはバグヴァイザーⅡが装着されている。
「ゲムデウス…クロノス!!」
以前将也の正体を明かして以降姿が見えなかったゲムデウスクロノスが現れたのだ。
「諸君。素晴らしいショーを見せてくれたこと、感謝するよ」
不敵に笑うGクロノスは、嘲るかのように拍手をする。
「こいつ…ナメやがって!」
クリスがクロスボウを向けるが、Gクロノスは鼻で笑う。
「多少強くなった程度で、この私に叶うと思っていたのか?」
「うるせえ!テメェを倒して、将也を傷つけたお前を終わらせる!」
クリスと翼、響が攻撃をしようとした瞬間にGクロノスはドライバーのボタンを押す。
《ポーズ》
周囲の時が止まり、Gクロノスはデウスラッシャーを振り抜く。
《リスタート》
「「「ああああ!?」」」
爆発で吹き飛ばされ、一撃で3人のギアも解除された。
「全く、ギャラリーはおとなしく見ていたまえ」
溜息をついたGクロノスは、キャロルに対してデウスラッシャーを向けた。
「貴様…!」
「キャロル・マールス・ディーンハイム。君にはもはや商品価値は存在しない」
Gクロノスはゆっくりとキャロルに近づく。
「ここまで無様な姿を見せ、私が貸し与えたプロトガシャットも彼らに多く奪われた。よって私が、審判を下してあげよう」
すると、千翼がGクロノスの前に立つ。
「キャロルは…殺させない!」
インジェクターをドライバーに装填しようとするが、Gクロノスは嘲るような声で話す。
「愚かな…以前と違い、君の力の源だった溶源性細胞は大きく弱体化している。全盛期ならともかく、今の君では連続で戦うことはできないのではないか?」
Gクロノスの言葉に一瞬動揺する千翼だが、すぐさまインジェクターの中身をドライバーに注ぐ。
《ネ・オ》
「アマゾン!」
アマゾンネオに変身して攻撃する千翼だが、Gクロノスはデウスランパートでアマゾンネオの拳を受け止める。
「無意味なことを…」
《キメワザ…!》
GクロノスはドライバーのBボタンを2回押す。
《クリティカル・クルセイド!》
『CRITICAL・CREWS-AID』
Gクロノスの足元に時計の文字盤のようなものが浮かび上がり、次の瞬間アマゾンネオの頭部にGクロノスのハイキックが炸裂。
アマゾンネオは膝をついて倒れてしまった。
「千翼!」
キャロルが叫ぶが、Gクロノスはキャロルの首を掴む。
「キャロル…ちゃん!」
先ほどのダメージから動けない響達は手を伸ばそうとするが、キャロルには届かない。
「審判を下そう、キャロル…いや、『ダウルダブラ』
君の存在は…絶版だ」
Gクロノスは躊躇うことなく、キャロルの腹にデウスラッシャーを突き刺した。
「キャロル…!」
千翼が手を伸ばすが、Gクロノスは無造作にキャロルを投げ捨てる。
「君達は所詮、世界を壊す化物だ。なら、この場で片付けていおいた方が都合がいいだろ?」
Gクロノスは千翼を嘲笑うとバグスターの力で姿を消した。
「そんな………」
響がショックを受けているが、千翼はキャロルを抱き起こす。
「キャロル!しっかりしてくれ!キャロル!」
腹から血を流し、体が冷たくなっていくキャロルに呼びかける千翼。
「ち…ひろ…?」
「キャロル…!」
キャロルは、震える手でそっと千翼の頭を撫でる。
「泣かないで…千翼…」
さっきまでとは違う、優しい声。
千翼は、キャロルが『今』を見ていないことに気づいた。
「また………会えるから…」
それは、千翼が一度『死んだ』時にキャロルが言っていた言葉だった。
「『私』は…いつでも待ってるよ………千翼と、生きていける日を…」
その言葉を最期に、キャロルの体は緑色の炎に包まれ、灰となって消えた。
「何で………何でだよ…」
いつもそうだった。あの世界では父からも、組織からも命を狙われた。
誰が好き好んでこんな力を持って生まれたいと思ったんだ。
普通に生きていたかった。あの友達のように、誰かとバカ騒ぎして、一緒に美味しいものを食べていたかった!
一度死んだ俺はこの世界に来て、キャロルは俺を受け入れてくれた。
怪物として力を持ったのなら、誰かを救うヒーローになればいいと教えてくれた。
それでも、世界は俺達を拒絶した!
人として生きるのはダメだ。ヒーローとして生きるのはダメだ。
いつも俺達は存在を、『生きること』を全てから拒絶される…
「何で………何で俺達は生きてちゃダメなんだアアアアア!?」
キャロルの遺体を抱え、泣き叫ぶアマゾンネオ。
マスクの下にある紅い目から、涙がこぼれ落ちていた。
「………千翼…」
将也達は、泣き叫ぶ少年の後ろ姿を見ていることしかできなかった。
――――――――――
こうして、錬金術師キャロルを巡る事件は一応幕が下りたかのように見えた。
余りにも残酷なバッドエンドに、僕達は自分の無力さを痛感する。
しかし、この『魔法少女事変』はまだ終わっていなかったことを僕達はすぐに思い知ることになった…
To Be Next GAME…
次回、シンフォギアエグゼイドは
「将也達がいないって…どこかに出かけたのかしら?」
将也達のプライベートを追う切歌、調、マリア
「よし!次行くぞ!」
意外な過去が明らかに!?
そしてマリアと将也、急接近…
「辛い過去を、マリア一人に背負って欲しくない。僕は、マリアの力になりたいから…」
第27話 PRIVATEを調査せよ!?
「イユー、そろそろ撮影始めるぞ!」
「ちょ、ちょっと待ってよ裕樹!」