学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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皆さん、遅くなり申しわけございません。
漸く完成したので投稿します。次の投稿は未定です。


第十話

麗はこのアナウンスを聞くと後ろに下がっていく。

 

校内放送が流れ終わり少し間を開けた瞬間……校内はパニックになる。全校生徒達が一斉にクラスから飛び出して逃げて行くが、その際に階段で、または廊下で下敷きになって死んで逝く生徒も少なくは無かった。

 

「俊輔!! これから如何する!!」

 

「仕方が無い、此処は一回屋上に上がる」

 

「どうしてよ!! 此処は外に出るのが安全じゃないの!?」

 

俊輔と孝の会話に麗が介入する。

 

「そうしたいのは山々なんだが、全校生徒が校内から出ようとしてる。それに、既に教師も逃げ出している。此処は屋上で様子を見てからでも遅くは無い。それと、永、これを渡しておく」

 

そう言うと俊輔は永にベレッタを渡す。

 

「これは何処から出したんだ? 俊輔」

 

「それは企業機密と言う事にしておいてくれ…………行くぞ!!」

 

そう言うと、俊輔、孝、永、麗は走り出して行くのであった。

 

 

一方、空達は奴らの殲滅を行っている最中であった。

 

「デリャァァァァァァァッ!!」

 

ザフィーラはそう言うと両腕に装着しているガントレットからカートリッジが装填され魔力が一気に開放されると、そこから圧縮された空気が吐き出される。それは直ぐに奴らに当たると、奴らは体を真っ二つにされて絶命していく。

 

「ラケーテン・ハンマァァァァァァァ!!」

 

ヴィータはデバイスであるグラーフアイゼンを使用して奴らを殴っていく。

 

「クソッ、限がねぇぞ!! 如何すんだよ、空!!」

 

「ここは俊輔君と落ち合う事を先決した方が良いね。少し待っててね」

 

「早くしろよ!!」

 

空はそう言うと念話で俊輔の位置を尋ね、屋上に向っている最中と聞くとそこに向かうと念話で伝えた。

 

「終わったよ。俊輔君は屋上に向かっている最中だって。僕達もそこに向かうよ!!」

 

「了解した」

 

「おうよ!!」

 

そう言うと三人は移動を開始するのであった。

 

 

 

一方、俊輔達は屋上を目指していた。

 

「クソッ、何処行っても奴らばっかしだな、おい!!」

 

「ぼやいてないで行かないと!!」

 

「そうだなって、麗。前!!」

 

永がそう言うが、既に遅く麗の前には一人の教師が立ち塞がる。しかし、孝はその教師の足もとを見た瞬間に麗に叫ぶ。

 

「麗、逃げろ!!」

 

「えっ?」

 

しかし、孝が叫ぶが教師は既に麗に近づいていて口を大きく開けて麗に噛み付こうとしていた。

 

「なっ、やだ………来ないで……………来るなって言ってるでしょうが!!」

 

麗は先ほど渡されたモップの先で教師の心臓部分に突き刺す。すると教師は止まった。

 

「やった……」

 

「いや、まだだ!!」

 

永が言うと教師がまた動き出した。

 

「どう……して………心臓を突き刺したのに…………」

 

「どけっ、喰霊開放…………白叡!!」

 

俊輔が印を結ぶと背後から一匹の白い九尾が出る。

 

「喰え」

 

俊輔の一言でその白叡は教師を上半身のみを食いちぎる。それを見た麗、永、孝は目を逸らすのであった。そそして、白叡は俊輔の元に戻ってくる。

 

「お疲れさん、美味しかったか?……………あっ、やっぱり? でもこれからはこう言うことが多々あると思うからよろしく。戻って良いよ」

 

俊輔がそう言うと白叡はまた消える。

 

「おい、あの生き物はなんだ?」

 

「それに関してはまた今度でいいか? 先に屋上に行かないと。そこで空達と待ち合わせしてるからさ」

 

「お、おお。まぁ、必ず話してくれよな」

 

「了解。なら先を急ごうぜ」

 

そう言うと俊輔達は屋上を目指していく。

 

 

 

 

空達は沙耶とコータと一緒に屋上を目指していた。

 

「空、どうするよ。これじゃぁ俊輔のところに行けねぇじゃねぇか」

 

「うん、そうだね…………本当はしたくは無かったんだけど仕方が無いね。ヴィータ、ザフィーラ。後ろの二人の防御頼んだよ」

 

「おう!!」

 

「承知した」

 

「ありがとう…………さて、久々の出番だよ。レイラ」

 

『待ってました!! さて行くよ空』

 

「行こうか…………明日の希望の為に!!」

 

『エンゲージ!!』

 

レイラがそう言うと空の服装が変わる。黒いジャケットを着て、ズボンも黒で統一し、下のシャツまでもが黒に変わる。

 

「さて、死にたいやるから来い」

 

空の口調が変わった。これには沙耶とコータはビックリしていた。そして、空の手には一艇のガンソードが握られていた。そのガンソードを前に掲げると一言呟く。

 

「朽ち果てろ」

 

空のその言葉で銃身から一筋の線が射出され、奴らの前に来た瞬間それは四方八方に別れ奴らの頭部のみを吹き飛ばした。

 

「よっしゃ!! これで俊輔の所に行ける。行くぞ」

 

「良いだろう」

 

「はい」

 

「「……………」」

 

この会話に付いて行けない沙耶とコータであった。

 

そして、空達は屋上を目指して階段の合流場所に着くとそこには奴らが四方八方から迫って来ていた。

 

「如何言う事だよ!? 此処にもいるじゃねぇか。空、私達はどうしたら良い?」

 

「ヴィータとザフィーラは攻撃に専念して。二人は僕が如何にかする。それと、二人とも、気をつけてね」

 

「おうよ!!」

 

「承知した」

 

そう言うと二人は自分達が持つデバイスでの攻撃を開始した。

 

「さて、僕も二人の助けに入らないとだね…………沙耶さん危ない!!」

 

「えっ?」

 

沙耶の後ろから元教師であった奴らが沙耶を食べようと口を開けていた。

 

「クソッ!! 間にあえぇぇぇぇぇぇ!!」

 

空が沙耶に向かって手を伸ばすが、奴らが既に沙耶の目の前に来ていたのであった。




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