東方小妖録【完結】   作:puc119

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タイトルの“小妖”はポケモンという意味です
最初は“袋妖”にしようかと思いましたがやめました

なんかカッコ悪いし




プロローグとかそういうの

 

 

 雨の日だったと思う。

 もしかしたら晴れていたかもしれない。

 

 ただ、確かなことはその日一人の少年が死んだということ。

 

 不治の病だったかもしれない。

 交通事故だったかもしれない。

 けれども、死因なんて忘れたし、今となってはどうでもいい。

 

 ああ、いい人生だった……のかな? 願わくば、どうか叶うことなら、このまま安らかに眠りにつけますように――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう」

 

 起こされた。眠りにつけなかった。

 

「えと……おはようございます」

「うん、おはよう」

 

 真っ白い空間に立っている一人の人間がこっちを見ている。

 こっち見んな。

 

「いきなりで悪いけれど、君は今の自分がどんな状態かわかるかな?」

 

 わかりません。

 

「寝不足です」

「そりゃあ徹夜でモンハンなんかしてるから……そして、違う。そういうことを聞きたいわけじゃあない。……落ち着いて聞いて欲しいのだけど、君は死んだ。もう、生きてはいないんだ」

 

 ――残念だけどね。

 

 なんて彼? はつぶやいた。

 

 ……そっか。

 そうか。俺、死んじゃったんだ……じゃあ、俺はどうなるんだろう? 天国とか逝けるかな? 地獄はちょっと勘弁してほしいな。

 

「じゃあ、僕はどうなるんでしょう。天国行きですか? それとも天国逝きですか?」

「やけに落ち着いてるね。そして、君が地獄に行きたくないことだけはよくわかったよ。けれども安心してくれ、君が地獄に行くことはない。まぁ、天国に行けるわけでもないけどね」

 

 ちょっと何を言ってるのかわからないけど、地獄に行くことはないと聞いて一安心。

 天国でも地獄でもない。じゃあ、俺はどこへ行けばいいのだろうか?

 

「つまり、僕はどうなるのですか?」

 

 俺は聞いた。

 

 

「君には転生してもらう」

 

 

 彼が答えた。

 

「君が死んでしまったのは、私たち神のミスなんだ。本当に済まない」

 

 あらぁ、なんですか、それ? どうやって死んだか覚えてないけど、正直たまったもんじゃない。

 まぁ、でも神様が頭まで下げてくれているんだ。納得はしていないけど、許すのがかっこいい男の子ってもんだ。

 

「いや、徹マンしていたらちょっとね」

 

 何か聞こえた気がする。

 ちょっとどころじゃないことが聞こえた気がする。

 

 なんだコイツ、なんなんだコイツは。

 えっ、なに? そんな理由で俺は死んだの? 何が「かっこいい男の子」だ。数十字ぐらい前の自分が恥ずかしい。

 

「本当に悪かったって。だから、私たち神々で話し合って、君を転生させることに決まった。転生先の世界は私たちで選んでしまうけれど、その世界で君が使える能力は、君に選んでもらいたい」

 

 ホントはもっと言いたいことはあるのだけど、それじゃあいつまでたっても話が進まない。

 ここらが、かっこいい男の子(笑)の見せ所なんだろう。

 

 

 転生に能力かぁ。

 なんとも、お話の中ではありきたりな存在。いきなりこんなわけのわからない場所へ来て、いきなりわけのわからんことを言われた。

 けれども、つまりこれはもう一度自分の人生をやり直せると言う事。まさに神様からの贈り物。

 

 だから、それはきっと――悪いことではないはず。

 

 う~ん、まぁ、すぐに思いつくのはこれくらいしかないんだよなぁ。

 

「それじゃあ、ポケモンになる能力をください」

「本当にそれでいいのかい? 無限にあるというわけではないが、時間ならまだまだあるよ」

「いえ、大丈夫です」

 

 即決即断。

 迷わず進むのだ。俺にはそれくらいが合っている。

 

「……後悔しないかい?」

「そんなことはわかりません。転生先の僕に聞いてください」

 

