では、どうぞ。
さて、あの瀟洒なメイドを倒したのはいいが一向に着く気配がない。
こりゃ長くなるか‥‥‥。
一度あの魔法使いがいた図書館まで戻り、情報を集める事にした。
「しかし凄い数だな‥‥‥管理しきれてるのかよ?」
「管理しきれてるからああして置いてあるんでしょ」
「だがこれだけ多いと盗まれたとしたらわからないんじゃないか?」
この俺の一言で魔理沙が「しめた」と言わんばかりの表情で走り出す。
だが"スナッチ"で手を伸ばし魔理沙の服の襟を引き戻す。
「お前何してんだ」
「い、いや何もしてないぜ?ただちょーっと本を借りようかと」
「魔理沙、アンタの場合それは盗みでしょうが」
「だから、盗みじゃなくて借りるだけだって!」
「どうだか。というか魔理沙?その袋は?」
「え、いやだからこれは」
「悪い事は言わねぇから返してこい。いいか」
「私もそう思うわ。アランの言う通りにしておきなさい」
「ちぇっ‥‥‥」
すごすごと返しに行った魔理沙。
返しに行っている間、気になる扉を見つけた。
重そうな鋼の扉。
所々にある傷が目立つ。
「霊夢、これは‥‥‥」
「ええ、間違いなく何かあるわね。私が見張ってるから魔理沙と行って見てきてくれる?」
「わかった」
「ふぃー‥‥‥あれ、どうしたんだ二人とも?」
「魔理沙、行くぞ」
「え?」
鋼の扉を押して開く。
ギギギ、と重い音を出して開いた。
そこから先は階段が下に続いているようだ。
慎重に降りていく。
「なんだよここ‥‥‥」
「さぁな‥‥‥だが何かあるって霊夢が言うくらいだ。何かあるに決まってる」
「何かって‥‥‥なんだよ?」
「それがわからないから確かめに行くんだろ」
二分ほどで階段が終わり、その先にはまた扉があった。
そこそこの装飾が施された扉だ。
‥‥‥この先に、何かあるのだろうか。
「開けるぞ」
「‥‥‥おう」
キィッ、と軽い音を出して扉は開く。
その部屋の中は女の子が好みそうな物ばかりが置かれ、ベッドには天蓋のようなものがついていた。
「こいつは‥‥‥」
「誰かいたみたいだな‥‥‥ん、おいアラン、これ‥‥‥」
「人形がどうかしたのか?」
「いや‥‥‥どうも壊れ方が変じゃないか?」
「‥‥‥確かにな。まるで‥‥‥"内側から破裂させられた"ような‥‥‥」
─‥‥‥あなたたちは、だぁれ?
『─ッ!?』
俺たちの背後には、宝石のような羽を背中から出している少女がいた。
無垢な瞳で、俺たちを見つめている。
「あなたたちは、だぁれ?」
「私か?私は霧雨 魔理沙!普通の魔法使いだ!」
「魔理沙‥‥‥魔理沙って言うんだ。お兄さんは?」
「俺は‥‥‥アランだ。しがないデビルハンターさ」
「アラン‥‥‥へぇ‥‥‥」
「それで、私たちに話しかけてくるって事は何かあったのか?」
「‥‥‥お願い。わたしを、お姉さまのところに連れてって!」
「お姉さま?」
「魔理沙、恐らくあのメイドが言っていたあのレミリア スカーレットの事じゃないか?」
「あー、なるほど。わかった、その前にお前の名前を教えてくれないか?」
魔理沙がそう少女に問うと、少女はにっこりと笑いながら、名を名乗った。
「わたしは、フラン!フランドール スカーレットよ!」
この辺で設定を(;´∀`)
《登場人物》
フランドール スカーレット
・紅魔館の主、レミリア スカーレットの妹。
・異変を起こした姉を良く思わず、アランたちと行動を共にする。
・異変解決後、アランを"お兄さま"と慕うように。
いかがだったでしょうか?
なにぶん久しぶりな更新だったもので読みづらいかもしれません‥‥‥すみません。
では、次回の更新でお会いしましょう。
ではでは(´・ω・`)ノシ