戦姫絶唱シンフォギアEX-AID 運命を変える戦士   作:狼牙竜

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お待たせしました、シンフォギアエグゼイド更新です!

今回からはGX編最後のオリジナルストーリーとなります。

シンフォギアXD…現在、調モスラと響ギドラは手に入りましたがマリアと奏がなかなか来ない…


感想、評価が作者の力になります!


第38話 Anotherの襲来

 

「おーい!そろそろ行くぞ!」

朝。長瀬達は撮影用の機材を預かってもらっていた場所に向かうべく彼の家の前に集まっていた。

 

「なあ祐樹。千翼達の方は連絡とれたか?」

タクが小道具などを入れたバッグを持ちながら聞く。

 

「いいや。パラドの方も電話しても出ねえからとりあえずメッセージ送っといたよ」

寝ているならメッセージに既読がついてもおかしくないが、長瀬がスマホのSNSアプリを開いてもパラドに送ったメッセージには既読の表示がつかない。

 

 

 

「…何か、ヤな感じするな」

言い知れぬ不安が長瀬の脳裏をよぎり…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!見~つけた♪」

いきなり声をかけられた長瀬達が振り向くと、そこには見知った顔があった。

 

 

「千翼!パラド君達は…」

イユがホッとして千翼?に声を掛けようとするが、長瀬が手で制する。

「………テメェ、誰だ?」

 

顔立ちはどこから見ても千翼だ。しかし、服装も雰囲気も彼とは全く異なる。

 

白い入院着のようなものを着ている彼は、どことなく不気味な雰囲気を漂わせている。

千翼の人となりを知っていた長瀬は、反射的に彼が千翼ではないと見抜いたのだ。

 

 

 

「あ~あ。もうバレちゃったか」

千翼らしき青年はため息をつくと握っていたもの…『人間の手首』をまるでおやつでもかじるかのように食べた。

 

「なっ………!?」

人の手首にかじりつくという所業に後ずさる長瀬達。

だが、青年はすぐに手首を捨てるとその腰に所々塗装の剥げた『アマゾンズドライバー』を装着した。

 

「オリジナルが来るまで、ちょっとだけ遊ぼう?………アマゾン」

青年はアマゾンズドライバーの左グリップを捻る。

《アルファ…!》

低い音声が鳴り、青年の体が青い炎に包まれる。

 

 

《BLOOD‐AND‐WILD!W-W-W-WILD!》

その外見は、まさに正真正銘の化け物。

6本の腕を持ったピラニアにもトカゲにも見える顔の怪物。

腰に巻きつけられたドライバーが生物的な外見の怪物とミスマッチしていた。

 

 

「ば…化け物…!?」

「じゃあ…いただきます♪」

怪物…『キメラアマゾン』は無数の触手を伸ばしながら長瀬達に迫った…

 

 

 

 

「ん?」

突然、キメラアマゾンの前を2台のバイクが横切る。

 

 

「祐樹!怪我はないか!?」

「パラド!?千翼、未来まで!?」

バイクから降りてきたのは千翼、パラド、未来の3人。

いきなり現れたパラド達に驚く長瀬達だが、パラドと千翼はそれぞれのベルトを装着。

 

 

「マックス大変身!」

「アマゾンっ!」

 

パラドクス・レベル99とアマゾンネオはキメラアマゾンに飛びかかり、長瀬達は未来によって離れた場所に連れて行かれた。

 

 

 

「ねえ未来!これってどういうこと!?」

イユが未来に質問し、未来は走りながら答える。

「簡単に言えば…あの怪物を倒すのが、パラド達の本当の仕事なの!」

 

 

 

 

 

 

「せやあっ!」

パラドクスの振り下ろすパラブレイガンをキメラアマゾンは束ねた触手で防ぎ、残った触手の一本でパラドクスの足を縛り上げて引き摺った。

 

「パラド!」

アマゾンネオが咄嗟にアマゾンブレイドを出現させ、触手を切断。

しかし、たちどころに切断された触手の断面から新たに生えてきた。

 

 

「やっぱこいつ…再生力が他のアマゾンよりも異常に高い!なら…!」

少なくとも自分に匹敵しかねないレベルの再生能力だと分析したアマゾンネオは、一撃で相手を殺すべくキメラアマゾンの胸部を狙う。

 

 

 