 たぶん、この能力を選んだことに後悔することはあると思う。人間なんてそんなもんだ。

 でも、まぁ、この能力を選んだ自分を信じてあげようじゃないか。これから、自分とはまた長い付き合いとなるんだしね。後悔をしながらでもいい。俺は前に進みます。

 

「わかった。その能力を与えるよ」

「それでは、能力の細かい説明をお願いできますか?」

 

 ポケモンだって奥が深いのだ。せめて使えるポケモンの種類、レベルとか技の習得方法・進化方法くらいは聞いておきたい。

 

「うん、いいよ。何でも質問してくれ」

「使えるポケモン・レベル・技・進化について説明をお願いします」

「んと、基本的に最初から全てのポケモンを使える。が、進化の必要なポケモンは無理だ。レベルは君の頑張りしだいだね。技はレベルに応じて増えていくようにしてある。進化も同様かな」

 

 なるほど。つまりゲームと同じってことで良いのかな。ただ、レベルはどうやって上げるんだろうか。

 

「通信交換が必要なポケモン、進化の石や特定の場所でしか進化しないポケモンはどうなるんですか?」

「随分と細かいじゃないか。ああ、そういえば君の緑版の殿堂入りメンバーにはユンゲラーとかいたね。そりゃ気になるか」

 

 正直、放っておいて欲しい。

 べ、べつに友達がいなかったわけじゃないし。フーディンよりユンゲラーが好きなだけだし! ……なんて強がってみたり。

 

「……で、どうなるんですか?」

「そうだね、通信交換や石・特定の場所が必要なポケモンもレベルで進化することになるよ。また、イーブイ系の分岐進化は、一度進化させれば全てのブイズが使えるようになるかな。他に質問はある?」

 

 ふむ、それならとりあえずは一安心と言ったところ。

 

「技マシンによる技・教え技・タマゴ技はどうなりますか?」

「また、細かいことを……考えてなかった。全て最初から使えるようにしておくよ」

「旧作の技マシン・旧作の教え技はどうなりますか?」

「……君、もしかして廃人かい? 全部最初から使えるようにしておく」

 

 俺が廃人なんかを名乗ったら廃人の方々に失礼だ。ポケモンを愛するだけの一般人です。

 

 しかし、これはまたなかなかに強い気がする。それなら投げラッキーとかだってできるよね。

 

「個体値・努力値・性格はどうなりますか?」

「これだから廃人は……君が自由に選んでいいよ。ただし、努力値は各ステータスに255までで、計510となるけどね。まぁ、ゲームと一緒だよ」

「え~、何ですかそのチートは」

「……君だってどうせ乱数調整とかしているんだろ?」

「僕は孵化派です。一匹のために何時間もかけて必死に自転車こぐんです」

 

 BW2では自転車に乗って子供に煽られながら走るんです。ウルガモスをお供に連れて必死に走るんです。

 

「その一匹のために何百匹のポケモンが捨てられるのか」

「うぐっ、あ、あれは捨てたわけじゃなくて、自然に返しただけです」

「育て家さんの周りで見つかる千匹を超えたイーブイ」

「うぐっ」

「レベル100、戦闘経験0のメタモン」

「ぐぬぬ、いや、僕だって悪いとは思っているんですよ」

「思っているだけじゃ、駄目だけどね」

 

 おっしゃる通りで。返す言葉もありません。

 

 

 

 

 

~閑話休題~

 

 

 

 さてさて、気を取り直して――

 

「もちものは?」

「あ~もう! 最初から全部もってる!! ただし持たせられるアイテムは一匹につき一つまでッ!」

 

 ふむ、強いな。

 てか、それって、回復の薬がぶ飲みしてれば死なないんじゃ……

 

「旧作にしか登場しないアイテm「最初から持ってる!!」そうですか」

 

 う~ん、あとはまぁいっか。

 

 あっそうか。大切なことを聞くの忘れていた。

 

「僕の転生する世界は、どんな世界なんですか?」

「はぁ……やっとその質問か、ここまで長かった」

 

