はてさてどうなる事やら。(苦笑)
皆さんどうぞよろしくお願いします。
・メルヘンの惑星、サンリオ。
その星に憧れ、辿り着こうとする者は数知れない。
また、その輝きを憎む者も……。
ブラックも後者の一人。
彼はきらびやかなこの銀河系にあって、唯一闇に閉ざされた星の王だった。
彼が初めてサンリオを憎んだ時。
彼はまだ歳が足らない子供だった。
やがて彼は、立派な軍隊を組織した。
この宇宙すべてを、闇に閉ざされた世界に変えるための、残虐な軍隊を……。
母なる地球とメルヘンの星。
2つの星に対する数百年分の憎しみを込め、彼らは宇宙へ羽ばたいたのだ。
そしてある日、数百年の念願が叶う。
地球へと出発する戦艦内で、ブラックは家臣の男に尋ねた。
「1週間後に地球へ出発する出席ダンサーのガキどもはどうなってる?」
「そちらも滞りなく!宇宙航海隊長、キャプテンバットに任せてございます。」
コウモリ男はしわがれ声で答えた。
彼の返事に口角を上げると、戦艦内で待機している数千の兵隊に向けて叫んだ。
『発進!』
ブラックの号令と共に、無数の戦艦が宇宙を舞い、コウモリの羽を持った飛翔兵が羽ばたく。
彼らの目的は“破壊”などではなく、よりたくさんの“絶望”だった。
目指すは地球。
母なる星を、1週間後にやってくるサンリオの希望諸共、絶望と混沌で覆い尽くすことこそが彼らの目的だった。
彼らの大いなる野望、闇の足音に気づくものは、今この宇宙に誰一人いない……。
場面は変わり、地球人と惑星サンリオの住人が交流する楽園、サンリオピューロランド。
広場の中央には、巨大な樹がある。
サンリオの歴史が始まったその日から惑星サンリオ 『水の国』の英雄にして、首都『アップルキングダム』の 初代国王。英雄王シリウス。
彼の御名のもと 彼と共にサンリオそして宇宙すべての平和を身を守ってきた樹。
大いなる奇跡の魔法の象徴たる樹である。
人はそれを、知恵の樹と呼ぶ。
その日、樹は 落ち着くことをやめ、ざわつき始めた。
木の葉をざわつかせることなど何年ぶりだったか、もう 知恵の樹自身も覚えていない。
だが、誰も何も語らずとも、知恵の樹は分かっていた。
この星に 明確な悪意を向ける巨大で邪悪な力の存在を。
これまでにない邪悪な力が、すぐそばまで迫っている事を。
声なき心はこの星を救えるかもしれない三人の希望の子らの名を呼んでいた。
キティ・ホワイト!
ダニエル・スター!
そして、天音空!
声もなき知恵の樹の必死の呼びかけが、3人の戦士たちに届いたのかどうかは、誰にもわからない。
だが、『知恵の樹』は信じて疑わなかった。この3人ならば、きっと地球を、そしてサンリオも必ず作救てくれることだろうと。
全ては神、いや、知恵の樹のみが知る。
あるいは、 いずれ起こりうる大戦を経て、 宇宙に永遠の平和が訪れんことを、ピューロランドに隠れ住む3人の賢者は、切に望んでいた。