異世界はガウストとともに。   作:naogran

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42話「猫、そして研究所。」

嵐の後の静けさ。別室で雄也と冬夜とゼルガディが話し合う。

 

雄也「んで、ファルネを殺そうとした連中の黒幕は分かっているのか?」

 

ゼルガディ「いや、忌々しいが尻尾は掴めなかった。分かってたら八つ裂きにしている所だ。」

 

雄也「ワオ過激〜。」

 

冬夜「失礼ながらさ・・・ファルネに魔王となられては困る者達の仕業だったのではと考えますが。」

 

ゼルガディ「公王の言いたい事は分かる。倅達のどちらかが企んだ事ではないかと言うのだろうが、それはないな。」

 

冬夜「何故です?」

 

ゼルガディ「まず第一王子のファロンだが、コイツは良く言えば一本気な性格だが、悪く言えば頭が悪い。とても暗殺などと言う考えは思い浮かばんだろうよ。卑怯な事を嫌う気質だから、暗殺を唆すような奴がいても逆に切り捨てられるな。第二王子のファレスは臆病過ぎる。暗殺などと大それた事をしてまで魔王になろうとは考えないだろう。アイツの頭には本本本のことしかない。煩わしい事は極力避ける性格だな。」

 

ライザーク「随分個性的な坊ちゃん達だな。」

 

雄也「じゃあ結果的に誰が黒幕だと予想付く?」

 

ゼルガディ「亡くなった第一王妃の実家リーブック家か・・・第二王妃の実家アルノス家ってとこか。勿論この二家に付随する貴族って可能性もあるが。」

 

冬夜「今の状況だと、どちらの王子が魔王の玉座に近いので?」

 

ゼルガディ「分からん。2人共同じ位の魔力でな。その日の調子によって上だったり下だったり。」

 

雄也「ユーロンと接触してそうな方は?」

 

ゼルガディ「それも分からんな。第一王子派のリーブック家はユーロンとの国境を守る辺境伯だし、第二王子派のアルノス家は大商家だ。どちらもユーロンとの繋がりを持とうとすれば出来ない事ではないだろう。」

 

冬夜「どっちも疑わしい訳か・・・」

 

雄也「彼女の安全の為にも、徹底的にお仕置きして帰りたい所だが・・・お?冬夜、俺に良い考えがある。」

 

冬夜「ん?」

 

アイディアが閃いた雄也が冬夜達に作戦を伝える。

 

 

 

 

 

 

とある倉庫に、フードを被った男がユーロンの男と接触していた。

 

男「どう言う事だ?あんな手紙を寄越して。仕事が終わったらもう会わない約束だろう?それともユーロンがあんな事になったから雇って欲しいのか?」

 

ユーロンの男「もう1人邪魔な奴がいるんじゃないのか?」

 

男「・・・ほう。お前達が第一王子を消してくれるならありがたい。見返りは何だ?前のように武器の横流しか?」

 

???「成る程。それが取り引きの内容か。」

 

男「っ!?」

 

入り口を見ると、ゼルガディが立ち聞きしている光景が目に映った。

 

男「ま、魔王陛下!?」

 

するとユーロンの男にノイズが走り、男が雄也の姿になった。

 

雄也「こんちは〜。」

 

男「なっ!?き、貴様・・・!?」

 

雄也「悪いが全部聞かせて貰ったで。アンタはセブルス・アルノス。第二王妃の弟だな?疑わしい連中全員に同じ内容のラブレターを送らせて貰った。んで、そのラブレターに反応して来てくれたのがアンタだけって訳。」

 

ゼルガディ「貴様が犯人とはな。さぞかし父のアルノス商会長も残念に思っている事だろう。あの世にいるお前の姉もな。」

 

セブルス「ち、違います陛下!私は姫君を殺害してなど!」

 

ゼルガディ「ほう?余は『殺害した』などとは一言も言っておらんが?それにファルネーゼの事を何故お前が知っている?本来ならこの場で八つ裂きにしてやる所だが、まだ聞く事があるからな。そいつを捕えろ。」

 

シリウス「はっ!縄を打て!」

 

護衛騎士達がセブルスを捕らえ、牢獄へ連行する。

 

雄也「これにて一件落着。」

 

ゼルガディ「馬鹿を言って貰っては困るブリュンヒルド公爵。ここからが本番だ。まず、アイツの罪状を決定的にする為にはファルネーゼの存在を公表せねばならん。しかしファルネーゼが魔王になる事はフィアナが許さんと来た。ならば公表と同時に王家から切り離さねばなるまい。」