 

「で、どんな世界なんですか?」

 

 

 俺が聞いた。

 

 

「東方Projectという世界だ」

 

 

 彼は答えた。

 

 

「ああ、東方ですか」

「よかった、知っているのか。それならあまり説明しなくてもいいね。正直、私はこの『東方Project』という世界に詳しくないのでな。細かい説明なんてできないからちょうど良かったよ」

 

 残念ながら、俺も詳しくはなかったりします。知っているキャラも少ないし。

 と言うか、ほとんど何も知りません。

 

「さて、そろそろ時間だ。大事なことをまだ伝えていなかったけれど、君から寿命という概念は消させてもらった。つまり、不老だ。不死ではないけどね。ただ、一般人に比べるとかなり死ににくい。また、食事や睡眠もほとんど必要のない体にしてある」

 

 なにそれ怖い。人間じゃないじゃん。

 ああ、ポケモンだったね、そういえば。

 

 

「私からできる最後のプレゼントとして、君には場所を選んでもらいたい」

「場所……ですか? つまりどういうことでしょう」

「君の知っている『東方Project』の原作キャラのすぐ近くに転生してあげるという意味だよ。誰のそばがいいかな?」

 

 いや、名前とか聞かれても直ぐには出てこないのだけど……

 え~と、えと、あれ、あの人、なんて名前だったかなぁ。

 

 ああ、うん。思い出したわ。

 

「それじゃあ『えーりん』というキャラの近くにお願いします」

「了解した。八意永琳の近くだね」

 

 へ~そんな名前だったんだ。えーりんって。

 

 

「……すまなかったね」

 

 

 ぽそりと彼がつぶやいた。

 

 なにが? とは聞かない。そこまで空気の読めない男ではないつもりだ。

 

「……そりゃあ、こんなにも早く死んだんですから、一般的に見たら僕の人生は不幸なんだと思います」

 

 俺は顔を上げた。

 彼の顔は下に落ちた。

 

「ただですね、僕の生きてきたあの人生は楽しかったし、これからだって楽しくなりそうです。それだけで十分ですよ」

 

 

 それでいい。

 

 それがいい。

 

 

「……そっか。そうか、それなら私からはもう何も言わないよ。そこの扉を抜ければ新しい世界だ」

 

 いつの間にか現れていた扉を彼は指をさしながら言った。新しい世界……ねぇ。

 そこは一体どんな世界なんだろうか。

 

 

 

「さあ、夢と感動の世界にレッツゴー!!」

 

 彼はそう言った。

 

 

「……恥ずかしいなら、言わなきゃいいのに」

 

 真っ赤な顔した神様に無言で蹴られた。

 痛い。

 

 そして、よく見たら彼じゃなくて彼女だった。失礼だったけれど、口には出していないからセーフ。徹マンする女の子か……ないな。

 フっと彼女を見ながら鼻で笑ってみたらまた蹴られた。

 随分と暴力的な神様もいたものだ。

 

「いいから、さっさと行けー!!」

 

 そのまま扉の向こうへ。

 少しぐらい心の準備をしたかったかな。

 

 少しの浮遊感。

 

 

 そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 ガシャーーーン!! と、けたたましい音をたてながら着地に成功。ここでバランスを崩すと減点対象です。

 

 さて、ここはどこだろうか? と思い周りを見てみることに。

 ふむ、どうやら何処かの部屋の中っぽいぞ。さらに、食事の用意がしてあり、それを俺が盛大に蹴散らしたこともわかった。

 

 そして、食べ物まみれの女性が一人。

 あ、えーりんじゃん。なるほど、確かにえーりんの近くだね。

 

 ただ、ちょーっと時間と場所が悪かったかな。 

 

 

 ハッハッハッハー……

 

 

「ご、ごめんなさい」

 

 

 どうすんだよ、これ。

 

 

 






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ポケモン関係で、わからなかった単語などがあれば答えるようにします

ただ、私は廃人というわけではないのでパーティ理論とかは勘弁してください

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