HSDD〜天の道を行き総てを司る男〜《凍結》   作:ソヨカゼ

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久々の投稿です。

何故か話を進めるごとに不定期になっていく気がします………orz

それではどうぞ!


九話 鍛える戦士

 

 

修行2日目

 

けっきょくあの後、グレモリー眷族は筋トレを一通り(兵藤は三割増し)をやった。

 

きっちり七時まで。

 

その後、晩飯を食べたグレモリー眷族は真っ先にベッドに向かった。

 

それほどまでにきついものがあったのだろう。

 

そして朝になったのだが………

 

「ぎゃぁぁぁぁーーーーーーー!?」

 

グレモリーの別荘で朝一に響いたのは、兵藤の悲鳴だった。

 

どうやら、相当ひどい筋肉痛らしい。

 

他の眷族たちも軽いながらも筋肉痛だそうだが、悲鳴まではあげなかった。

 

元から鍛えてないのと、三割増しが効いたらしい。

 

とりあえずアーシアに朝食を持っていかせ、天道とその他の眷族はお茶を飲みながら今後の事を話し合っていた。

 

ちなみに、アーシアは途中でリタイアしたため筋肉痛にはならなかったらしい。

 

「………それで、今日もあのトレーニングをやるのかしら?」

 

まず口を開いたのはグレモリーだった。

 

……ただ、茶碗を持つその手は心なしか震えていた。

 

「いや、今日からは違うことをやる」

 

「……違うこと、ですか?」

 

そう返したのは朱乃だった。

 

……彼女の手も震えていたりする。

 

というか、眷族全員がプルプルしている。

 

どうやら筋肉痛に耐えているらしい。

 

「あぁ。そのための()()()もすでに呼んである」

 

「っ!?天道君、まさか!!」

 

「安心しろ、木場。あくまで()()()()の人間だ」

 

助っ人が一般人だと勘違いした木場を、天道は一言の元に鎮める。

 

「………ちなみに、どうやって連絡したのかしら?」

 

「企業秘密だ」

 

ぶっちゃけ、黒歌の時と全く同じ。

 

カブトゼクターに文を届けてもらったのだ。

 

伝書鳩ならず伝書カブト。

 

電話が圏外の時に使えます。

 

「さて、そろそろ助っ人も着くころだ。………塔城、兵藤を引きずってでも連れてこい」

 

「………わかりました」

 

そしてグレモリー眷族は別荘を後にする。

 

玄関で「ちょっ、小猫ちゃん!や、止め………ぎゃぁぁぁぁーーーーーー#$%&@\∞♂♀¥$¢£%#」

という悲鳴が聞こえたが、天道以外が苦笑いする程度で終わった。

 

 

 

 

 

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「あ、おはようございます」

 

「よっ、少年」

 

天道たちが助っ人を迎えに山のふもとまで降りていくと、そこにいたのは日高仁志(ひだかひとし)紅渡(くれないわたる)だった。

 

「えっと、貴方たちは?」

 

みんなを代表し、グレモリーが訪ねる。

 

「えっと、僕は駒王学園二年生の紅渡と言います。あんまり学校に行かないから、会うのが初めての人が多いかな?あと、これでも半分人外です」

 

「俺は日高仁志。駒王学園で音楽の教師をやってる『鬼』ってとこかな。あ、あと鍛えてます」

 

二人は、各々自己紹介を始める。

 

「今日から一週間、八日目までは俺とこの二人で分担して修行をつけることにした。どっちも変なやつだが、腕は確かだ」

 

グレモリー眷族は驚く。

 

あの俺様第一な天道をして腕は確かと言わしめたのだ。

 

「………っていうか、天道も変だr……ぐぼっ!?」

 

兵藤が天道に突っ込むが、言い切る前に顎に一発もらい脳を揺すられたことで気絶してしまった。

 

なんという噛ませ犬だろうか。

 

「………とにかく、日高は兵藤と木場を、紅は朱乃とアーシアを鍛えろ。俺は塔城だ。異論は認めん。さっさと始めるぞ」

 

「ちょっと待って!」

 

天道が今後の方針を淡々と述べていくと、グレモリーがそれを遮る。

 

「………私は何をすればいいのかしら?」

 

そう、この中でグレモリーだけが修行の内容を言われていないのだ。

 

しかし、あの天道が『偶然』や『忘れてた』といってそんなミスをするわけがない。

 

そう、つまりそれは必然。

 