《1!2!3!4!5!5連打!》

連撃を発動させながらパラブレイガンをキメラアマゾンに叩き込むパラドクスだが、キメラアマゾンは逆にパラドクスの両腕に触手を巻きつける。

 

 

《バイオレント・スラッシュ》

低い電子音声が鳴り、6本の腕のうち1本を貫手にしてパラドクスの装甲を破壊した。

 

 

 

「ぐああああ!?」

「パラド!」

未来は長瀬達と避難していたが、パラドの胸から血が流れたことにショックを受ける。

 

 

「パラドを離せえええ!!」

《アマゾン・ブレイク》

高速振動を始めたアマゾンブレイドをキメラアマゾンに突き刺し、パラドクスを助けるアマゾンネオ。

 

「お前は…お前は何なんだよ!?どうしてお前が…そのベルトを持ってる!」

千翼は戦いながらキメラアマゾンに叫ぶ。

その腰に巻いているアマゾンズドライバーを、彼はよく知っているからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕は君だよ!君と僕は同じ存在だ!あの…鷹山仁の血を引く兄弟だよ!」

その言葉を聞き、アマゾンネオは動きを止めてしまう。

 

「父さんの…血だって!?」

次の瞬間、アマゾンネオのドライバーがキメラアマゾンの手によって弾かれて変身が解除。

 

千翼は強制変身解除の影響か膝をついてしまい、キメラアマゾンはそんな千翼を嘲笑う。

 

「本当…君もバカだよね。僕たちは化け物だって、とっくにわかってるのにどうして人間なんかの味方をするのさ?」

 

「味方…そう思ったことなんてない…!」

千翼にとって人間は守る存在ではない。

 

 

彼が守りたかったのはかつての世界にいたイユ、そしてこの世界ではキャロル達のように自分の居場所となる人間だけである。

 

 

 

 

 

 

「嘘ばっかり。君は今でも人間の味方になろうとしてる…」

ゆっくりと触手が千翼の頭に触れて…

 

 

「思い出しなよ…これまで君が受けてきた仕打ちを」

その言葉とともに、千翼の意識は闇に沈んだ。

 

 

――――――――――

 

 

黒い服の少女…表情が消え、左腕が赤黒く変色したイユを助けるべく、千翼はアマゾンネオに変身し、銃を構えた『生身の人間』に挑む。

 

いくら撃たれようとも、その痛みを無視して突き進むアマゾンネオは人間相手でも容赦なくその命を狩り続けた。

 

 

 

場面は変わって、どこかの動物公園。

千翼の前に、父親である鷹山仁とその宿敵、水澤悠が立ちはだかる。

 

「溶源性細胞は危険すぎる…君自身にも制御できないほどに」

悠と仁は、それぞれのベルトを装着して変身。

 

「俺が送ってやるよ…母さんのところに」

赤い体に真っ白な目をした『仮面ライダーアマゾンアルファ』に変身する仁と、千翼と同じネオアマゾンズドライバーを装着し、所々が機械的な装甲に覆われた緑の戦士『仮面ライダーアマゾンニューオメガ』は、千翼を獲物として狙いを定めた。

 

『ネ・オ』

「………アマゾンっ!」

千翼はアマゾンネオに変身し、肉体の崩壊が始まっていたイユを一瞥すると叫び声をあげながら2人の『敵』に突っ込んだ。

 

 

 

「これは………俺の記憶?」

その光景を、半透明になった千翼が見ていた。

 

 

映像の中で、オリジナルとしての真の姿を現したアマゾンネオの攻撃を何発か受けながらも突き進む2人のアマゾン。

やがて、ニューオメガの作り出した紅いブレードがアマゾンネオの心臓を貫いたことで、千翼は絶命。

 

血を流しながら、千翼の体は冷たい地面に倒れた。

 

 

 

 

その瞬間、現在の千翼が見ていた風景が変化する。

 

 

そこは、薄暗い小屋の中。

千翼とキャロルは十人以上の人間によって拘束されていた。

 

「お前ら…俺達を騙してたのかよ!」

 

「この化け物共が!殺せ!」

新たな命を手に入れて、千翼とキャロルはともに世界を知るための旅をする間に町や村に出没する怪物を討伐していた。

 

しかし、ある時彼らは捕らえられ、謂れのない罪を背負わされた。

 