 

冬夜「え・・・?」

 

雄也「ほう?それはもしや?」

 

シリウス「公王陛下とファルネーゼ様の婚約発表ですな。」

 

雄也「だよねぇ〜。」

 

冬夜「ですよねー・・・」

 

雄也「魔王陛下。冬夜には既に婚約者が存在しているが。」

 

ゼルガディ「ぬ・・・?まあ可笑しい事ではないか。余も2人にた。王たるもの妻の1人や2人・・・」

 

雄也「8人なんだよね〜。」

 

ゼルガディ「はちぃ!?公王陛下、ちょおっと詳しくお話ししようじゃないか。なあに朝までには終わるよ。」

 

怖い笑顔に冬夜が気押された。

 

 

 

 

 

 

翌日。ブリュンヒルド公国に帰還し、冬夜が桜との婚約を発表する。

 

冬夜「・・・と言う訳で婚約発表も終えて来ました。」

 

エルゼ「これで9人揃った訳だから、もうこれ以上は増えないって事よね。」

 

八重「変な人が入って来なくて良かったでござるよ。」

 

リーン「どうかしら?嫁は人でも愛人ポジションとかありそうよね・・・」

 

冬夜「変なフラグ立てるのは止めて下さい。」

 

雄也「もう1つニュースがある。ゼノアスは相変わらず他の国との国交は結ばない方向で進むが、ブリュンヒルドには人材派遣を提供してくれると約束してくれた。冒険者ギルドのゼノアス支部開設にも合意を得た。」

 

冬夜(魔王陛下とまた会う機会が増えそうなのは気が重いけど・・・)

 

 

 

 

 

 

その後。冬夜と雄也は中庭で諸刃に会い、冬夜が右手に光の刃を生成した。

 

諸刃「へぇ。そんな神力の使い方初めて見たね。」

 

冬夜「神威解放は僕の身体には負担だし、部分的に神力を引き出せないかと思って。」

 

諸刃「私達は力を抑えるなんて事はしないから、思い浮かばない方法だね。」

 

雄也「毎回毎回髪伸びるとか髪色変えるとか勘弁な。」

 

冬夜「でもこれって集中してないと形を保つのが大変だな。」

 

意識を集中しないと光の刃の形が崩れるらしい。

 

諸刃「何かを持ってそれを纏わせる方法が楽だと思うよ。」

 

木の枝を受け取り、目の前の木に向かって枝を振った。すると木がスパッと切れた。

 

冬夜「うお!」

 

雄也「おお見事!綺麗に一刀両断!晶剣よりも切れ味抜群っぽいな!」

 

冬夜(本来神力は地上で使うべき力ではない。正直使わないで済むならその方が良いと思うけど・・・こないだのギラのような支配種が他にも居ないとは限らない。いや、必ず居る。対抗策は多いに越した事はないだろう。)

 

 

 

 

 

 

城に戻ると、テラスでリンゼが桜と何か話しているのが見えた。

 

雄也「おっすお2人さん。」

 

冬夜「何してんの?」

 

桜「王様。公爵。」

 

リンゼ「あ。冬夜さん雄也さん。桜ちゃんが魔法を習いたいって言うから属性を調べてたんですよ。」

 

冬夜「僕も最初にやったなあ。」

 

雄也「懐かしいなぁ。んで、桜の属性は見付かったのか?」

 

リンゼ「無属性と水属性。それと闇属性ですね。」

 

ライザーク「ほうほう3つとは。」

 

リンゼ「魔力もかなりあるみたいです。流石にリーンさん程はないですけど、私よりは多いかと。水属性は私が教えてあげられますけど、無属性は自分で覚えるしかないですね。魔力の使い方さえ覚えれば問題は無いと思いますが・・・闇属性はユミナさんか冬夜さんに教えて貰うしかないと・・・」

 

冬夜「そっか。リーンは闇属性を持ってないんだっけ。雄也、皆の属性は?」

 

雄也「エルゼは無属性。リンゼは火と水と光。桜は水と闇と無。ユミナは風と土と闇。スゥは光。リーンは火と水と風と土と光と無。八重とルーとヒルデは無し。俺は無。最後に冬夜は火と水と風と土と光と闇と無。」

 