「リアス・グレモリー。お前の修行は見ること、考えること、そして理解することだ」

 

「………どういうことかしら」

 

「言った通りだ。お前が何者なのか、何を考えるべきなのかを考えろ。…………いくぞ、塔城」

 

天道は、それだけ言い残して山に戻っていった。

 

「…………」

 

小猫も、黙ってその背中を追って行く。

 

「さてと。俺たちも行きますかっと………」

 

次に口を開いたのは日高だった。

 

気絶している兵藤を肩に担いでいるにもかかわらず、その足取りは軽い。

 

どうやら、相当鍛えているらしい。

 

「……グレモリーちゃんだっけ?あの隣の山って使っていいの?」

 

「え?………えぇ、好きに使ってくれてかまわないわ」

 

どうやら、天道の言葉を今だ理解できずにいるらしい。

 

自分が何者なのか。

 

何を考えるべきなのか。

 

要するに、自分で勝手に修行をしろという意味なのだろうか?

 

天道が何を伝えたかったのかは、まさしく天道のみぞ知る。

 

「………まぁ、なんだ。あんまり深く考えなくていいんじゃねーか?」

 

「………え?」

 

あまりにも上の空のグレモリーに見かねたのか、日高が去り際に口を開く。

 

「『自分を信じること』。それが、自分らしくあるための一歩なんじゃないの?まっ、少年が何を言いたかったのかはわかんないけどさ」

 

「自分を………信じる。……えぇ、そうなのかもね」

 

「じぶの原点に戻って、自分自身を見直すことも時には大切だと思いますよ?それも、強くなるための一歩何ですから」

 

そこに紅も入ってくる。

 

どうやら、彼にも思うところがあったらしい。

 

自分の原点に戻る。

 

紅もかつて、自分自身と向き合ったことがあるのだろうか?

 

「自分を見直す………まずはそこからというわけね」

 

グレモリーに活気が戻ってくる。

 

とりあえずは進むべき道が見えてきたのだろう。

 

「よし。それじゃぁいくぞ!」

 

日高はいつも通りシュッ!と敬礼に似たポーズをとり、颯爽と山へと向かっていく。

 

「じゃあ、僕たちもいきますね。頑張ってください!」

 

紅も山の上の方へと登っていく。

 

「さて、私もやりましょうか」

 

一人残ったグレモリーは、今一度自分に言い聞かせる。

 

(自分を信じること、自身を見直すこと………まずはそこからね)

 

こうして、グレモリー眷族の本格的な修行が始まったのだった。

 

 

 

 

 

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「……天道先輩」

 

グレモリーたちと別れたあと、天道と小猫は別荘の前を目指していた。

 

そこで修行をするためだ。

 

そしてそこにつくと同時に塔城が口を開き、先の台詞に至るわけだ。

 

「なんだ?」

 

天道は塔城の方を向き、向き合うようにしてたつ。

 

「………何で私なんですか?」

 

天道は塔城の言葉を聞いた瞬間にため息をつく。

 

なんだそんなことか………と。

 

「じゃあ聞くが、お前には何がある?」

 

「………え?」

 

「確かに、今のグレモリー眷族で、回復員であるアーシアをのぞ除いて一番弱いのは兵藤だ。だが、あいつには"赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)"がある。兵藤だけじゃない。木場には"魔剣創造(ソード・バース)"が、グレモリーには"消滅の魔力"が、朱乃は"雷の巫女"と呼ばれている。そんな中で、お前には何がある?」

 

「……そ、それは………」

 

天道は昨日の夜、グレモリーから誰がどのようにしてどう戦うのかを聞いていた。

 

そんな中で、塔城小猫には何もないということに気がついた。

 

確かに、ルークとしての才能もあるしバランスもいい。

 

攻撃も、リーチが短いわりには小回りが効く。

 

だが、所詮はそれだけだ。

 

塔城小猫は確かに強いが、それ以上はない。

 

「……だからお前なんだよ」

 

そう、だからこそ天道は塔城を鍛えることにしたのだ。

 

もしも塔城に、それこそキャストオフのような"次の段階"があれば、それだけで戦略的にも、チームとしても纏まりが出てくるだろう。

 

例えるのならサッカーだ。

 

全員がFWでも、MFでも、DFでも、ましてやGKでもダメ。

 

その全部があるからこそ、一つのチームとして、戦略として成り立つのだ。

 

故に、天道は考えた。

 

