新改訂版仮面ライダースロットル〜憑依ノ章〜   作:菊川 数時

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スゲえー変えたことがはっきり分かんだね。


 新たに始まり、絶望を振りまく。

 

 

 悲しい現実はいつも突如にして我々に襲い掛かってくる、それにどう向かい立つか。

 

 愛する者の死、苦痛に悶え苦しみ無力感と増悪を膨らましていく。

 

 誰かを護りたい理想は余りにも破綻していた、それでも心より体が動くのだ。

 

 何が言いたいのかわからないだろう。

 

 それでいいんだ。破綻している人間の言葉を理解するのは不可能だ。

 

 ただあなた達に語ることができるならたった一言。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『これはニセモノの物語、ハッピーエンドは期待しない方が良い』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さあ、始めよう。

 

 

 『助けて』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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《SLOT·CHAGE!!》

 

 

 「ライダー!!キックぅッッッッッ!!!」

 

 

 黄金の戦士の声と共に十七人の仮面の戦士と共に飛び上がる。

ターゲットは■■■■■、ただ一人。

 

 色彩の全てを注ぎ込んだかのようなその蹴りはターゲットをぶち抜くには容易かった。

 

 犠牲になった人がいた。その人のお陰で倒せた。

 

 

 不快ない。

 

 

 

 近くには涙を流しながら虚ろな目でいと切れている茶髪の少女がいた。

 

 結局、誰かをまた、傷つけてしまった。

 

 後悔も束の間、足元の瓦礫が崩れてしまう。

 

 九条誠一はなんの抵抗も出来ずに、世界の闇に落っていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 目を覚ますと、見知らぬ天井。

 

 驚きはしなかった、困惑もしなかった。

 

 慣れたものだ、こんなことは。

 

 「ッ!?」

 

 起き上がろうとしたら腹部に激痛が奔る、なにかとその部位に手を当てる、ヌルッと不快な感触、血液だった。つまり腹部から大量に出血していたのだ。

 

 はて、自分はあの戦いの時に腹部を負傷した覚えはない、しかし現に自分の腹から血液が止めどなく溢れていた。

 

 「でも、無理をすれば立てる。」

 

 さて、ベルトを装着して辺りを捜索する。どうやらここは廃墟のようだ。  

 

 ふと、隣から水音と物音が聞こえた。隣の部屋へと繋がっている扉から光が溢れていた、そこから部屋の様子を見ることにした。

 

 

「イヤぁ、イヤぁ、いやぁあああぁ!!」

 

「どうしたんだよ!?忍ぅ、もっと俺を満足させないとアイツラも同じ目に合うぞ!!」

 

 紫の髪の女性が白髪の男に陵辱されていた。

 

 その近くには金髪の女の子と紫髪の女の子が震えながらその様子を眺めていた。  

 

 床には陵辱の後と少女たちの失禁の跡が残っていた、時々匂いと共にこちらに行為をしている液が飛んできて鬱陶しい。

 

 

 こんな状況にも関わらずに自分は冷静沈着だった。

 

 正直、自分はこんなことに巻き込まれたくない。

 

 自分は正義の味方ではない。だから彼女らを助ける道理はない。

 

 この場を静かに出ていこうとした時だった。

 

 今思えばサッサとこの場から逃げればよかったのだ。

 

 

 「た、『助けて』…………。きょーや」

 

 

 

 

 いつの間にか自分はその部屋の扉を蹴破って、その白髪の男に殴る掛かっていた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 バキッ!!

 

 鈍い音が拳に伝わってきた、吐き気をもよおす程醜悪な不協和音だった。

 

「ーーーーやっちまった。」

 

 頭を抱える。嫌な癖だ、『助けて』と言われただけで危険なことに首を突っ込むような癖は。

 

 

「きょ、恭也?」

 

 紫髪の女性が俺を呆然とした表情でこちらを見ややってきた。すると、殴った男が俺を指差しながら言葉を飛ばしてきた。

 

「き、貴様!なぜ生きている!?あの時確かに貴様の腹を!!」

 

 え、なに、コイツが寝ていた俺のお腹掻っ捌いたの?頭湧いてるのかな、でもまあ、これで気兼ねなく『殺せる』。

 

「ええい、だったらまた同じように殺すだけだ!!」

 

 そういうと男は大きな翼を広げた。なんだ人外の類か、それも吸血鬼。だったら使うか、ベルト。

 

「死ねぇ!!《SLOT·ON!!》ブベラァ!?」

 

 

 男は展開された光の壁にぶち当たり転げる。

 

 自分を中心に十七の紋章がファンファーレと共に回転する、そして手を思いっきり天に掲げると一つ紋章がその手に重なる。

 

《BLADE》

 

「変身」

 

《TURN·UP》

 

 オリハルコンエレメントが展開し、自身を通過していく、そこに現れたのは赤い瞳の仮面の戦士が立っていた。

 

「なんだ、それは……!?」

 

 男が叫ぶ、説明する義理はないので即座に殴り掛かる。

 

 バギャァッ!!

 

 さっきより嫌な音だ。汚物を殴ってあるからだ、よく見るとその汚物の整った顔を象徴した高い鼻が折れていた。誰がこんなことを?

 

「き、貴様ァァアアア!!よくも私のかおぉぉぉぉ!!」

 

 

 そういえば俺だった、こりゃすまん。しかし、手加減はできん。腰の醒剣ブレイドラウザーを抜き斬りかかる。しかし、翼を羽ばたかせ回避、窓を割りそこから脱出した。

 

 

「ハハハハハハハッ!!ソンビの集団に食われて死ねぇ!!」

 

 窓の下には大量の死臭を纏った生物だった者で溢れていた。そして、扉を破りこちらの部屋に入ってくるやつも居た。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 女性と少女たちの三名を庇いながら上階を目指すことにした。女性の方は裸だったのでお姫様抱っこしながら戦闘している。

 

 

「着いた!!」

 

 金髪の少女が屋上の扉を足蹴リにして吹き飛ばす。

ゾンビたちは続々と現れてきた。そして、段々と屋上の端へと追いやられた。

 

 

「フッ、高潔なる血を持つ私の美顔を汚すからこうなるんだ。地獄で精々、苦、し、め♪」

 

 

 ゾンビの集団の中に不敵に嘲笑う奴がいた。ムカつく、この人たちが居るからやり難いだけだわ。しかし、この状況は実際に前途無難である。

 

 

「……………しょうがない」

 

「ん?どうした、諦め境地に至って謝罪する気になったか?しかし、もう遅い貴様らはここで惨たらしく死ぬのだ!!」

 

 チゲぇよ、と小声でつぶやく。

 

 お前の死が確定したんだよ。

 

 腕に装着されたラウズアブソーバーにカテゴリーQをセットし

 

《アブソーブクイーン》の待機音声

 

 『SK:EVOLUTION』をラウズアブソーバーにスラッシュさせる。

 

《エヴォリューションキング》

 

 

 次の瞬間、十三枚のラウズカードが黄金の鎧を形成していく、醒剣ブレイドラウザーから重醒剣キングラウザーに変わる。

 

 そこに立つは金の仮面の戦士

 

 《仮面ライダーブレイド·キングフォーム》

 

 運命を切り裂く男の最強の姿。

 

 

 その出で立ちに誰もが息を呑んだ、それをすかさず九条はカードをキングラウザーに読み込ませる。

 

 

《スペード10、J、Q、K、A》

 

 《ロイヤルストレートフラッシュ!!》

 

 「はぁ!!ウェイ!!」

 

 

 

 黄金の光が、闇夜を、切り裂いた。

 

 

 

 

 




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