冬夜「そんなもんか。あれ?確かリーンって4つの無属性を持ってるとか前に言ってたような。1つ足りんな・・・」

 

そんな話をしていると。

 

リーン「あら。皆集まって何してるの?」

 

雄也「お。噂をすれば。」

 

タイミング良くリーンがやって来た。ポーラも一緒に。

 

雄也「リーンって無属性魔法4つ持ってるよな?プロプラムとトランスファーとプロテクションの3つ。最後の4つ目は?」

 

リーン「あら、言ってなかったかしら?ディスカバリーよ。あなた達のサーチと同じ探索系の魔法ね。見付けたい物をイメージする事でその場所が大体分かるのよ。本当に詳しく思い描かないと効果は薄いから、使い所が難しいんだけど。」

 

冬夜「ほ〜。」

 

リーン「魔法の講習中?」

 

雄也「おう。」

 

冬夜「無属性って召喚魔法だけなのか?」

 

リーン「現代では殆どその認識ね。精神に影響するコンフュージョンやスリープ、テレプテーションなんかも闇属性よ。既に失われた古代魔法に分類されるんだけど、『図書館』に魔道書があったから覚えられるわ。」

 

桜「テレプテーション・・・!」

 

誘惑魔法のテレプテーションに桜が反応した。

 

リーン「言っとくけど精神系は魔力の高い人間には効かないわよ?取り敢えず試しに何か召喚してみたら?魔力を操る練習にもなるし。」

 

桜「ん。やってみたい。」

 

 

 

 

リーンが地面に魔法陣を描き、それを桜が魔力を与えて召喚を試みる。

 

リンゼ「どんな子が出て来るんでしょう?」

 

冬夜「ちょっと楽しみだよね。」

 

雄也「桜の使い魔どんな感じだ?」

 

魔法陣から何かが召喚された。

 

猫「猫は人の為に!人は猫の為に!天知る、知知る、猫が知る!我が猫騎士道とくと御照覧あれ!ニャ!」

 

長靴を履いた猫だった。

 

冬夜「コイツって・・・」

 

リーン「ケット・シー。猫の召喚獣ね。」

 

ケット・シー「おっと!猫騎士だニャ!そこ大事な所だからニャ!」

 

桜「あなたと契約をしたい。条件を提示して。」

 

ケット・シー「条件ニャどとんでもニャい。か弱き女性を助けるのは騎士の力。あニャたに喜んで剣を捧げましょうニャ。」

 

雄也「男だったら?」

 

ケット・シー「引っ掻いて帰るニャ。」

 

雄也「分かりやす・・・」

 

リーン「なら名前を付ければ契約は完了よ。」

 

桜「名前・・・王様。公爵。何か良いのない?」

 

ケット・シー「ちっちっちっ。男に名付けられるニャんてゴメンだニャ。こう見えても吾輩気位が高いからして、何処の馬の骨とも分からん輩に・・・」

 

冬夜「ゲート。」

 

ゲートを展開し、白帝の琥珀を召喚した。

 

ケット・シー「ニャ!?ニャ、ニャんで白帝が・・・!?」

 

琥珀「主。何ですかこの猫は?」

 

冬夜「桜の召喚獣だよ。お気に召さないようだけど、今から僕が名前を付けてやろうかと思ってさ。」

 

琥珀「我が主が名づけるのが不服なのか?」

 

じろっとケット・シーを睨む。

 

ケット・シー「と、とんでもございませぬ!ニャ、ニャにとぞご随意に!ニャ!」

 

雄也「召喚獣の上下関係。」

 

冬夜「じゃ、そうだな。名前は・・・ニャンタロー。」

 

ケット・シー「・・・・・・・」

 

雄也「もしくはダルタニャン。どっちが良いんだ?」

 

ダルタニャン「ダルタニャンでお願いしますニャ!」

 

ケット・シーの名前はダルタニャンで決まった。

 

桜「ダルタニャン。宜しくね。」

 

雄也「んで桜。ニャンタローの消費魔力はどれ位だ?」

 

桜「ん。それなり。1時間も持たないと思う。」

 

ダルタニャン「名前が変わってるニャ!ニャンタローじゃニャくてダルタニャン!ニャ!」

 

雄也「おもろいなこの猫。」

 

冬夜「それじゃ。」

 

懐から1つの指輪を取り出して桜に手渡す。

 

冬夜「この指輪には魔力が蓄えてある。ここからニャンタロー用に魔力を引き出して渡すと良い。半年位は持つと思う。無くなったらまた補充するから言ってくれ。」

 