塔城小猫が強くなることで、眷族が全体的に強くなると。

 

「………私は……どうすればいいんですか?」

 

「俺が知るか…………ただ、それはお前自身が決めることなんじゃないか?」

 

「私………自身?」

 

塔城は、天道の言葉をゆっくりとかみ砕いていく。

 

けっきょく、変わるのも変えるのも自分自身なのだと。

 

こうして、天道と塔城君の修行が始まったのだった。

 

 

 

 

 

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side小猫

 

天道総司。

 

最初に会ったとき、微かに黒歌お姉さまのにおいがしました。

 

忘れることのできない、懐かしくて嫌なにおい。

 

その事を聞いてみましたが、答えてはくれませんでした。

 

どうやら、それなりに仲が良いようです。

 

まるで知ってるような口調でしたし。

 

そうでなければごまかす意味がありません。

 

その事もあって、私は天道先輩にあまりいいイメージがありませんでした。

 

『傍若無人』とは、きっと先輩のような人のためにあるのでしょう。

 

自分勝手でいつも自分が正しいとばかりの行動をします。

 

でも、そのくせ肝心なときには………アーシア先輩を見捨てました。

 

友達なのに、イッセー先輩を見捨てました。

 

………確かに、よく考えれば一般人である天道先輩をつれていくのは筋違いなのでしょう。

 

でも、だからと言って"友達"の存在を真っ向から否定したのは許せません。

 

確かに、私もあまり友達はいませんが………それでも許せません。

 

そして、そんな天道先輩が私を鍛えることになりました。

 

裕斗先輩との一戦で、天道先輩の実力はわかっています。

 

先輩は、認めたくありませんがとても強いです。

 

てっきり裕斗先輩を鍛えるのかと思っていたので、思わず聞いてしまいました。

 

何で自分なのかと。

 

そしたら、容赦なくボロクソ言われました。

 

でも、最後の言葉は納得できました。

 

曰く、変わるのも変えるのも自分自身なのだそうです。

 

そう、私自身…………。

 

 

 

 

 

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天道が小猫の修行に選んだのは、いわゆる"組み手"だった。

 

「はっ!」

 

「………次だ」

 

しかし、始めてから今まで戦況はまったく変わっていない。

 

木場のときは悪魔の、しかも騎士(ナイト)の駒のスピードについていくのは人の身ではきついものがあった。

 

だからこそギリギリで避けることで隙を極限まで減らし、そのスピードについていったのだ。

 

では、戦車(ルーク)の駒で力と防御力を底上げした小猫が相手ならどうだろうか?

 

「ふっ!」

 

「………まだ、だな」

 

確かに、人の身である天道がくらえばただではすまないだろう。

 

まぁ、当たればだが………。

 

「くっ!」

 

「………その程度か?」

 

つまり何が言いたいのかというと、木場のスピードさえ捉え反撃してしまう天道が小猫の攻撃をくらう道理はないわけで………。

 

「………なんで当たらないんですか?」

 

「お前が鈍いからだ」

 

天道の答えにムッとする小猫。

 

そう、当たらないのだ。

 

始まってから今までかすってさえいないのだ。

 

もっと言うなら、天道は一歩も動いていないし手も出していない。

 

小猫が一方的に暴れているようなものだ。

 

「………そもそも、これが修行なんですか?」

 

さすがに耐えられなくなったのか、天道に愚痴を漏らす小猫。

 

「………朝にも言ったが、これから一週間は俺がマンツーマンでお前を鍛える」

 

「………はい」

 

「一日の飯と睡眠以外を組み手に費やす………それがお前の修行だ」

 

つまりは見とり稽古というやつだ。

 

「………それだけですか?」

 

小猫が頬っぺたを膨らませて、見るからに不満そうな顔をしている。

 

これを見た天道が『こんなところは黒歌に似て可愛いな…………』とか思っていたのは秘密だ。

 

キャラ的にもアウトだ。

 

「不満か?俺に一撃でも入れたら終わってやる」

 

それを見た小猫がはっ!とした顔をして急にやる気を出したが、それはまた次の話でいいだろう。

 

こうして、グレモリー眷族の修行は本格的に始まったのだった。




今回の仮面ライダーは響鬼こと日高さんとキバの渡君でした。

さてさて、どんな修行になるやら(ゲスな笑み

次回はなるべく早く投稿出来るように頑張ろうと思います。

それではまた次回!













今回の~たちばなの日常~はお休みです







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