re:東方project ~庶民的な龍神様~   作:僕っ娘龍神

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「龍神様始めました」

目の前に居るのは、恐らく高位の神格を保持する人物なんだろうけど、そんな別次元に存在するような神様が何のようなのでしょうか?

 

「良い質問だね。僕の仕事は君を東方projectの世界にねじ込むことだ。大人の事情でね。とある存在の代わりが必要なんだよ」

 

つまり、僕ってただの代替え品ということですか。というか、心を読めるということは、僕が喋る意味はあるのでしょうか?

 

「コミュニケーションは大切だよ」

 

「はあ。わかりました。何か報酬はありますか?」

 

図々しい?いいえ。当然の権利です。とはいえ、下手に刺激して魂を磨り潰されたら終わりなのですが、神様との交渉は下手に出てはいけないと相場が決まっているのです。何故なら、神様は身勝手で理不尽な要求を押し付けてくるのですから。

 

「良い心構えだね。ふむ、そうだね。君の願いを2つ叶えてあげよう」

 

某神龍に比べると微妙な気がするのですが…………。

 

「じゃあ、早々に死なないようにしてください。それと、一人は寂しいので親友のような従者をください」

 

東方projectと言えば、可哀想そうな従者しかいないイメージだから大切にしてあげよう。だって、ピンクボール顔負けの胃袋持ちや明らかに一人で掃除すると三日以上掛かる館を数時間で掃除したり、薬物実験の被験体にされたりとか、従者が可哀想すぎるよ。だから、せめてボクだけでも大切にしてあげようと思うんだ。

 

「君は面白いねえ。今までのやつらはチートが欲しいって言ってきたから妖怪の餌にしてやったけど、君は心のそこから孤独を忌むのか。それなら、君に任せることができるよ」

 

えぇ(かなり引いてる)。この人、あのアロハの性格に似てると思ったら物凄く怖いんですけど。というか、妖怪の餌ってやりすぎじゃないですか?

 

「それじゃあ、行ってくるといい。最後に、あっちについたら詳しいことが書かれた文書送るからね。頑張れよ」

 

 

 

*****

 

 

 

良くある二次創作と同じように穴に落ちたりすると思ってたんだけど、どうやら違うみたいだ。

『頑張れよ』って聞いたと思ったら、いきなり森の中に居たんだけど、現実の展開なんてこんなもんなのだろうか。

 

ん?手に何かを握ってるような感覚があったと思ったら、巻物?らしき物だった。

 

ええっと。なになに?

 

──元気がないねえ。もうちょっとはテンション上げていけば良いのに。そんな君にはプレゼントをあげよう。

 

こっちのようすがわかるのかな?

プレゼントってなにさ。

 

──いや、わからないよ。あれだよあれ、未来予知。

 

──そんなことよりも。まず、君は龍神の代わりを勤めてもらいたい。この世界の出来事は、原作の流れを基にしてるけど、原作通りには行かないよ。確実にね。

 

まあ、元々原作なんて知らないから別にいいんですけどね。僕は二次創作から知ったってタイプだから。

 

──君の体は、モンスターハンターの古龍種と主要な龍種を一つに纏めたモノだよ。古龍とかなら好きな姿になれるから、それで遊んでみるといい。あと、主要な龍種については、体の一部(※まあ、大抵は翼と尻尾かな)を出せる程度だよ。

 

す、ストップ!!モンハンの古龍種っていえば、生きた天災って呼ばれるくらいなのにそれを纏めるとか可笑しすぎますよ!?

つ、続きを読みましょうか。

 

──二つ目、君の従者は竜宮の使いと僕が適当に選別して改造したモンスターハンターに出てくるモンスターだ。竜宮の使いの名前は永江衣玖。原作にも出てきたものを、時代を跳躍させたものだよ。と言っても、性格やら何やらが多分違うと思うけどね。そして、衣久には原作の流れを伝えておいたから、困ったときは聞くといい。

選別したモンスターの方は、君が当人たちから聞いてくれ。

 

永江の姓が来るとは思ったけど、まさか衣玖さんが来るとは思わなかったよ。

ボクのイメージでは、天子ちゃんに電撃撃ち込んで愉悦な顔してるイメージが………あれ?逃げた方が良くないですか?

とはいえ、当人たちから直接聞くっていうのはどういうことだろうか?

 

──最後に、君は今は女の子だから、あまり無茶しちゃダメだよ。この文書は、読み終わったら従者に変換されるから、丁寧に扱ってよ。

 

え!この巻物って従者が入ってるの!?

じゃなくて。僕が女の子っておかしいと思うよ。

 

──PS(使い方よくわからないけど、おまけみたいな扱いでいいよね。)

龍神って実は雌なんだよね。

ついでに、君の服装は、君がよくやっていたゲームのPSO2だったかの、カナギマイヒメ影に似た服装だから、下手に動くと下着が見えちゃうよ。その他のことは自分で確認してね。

 

って!カナギマイヒメっていえば、確かに男性の誰しもが画面の向きを調整して下着を覗こうと一度はする服装だったと思ったけど!

 

ボフン

 

「ひゃあ!」

 

ビックリして尻餅ついちゃったよ。………って!この体制だとみ、見えちゃうよ!

