東方小妖録【完結】   作:puc119

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第26話~風に負けて~

 

 

「ようこそ、幻想郷へ。歓迎しますわ」

 

 幻想郷か……忘れ去られた者たちの集まる最後の楽園。たぶん、ここが東方Projectの舞台なんだろう。

 

 長かった。ここへ辿り着くまで本当に長かった。

 

 

 

「あれ~、誰かいると思ったら紫と赤じゃん。久しぶりだねぇ」

「ありゃ、萃香か久しぶり」

 

 萃香がいきなり現れた。

 いいな~その能力。てか、萃香は紫のことを知っているんだね。そして萃香がここにいるんだから、ここって大江山なのかな?

 

「なあ、なあ紫。ここって大江山なの?」

「違うわよ。ここは普通の人間たちが近づかなくなった辺境の地、幻想郷ですわ。そしてこの山は、鬼や天狗に河童たちの住む妖怪の山よ。それじゃあ赤、私はもう行くわね。人里もあるからそこで暮らしたらどう?」

 

 そう言って紫は消えてしまった。

 ホント何考えているのかわからん奴だね。ま、どうせ、またすぐ会えるだろ。

 

 妖怪の山、か。よくわかんないけど大江山ではないのね。そして鬼に天狗に河童。お、恐ろしい山だな……

 

「んで、萃香はここで何してんのさ?」

 

 どうせ、また飲んだり騒いだりしてるだけなんだろうなぁ。

 

「何って言われても困るけど……そうだねぇ、今は私たち鬼を中心に、この妖怪の山の秩序を守っている感じかな」

 

 へ~、ちっちゃいのに頑張ってるんだな。

 口には出さんけど、また泣かれると嫌だし。

 

「それに私もかなり強くなったんだよ。今では勇儀と同じ山の四天王とも呼ばれているしね」

 

 なんと、勇儀も幻想郷にいるのか。そりゃあ久しぶりに会いたい。……会ってくれない気もするけど。

 

「だからさ、赤。私と勝負s「断る」……なんでさ?」

 

 だって萃香が強くなったってことは、どうせ特殊技も効かなくなったんでしょ? そんな奴相手にどうやって勝てってんだよ。

 

 毒々身が守とかなら勝てそうだけど、あれ面白くないしなぁ。

 

「ま、気が向いたらな」

 

 そう俺が言うと萃香はむぅっとむくれたが、まぁ気にしないことにした。なんかヤダヤダ言って駄々を捏ねているけど、放っとくことにした。

 何歳だよ、お前……

 

「よしゃ、そんじゃあ俺は幻想郷をブラブラさせてもらうよ」

「私が案内しようか?」

 

 パッと起き上がってから萃香がこちらを向き言ってきた。

 

「いや、いいよ」

 

 ちょっとブラブラするくらいだし。

 

「……迷子になってもしらないよ?」

 

 うるせぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 萃香と別れた俺は人里を目指して歩き出した。むぅ、人里の場所くらい聞いておけば良かったね。

 

「あやややや。人間が妖怪の山にいると聞いて見に来れば貴方でしたか。お久しぶりです」

 

 う~ん、人里って何処にあるんだろうか。

 

「せっかく会ったのですし、またお話とか聞かせてくれませんか?」

 

 ま、とりあえずこの山を下りればなんかあるだろ。

 

「おや? どうしたのですか? 射命丸ですよ~。皆のアイドル、射命丸文ですよ~」

 

 むぅ、それにしても歩きにくいな。もう少し道らしい道を用意してもらいたかった。

 

「もしもーし、聞いてますか?」

 

 おお、なんか見えてきたぞ。

 あれが人里なんだろうか?

 

 

「……ていっ」

 

 痛い。いきなり蹴られた。

 な、なにすんだ、この天狗は。

 

「やっと、こちらを見てくれましたね。全く、いけませんよこんな可愛い少女を無視しては」

 

 何を言っているんだコイツは。可愛い少女はいきなり人を蹴ったりなんて……まぁ、するやつもいるか。

 

「はいはい、可愛い可愛い。んじゃあな」

 

 さて、もう少しで人里だ。どんな場所なんだろうな。楽しみです。

 

「……ていっ!」

 

 おわっ! あぶねぇ。し、信じられん。また蹴ってきやがったぞ。

 

「もう、なんなのさ!?」

 

 こちらとしては、早く行かせてほしいのですが。

 

「それはこっちの言葉です! なんなんですか? 久しぶりに会って私が挨拶をしたのに無視するとは。少しぐらい会話をしてくれたって良いじゃないですか!」

 

 だって、お前に捕まると碌なことにならんもん。俺は早く人里へ行ってゆっくり休みたいのです。

 

「会話なら少ししたじゃん」

「少しすぎます!」

 

 なんと……我が儘なやつだ。会話ねぇ、早めに終わらんかな。

 

「まぁ、いいけどさ。何の話をすればいいのさ?」

「そうですねぇ。ここで立ち話というのはアレなので、私の家にでも行きましょう」

 

 ――貴方が小柄で助かりました。

 

 なんて文は言って俺に抱きついてきた。

 

 ちょ、ちょ、ちょっとなんなのですか!? 文さん、大胆すぎません? そう言うのはほら、もっと暗くなってからやることでして……

 

「な、何顔を赤くしているんですか! こっちまで恥ずかしくなるのでやめてください」

 

 そんな無茶な。

 と思ったら、ふわりと体が浮いた。そして文は俺を抱きかかえたまま空を飛んだ。

 

 おお、すげぇ……こりゃ速いな。ん、でも、ちょっと早すぎない? ああ、いや、これ速いわ。あ、ちょっとタイム。止めてください。無理! 無理です!

 

 ああ、もう意識が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「起きます」

 

 んと、何があったんだっけ?

 

 ああ、文に拉致されたんだった。んでここは、文の家なのかな? なんか散らかっててるけど、掃除はちゃんとしなさいよ。

 

「漸く起きてくれましたか。情けないですねぇ。あの程度のことで気絶してしまうとは。本当に鬼に勝ったのですか?」

 

 仕方ないでしょうが。

 能力を使わなければただの人間なんだから。

 

「せっかくですのでお茶を入れてきますね」

 

 さてさて、出口はどちらかな?

 

「因みに逃げられませんよ。ああ、正確に言うとこの家から出ることはできます。でも、この家から出て私以外の天狗にでも見つかったら……ね?」

 

 

 ……こんなんばっかじゃねーかよ。

 

 






最後の『こんなんばっか』は『困難ばっか』と掛けてあります
……どうでもいいですね

もっとポケモンを出したいのですが、バトルがないと出しにくいです


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