学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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漸く完成したので投稿します。


第八話

俊輔サイド

 

「どう言う事ですか? フォーカや神楽はこの本に中に入っているのですか?」

 

「まぁ、そう言うことじゃな。それと、もう一つの機能を搭載しておる。まぁ、そこは今後に出てくるじゃろう」

 

アポロニアスはそう言うと、体が透け始める。

 

「ワシも此処までじゃ。今度会うときは天界でのう」

 

そう言ってアポロニアスは消えていくのであった。

 

「なぁ。此処で起動させてもいと思うか?」

 

「いや、ダメだと思いますけど?」

 

「ならさ、屋上に行かないか?」

 

「そうしましょうか」

 

俺と空は屋上に上っていく。

 

「さて、屋上に着いたのは良いが、どうやって起動させればいいのやら………夜天の書起動!!」

 

俺は何と無くそう言ってみた。すると、本が浮かび上がりページが俺から見て左から右へと勢い良く捲られて行く。そして、本がバタンと閉じると、本が急に光り始めたのだ。

 

 

 

 

「新たなる主の下に集いし騎士」

 

「我ら、守護騎士」

 

「主の命なれば何処へだって行きます」

 

「御身を守らせて頂く」

 

「ヴォルケンリッター」

 

 

俺の目の前には方膝を付いて俺に顔を垂れてる五人の人が居た。その姿は見たことがある姿だ。だから、俺は一応確認の為に名前を聞く事にする。

 

「君達の名前を教えてくれないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の名前はヴォルケンリッターの将、剣の騎士シグナムです」

 

「鉄槌の騎士ヴィータ」

 

「湖の騎士シャマル」

 

「盾の守護獣ザフィーラ」

 

「夜天の書の管制人格リインフォースです」

 

「「…………」」

 

俊輔と空は頭を抱えた。

 

『マスター!!』

 

その時、夜天の書から二つの光が出てきて俊輔の前で止まる。

 

「お前達……………よく帰ってきてくれた」

 

『マスター』

 

俊輔は漸く帰ってきたデバイス達を抱きしめていた。

 

「ところで、主」

 

「ん? なに?」

 

「我々は闇の書では無く、夜天の書として機能していますので蒐集はしなくても良い事になっています。また、我々は一種のプログラムでしたが、今ではそうでもありません。リインホースに関してはユニゾンデバイスではありますが、人間としての生活が出来ます」

 

「そうか………なら、これから何が起きるか判っている?」

 

俊輔はシグナムからの説明を聞き、今後のことについての確認を行う。

 

「はい、この世界には魔法と言う物が無く我々が居た世界で言う質量兵器が主な武器であると聞いています。また、この世界は死人が生き返り、生き人を喰らい、喰らわれた者も死人として生き返る世界ですよね?」

 

「ああ、まぁ大体はあっている。でだ、今後の事について説明する。今後は俺とシグナム、シャマル、リインで行動する。空はヴィータとザフィーラと一緒に行動してくれ。武装に関してはとやかくは言わない。各自、兵装自由。良いな?」

 

『了解』

 

そう言うと俊輔のチームと空のチームとで二手に分かれて行動する事になったのであった。

 

 

俊輔チームは、先に孝達と合流する為に2-Bに向った。

 

「主、今から向う場所は何処なんですか?」

 

「今から向う場所か? 俺のダチが居る場所だ。一応、まだ武装は展開するな。とある放送が流れたと同時に展開を許可する。リインは俺と融合な」

 

『了解』

 

走りながらそう言って説明する俊輔であった。

 

 

空のチームはと言うと、ザフィーラは狼モードになりヴィータと空を背中に乗っけて走っていた。

 

「空よ。今から何処に向かえば良い?」

 

「そうだな…………先に技術室に向う。そこで造れる物や持って行ける物があれば持って行く」

 

「了解した。しっかり捕まっておけ!!」

 

そう言うとザフィーラは走るスピードを上げるのであった。

 

 

 

その頃、孝は屋上で授業をサボっていた。しかし、何と無く校門が騒がしいと思いそちらを見ていると、一人の男が男性教師の腕に喰らいつき、男性教師は出血多量で死亡した。しかし、ものの一分も経たない内に、男性教師は起き上がり…………そして、近くに居た女性教師の首筋に喰らい付いたのであった。

その結果、校門は騒ぎになり、一人の教師が校舎に走って行くのであった。

 

「これはヤバイな………」

 

そう言うと孝は屋上から自分のクラスに向かって行った。

 

「おい、孝!!」

 

「ん? なんだ俊輔か…って、後ろに居る女性は誰だよ!!」

 

「今は気にしているほど時間は無い。今は直ぐにでもこの学校から逃げる事を優先する事だ。で、お前はクラスに向うんだろう?」

 

「ああ、そうだが………」

 

孝は頷く。

 

「丁度良かった。俺達も一緒に向かう」

 

「良いのか!!」

 

この言葉に孝は喜んでいた。

 

「ああ、俺達もそっちに行く予定だったからな。詳しくは話しながら説明する」

 

「ああ」

 

そう言うと孝、俊輔、シグナム、シャマル、リインホースは走り出すのであった。

 

 

 

一方、空たちは技術室に到着していた。

 

「空よ。これから俺達は如何したら良い?」

 

「今からこの袋にハンマーとか工具類を詰めれるだけ詰め込んで。今後必要になって行くから」

 

「判った」

 

「なぁ、私は何をしたら良い?」

 

「ヴィータは直ぐに扉の鍵を閉めてくれ。そっとな」

 

「あいよ」

 

空はそう言って的確に指示を出していく。その時であった。

 

『全校生徒、全職員に連絡します。現在、校内にて暴徒が現れました。速やかに担当の先生の指示を聞いて………』

 

此処で放送がとまる。しかし、その瞬間である。

 

『ガシャーン!! ヒッ………来るな!! 来るなぁぁぁぁ!! ギャァァァァァァ!! 痛い痛い!! ギャァァァァ……………う゛ぅぅぅ』

 

その瞬間、校内すべてが静まり返る。そして、何処かの教室でチョークが落ちる音がした瞬間、騒がしくなるのであった。




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