桜「ん。ありがと。」

 

ダルタニャン「ダルタニャン!ニャ!」

 

雄也「ホンマにオモロいなこの猫。」

 

冬夜(結構面白い奴だし、常駐させて身辺敬語を任せたら良さそうだな。諸刃姉さんに鍛えといて貰おう。)

 

するとそこに、炎帝の紅玉が調査から戻って来た。

 

紅玉「主。」

 

ダルタニャン「えええ炎帝までいるニャ!一体どうニャっているニャここは!?」

 

雄也「落ち着け落ち着け。」

 

紅玉「最後の遺跡らしき所が見付かりました。」

 

冬夜「最後・・・研究所か。」

 

雄也「遂に見付けたか。んじゃ、天空の城の最後の組み立てと行きますか。」

 

 

 

 

 

 

小さな島。研究所への魔法陣がある遺跡に着いた。

 

冬夜「ちょ待てよ。これってば・・・」

 

雄也「まさかのスライドパズル?」

 

遺跡の床がスライドパズルになっていた。

 

冬夜「にしても数が多過ぎるだろ・・・」

 

雄也「10✖️10・・・100かよ!」

 

冬夜「全く面倒な事を・・・」

 

2人はスライドパズルを動かしていく。

 

 

 

 

5分後。スライドパズルでバラバラになっていた魔法陣がようやく完成した。

 

冬夜「はー。これで完成か・・・」

 

雄也「めんどかったぁ・・・」

 

魔法陣が光って2人が転送された。

 

 

 

 

 

 

転送先に着いた。ここが研究所である。

 

???「ようこそ研究所へ。私はこの研究所の端末及び管理人のアトランティカと申します。ティカとお呼び下さい。」

 

礼儀正しい端末のアトランティカが2人を出迎えてくれた。

 

冬夜(真面目そうな子だ。)

 

雄也「宜しくな。俺達は・・・」

 

ティカ「伊狩雄也様と望月冬夜様ですね。お話は博士から伺っております。」

 

冬夜「博士から?」

 

ティカ「はい。博士のお造りになった未来視の宝玉で、お2人が少なくとも定演と研究所に来られる事だけは分かっておられました。それでお2人は幾つバビロンを見付けられましたか?」

 

冬夜「ここで最後だよ。他は全部見付けてドッキングしてある。」

 

ティカ「成る程。適合者としては充分。それでは研究所と私アトランティカの譲渡及びマスター契約を。」

 

冬夜(ハッ!雄也、この流れは・・・!)

 

雄也(そうだった恒例のあれが・・・!)

 

するとティカがある物を2人に差し出した。

 

冬夜「・・・?」

 

雄也「ガラスシャーレと綿棒2本?」

 

ティカ「それを頬を当てるように咥えて下さい。」

 

2人は言われるがままに綿棒を口に入れた。

 

ティカ「では口からだしてこちらへお渡し下さい。」

 

綿棒をガラスシャーレに置くと、ティカが2本の綿棒を1本ずつ口に入れた。

 

ティカ「登録完了。マスターの遺伝子を記憶致しました。これより研究所の所有権と私バビロンナンバー22アトランティカはマスターに移譲されました。」

 

冬夜「あ、あれ?」

 

雄也(おいおい、最後の最後でキスじゃなく綿棒での契約とはどう言う事だ?いや助かったけど。)

 

ティカ「何か?」

 

雄也「いやいやこっちの話。」

 

ティカ「ではこちらへ。研究所を説明する前にマスターにはして貰いたい仕事がございます。」

 

冬夜「仕事?」

 

 

 

 

 

 

研究所にある施設へ案内された。

 

ライザーク「近未来の研究所みたいだな。」

 

ティカ「ここは第一ラボになります。私達バビロンナンバーズはここで生まれました。」

 

ライザーク「ほう?」

 

そしてティカは、ある筒状のカプセルを見せた。中には少女らしき人物が眠っているように入ってる。

 

雄也「バビロンの子か?」

 

ティカ「はい。バビロンナンバーズ、ラストナンバー29。私達の最後の妹です。」

 

冬夜(11人目がいたのか・・・)

 

ティカ「と同時に、この子は我々の生みの親レジーナ・バビロン博士でもあります。」

 

雄也「ふぅ〜ん。」

 

ティカ「マスターにはその覚醒を手伝って頂きたいのです。」

 