その村に住んでいた青年の不審死。その現場に千翼とキャロルがいたと、どこからか噂になったことで2人はたちまち犯人として扱われた。

 

 

 

 

 

全身に槍を突き立てられても、千翼の体は死ぬことがない。

目の前ではキャロルが見知らぬ男達によって貶められ、辱められ…それを止めようと藻掻くたび、千翼の体にまた一つ、小さくない傷が増えていく。

 

 

「やめろ………やめろおおおおおおお!!!」

 

――――――――――

 

「うああああああ!?」

キメラアマゾンの触手が頭に触れた瞬間、狂ったような叫び声を上げる千翼。

 

 

「千翼おおおお!」

長瀬は叫び声をあげて苦しむ千翼に声をかける。

「おい!目ぇ覚ませよ!千翼!」

 

 

その間、パラドクスは千翼とキメラアマゾンを引き離して戦っていた。

 

「お前…千翼になにをした!」

「別に…僕はただ、思い出させただけだよ…!」

6本の腕を使い、巧みにパラブレイガンを弾いていくキメラアマゾン。

 

 

《バイオレント・ストライク》

ブレイガンを弾かれ、6つの拳を連続で受けたことで変身が解除されてしまった。

 

「パラド!」

未来は傷だらけになって倒れたパラドのそばに走り、彼の体を起こす。

 

 

「………あーあ。せっかくのオリジナルもこれで終わりか」

キメラアマゾンはつまらなそうな口調になり、触手で千翼の首を絞める。

 

「ぐ…がぁ…!」

「千翼!」

長瀬は近くの鉄パイプなどで触手を殴るが、ビクともしない。

 

 

「もういいよ。大事な記憶まで全部捨てちゃった君じゃあ、僕には勝てないんだし…それに、自分に嘘ついてるんだから強いはずないもんね」

 

 

 

(自分に…嘘?)

キメラアマゾンの言葉を耳にしたとたん、千翼の記憶の中で『歪み』が見えた。

 

 

 

 

(俺は…何かを忘れてる?)

 

 

イユとの出会い。最期まで微笑んでさえくれず、無残にも死んだ彼女。

 

 

仁は、最後に笑っていた。自分を殺せることに…

 

 

 

 

いや………何かが違うのだ。

 

 

まだ確証はない。

だが、自分の中で何かが間違っていることだけは千翼は理解できた。

 

「…ん?」

キメラアマゾンは、自分の触手を千翼が握っていたことに気が付く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪い…けど………まだ、死ねない…!」

少なくとも、このあやふやな記憶をはっきりするまでは死のうにも死ねない。

 

 

 

 

「まだだ…俺は………俺は、最後まで生きる!」

 

 

 

 

「そうだ。それでいい」

次の瞬間、触手を一発の光が破壊。

地面に倒れこむ千翼と、触手を破壊されて悶えるキメラアマゾンの前に1人の男が現れた。

 

 

 

 

「お前が本当の記憶を取り戻したいのなら…今を生きて、必死に戦え!その間の時間稼ぎくらいなら、俺がやってやる」

男…門矢士はネオディケイドライバーを装着し、カードを取り出す。

 

「お前…誰だ!どうして邪魔をする!?」

キメラアマゾンの叫びに、士は答える。

 

 

 

「おいおい、あの白服から聞いてないのか?…まあいい」

士はカードを構え、裏返すと宣言した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は…通りすがりの仮面ライダーだ!変身!」

《KAMEN RIDE…DECADE!》

 

士…仮面ライダーディケイドは、キメラアマゾンと刃を交えた…

 

 

 

To Be Next GAME…?

 

 

 




次回、シンフォギアエグゼイドは!


「そのベルトを巻いて!大切な人のために戦ってたんじゃねえのかよ!」

失われた大切な記憶…

「覚えておきたまえ。お宝とは、誰にでもある…そして、失ってはいけない、大切なものだ」

大切な人との絆を胸に…!

「行け!仮面ライダー!!」
『仮面ライダー』は何度でも立ち上がる!

『全く、アタシらがついてるの、忘れんじゃないわよ』
『全力で解体ショータイム、ダゾ!』
『正念場だ…派手にいくぞ!』
『こんなところで、終わるはずがないですものね?』
想いが重なり、限界を超えて…


「行くよ…イユ、みんな!」
アマゾンネオ、究極進化の時!

第39話 You'are 仮面ライダー!
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