手でスカートを押さえて慌てて脚を閉じるけど、女の子って良くこんな薄い防御力で過ごせるよね。

恥ずかしいよ///

 

「大丈夫ですか?」

 

衣玖さんが手を貸してくれたから、手を握って起こしてもらったけど、古龍の統合体って重くないのかな?

 

「ありがとう、衣玖さん」

 

「衣玖って呼んでください。一応の関係は、従者と主ですから」

 

衣玖さんに対するイメージが崩れてきた気がする。いや、良いことなんだけどね。

 

「じゃあ、衣玖って呼ぶ代わりに名前をつけてもらえると嬉しいな」

 

元々の僕の名前ってあまり好きじゃなかったんだよね。だって、完全に西洋の名前だもん。セフィラムって日本人につける名前じゃないよ。僕は純正の日本人なのにさ、『つけてみたかったのよ』ってなにさ、ふざけないでよ。

 

「では、山吹(やまぶき) (やしろ)なんてどうですか? ちょうど、ここには山吹色の花が群生してますし、龍神様なら神社があっても不思議ではありませんからね。こんなところに社が建ってたら……いえ、良く見たら建ってましたね。龍神様の後ろに」

 

本当だ。……って!!良く考えたらそんな都合のいいことあるわけないよね!?絶対あのアロハのせいだよね!?

 

「うん。後半のことは気にしても疲れるから良いけど。山吹 社かあ………良い名前だね」

 

本当に良い名前だよ。それに、初めての友達から、初めて貰ったモノだから大切にしたいかな。

 

「とりあえずは、そちらの社で過ごしましょう。多分、大國主様からのプレゼントだと思いますし」

 

オオクニヌシ?………大國主。国造りの神様!?確かに著名な神だとは思ったけど、あんな見た目で医学や農業に通じてるなんて、絶対に可笑しいよ!!

 

「アハハ。ハァ。あのアロハのことは深く考えると疲れるからも嫌だ。お布団で寝たいよぉ。温泉に入りたいよぉ」

 

「造ればよろしいじゃないですか。古龍の力でなら造れると思いますよ」

 

そういえば、ラオって確か大地がどうのこうのだった気がするから造れるかもしれない!

 

「ちょっと裏に温泉造ってくる!」

 

今日のお風呂は温泉だぁ!

 

******

 

どうしてこうなったのか。分かってる僕が調子にのってはしゃぎ過ぎただけだって。

 

「社様。あなたは何をしているんですか?いえ、見ればわかります。では、質問を変えます。何で裏庭に滝が出来ているんですか?確かに、温泉はできてます。ですが、滝を作る必要なんてありましたか?」

 

耳が痛い。べ、別に、年甲斐もなくテンションが上がって周りが見えなくなったとかは無いよ。本当だよ!!

 

「ごめんなさい」

 

「仕方ありません。では、私から注文しても良いですか?滝の向こう側の上下に山桜と楓の木を交互に植えてもらえますか?春は桜。夏は月。秋は紅葉。冬は雪。素敵な光景ではないですか」

 

確かに、お酒を飲むのにぴったりな光景です。温泉に浸かりながら、春夏秋冬を眺めて一杯楽しむなんて贅沢はなかなかできないから、やってみましょう

か。ヤマさんの出番ですよ!

 

「わかったよ」

 

ヤマさんの力って案外便利だね。桜だろうが楓だろうが、山百合だろうがにょきにょきと生えてくるんだから。

 

「綺麗ですね。今夜は一緒に入って楽しみましょうね」

 

そ、それってもしかして、こんな山奥でユリなことをするつもり!?(勘違いです)

ど、どうしよう。そんな経験なんてしたことないから恥ずかしいよ!!

 

******

 

わかってたよ!楽しむって温泉だよね!べ、別に勘違いなんてしてないよ!!背中洗ってもらうときにビックリして悲鳴なんてあげてないから!

 

「いいお湯でしたね。では、寝ましょうか」

 

「ふぇ!一緒の布団でなんてことはないよね?そうだよね!?」

 

「いえ。布団が一つしか無いようなので、私は座布団で寝ますよ」

 

よ、よかったぁ。でも良くない!女の子を座布団で寝せるなんて出来ないよ。

 

「だ、だめだよ!女の子が座布団で寝るなんてダメ。それならボクの布団で一緒に寝よ」

 

で、でも、もしも、そんなことがあったらどうしよう。

 

「失礼します」

 

入ってきた。女の子と同じ布団で寝るなんて緊張する。

 

「もしかして、期待してますか?」

 

「ひゃあ!ひょんなゃことにゃいよ!」

 

噛んじゃった。

緊張してるだけなのに誤解されたらどうしよう。もしかして、襲われちゃうのかな?

 

「ふふ。冗談です」

 

僕ってもしかして揶揄われてた?それなのに過剰に反応してバカみたい。恥ずかしい。

 

「むぅ。衣玖は意地悪だよ」

 

本当に衣玖は意地悪だ。いや、本当は僕が悪いんだけどね。でも、そう思わないとやってやれないよ。

 

「拗ねないでください」

 

「拗ねてないよ!」

 

この後にも、僕と衣玖のじゃれあいは続いた。

 

こうして、転生初日の夜は過ぎていったのだ。

 

僕の未来は果たして、明るいのだろうか?

 

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