雄也・冬夜「・・・・・・・え?」

 

冬夜「この子がバビロン博士・・・」

 

雄也「どう言う事だ?博士は大昔の人物だったはずだろ?」

 

ティカ「はい。簡単に申し上げますと、肉体を新たに培養しそこに博士の身体から摘出した脳を魔法で移植、融合してから最適化し長い時間を掛けて魔力同調させた個体がこれになります。」

 

雄也「色々複雑な説明だが、だいたい分かった。」

 

冬夜「でもこれ見た目が完全に子供だけど・・・」

 

ティカ「それ以上成長させると、魔力同調が難しくなり博士の記憶が阻害される恐れがありますので。」

 

雄也「見た目は子供、頭脳は大人って事か。」

 

冬夜「大人の脳みそが子供の頭の中に入ったのか?」

 

ティカ「そこはこう魔法でギュッと。」

 

両手で脳みそを握るような動作を見せた。

 

雄也「おにぎりかよ・・・」

 

冬夜(・・・深く聞くのは止そう。)

 

雄也「んで俺達にどうしようと?」

 

ティカ「覚醒する為の魔力を注ぎ込んで頂きたいのです。元のバビロン博士と同じ生体波長を持つマスターなら間違いなく目覚めさせる事が出来ますので。」

 

冬夜(起こさない方が良いんじゃないかと思うんだけどなあ。今までの話を聞く限り・・・このまま静かに眠らせてあげるってのもありなんじゃ?)

 

ティカ「お悩みの所申し訳ありませんが、時間がありませんので早くして頂けると。」

 

冬夜「え?時間?」

 

ティカ「マスターがここに転移した時からこのカプセルの生命維持装置を停止させるタイマーが起動しております。このままだと後5分で博士はお亡くなりになるでしょう。」

 

冬夜「な・・・!?何だよそれ!?そんなタイマー付いてんの!?」

 

雄也「ってかそれがあるんだったら早く言えよ!」

 

ティカ「博士の意思でございます。」

 

雄也「意思?」

 

ティカ「ここで目覚めさせて貰えないのならば生きていても意味がないと。」

 

雄也「卑怯野郎やな!!」

 

冬夜「僕らが嫌がる事を予測して手を打ってたな!?」

 

雄也「だが見殺しするのは申し訳ない・・・冬夜、ここは止むを得ないぞ。」

 

冬夜「くっ・・・仕方ない。どこに魔力を流せば良い?」

 

ティカ「こちらの魔石に手を当てて少し流して頂ければ。」

 

雄也「冬夜頼む。」

 

冬夜「ああ。」

 

魔石に少しの魔力を流す。するとカプセルが自動で立った。

 

ティカ「生体波動正常値。魔力同調問題無し。身体機能正常に稼働中。」

 

カプセルの蓋がゆっくり開き、全裸のレジーナがゆっくり目を開けた。

 

ライザーク「おお。実験成功か。」

 

雄也「みたいだな。」

 

ティカ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

 

先程まで冷静だったティカが突然鼻息が荒くなった。

 

冬夜「何でそんな鼻息荒くしてんの?」

 

ティカ「ハァハァ・・・お気になさらず!どうかお気になさらず!」

 

冬夜「いや気になるわ!」

 

雄也「やっぱコイツも異常だったか。鼻血出てるし。」

 

レジーナ「やあやあ望月冬夜君!そして伊狩雄也君!ライザーク君!初めましてになるのかな?僕の方はちょくちょく未来視の宝玉で君達を見させて貰っていたから、初めて会ったと言う気はしないんだけれどね。」

 

冬夜「あんた・・・本当にバビロン博士なのか?」

 

レジーナ「そうとも。僕がレジーナ・バビロン。元・パルテノ聖王国の魔工学者にして魔工技師だ。」

 

バビロン博士、復活。

 

『END』




         キャスト

      伊狩雄也:増田俊樹

      望月冬夜:福原かつみ

 エルゼ・シルエスカ:内田真礼
 リンゼ・シルエスカ:福緒唯
       リーン:上坂すみれ
        琥珀:甲斐田ゆき
        紅玉:桑島法子
    ダルタニャン:草尾毅
   アトランティカ:本村玲奈

     ライザーク:梅原裕一郎

      望月諸刃:ファイルーズあい
      シリウス:外島孝一
     ゼルガディ:野島裕史

 レジーナ・バビロン:寿美菜子
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